ヒューマンライツ・ナウ

私が活動するNGOの情報です。

2018年11月16日 (金)

週末のユースフェスティバル。是非参加してほしい6つの理由

ヒューマンライツ・ナウでは、明後日17()に、広尾にある聖心女子大学にて開催する

「世界子どもの日ユース・フェスティバル」をご案内致します。

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このイベントは、世界子どもの日にちなんで、子どもの権利の実現と、

世界を取り巻く未来の課題の解決のために何ができるのか、ユースや

子どもたちに主体的に参加していただく参加型のイベントです。

呼びかけたところ、たくさんの若い人たちが自発的に参加してくださることになり、私自身とても感激しています。

若いので、皆さん行動が早いですし、ネットワークもどんどん広がります。

企画がどんどん発展進化し、着る人も作る人も笑顔になれるエシカルファッションショーやLGBTに関する映画「カランコエの花」上映会(監督も登壇します)のほか、ユースの皆さんや子どもの人権をメインテーマにした各種トークイベントやワークショップ、学生団体やNGO、大使館のブース出展等、見逃せない注目の企画が盛り沢山です。

入場無料、学生の方はトークイベントも無料です。

http://hrn.or.jp/youth_festival/ 

私が是非きてもらいたいと思う理由、6の理由があります。

■ サヘル・ローズさんの生き方

今回ゲストにお呼びしたサヘルさんの生き方、改めて拝見してあまりにも壮絶で驚きました。

例えば、「ばい菌と呼ばれ・・」

https://withnews.jp/article/f0180902001qq000000000000000G00110101qq000017952A

壮絶なイジメを耐え抜いてこられたサヘルさん。そして女優として普通なら隠したいかもしれないそんな過去をさらけ出してくれるサヘルさんの勇気と思いに感動しました。

今はこんな活躍している女優さんもいじめを受けていた、いじめを受けていることはあなたの価値をひとつも低下させることではないし、未来があると知ってもらうきっかけになればと思います。そして、異なるバックグラウンド、外国から来た人、貧困の状況にある子どもをみんなが観葉に受け入れられる社会をつくっていければと思うのです。

■スピーチコンテストの入賞者

ヒューマンライツ・ナウが取り組んでいる今年四回目になる中高生スピーチコンテスト。ことしはその応募作品の水準がとても高く、涙なくしてみることができない作品ばかりでした。

当日は優勝者と二位のうちおひとりのスピーチ披露があり、1位から3位のスピーチを会場で上映します。

3位の久米達希くん・・フィリピンがルーツの久米君。とても日本語をはきはきと大きな声でスピーチします。久米君の兄弟はフィリピンに住んでいて、久米君は日本語しか話さない、兄妹はフィリピンの言葉しか話さない、でもお互いわかりあって助け合って生きていきたい、国境や人種を越えて交流し合い理解し合い友情をつくっていきたいというメッセージが素晴らしかったです。

2位のネウパネ サミサさん ネパールから2年前にきたネウパネさんは、故国ネパールで性的暴力の被害にあって殺害されてしまった女の子のことを語り続けました。同じ年代の女の子がネパールで苦しい目にあっていること、そして被害者の女の子は殺されてしまったことについて、悔しさや悲しさ等を抑えながらも強く訴えるスピーチは素晴らしい印象を残し、私たちの心を揺さぶりました。

福田愛莉さん  小学校一年生の時に東日本大震災をテレビ等で目の当たりして大きなショックを受け、被災地のために何かしたいという決意を抱いた福田さんは、二年生の時から新聞のスクラップブックを始めます。そして被災地に行ってボランティア活動をし、そのなかで葛藤し、今もスクラップを続けているというのです。色んなことに空きやすい、移ろいやすい世間の関心のなかで、一貫して関わり続ける意思が素晴らしいと思いました。

1位の山田寧々さん 教育を受ける権利がどんなに大切なのか、自分の気持ちの変化や、具体的な例をもとにわかりやすく解説してくれました。彼女のあげた具体例、そのなかの、教育を受けられなかった女の子の一生は胸が締め付けられるような悲しい結末です。スピーチもうまく、とてもひきつけられるスピーチでした。

とても考えさせられる、そして彼らの思いが深く伝わり「自分も何かしなくては」と心動かされるスピーチばかりです。

そして、コンテストの審査委員を務めてくれている堀潤さん。スピーチ入賞者の指導に当たってくれています。「声をあげられる社会にしたい」HRNの思いに対して、堀さんは「伝える人になろう」ということでスピーチ指導。そして今回恵比寿で人気の「伝える人になろう」講座を開催してくれます。

ところで、今回は前回スピーチコンテスト1位の伯野さん、2位のトラオレくんも、出展団体参加してくれます。とても嬉しいですね。

■ エシカルファッションショーとファッショントーク


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企画のなかで桁違いの盛り上がりを見せているのが、エシカルファッションショー。大学生サークルとNPOのコラボです。

エシカル・・倫理的な商品、フェアトレードであったり、服の過程で人権侵害や環境破壊をしないことについて熱くこだわっているブランド。日本には実はそんなエシカルブランドがたくさんあるんですね。

そして、そうした服をきて颯爽とランウェイをモデルさんたちが歩くエシカルファッションショーを開催します。そして今回は「誰も取り残さない」ファッションショー。「誰も取り残さない」は国連が定めたSDGs 持続可能な開発目標のキャッチフレーズですね。

今回、様々な多様な立場の人たちがランウェイを歩きます。障害のある人、女性を追い続ける映画監督、LGBT当事者の方。。その人たちの生き方や、私たちがなぜ彼らにモデルをお願いしたのかも含めて、是非見ていただきたいです。

そしてその後のファッショントークでは、このエシカルファッションショーを率いたエシカルペイフォワードの稲葉さんがRunway for HopeのSena Vafaさん、Tenboの鶴田能史さん、準ミスワールド2017の篠田るみさんらとトーク。Senaさんはイランから難民として来日され、東北の被災した子どもたちの教育支援に取り組んでいます。Tenboは障害者やハンセン氏病の方々のための服を製作し、ファッションショーを開催するなど、人権の視点に立って活動を続ける異色のブランド。この人たちが今回一同に会して「ファッションで世界を変える」というテーマで話し合うことが素晴らしいと思うのです。

■カランコエの花

 LGBTについての映画 カランコエの花。全国各地で絶賛上映中で「うちの地域でもやってほしい」というリクエストがたくさんきている映画です。今回若者たちのために特別に無料上映を行うのです。これは東京上映を見逃した人、自分のところにまだ来ていないという人にとって見逃せないチャンスです。

 なんと監督が来てトーク、そしてLGBT牧師の中村さんにもお話しをいただきます。

■ 国際協力や表現者などのロールモデルたち

 今回、ユニセフ東京事務所の根本さん、エイドワーカーの高遠菜穂子さん、世界各地で援助活動を展開してきた岡崎文香さん等、国境を越えて国際協力の分野で活動してきた人たちと身近で接することが出来ます。

 また、ジャーナリストの堀潤さん、作家の雨宮処凛さん、映画監督の中川さん、ウォークではユーチューバーのくるみんアロマさん、撮影をしてくれるフォトジャーナリストの志葉玲さん、ファッショントークの3人、等と言った多彩な表現者の人たちと接することができます。また、LGBTの牧師の中村さん、弁護士等、「おかしい」と思ったり「何かしたい」と思ったことを大切にしながら、それぞれの仕事や個性を生かして行動に移している人を見ることはとても励みになるのではないでしょうか。そして出展者、出展団体の中にもそんな素敵な大人たちがいますよ。

■ 交差しあう出会い

 イランから日本に来たサヘルローズさんとSena Vafaさん、ネパールからきたネウパネさんと、ネパール支援をしている日本の出展団体の女性たち、そしてファッションショーに参加するネパール出身の障害者の女性、被災地支援をしてきたSenaさんと、被災地に思いを持ち続ける福田さん、いろんな共通の関心や想いを抱いた人、バックグラウンドが共通する人たちがいます。きっと初めての出会いになることでしょう。その新しい化学反応がとても楽しみです。

