女性の生き方・女性の権利

2017年2月 1日 (水)

AV出演強要問題はいまどうなっているか。政治が果たすべき役割とは。

1 社会問題化したAV強要問題

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「モデルにならない?」などとスカウトされて、プロダクションと契約を締結し、入った仕事がAV出演だった、そして、仕事を拒絶すると違約金が発生するなどとして、出演を強要される。。。

このようなAV出演強要被害についてヒューマンライツ・ナウが調査報告書を公表したのは昨年3月、その後、この問題は大きな社会問題として認識されることとなりました。

勇気をもって被害を告発する被害者の方々が現れ、被害を訴えたからです。

昨年は、AVプロダクション関係者が労働者派遣法違反で逮捕され、略式罰金となるなど、司法も動き出しました。

2017年1月、国政政党で初めて、公明党が、この問題でPTを結成、今後、被害の防止や被害者支援策などをまとめ、政府に提出する方針といいます。

AV出演強要問題については国会でも議論が進みそうです。

こうした歓迎すべき動きがあるなか、それを本当の被害救済、被害を出さないということにつなげていけるかが問われています。

そこで、これまでに何が前進してきて、何が残されているのか、何が課題なのか、をまとめてみたいと思います。

2 省庁や警察などの対応

AV出演強要が社会問題化したことを受け、昨年は、省庁、警察においてさまざまな取り組みが進みました。主な前進は以下のようなものです。

■ 閣議決定

2016年6月、内閣府はAV出演強要問題に山本太郎議員の質問主意書に対する答弁書を閣議決定。

答弁書は、女性に対して本人の意に反してアダルトビデオに出演を強要することは、「女性に対する暴力」(ちなみに、政府がいま進めている「第4次男女共同参画基本計画」は女性に対する暴力の防止と根絶に取り組むとしている)にあたると指摘。そのうえで、教育・啓発の推進や、被害者が相談しやすい体制づくりを通じて、効果的な支援の拡充を図っていくとしています。

■ 内閣府による調査の開始

これを受けて、内閣府では「女性に対する暴力に関する専門調査会」がAV出演強要問題に関する調査を開始、各省庁や民間団体を呼んだヒアリングにより実態究明と今後の方策について検討を進めているとしています。実際、毎月のようにヒアリングを開催、3月までに専門調査会としてのとりまとめがなされるようです。

■ 警察による取り組み

警察庁生活安全局保安課長は2016年6月、「アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について(通達)」を全国の警察に対して出し、取締りの推進、定期報告等を進めていくことを決定しました。

2016年11月に警察庁が公表した資料によれば、2014年以降既に22件の相談が寄せられ、対応を進めていることが報告されています。

この資料では検挙事例として以下の2つの事例があげられています。  


1 芸能プロダクションに所属していた女性をアダルトビデオ制作会社に派遣したとして、同プロダクションの元社長等3人を労働者派遣法違反(有害業務派遣)で検挙(平成28年6月警視庁)

2 芸能プロダクションに所属していた女性をアダルトビデオ制作会社に派遣したとして、6社の社長ら12人を労働者派遣法違反(有害業務派遣)で検挙(平成28年10月警視庁)

■ 国民生活センターの注意喚起
国民生活センターは「タレント・モデル契約のトラブルに注意してください!-10代・20代の女性を中心にトラブル発生中-」を発表、「一人で悩まずに、消費生活センターや警察に相談しましょう」と訴えています。

3 現実の被害救済は進んでいるのか。

このように、各省庁は対策に動き出しています。大変熱心で、ありがたいと思っています。

それでは、現行法のもと、今と同様の対策を進めればよいのか、というと、被害者の視点にたつとまだまだ解決されるべき問題のほうが多いのが現状です。  

■ 被害者がとれる手段は今も限られている。

司法の分野で、昨年、一昨年に現実になされた判断としては、

・違約金請求訴訟で、AV出演を断ったことを理由に違約金請求が認められないとする判決が出たこと

・プロダクションが労働者派遣法違反で書類送検され、有罪となったこと

があります。

そこで、被害者の方がとれる手段としては、

・違約金で脅されたとしても、嫌な撮影は断ることができる。

・後で、訴えたいと思ったら、労働者派遣法違反で告発することができる。


ということはいえるものの、なかなかそれ以上は難しいのが現状です。

労働者派遣法違反は書類送検・罰金どまり。すぐに出てきて、社名変更して、同じ仕事をすることができてしまいます。

■ 強要・強姦で立件されない理由

被害者のなかには、強要に追い込んだ加害者をもっと厳罰に処したい、という強い気持ちの方もいます。

しかし、強要罪や強姦罪での立件は今のところ報告されていません。

AV強要被害について、強要罪や強姦罪でなかなか立件されないのはなぜか、大きな障害があるからです。

第一に、告発した被害者側がプライバシーを暴かれることを恐れるためです。多く被害女性たちにとって一番心配なのは自分の名前が表に出ないこと。刑事公判などになると女性の名前を完全に秘匿することが難しくなり、女性は躊躇してしまうのです。