■ 出展団体とワークショップ等参加団体

 スクロールしてみてください。これだけの団体が参加するのです。私が高校生だった頃、バングラデシュのバックを売ったり、エシカルジュエリーを売ろうなどと思ったことは一度もありませんでした。世界を変える一歩を踏み出させるなんて思ったことはありませんでした。ところが今の若者たちはみんなハードルを楽々乗り越えて、世界のために行動を始めているんだな、ということがよくわかります。スーパーグローバル校の発表もどれもハートのあるものばかり。自分たちが何かをして助けたい、変化をつくりたいという思いに溢れていますね。

 ミレ二アル世代が日本にも確実に育っている、ということをこれを機会に知って私自身、とても元気をいただきました。是非大人の皆さんにはそうした若い世代について知ってほしい、そし聞いて応援、買って応援していただきたいなあ、と思います。お子さん連れで来ていただくのが一番ですが、「子どもの気持ちがわからないな」という方も是非。居心地悪くありませんので、お友達と、大人お一人でも是非いらしてください(^^)

 そしてできれば、こうしたカルチャーに触れたことのない子どもたちに参加してほしい、そして何か生きやすくなったり、希望を見つけたり、もう一つの世界は可能なんだと思えたり、新たな選択肢が得られる一日になってくれるといいなあ、と願っています。

 

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   世界子どもの日ユースフェスティバル   

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1120日は国連が定めた「世界子どもの日」。世界の子どもたちの

人権を守るための「子ども権利条約」が国連で採択された日です。

しかし、世界でも、日本でも、子どもの権利をめぐっては多くの課題

があり、まだまだ深刻な状況下に置かれた子どもたちが沢山います。

未来をつくるのはユース、そして子どもたちです。

未来を生きる子どもたちが幸せなり、2030年までに国連が達成を掲げた持続可能な開発目標(SDGs)を実現に近づけるため、自分たちに何ができるか、ユースや子どもたちが考え、交流し、主体的に参加していただくことを目的としたフェスティバルを開催します。

http://hrn.or.jp/youth_festival/

【日時】20181117日(土)11001815

 

【場所】聖心女子大学 4号館/聖心グローバルプラザ

    (地下鉄日比谷線広尾駅4番出口より2分)

    https://www.u-sacred-heart.ac.jp/about/campus-pla.html

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タイムテーブル

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 ユースフェスティバル 式次第

11001140 開会プレナリートーク 

堀 潤 氏(ジャーナリスト/NPO法人8bitニュース代表) × 大学生

× サヘル・ローズ氏(女優)× 根本 巳欧氏(ユニセフ東京事務所副代表)

× 伊藤和子氏(HRN事務局長)

12001315 「伝える人になろう」講座 堀 潤 氏

13301400 「エシカル・ファッションショー」無料

Presented by エシカルペイフォワード × 慶応大学サークルS.A.L

(出展ブランドは後述参照)

14201500   「ファッションで世界を変える!」

稲葉哲治さん(エシカルペイフォワード)

Sena Vafaさん(Runway for Hope)

鶴田能史さん(TENBO 代表デザイナー)

 

篠田るみさん(準ミスワールド2017、ミスグローバルシティ日本代表)

エシカル・ブランド、フェアトレード商品、平等とエンパワーを目指す

ファッションデザイン等、ファッションを切り口に世界を変えようと

している方々によるトーク。

15151600 「生きづらい世の中、私たちも #Me Too したい!」

雨宮 処凛 氏(作家)× ユース

女性に対する差別や、ユースが感じる生きづらさ等について意見交換する。

16151700 「今動き出さずにいられない。国際協力を

仕事にした人たち」~高遠 菜穂子氏(イラク支援ボランティア)、岡崎文香氏(JANIC)他、

17:15~18:00 エンディング 

高校生によるヒップホップダンス

「わたしたちのファーストステップ」アクティビティ

 

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その他の本部企画

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 LGBTについて知って、分かち合おう。

  映画「カランコエの花」上映& トーク

  ゲスト・

  中川駿氏(映画「カランコエの花」監督) 中村吉基氏(牧師・宗教とLGBTネットワーク代表 )

 子どもの権利を考えるワークショップ

 SGH(スーパーグローバルハイスクール)による発表会

 ①筑波大学附属坂戸高等学校 

題:「国際フィールドワーク2018@インドネシア 報告」

 ②名城大学附属高等学校

題:「名城で考えるSDGs ~高校生の私たちができること~」

 ③渋谷教育学園渋谷高等学校

題:「子ども食堂~子ども達に楽しい食事を~」

 ④栃木県立佐野高等学校

題:「足尾と福島 ~田中正造に学ぶ~」

題:「茂木から考える里山地域の活性化」

 ⑤法政大学国際高等学校

題:「LGBTの人々の為に私たちが出来ること」

 ⑥順天高等学校

題:「フィリピンフィールドワークを通して ~薬物問題の現状~」

  「ベトナム・カンボジアボランティア活動報告」

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エシカル・ファッションショー出展ブランド/モデル

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<ブランド>

・アトリエふわり 

SkinAware

・パタゴニア

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Chérie COCO

Alizeti

A Scenery Beyond..

World Theater Project

MUKU

Du’Anyam

<モデル>

アンジャナKC:ネパール人女性リーダー

松井 久子:映画監督

山下 晴加:MissWorldJapan2017

篠田 るみ:MissGlobalcity2018日本代表

タイナ チャック:MissTourismWorldJapan2018

-kizasi-:ヴィジュアル系ミュージシャン

村田 望:OriHime Worker

OriHime:映画『あまのがわ』主演俳優

山口 稀良梨:WTP Youth

岡田 英雄:SOIF共同代表

 

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ブース出展団体

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カナダ大使館  [大使館]

 人権・SDGsに関するカナダの取り組み

●Support for Women's Happiness  [任意団体]

 ネパールとラオスで「女性が自分らしく生きる」サポートをして

 いる団体による、手毬アクセサリーやポーチなどの販売。

にこにこ一般財団法人 地球こどもサミット  [NGO]

 ドイツ平和村での活動を紹介。

ギニアこころのクリニックとおむすびの会 ここむす  [NGO]

 ギニアのシアバターで作った手作り石鹸や、

 アフリカの鮮やかな布で作ったハンドメイド作品を販売。

ちゃいぷろ  [学生団体]

 新たな中国の見方を提示。

●To2Bagプロジェクト  [学生団体]

 バングラデシュ原産のトートバッグ、ポーチ、クラッチバッグを販売。

●HearTo  [学生団体]

 「ヒトを映し出すことでヒトを動かす」を理念に、国際問題など

 様々な分野で活躍する方々に迫り、その想いと原動力を伝える、

 インタビュープロジェクト。

 毎年発行しているインタビュー雑誌『HearTo』の最新号を配布。

●Magadipita  [学生団体]

 ファッション、アート、食、雑貨など、身近なものを切り口に、

 若者が関心を持つべき国内外の社会課題を取り上げている、

 学生をターゲットにしたフリーマガジンを配布。

日本学生法教育連合会  [学生団体]

 今回は『昔話法廷』を教材とした法教育授業を行い、

 法制度や人権に慣れ親しんでもらうことを目的とする。

法政大学国際高等学校有志  [中高生]

 世界の難民をテーマにした絵本の読み聞かせ。

特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン [NPO]

 団体の紹介やフィリピンチームのメンバーが企画・パッキング・

 販売を行う、フィリピン支援につながる寄付付きチョコレートを販売。

日本国際保健医療学会学生部会  [学生団体]

 (Japan Association for International Health, Students Section: jaih-s

 「国際協力と国際保健(UHCPHC)」の概要についての講演や

 ワークショップ。

慶應義塾大学公認学生団体S.A.L. エシカルジュエリープロジェクト

 Ethical Jewelry LULU  [学生団体]

 エシカルジュエリーブランド”EARTHRISE”とコラボしたブランド、

 Ethical Jewelry LULUのジュエリー販売。

玉川聖学院高等部生徒会・ボランティア委員会  [中高生]

 フェアトレードの麻ひもをもちいたミサンガづくりのワークショップ。

駒込高校  [中高生]

 シリア紛争の被災女性たちが生活基盤を築き上げるために製作した

 手芸品、アクセサリーの販売。

海城中学高等学校・SDGsゼミ  [中高生]

 中高生によるSDGsに関連したワークショップ。

 今回は象牙と現地の人々の生活にフォーカスしたワークショップと

 ジェンダーに関するディスカッションを行う予定。

国際協力サークル〜優志〜  [学生団体]

 『学生で繋げるカンボジア支援』という理念の元、実際に現地に

 赴き、継続的な衛生教育や物資支援の活動を実施している。また、

 日本国内の活動として、高校への訪問授業や大学生協と提携した

 料理企画などの啓発活動を行っている。ユースフェスティバルでは

 一緒に支援について考えるワークショップを行う。

●Elephants rescuers  [中高生]

 タイに行った時、象の扱われ方についての現実を学んだ。

 その現実を知ってもらえるようなブースを出展する。

一般社団法人インクルージョンJAPAN  [NGO]

 世田谷区を中心にインクルージョン(全員参加)を世の中に

 広めるために活動をしている。障害をもつ方や、海外の方の

 応援など、広く国際社会の発展に寄与したいと考えている。

 今回はアフリカの女性応援として、ガーナやブルキナファソ

 などで作られている製品を販売する。

 アフリカと日本の絆を深める品を、どうぞご覧ください。

ティンカーベル未来力学舎  [NGO]

 中高生や学生さん、20代の社会人が、ともに学び合いながら、

 子ども支援・教育に関する提言を行っている。

 また、自らも目的に向けて活動を展開することで、

 両輪での社会課題の改善を目指している。

世界の医療団  [NGO]

 国籍、人種、民族、思想、宗教などのあらゆる壁を越えて、

 世界各地で「医療」から疎外された人々の支援にあたること、

 それが私たちの活動です。世界81ヶ国で388のプログラムを実施、

 医療倫理に即しながら医療サービスの提供や地域社会に密着した

 アプローチの導入を行うことで、医療にまつわる社会的決定要因に

 影響を与えるべく活動する個人や地域社会を支援します。

●Iho-net (=Iraq Hope Net)  [NGO]

 イラクホープネットワーク(=イホネット)は、日本のイラク

 人道復興支援や人権問題に携わるNGO、エイドワーカー、

 ジャーナリスト、弁護士、大学教授、ボランティアワーカーが

 集まった非政府のゆるやかなネットワークです。

●Think Pearl シンクパール  [NGO]

シンクパールは、子宮頸がん検診の啓発と予防医療の推進、

女性の健康教育に取り組む一般社団法人です。クラフト女性

からだ会議では、ミサンガづくりやハラマキ作りなどを

ワークショップで行いながら、女性のからだの変化やリスク、

子宮頸がんに関する情報をシェアしています。

 

ウェブサイトやフェイスブックもぜひチェックしていただけると

嬉しいです!よろしくお願い致します。

2018年8月30日 (木)

10月から神楽坂に事務所を移転。秋のチャレンジ、是非応援してください。

皆さま、まだ暑い日が続きますが、お元気でお過ごしでしょうか。
日頃より、ヒューマンライツ・ナウの活動にご支援・ご協力いただき、ありがとうございます。
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HRNは今年7月24日に第11回通常総会を開催、本人出席・委任状により定足数を満たし、役員の選出等を済ませることができました。
総会後には、恒例のトークイベント
「オリンピック&パラリンピック×人権:2020年までに達成したい!ダイバーシティー・人権の課題を語ろう」
を開催、
2年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックを前に、日本の人権課題として、障害者、女性、LGBT、外国人差別をめぐる課題を確認する貴重な企画となりました。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
さて、今年の秋のHRNのチャレンジについて御紹介させていただきます
◆チャレンジその1
 HRNは、9月末に事務所を移転し、10月1日から新事務所でのスタートを切ることになりました。
移転は、同居していたオックスファムジャパンが現在の事務所ビルからの撤退を決定されたことによるものですが、団体規模も大きくなり、大変手狭になっており、もっと広いスペースに移転し、団体の成長につなげたいと考え、移転先を探すことにいたしました。

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今の事務所です。狭いスペースにたくさんのスタッフ、ボランティア、インターンが集まって仕事をしてくれていますが、座る場所もない、移動が難しい、という日もあります。

エコノミック症候群みたいなのは、健康にもよくないですよね。

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みんなで一緒にご飯食べたりして仲良くやってますが、若いスタッフがのびのび活躍できる環境にしたいと思ったのです。

 そこで、都内あちこち探してきたのですが、おかげさまで、
 新事務所が 東京都新宿区山吹町(最寄駅は神楽坂・江戸川橋)
に決定しました。
 新しいエリアでは、事務所も広くなり、より身近に支援者、市民の皆さんに集まっていただき、サポートいただける団体に成長していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
 実は、私は生まれが神楽坂の矢来町生まれた病院は鬼子母神病院です。
 物心ついた頃には引っ越していましたが、早稲田大学在学中は神楽坂でバイトをしていました。なんだか原点に返るようで嬉しく、とてもわくわくしています。
 ここ数年、ときどき立ち寄り、お気に入りの街になりました。
  移転という時に「あ、神楽坂」という考えが浮かび、実は今年の初めから神楽坂周辺をうろうろして探していました。
 山手線の内側、特に神楽坂など家賃が高く、NGOの多くが山手線の外側に事務所を構えていますが、駅からは少し離れているものの、とても良心的な家賃の素敵な物件を見つけることが出来ました。
 事務所名の「ミモザの森」を求めてきたのですが、山吹町というのがミモザにも通じるものがありますよね。
 ところで、この移転にあたり、HRNでは、敷金、礼金、転居費用、内装等で相当の費用がかかります。東日本大震災前から使っているパソコンもとてもスローになり、買い換えないといけません。
 既に、7月以降温かい御寄付をいただいておりますが、まだ目標額に50万円以上届いておりません。
そこで、事務所移転を含めた募金に是非ご協力いただければ幸いです。
◆チャレンジその2
また、HRNでは秋以降、以下のような活動に資金を必要としています。
・女性・子どもの権利に関する活動(AV出演強要被害、性暴力、児童ポルノ被害、セクハラ、オンラインハラスメントの根絶に向けた調査・提言・ロビー活動を予定しています)
ミャンマーにおける教育支援活動とアジア地域における人権調査活動(今年度助成金がとれていないため、わずかな資金で活動しています)
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・ビジネスと人権に関する調査提言活動  アパレル企業へのアンケート等のキャンペーン活動を予定しています。
・ニューヨーク、ジュネーブにおける国連アドボカシー活動(国際人権NGOとしての役割を一層強化し、影響力を増すために、拠点強化が今後の大きな課題です)。
・核兵器禁止条約の発効を含む、非人道兵器をなくすための国際キャンペーン活動
・新しいイベント・世界子どもの日・ユースフェスティバルの実施
こうした活動を進めていくため、是非、皆さまから、ご寄付にご協力いただけますと本当にありがたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
併せて、ユーチューバーと一緒に、若い人たちに人権について身近に知っていただく取り組みも継続中で、クラウドファンディングを募って進めています。こちらにも是非ご協力をよろしくお願いいたします。https://motion-gallery.net/projects/rights_youtube
◆チャレンジその3
そして最後に、HRNが今年秋に行う新しいイベントをご紹介させてください。
◇ 世界子どもの日 ユースフェスティバル(新企画) ◇
今年11月17日、恒例のチャリティウォーク&ランに代わる新しいイベント
「世界子どもの日ユースフェスティバル」を開催することになりました(協賛・聖心女子大学 グローバル共生研究所)。これは、次世代を担うユースや子どもたちがもっと主体的に参加し、交流し、行動する契機にしてほしい、との思いからブレーンストーミングを開始し、様々な方々のご協力で開催が決定した、ユース主体の参加型のイベントです。新しい取り組みですので、是非皆さまのご支援で成功させたいと考えております。出展、実行委員、ボランティア、そして当日参加など、皆さまのお力をいただきたく、どうぞよろしくお願いいたします 。
◇ 世界子どもの日 中高生スピーチコンテスト ◇
また、HRNでは今年も第4回「世界子どもの日」中高生スピーチコンテストを開催します。ぜひ、皆さまのお子さんや周囲の方々にもお声掛けいただけると幸いです。ご応募をお待ちしております。
詳細は是非、こちらを御確認いただけると幸いです。http://hrn.or.jp/speech/
皆さま、昨今、財務省セクハラ事件、LGBTに関し「生産性がない」として差別を助長する重大な発言、スポーツ界での人権問題、そして東京医科大学の女性差別発覚、過労死を助長しかねない労働法制の導入など、人権の分野では憂慮すべきできごとが続いています。
私たちは皆さまのお力も得て、様々な人々と連携し、こうした事態を変えてまいりたいと思います。同時に、国境を越えた世界の課題についても一層尽力してまいりたいと思います。
まだまだ暑さが続きそうですが、皆さまには是非ご自愛されてお過ごしになられますよう。
最後に。。
OCEAN's 8見てきました。面白かったですよ! ストレスも吹き飛びます。
涼しい顔、へっちゃらな顔をして
大それたことをやってのける女たちみんなへのオマージュ。