第二に、多くの場合、強要を裏付ける物的証拠がないということです。

プロダクションからの違約金の脅し、出演契約締結の強要などは、多くは、口頭で、かつ、プロダクションの事務所など密室で行われます。


・出演を断りに行ったところ、その場でレイプされて出演強要された

・撮影現場に知らずに行ったところ、AVの撮影であり、恫喝と説得により強要された

報道されているこのようなひどい強要のプロセスの多くは密室で行われ、記録もとられていないため、強要の物的証拠は残されません。

そして、証言を確認するとしても、被害者側に立つ人間は被害者一人、残りのすべての人は業界側ですので、被害者に有利な証言等を得るのは極めて困難です。そして、制作会社・メーカーと被害女性の言い分が対立し、水掛け論となってしまいます。

この密室でのAV強要のプロセスは、密室での自白強要と極めて似ており、取り調べ同様、全過程録画で可視化すべきだ!と言いたいところです。

さらに、強要した後で、書類のサインも強要され、「出演同意」にサインしていることも多く、撮影内容は商業ベースの商品となっていくので、なかなか、強要、強姦で立件しにくいお膳立てができてしまっています。

こうした状況のもと、これまで強要、強姦等で立件された例が報告されていないのです。

■ 調査も謝罪もしないAV業界関係者

しかしそれでもこの間、実名で出ているだけでも、星野明日香さん、香西咲さん、くるみんアロマさんが、AV出演強要被害を訴えました。

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(被害を訴えるくるみんアロマさん)

しかし、こうした事例を受けて、AV業界関係者の間で強要の実態調査が進んでいるという話はあまり聞きませんし、星野さん、香西さん、くるみんさんに対する公的な謝罪や賠償があったという話も一切聞きません。

少なくとも、実名で告発が出ている案件については、きちんと業界内で関係者を呼び出し、調査すべきではないでしょうか。

私たちは第三者機関による公正な調査を業界に申し入れましたが、そのような調査機関が設置されたという話は聞こえてきません。

週刊文春で告発された、星野さん、香西さんを強要被害に陥れた中心人物とその会社についていえば、業界から取引停止となっているかといえば、そのようなことも一切なく、今も会社名を変えて活躍をつづけ、利益を出しているという話を聞いています。業界ではそうしたことが容認されているわけです。

■ 「強要」を認めないメーカー、プロダクション・・配信停止をめぐって

こうしたなか、多くのメーカーが、「強要などあってはならない」などと抽象的にいうものの、実際に強要の存在を認めていないのではいかと思われます。

私のもとには今も、「強要されました。販売を止めてほしい。動画を削除・配信停止してほしい」という被害者が相談に来られます。

しかし、被害者の聞き取りをもとに強要の事実を主張したうえで、削除を求めても、  

そちらの主張に沿う事実は認められません。強要はありませんでした。
とメーカーが開き直る事例がほとんどです。 

昨年6月に労働者派遣法で逮捕されたプロダクション所属のケースですら、


プロダクションが逮捕された事例は労働者派遣法違反であり、強要で刑事事件化したものではありません

という姿勢を貫いています。

それでも、少なからぬ業者は、「強要はなかったが、当社営業上の理由により削除します」、「お気持ちを尊重して動画削除します」などと回答し、配信停止しています。ところが、某大手メーカーは、削除すらしません。

某大手メーカーは、ある被害者からの削除要請に対し、被害者証言を詳細に主張したにも関わらず一顧だにせず、


私たちは強要は一切許されないと考えています。したがって強要を示す物的な証拠を示していただければ、直ちに削除します。

と回答しています。つまり物的な証拠がない限り削除はしない、ということです。

先ほど書いた通り、強要は密室で行われ、多くの女性は周囲に取り囲まれ、強要の証拠を残すこともできない、という被害の実情を全く考慮に入れない対応というほかありません。

この大手メーカーは、2014年ころから同様のことを言って削除要請に全く応じてきませんでした。

結局、最大手のメーカーの姿勢は、全く変化していないと言わざるを得ません。

昨年6月にプロダクションが逮捕された際、業界団体のIPPAは、


この度AVプロダクションの関係者逮捕について皆様にご心配をおかけしておりますこと、大変申し訳なく思っております。メーカー側は法的には問題ないとされておりますが、業界としてはこの事態を重く受け止めております。