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2018年4月29日 (日)

NY活動報告 #Metoo 声をあげられる社会に

みなさま、

いつもヒューマンライツ・ナウ、そして私伊藤の活動を応援いただき、心より御礼申し上げます。

女性たちが今も差別や暴力に苦しみ、傷ついている、そんな現実を変えようと、昨年秋から世界的に#Metoo運動が発生しました。日本では、声をあげる女性が心無い二次被害にあうなど、声をあげることは容易ではありません。

HRNでは、日本の#Metooの先駆けとなった伊藤詩織さんを始め、声をあげた女性たちを応援したいと、2018年に入ってから223日の#Metooに関するイベント等、様々な活動を続けてまいりました。

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そして、3月にニューヨーク国連本部で国連女性の地位委員会が開催されるに当たり、ニューヨークに伊藤詩織さんを招聘した国連関連イベントを開催いたしました。

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会員の皆様中心に御寄付を募り、温かい御寄付によって31516日にニューヨークでイベントを盛況のうちに開催させていただくことができました。

ニューヨーク日系人会のイベント(315)、ニューヨークの国連女性の地位委員会のパラレルイベント(316)はそれぞれ100人を越える大成功となり、数多く報道いただき、詩織さんの声を世界に届けることが出来ました。

 

 

また、国連本部でもこのたび記者会見を開催し、大きく報道されました。

315日の様子はこちらにご報告させていただいています。

http://hrn.or.jp/activity/13716/

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こんなに人が詰めかけてくださいました。

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316日の様子はこちらにご報告させていただきました。

http://hrn.or.jp/activity/13720/

このリンクから、当日の様子について動画で見ていただくことが出来ます。

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また、記者会見の様子は毎日新聞のウェブ等で見ていだたくことが出来ます。

https://mainichi.jp/articles/20180317/dde/041/040/020000c

 

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また、このNYでの機会に、ヒューマンライツ・ナウが毎年女性の人権活動家に対して

贈呈しているAsian Activista Awardを伊藤詩織さんにお送りし、表彰させていただきました。

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その報告も是非ご覧いただけると幸いです。

http://hrn.or.jp/news/13758/

この間の活動について、様々なメディア報道でも大きく報道されています。

こちらから御確認いただけると幸いです。

http://hrn.or.jp/media/

こうした活動をすることができましたのも、支えていただき、御寄付をいただいた

多くの方々のお力添えの賜物です。皆様のご厚情と応援に改めて心より御礼申し上げます。

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詩織さんの声を受けて日本ではようやく、#Metooの声が上がり始めました。

財務省でのセクハラ問題が表面化し、メディア全体で隠ぺいされてきたセクハラが問題視

されつつあります。また若い女性たちも声をあげ始めてくれています。

感無量の想いがありますが、女性やマイノリティの尊厳が大切にされる社会を実現する

道のりはまだまだです。

ヒューマンライツ・ナウは今後とも、声をあげた勇気ある女性たち、被害にあわれた方々を一人にせず、

社会を変える活動に取り組み、一人でも多くの方が声をあげられる社会をつくってまいりたいと

考えています。

20184月よりはじまりました新年度も、そのような想いを新たに、女性や子どもの権利の

問題に取り組み、AV出演強要、児童ポルノ問題の解決と併せ、性暴力全般について活動を

強化していきます。併せて、武力紛争やビジネスの過程で犠牲にされる人々の権利を

守るために取り組み、声をあげる人たちを応援していきたいと存じます。

どうぞ引き続き、ヒューマンライツ・ナウの活動を支えていただけると嬉しいです。

是非登録未了の方は、会員またはマンスリーサポーターとしてHRNをご支援ください。

http://hrn.or.jp/donation/monthly_supporter/

そしてまた、伊藤詩織さん、そして声をあげる女性たちを応援していただくよう、心よりお願い申し上げます。

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ヒューマンライツ・ナウ 事務局長 伊藤和子

2017年10月19日 (木)

ニューヨークの日々

日本では選挙ですが、後ろ髪ひかれるようにニューヨークに出張です。
ニューヨークでいったい何しているのか、と聞かれますが、
・HRNはニューヨークに事務所を置いているのでそちら周辺の対応、ネットワーキングや資金調達、法人化への地ならし等
・講演
・国連総会第一委員会(軍縮)、第三委員会(人権人道)への出席・傍聴
・関係しているNGOネットワーク関連の会議への出席(HRNはICAN、INEWという人道的軍縮に関わるNGOのネットワークに所属していますので、その関連会議に参加。私個人が関わっている極度の貧困撲滅のNGOの主催イベントに参加)
・ネットワーキング・ロビー(こちらは全部書ききれませんが)

詳細書けないMTGもありますが、備忘のために何して過ごしているか書いてみますね。

・14日到着
・15日 Humanitarian Disarmament Forumに参加。ノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶キャンペーン、
そして今年のICAN、クラスター爆弾禁止連合等、国際政治を動かして非人道兵器の禁止条約を実現してきたNGOネットワークです。今年はピースボートの川崎哲さん、地雷廃絶キャンペーンの目加田説子さんとご一緒。
川崎さんとはいろいろと意見交換しました。
・15日午後3時半 コロンビア大学に移動。
 国連フォーラムという集まりで、ヒューマンライツ・ナウの活動について講演。
 国連テロ対策の人権担当官である彼末由羽さんと私の報告を受けてグローバルな人権課題について討議というもの。多くの方が参加して下さり、有意義なひとときでした。
・16日
 午前 国連会合 第一委員会を傍聴。テーマは核軍縮。
 ランチ ニューヨークのパワフル・ウーマンたちにランチで囲んでいただきました。
 今後のサポート、ご協力を約束下さり、本当に感激です。
 2時すぎ。ピースボートのサイドイベントで国連へ。被爆者の方の証言でしたが、ノーベル平和賞受賞直後でメディアも多く、外交官も多数参加、ホットな会合でした。日本から女優の東ちづるさんもこられていました。
 午後 国連総会第三委員会を傍聴。ハイコミッショナーの報告を受けた一般討議。
 夜  ニューヨーク平和映画祭を主催されている田中さんとお食事

・17日
 新しいインターンの方と合流。
 第三委員会でビジネスと人権に関する討議に参加。
 終了後、第一委員会へ
 ジョン・ボロー氏(Lawyers Committee for Nuclear Disarmament) らと再会。
 1時15分より Conference room2で、極度の貧困を撲滅する記念日10月17日のメモリアルデーのセレモニーに参加。極度の貧困を撲滅することを国連でアジェンダとして活動している国際NGOの運営委員をしている関係で、参加してきました。
 3時より 国連民主主義基金を訪問。いろいろと貴重なアドバイスをいただく。
 その後、 国連代表部 星野大使を訪問・懇談
 事務所に戻ると、ピースボート共同代表の吉岡さんが。東京ではほとんど会わないのにこういうところでおあいするのがこの世界。ニューヨークでは、ピースボートとオフィスシェアしています。
 吉岡さん、若いスタッフと熱く語っていて、やっぱりスケールの大きいすごい人だなあと。

・18日
 10時より、子どもに対する暴力をなくすGlobal Partnershipを訪問。
 ヒューマンライツ・ナウは子どもに対する暴力をなくすキャンペーンを国内でユニセフさん、セーブザチルドレンさん、ワールドビジョンさん、ACEさん、ヒューマン・ライツ・ウォッチさんと展開しており、その関係で意見交換をしました。
 ちなみに私から活動報告として紹介した日本の児童ポルノ問題に関連していろんなスタッフを次々と呼んでくださり、この問題への国際的関心の高さに改めて驚きました。
 昼 NYUロースクールへ。恩師フランク・アップハムとお食事。
 ヒューマンライツ・ナウUS法人で責任あるポジションをお願いしたところご快諾いただきました。長年働きかけてきたものね(^^) 感謝。
 その後しばし、5番街にあるブライアント・パークで歓談。HRNのニューヨークで活動していただいている
 マルティネスまろみさん、小林陽子さんと。
 ここは本当に、大好きな場所です。
 3時過ぎ  New York Ciy Barへ。この中にある組織 Vance Centerとの協力関係について確認しあう。
ニューヨーク州の弁護士がプロボノ活動を提供してくれるとのことで、またアウトリーチのためのイベント共催など、かなり具体的な話になりました。

 5時     そのままミッドタウン。週刊NY生活の取材を受けました!!
7時過ぎ  Financial District(ウォール街周辺)へ。
  NYU留学時代からの友人のアナ。スペイン人でフランスで大学教員をしていてNYUへ、その後スペイン政府に就職し、国連でCriminal Accountabilityの部局で働いている。
国際人道法違反の犯罪をどのように裁くかについて一手に引き受けて活動している国連の部局で、スタッフは5人、彼女がナンバー2ないし3という。
 留学中彼女とはニューヨークでよく遊び、私がマドリッドで2010年にスピーキングツアーをした際も再開、そしてニューヨークでまた再開。
 すでに当時のボーイフレンドと結婚し、2人の子どもとともにNYに住んでいるお宅にお邪魔し、おいしいお肉とワインをたくさんいただき、三人のフランス人の友人も加わって楽しいひと時を過ごしました。
  彼女は最先端の国際問題について本音で話せる数少ない友人で、彼女がまさに関わっている、イラクのIS崩壊後の人道犯罪を裁くスキームとしての国連安保理決議の実施について意見交換しました。
        
 あと2日滞在して日本に帰ります。後半は第三委員会に少し腰を落ち着けつつ、ちょっとNYを楽しみたいですね。
       
 
 
 

 

2017年10月 7日 (土)

今年のノーベル平和賞はICANに

昨日は本当にうれしい驚きでした。
私たちが加盟している国際NGOであるICAN「核兵器廃絶国際キャンペーン」がノーベル平和賞を受賞しました。
昨日、大学での講義を終えて事務所に戻ったら取材が殺到しました。

ICANの受賞を受けて、ヒューマンライツ・ナウとして以下の談話を公表しました。

ヒューマンライツ・ナウは、核兵器使用による結果が重大な人権侵害であり絶対許されないという認識からICANに加盟し、主にニューヨークでロビー活動を展開していました。

Ican
(ニューヨークでの活動を紹介するヒューマンライツ・ナウの最新ニュースレター)

しかし、この運動に関わったのはつい最近です。

この問題に一貫して関わり続けてきたICANのスタッフ、そして日本で中心として活動するICANのメンバーである川崎哲さんはじめピースボートの皆さんに心から祝福を申し上げたい。
そして何より、今回受賞しなかったものの、70年以上にわたり一貫して核兵器廃絶のために尽力してこられた被爆者の方々の献身的な粘り強い戦い、日本の反核平和運動そのものが受賞した賞だと私は思います。そしてそれに呼応して、世界中で反核を求めて行動してきた人たちがいることもお伝えしたいと思います。

個人的には、実は、日本被団協
http://www.ne.jp/asahi/hidankyo/nihon/
も受賞してほしかったと強く思うのですが、、、国際キャンペーン団体が受賞することになったのですが、同時に受賞してほしかったと率直に言って思います。
だって、どれだけ長きにわたり、どんな思いで核なき世界を希求してこられたかと思うと。。核兵器廃絶を実現する日を見ることもないまま亡くなった方がどれだけ多いかと思うと、言葉がありません。
こうした、すべての人々の想いが受賞した賞なのだ、と思います。

この間の経過、それは本当に感動的なことです。
ずっと非現実的だと言われてきた核兵器廃絶、それがようやく禁止条約というかたちで国際政治のテーブルに上り、国際法となった。
まもなくこの条約は発効します。しかし、未だ条約を批准するか揺れている国もあります。
そうした国にとって、励ましになり、批准が進むことを期待したい、それだけでなく、核保有国やその同盟国として冷淡な立場をとり続けてきた日本政府にも再考してほしい、と強く望みます。

11月6日、ノルウェー・ノーベル委員会は、今年のノーベル平和賞を国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に授与すると発表しました。

核兵器の使用が人類にもたらす壊滅的な結果は、極めて非人道的なものであり、核兵器使用は多くの人減の生存権をはじめとする基本的な人権を奪う重大な人権侵害であるとして、東京を本拠とする国際人権NGOであるヒューマンライツ・ナウは核兵器禁止条約の締結を支持し、全加盟国の参加を求めてきました。

http://hrn.or.jp/activity/11361/

http://hrn.or.jp/activity/11731/

今回の受賞は、核兵器禁止条約の実現に向けて活動を行ってきたICANの活動とともに、人類ではじめて核兵器の被害を受け、苦しみながら長年にわたり核兵器廃絶を求めて献身的な努力を続けてきた被爆者の方々の運動の賜物であり、核兵器禁止を求める国際世論と動向を背景にしたものです。

私たちは、今回の受賞を歓迎します。

そして、核保有国および未だ禁止条約に批准をしていない国々に対し、今回の受賞を受け、人類と核が共存しないという事実に今こそ真摯に向き合うことを求めます。

核兵器禁止条約の実現という前進の一方、現在、核戦争に対する脅威はかつてないほど高まっています。現在核をめぐる激しい挑発の応酬を続ける当事国に対し、核使用の威嚇と核戦争に向かいかねない危険な挑発を直ちにやめることを求めます。

人類と核兵器は絶対に共存せず、核使用による人権への影響はあまりにも甚大です。

核兵器禁止条約への参加による平和の実現の道を進むことを今こそ求めるものです。



この受賞をきっかけにより一層、核なき世界に向けて! がんばっていきます。

2017年9月17日 (日)

9月27日末吉里花さん、鎌田安里紗を迎えて、イベント「エシカルな世界を目指して」開催します♬

先ほど、香山リカさんとのイベントご紹介したのですが、もうひとつ、とても素敵なイベント、素敵なゲストとともにお送りいたします。テーマは「エシカル」
めったにない機会ですので、是非みなさま、ご参加くださいね。心より、お待ちしています。

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 「エシカルな世界を目指して、私たちにできることは?」
   http://hrn.or.jp/news/11995/
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国際人権NGOヒューマンライツ・ナウでは、9月27日(水)に
「エシカルな世界を目指して、私たちにできることは?」を開催いたします。

私たちの着る服や食べる、身の回りの多くのモノが、海外の生産現場でつくられています。
そこでは児童労働、貧困問題、環境破壊等、途上国の人々の課題を改善するどころか
不幸に突き落とすような出来事が今も発生しています。
「エシカル」をキーワードに大活躍されている、一般社団法人エシカル協会代表理事の末吉里花さんと
モデルでエシカル・ファッションプランナーの鎌田安里紗さんをお迎えし、
エシカルな社会をつくるために、日本ではじまっている様々な取り組みについてご紹介いただき、
私たちに今求められることをディスカッションしたいと思います。
同時に、ファストファッションの最前線で人々の権利を守る
ヒューマンライツ・ナウの最近の取組についてもご報告します。
ぜひ、皆さまでお誘い合わせの上、ご来場ください!