と声明を出しましたが、いまやそのような殊勝な受け止め方は、メーカーと交渉するなかでほとんど垣間見られません。

■ 派遣法違反を回避する適正化もなされていない。

では、逮捕された派遣法違反に関してはどうでしょうか。この点でも適正化への動きは表立っては見えてきません。

逮捕事案後も、プロダクションが女優をAV制作現場に派遣するという行為は、平常運転のように継続されています。そのなかには、「雇用類似」とみなされる契約も少なくないと想定されます。

逮捕事例が出た以上、どこまでが有害業務でどこからが有害業務でないのか、検討・確定させたうえで、有害でない業務について労働者派遣事業として厚生労働省の許可を得て、監督に服する、というのが筋のはずですが、AVプロダクションが派遣事業として許可を得た、という話は一切聞きません。

4 AV業界の改革の動きはどうなっているのか。

昨年6月のプロダクション逮捕の後に、業界団体IPPAが出した声明では、ヒューマンライツ・ナウから概略以下の要望を受け取り、その方向で改革をしていくことを決議、実行することにした、と述べています。


1) プロダクションや制作会社との間でコードオブコンダクトを締結し、強要しない、違約金請求しない、同意のない作品には出させない、人権侵害を行わない、適正な報酬を支払う、等の項目を具体化し、それを承諾したプロダクション・制作会社としか取引しないようにする。

2) 出演契約にあたっては、女優の頭越しに契約するのでなく、女優が参加したうえで契約を締結する。その際、プロダクションの監視により女優が自由に意思決定できない事態を防ぐため、マネジャーが同席しない場での真摯な同意があるか意思確認するプロセスを踏む。

3) 女優が出演拒絶した場合、違約金を請求せず、メーカーが損失を負担する。違約金に関しては保険制度等を活用する。

4) 1)が守られていない等の苦情申し立てに対応する機関を設置し、1)が守られていない疑いが強いものについては、販売差し止めを含む救済策を講じる。

5) 女優の人格権保護のため、プライベート映像の流出・転売等を防止し、流通期間に制限を設け、意に反する二次使用、三次使用ができない体制をつくる。


これを受けて、ヒューマンライツ・ナウでは、8月に、上記柱をさらに具体化した要望書を提出しました。

しかし、IPPAの声明から6か月がたつのに、いまだに何らの改革方針も発表されていないのが現状です。

業界団体が自主的に改善を進めることを私たちとしても期待していましたが、今はなかなか希望は持ちにくいのが率直なところです。

このまま、嵐が過ぎ去れば、刑事事件の立件もひと段落すれば、また元通りにやっていけばいい、そのような姿勢なのでしょうか。

のど元過ぎれば熱さを忘れる、そんなことにならないでしょうか。

5 「違約金」以外の性搾取、不平等契約

最近、「違約金」をたてにした強要以外に多く見られるのは、女性の夢を利用して「AVは有名になるための手段」などと繰り返し洗脳して騙していくパターンです。「業界の大物とコネがある」「出演したら著名なだれだれさんにあわせる」などと巧みに女性をだまし、その約束を一つも履行しないで逃げるというのです。

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星野明日香さんとくるみんアロマさん。二人が出演強要されるまでの業者の手口は酷似。

AV出演強要被害をカミングアウトしたユーチューバー、くるみんアロマさんの訴えがその典型ですが、音楽デビューを信じさせ、夢を実現させるためだと騙して、AV出演をさせるやり方です。同じようなストーリーを私もそれこそ何人からも聞かされてきました。

同じだましの手口がそれこそ至る所で使われ、赤子の手をひねるように若い女性をだまして地獄のような苦しみに突き落としてきた関係者の悪質な手口をきくにつけ、きちんと規制の網をかける必要性が高いと感じています。

確かに、力づくの行為はないかもしれない。しかし、だからといって騙して性搾取することが野放しでは、被害者は後を絶たないはずです。

そして、どこでも横行しているのが、契約書も渡さず、どんな撮影も拒絶できないという無権利状態です。

ひとたびAV出演を承諾させられてしまえば、どんな現場でも言われるがままに派遣され、台本は直前まで渡されず、どんないやな行為でも拒絶できない、という被害の訴えが相次いでいます。