【ゲストスピーカー】
・末吉里花さん(一般社団法人エシカル協会代表理事)
・鎌田安里紗さん(モデル/エシカル・ファッションプランナー)

【お話し相手】
・伊藤和子(ヒューマンライツ・ナウ事務局長/ 弁護士)

日時:2017年9月27日(水) 18:30~21:00  18:00開場
場所:文京シビックセンター 26F スカイホール
東京都文京区春日1‐16‐21
アクセス:東京メトロ後楽園駅・丸の内線(4a・5番出口)南北線(5番出口)徒歩1分
都営地下鉄春日駅三田線・大江戸線(文京シビックセンター連絡口)徒歩1分
JR総武線水道橋駅(東口)徒歩9分
アクセスマップはこちら http://www.city.bunkyo.lg.jp/shisetsu/civiccenter/civic.html 
参加費 :一般 1,500円/学生 1,000円
お申込み:お申込みはこちらからお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScRKGXv8ZZSlpqyb6eaw1ImFQ5PKq16wUv7SFzzHGactssRRA/viewform

完全事前申込制のため、申し訳ありませんがお申込みされていない方は当日参加していただくことができません。また、定員に達ししだいお申込みを締め切らせていただきますので、お早めのお申込みをよろしくお願いいたします。
上記からお申込みができない場合は、ヒューマンライツ・ナウ事務局(info@hrn.or.jp)宛に、件名を「9/27 エシカルな世界を目指して、私たちにできることは? 参加希望」として、お名前、ご連絡先を明記の上、お申し込みください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
認定・特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ
hrn.or.jp
www.facebook.com/HumanRightsNow
@HRN_friends
110-0005 東京都台東区上野5-3-4クリエイティブOne秋葉原ビル7F
FAX:03-3834-1025
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2017年7月26日 (水)

28日は「AV出演強要・性被害。私たちの取り組みとこれから」

金曜日はプレミアムフライデー。皆様への感謝も込めて、以下のイベントを開催することになりました。
かなりいっぱいになってしまいまして、ちょっと心配なのですが、
是非みなさまに楽しい思いをしていただける会にしたいと考えています。
是非ご参加いただけると幸いです。

伊藤和子

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トークイベントと交流パーティー
「AV出演強要・性被害。私たちの取り組みとこれから」
http://hrn.or.jp/news/11282/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【日時】 2017年7月28日(金) 18:45~21:00 (開場18:30)

【会場】 SHIBAURA HOUSE(芝浦ハウス)
     108-0023 東京都港区芝浦3-15-4
アクセス>JR山手線・京浜東北線 田町駅 芝浦口より徒歩7分
地図
http://www.shibaurahouse.jp/about/access_contact
グーグルマップ
https://goo.gl/maps/9Tng2
【内容】トークイベントと交流パーティー
「AV出演強要・性被害。私たちの取り組みとこれから」
■ヒューマンライツ・ナウより取り組みのご報告
■ゲストトーク
・山本潤氏(Spring代表、性暴力サバイバー)刑法性犯罪規定改正について
・仁藤夢乃氏(女子高生サポートセンターColabo代表)
     JKビジネス問題について   ビデオメッセージ
■ディスカッション
くるみんアロマ氏(ユーチューバー)
藤原志帆子氏(人身取引被害者サポートセンターライトハウス代表)
山本潤氏(Spring代表、性暴力サバイバー)×伊藤和子(ヒューマンライツ・ナウ)
サプライズゲストも予定!
※交流パーティーでは、お飲物と軽食をご用意いたします。
【参加費】
・一般 3500円/学生 2500円/会員・支援者の方 3000円/学生会員 2000円
被害者が声を上げられず、泣き寝入りし続けてきた社会が少し変化するのでしょうか。
ヒューマンライツ・ナウが2016年3月に公表した「AV出演強要被害調査報告書」。
以来、私たちは被害者の方々、支援団体の方々とともに問題の深刻さを社会に訴えてきました。
この1年余、この問題は深刻な社会問題として認識され、2014年3月以降、政府は本格的に対策に動き出しました。
皆様のご支援に心より御礼申し上げます。
今国会では、性暴力被害者たちにとって厳しすぎた刑法・性犯罪規定の改正法案が上程され、
刑法改正が成立しました。JKビジネスに関する国等の対策も始まっています。
しかし、まだまだ課題は山積しています。今こそ分野を超えて語り合いたい!
同じ思いを抱えて行動する人たちと連携したい。
そこで、今回のイベントでは、私たちがこれまで実現してきたことをご報告するとともに、
勇気をもって声をあげた被害者の方々、性暴力被害の問題に取り組む方々をお招きして、
残された課題を語り合う機会にしたいと思います。
この機会に皆さんに感謝し、交流するささやかなパーティーも開催しますので、是非、お気軽にご参加ください。
ヒューマンライツ・ナウの他のプロジェクトに関心のある方々も
是非パーティーの時間にネットワーキングができると嬉しいです。
盛夏のプレミアムフライデー、皆様のご参加を心よりお待ちしています。
HRNがAV出演強要、デートDV等女性の権利侵害をなくすために進めている広報キャンペーンに
についてもお披露目させていただきます。

お申込みについて
【参加費】
・一般 3500円/学生 2500円

・HRNのAV出演強要問題についてのクラウドファンディング
(インターネット募金)または署名に参加された皆様:3000円
※事前にお申込み下さい。事前申込なく当日参加される場合は、ご寄付・署名されたことを
示す書類(領収証、メールの控え、スクリーンショット等)を必ずお持ちください)

・HRN会員
(法人、団体、個人、賛助会員・マンスリーサポーター:3000円/学生会員:2000円)
※総会出欠のご回答(下記参照)にてお申込された方は、再申込不要です。

【参加申込み方法】
1)参加費事前払いの場合:以下、ピーティックスよりお申込みとお支払いをお願いします。
http://peatix.com/event/280492

2)参加費当日払いの場合:以下の参加フォームにお申込みをお願いします。

https://docs.google.com/forms/d/12E-kkl4E_-cvT4LvjWCiH3BSBEWV5LXG5QeQuUfbmFA

3)上記の参加フォームからの申込が出来ない場合は、

HRN事務局(info@hrn.or.jp) へ、件名を「7/28イベント参加希望」として、

お名前、メールアドレス、ご所属(任意)、参加費の種別(前述参照)をご送信下さい。

※人数把握のため事前申込みにご協力ください。どうぞよろしくお願い致します。


2017年6月18日 (日)

デービッド・ケイ氏報告に関する事実に反する報道と論評・産経新聞、百田氏、田母神氏らに抗議・反論します。

■ デイビッド・ケイ氏の国連での報告について

国連「表現の自由」に関する特別報告者であるデイビッド・ケイ氏が、スイスジュネーブで開催中の国連人権理事会において、2016年4月に行った公式訪問調査に関する調査報告書を公表、日本政府とメディアに対し、様々な勧告を行いました。
NHKでは以下のように報道されています。

国連人権理事会 日本はメディアの独立性強化を
6月13日 4時54分
日本で表現の自由について調査を行った国連人権理事会の特別報告者が12日、日本政府に対し、メディアの独立性を強化するため法律を改正すべきだなどと勧告しました。日本政府は「表現の自由や知る権利は憲法で最大限保障されている」と反論しました。
スイスのジュネーブで開かれている国連人権理事会の会合で、特別報告者をつとめるアメリカ・カリフォルニア大学教授のデービッド・ケイ氏は日本で行った表現の自由についての調査結果を報告しました。
ケイ氏は「日本では政府当局者がメディアに対して直接・間接的な圧力をかけることができる」などと指摘し、日本政府に対し、メディアの独立性を強化するため放送法の一部を見直すべきだと勧告しました。
ケイ氏はまた、「記者クラブの制度は調査報道を萎縮させる」などと指摘し、表現の自由と知る権利を確実に守る環境を整えるため、メディアも責任を果たすよう求めています。

ケイ氏の勧告に対し、ジュネーブ国際機関日本政府代表部の伊原大使は「日本政府の説明や立場に対し、正確な理解のないまま述べている点があり遺憾だ」と批判したうえで、「表現の自由や知る権利は憲法で最大限保障されている」と反論しました。
ケイ氏は人権理事会に提出した報告書で、特定秘密保護法や教科書検定、さらに沖縄での集会の自由についても懸念を示していて、13日以降も議論が続く見通しです。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170613/k10011015571000.html

最近、国連特別報告者からの日本に対する勧告が相次いでいますが、政府には、見解の違う部分を埋め、建設的に状況を改善する努力をしてほしいと願います。
国連演説では伊原大使が「日本はこれからも表現の自由を守っていく」と決意表明されました。これは、心強いことです。

■ 残念な報道状況

ところで、この件に関する日本のメディアの受け止めには一部に大変残念なところがあります。
まず、産経新聞は、ケイ氏の報告を「国連反日報告」とフレームし、連日ネガティブキャンペーンを展開しています。
このようなタイトルも異様です。「「嘘」まき散らす国連報告者 デービッド・ケイ氏、反米基地運動にも言及」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170614-00000063-san-pol

国連特別報告者が調査ミッションに行けば、不十分な点を指摘し、改善を求めるのは、いわば日常業務であり、それこそが彼らの任務です。ケイ氏は、今回、日本、トルコ、タジキスタンの三カ国を訪問しており、それぞれに改善を勧告をしていますが、目的はその国によくなってほしい、その国の表現の自由を改善したいということであり、調査対象国を貶めるものでは一切ありません。

むしろ、ギフトとして受け取り、取り入れられるところは取り入れるという姿勢を示すのが民主国家のありようですが、このようなうがった見方は極めて残念です。
数ある国から日本を選んでテクニカルサポートをしてくれたことを感謝し、メディア全体で議論が進むことが期待されますが、まず貶めて拒絶するというのは甚だ残念ですね。
ケイ氏は、民主国家において、政府からメディアへの圧力はしばしばあることだ、とし、逆に、それを跳ね返す、メディアの独立性、ジャーナリストの連帯が日本には不足しているため、事態を深刻なものにしている、と警鐘をならしています。
産経、読売のこの間の論調はそれを裏書きしているようで、残念な限りです。自ら現在のメディア状況を改善するための芽を摘んで踏みつけているようなものですね。

■ 事実に反する中傷と印象操作


ケイ氏の報告をめぐっては、私およびヒューマンライツ・ナウ(HRN)に対する事実に反する中傷や、不当な印象操作がありますので、この場を借りて抗議・反論いたします。

その最たるものは、
https://www.youtube.com/watch?v=qCnPZYhXIU8&feature=share

百田尚樹×上島嘉郎 ※裏でトンデモないことをやっている国賊2名をご紹介
※伊藤和子と田原総一朗
という内容です。

まず、勝手に私の写真を貼ってユーチューブのバナーにするのは、肖像権侵害ですね。

田原総一朗氏と私を「国賊」とレッテル貼りするなど、そもそも許しがたいことです。
最近、国賊、反日、非国民、売国、などと言う言葉が平気で使われるようになり、まるで戦前のようですが、そもそも意見が対立するからと言ってこのような言葉を言論人やメディアは安易に使うべきではありません。

内容をみると、
1) 日本の左翼が国連の専門家に近づいてネットワークをつくっている、金も出している。ケイ氏やカナタチ氏は、日本の左翼が金を出して、日本の左翼に都合のいいことを国連で発言させている。
2) ヒューマンライツ・ナウがカナタチ氏の書簡が出る前に、国連人権理事会に対し、共謀罪に懸念を表明する声明を送付した。
3) 伊藤和子は、2015年に来日した、国連ポルノに関する特別報告者ブキッキオ氏に、日本の女子高生の30パーセントが援助交際をしているという情報をふきこんだ人物である
4) 伊藤和子は国賊である
そして結果として、カナタチ氏やケイ氏の報告内容を貶めようとするものです。

このうち、2)は確かにそうです。しかし、
1)、3)はどういう証拠に基づいているのでしょうか。
3)については、池田信夫氏の根拠のない発言に基づくものであり、名誉毀損として池田氏に賠償を命ずる東京地裁の判決が出されています。近く高裁判決も出される予定ですが、私は賠償金の増額を求めており、適切な判決を期待しています。

1)についてですが、少なくとも私たちの団体は左翼ではないのですが(運営顧問にはビジネスロイヤーが多数関わられています)、ケイ氏やカナタチ氏がお金で買収されたなどという事実は一切ないと思いますし、悪質な名誉毀損にほかなりません。

次に、田母神氏は、

https://twitter.com/toshio_tamogami/status/874756671473541120

日本を貶める国連人権理事会ののデービッド・ケイ氏は日本のNPO法人「ヒューマンライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長らと近い関係にあるという。彼が日本を貶める背景にはそれを仕掛ける日本人グループがいるということだ。国連の活動に多額の資金を出しながら国益を棄損される、もういい加減にしろ。

としています。これは、産経の下記報道(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170614-00000063-san-pol)や、

日本やタジキスタン、トルコに関する報告や質疑は約2時間続き、日本人記者団の取材に対応した後のケイ氏は、NPO法人「ヒューマンライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長のもとに行って、親しげにあいさつのハグをした。伊藤氏は昨年4月のケイ氏の訪日調査前、放送法に関する情報を提供した人物だ。その伊藤氏は、13日の理事会で非政府組織(NGO)の立場で「日本政府が特別報告者の声を無視し、敵対的であることを強く懸念する」と発言した。

産経に出された杉田水脈という人物の投稿(産経のエッセイでしょうか?)

「デビッド・ケイ氏はヒューマンライツ・ナウとべったりでした…沖縄反基地は実態見ず報告書」
http://www.sankei.com/premium/news/170603/prm1706030031-n6.html

に触発されたものでしょうか。
杉田氏は、

以前、別の特別報告者が「日本の女子高生の30%(後で13%に修正)が売春をしている」と国連に報告しましたが、この情報を提供したのは伊藤和子氏ではないかと言われています。今回のケイ、伊藤両氏の雰囲気を見て、国連人権委員会とヒューマンライツ・ナウの親密さを改めて思い知りました。

と、百田氏同様に、ブキッキオ氏の件で根拠のない、私が30%という情報を提供した旨の事実を「言われています」などとして繰り返し、根拠のない事実を広めていますが、それが産経紙にそのまま掲載されたということは重大なことだと思います。

産経紙の論調を総合すると、
ケイ氏と私が親しい、
私は30%という根拠のない数字を国連特別報告者に提供した
というところから、ケイ氏の報告書の信用性を貶め、私を特別報告者に嘘を広める人物だと読者に誤信させる印象操作をしているとしか思えません(故意かどうかはわかりませんが)

30%の件は根拠に基づかないことは、既に記載した通りです。

そして、私はケイ氏と別に近い関係にはありません。
彼が調査を開始した経緯はこちらに詳しく記載されていますが、
http://wpb.shueisha.co.jp/2017/06/18/86617/

日本への調査は2015年3月に始まり、政府に公式招聘を求めました。
とされ、その前は一度もケイ氏にあったことがありません。 その後の調査に対し、限られた協力をすることはありましたが(ヒューマンライツ・ナウは国連NGOですので、国連人権高等弁務官事務所との協力が一般的に期待されているのです)、One of themに過ぎません。

2012年に国連健康に関する特別報告者・アナンドグローバー氏が福島原発事故の影響を受けた人々の健康権について調査するために来日された際はコーディネートを行いました。
しかし、ケイ氏の訪日の際には、そのような全面的な協力はできませんでした。
ケイ氏が昨年来られた際に私はほとんど言葉を交わす機会はありませんでした(調査対象はジャーナリストや学者等ですから)が、僭越ながら一言だけお話したことがあります。
それはブキッキオ氏の例をあげ、

あのようなことは日本のNGOにとってとても迷惑であり、あなたの調査活動全体を信用性のないものと受けとめられ、調査自体を台無しにする危険性があるので、根拠の明確でないことを記者会見で述べたり、報告書に記載するようなリスクは冒さないでほしい、

ということでした。特別報告者には釈迦に説法でしょうし、大変失礼な物の言い方でしたが、大変心配だったので申し上げたわけです。このようなことを言うので、あまり私のことは快く思っていなかったと思います(私が彼の立場だったら不愉快に思ったでしょうから)

日本への公式訪問後、昨年FACTAという雑誌で、この訪日の際に私が政府から監視されていたという報告があったので、ケイ氏らが深刻な問題とみて、政府に問い合わせをするなどの活動をされ、そのことについて秘書を通じて「構いませんか」と聞かれ、「構いません」と回答したことがあります。

また、調査報告書公表後、これを広めることは重要ですので、HRNとしては、その面ではある程度位置づけて取り組んでいます。その関係で打合せのやりとりは実務的に進めてきました。
HRNは、6月初旬にケイ氏が来日された際(招聘は上智大学)に講演会を開催、このたびジュネーブでも再開しましたが、その際に言葉を交わした際の様子をいろいろと言われていますが、米国の大学教授やNGOの方々は皆さんケイ氏と同様にフレンドリーであり(他の国もそうですが)、特段特別なことはありません。


ケイ氏と、その前のフランク・ラ・ルー氏、さらにカナタチ氏に一貫して情報提供をされてきたのは、エセックス大学の藤田早苗さんではないかと思います。
少なくとも、ご本人がそのように話されていますので、情報提供の多くは藤田氏からなされたのではないでしょうか。
http://www.asahi.com/articles/CMTW1706122800001.html


逆に、HRNがやっていないことをHRNがやったかのように受け止められることは、真にロビー活動をしてこられた方々にとっても心外なようですので、ここは明らかにしたほうがいいと思います。

ただ、いずれにしても、特別報告者は裁判官と同じで中立性を求められる立場にありますので、NGOとも政府とも一線を画すことを心がけています。

とにかく、おかしな印象操作は、大変迷惑ですので、本当にやめていただきたいと思います。
小学生レベルのばかばかしい話というほかありませんが、その効果が国連特別報告者の活動を貶めるという点では重大です。

国連特別報告者制度というのは、報道されているような信用性が置けないものではありません。
私が何かマジックを使えば国連が動く、というようなものでも全くありません。それにもともと私にはそのような影響力はありません。
国連に対する情報提供は誰でもすることができます。
その情報提供に、国際人権基準に照らして理があると思えば、そして人権上の懸念があれば、国連特別報告者は行動します。

■ 中身を読んで受け止め、判断しましょう。
もういい加減、意味のない、水準の低いDisりはやめて、日本の状況を冷静に見て、そして、国連特別報告者の報告書をきちんと読んでみるべきではないでしょうか。
実は、報道されているのは(好意的であれ敵対的であれ)、報告書のほんの一部に過ぎず、メディアに対する重要な勧告がまったく報道されていません。
「いつ和訳してくれるんですか?」という問い合わせがHRNにありますが、本来、メディア関係者こそがきちんと和訳して公表してほしいと思って、私たちは待っています。そうした地道な活動のなかから、メディア・ジャーナリズムが自分たちで状況を改善する力が生まれると思います。
報告書については、是非、全部を読んでから公平に判断すべきだと思います。

良薬は口に苦し、でも私たちの社会の状況を改善できるヒントがそこにはあるかもしれません。
日本政府の人権に対する対応や日本の人権状況が国連専門家から指摘を受けて、何か自分が否定されたかのように思う方もいるのかもしれません。しかし、否定されているのではなく、改善の提案を受けているのですから、建設的・ポジティブにうけとめ、聞く耳を持つという姿勢がまずは大切ではないでしょうか。これは何にでもいえることだと思います。

田母神氏は、ケイ氏が「日本を貶める」としていますが、ケイ氏にはそのような意図は全くないはずです。

むしろ日本のように民主主義の進展した先進国と見なされている国で、田母神氏や産経のような、余裕のない子どものような反応が強く出ていることに国際社会は驚いているはずです。
「日本の人権状況は中国や北朝鮮よりはるかにましなのに、どうして日本だけ注意されるのか」という論を聞きますが、国連は日本だけに勧告をしているのではありません。そのことは審議の全体をみればわかります。
そして、極めて深刻な人権状況の国のようでなければこの社会はよしとして満足せよ、ということで果たしていいのでしょうか。いつからそんなに精神的に貧しい国に私たちはなったのでしょうか。
注意してもらえるうちが花、その言葉を私も日本社会を構成する一員として、かみしめたいと思います。

私としては、こうした国際社会の勧告を機に、多くの人にこれからの日本社会をどうポジティブに発展させていくことができるのか、是非考えていただきたいと強く願っています!

2017年6月 4日 (日)

デイビッド・ケイ氏を囲む院内集会ご報告・お礼とお詫び

みなさま

金曜日はデイビッド・ケイ氏を招いての院内集会に多数お集まりいただき、ありがとうございました。
数日間の広報期間にもかかわらず、予想をはるかに超えて多くの方が参加いただき、改めて現在の人権をめぐる多くの市民の方々の危機感や想いを共有する機会となり、感動しております。
ただ、予想を超えてたくさんの方にお集まりいただき、議員会館で長い列を作って待たれた方々が100人近く、通行証が足りずにお帰りになられたとのこと、本当に申し訳ありませんでした。
せっかく予定を調整し、議員会館まで足を運んでくださったのに、大変心苦しい限りです。
せっかくいらしていただいたのに、直接お詫びもできず大変申し訳ありません。
また当日はメディア対応につきましても、混乱がありましたこと、心よりお詫び申し上げます。

院内集会は立ち見も出る盛況で、熱気あふれる会合となりました。
院内集会の内容につきまして、多くの方から、見たい、というご意見をいただきました。
ユープランさんの動画サイトにてご覧いただけますので、ご紹介いたします。
当日お帰りになった皆様、遠方で参加できなかったという方にもぜひご覧いただければ幸いです。
https://www.youtube.com/watch?v=6fPq9tF5YSI

またケイ氏から、今週、来週の間にツイッター上で質問を寄せてくれればできる限り答えたいとのことでしたので、是非直接質問をされてください。
ヒューマンライツ・ナウでは、今月末頃に、ケイ氏をスカイプでつなぐ会合を再度開催したいと考えており、企画が決まり次第ウェブサイト等で広報させていただきます。引き続き注視いただけますと幸いです。
国連特別報告者から出された勧告を活用し、私たちの大切な自由を守るため、一人一人の市民の動きが大切となってくると思います。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子


2017年6月 1日 (木)

デイビッド・ケイさんが来日

あっという間に六月ですね。共謀罪等でなんだかきな臭い今日この頃、嫌な感じです。
政府のやり方が横暴すぎるので、ちょっと文句言うと、わんわん言ってくる人もいます。
理不尽な今日この頃ですね。。

でも、自分自身はそんな風潮の影響を受けたり、堕落したりしたくは絶対ありませんよね。
頑張って生きていきましょう。

さて、国連特別報告者のデイビッド・ケイ氏を迎えた院内集会を明日企画しています。せっかくの機会ですので、是非ご参加ください。
ケイ氏の報告書はこちらをご確認ください。

また、最近の共謀罪と「特別報告者」をめぐる私の論考も是非参考にしてください。

国連事務総長と安倍首相会談に関する報道に疑問 特別報告者・共謀罪について、食い違うプレスリリース。

https://news.yahoo.co.jp/byline/itokazuko/20170529-00071465/


6月2日 (金) 開催 国連表現の自由特別報告者デビッド・ケイ氏を迎えて
-対話と相互理解を求めて-

昨年4月に日本の表現の自由に関する公式訪問調査をされた、国連表現の自由特別報告者デビッド・ケイ氏が、国際シンポジウム出席のために来日されています。氏は、6月にも公式レポートを国連の人権理事会宛てに提出される予定です。

この機会にケイ氏に、日本の表現の自由とメディアの独立性、さらには共謀罪法案の審議をめぐって注目されている国連の特別報告者制度の意義とその手続と実情などについて、お話しいただき、懇談の機会を持ちたいと思います。

とき 6月2日(金)13時00分-14時30分
(12時半から議員会館入口で入館証を配布します)

ところ 衆議院第2議員会館 多目的会議室 アクセス

出席者 デビッド・ケイ 国連表現の自由 特別報告者 *逐次通訳がつきます

司会進行 伊藤和子(予定)(ヒューマンライツ・ナウ事務局長)

主催 認定NPO法人 ヒューマンライツ・ナウ

共催 秘密保護法対策弁護団

連絡先 03-3835-2110(ヒューマンライツ・ナウ)
03-3341-3133(東京共同法律事務所 海渡・小川)

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