最近では、瀧本梨絵さんという方が、当日の撮影で突然監督との性行為を強要されたと訴えられました。

若くて交渉力の弱い立場の女性が、大勢の大人に取り囲まれてNOと言えない圧倒的弱い立場に置かれる、そうした状況に陥りやすいことに着目して、規制することが必要です。

6 人権侵害をなくすための法規制を

こうしたなか、やはり、現行法だけでは、なかなか被害救済は進みません。

AV出演に関してはまず、少なくとも真意を告げない勧誘や意に反する契約締結、出演の強要、違約金を課すことを明確に禁止し、処罰対象とする必要があります。

プロダクション、メーカーや撮影現場の関係者だけでなく、悪質なスカウトも処罰されるような法規制とすべきです。

被害者がすぐに相談ができる公的な相談支援体制や、問題のあるケースについて作品を迅速に回収できる被害救済の仕組みもつくられるべきです。

AV出演強要は消費者被害ではありませんが、若い人が交渉能力がないまま被害にあいやすいという点で消費者被害と類似しています。せめて消費者被害者並みの保護と救済が実現するようにし、監督官庁が是正勧告や企業名公表、業者名を変えて悪質な行為を繰り返す個人に対する制裁などの法規制(消費者契約法、特定商取引法、消費者安全法等)がAV出演強要被害にも導入されるべきでしょう。

ところで、消費者被害といえば、今年に入り


内閣府消費者委員会は(1月)10日、若者を消費者トラブルから守る対応策を盛り込んだ報告書をまとめた。高校生のほか大学生も念頭に18~22歳を「若年成人」と位置づけ、知識や経験の乏しさにつけこんだ契約を取り消せる規定を消費者契約法に設けるなど一定の保護を求めた。

と報道されています。 

成人年齢を18歳に引き下げることにより消費者被害の拡大をなくすために、22歳くらいまでの若年成人のした契約の取り消しを認める法制の提案ですが、AV出演強要についても同様の取消権が認められるとよいと思います(ただ、被害者のお話しを聞いていると、23~24歳くらいに引き上げてほしいと思いますが。)

こうした制度ができ、それが周知徹底されれば、意に反して強要されることを防ぎ、撮影されてしまった動画を発売させないこともはるかに容易になるでしょう。意に反するAV出演の動画が出回っていることを苦にして自殺した女性も複数いるといいます。こうした傷ましい事件を繰り返さないために、是非、検討してほしいと思います。

7 被害救済、教育、情報提供のための予算と仕組み

今年度予算では、AV出演強要問題に関する「調査」の費用が提案されています。

予算について計上されることは素晴らしいことですが、できれば、相談体制、被害救済窓口、教育・情報提供などにも予算が使われるとよいと思います。

■ 相談体制・シェルター

現在、AV出演強要については、都内の2つの民間団体に相談が集中・殺到している状況にあります。 しかし、被害は全国的であり、もっと公的な相談機関が対応できるようにしてほしいと思います。 消費相談センターでも本格的に相談を受け付けるようにしていただきたいと思いますし、

各自治体の女性センターや、DV支援をしている「配偶者暴力相談支援センター」でも、 日常的に相談を受け付け対応ができるように体制を確立していただきたいと思います。

私もしばしば「明日撮影があっても、嫌だったらラインでいいから『出演しません』と断って逃げて」と呼びかけていますが、

実際には、上京してきてほかに身寄りがない、住居はプロダクションにばれてしまっている、逃げる場所もない、実家に逃げて両親に知らせたらどうしよう、と追い詰められて、


断った瞬間のプロダクションのリアクションが怖すぎる。。

もう死にます。


という連絡がくることがあります。

そんな時、民間の支援団体は深夜でも駆けつけて、対応してくださっていますが、このような緊急対応も含めて、もっと公的な機関が関与してほしいと思います。
そしてそんな時に公的なシェルターにすぐに避難して安心できるようにしてほしい、そのための仕組みがきちんと確立することを願わずにいられません。

■ 情報提供と教育

被害防止のために、若い人たちへの教育・情報提供も国として責任をもってほしいと思います。

スカウトが頻発する渋谷など、繁華街で毎日、「AV出演は断れます」というような公共広告を流すなど、若い人に届く教育が必要ではないかと思います。国には、教育、啓発のための予算もきちんと確保してほしいと思います。

これからの各党、内閣府、そして国会の動きに注目し、後押ししていきましょう。

※ お知らせとお願い

●被害救済の仕組みをつくるため、オンライン署名を継続中です!是非ご協力ください。

change.org

2016年9月18日 (日)

あるある 芸能人スカウト?からAV出演強要 くるみんアロマさんと対談しました。

AV出演強要の事件に取り組む中で、芸能人、モデルのスカウトはとっても危険な落とし穴があることがわかってきました。

「元グラドルが語る AV出演強要に至るまでの流れ」
http://news.livedoor.com/article/detail/11745523/

この記事はとてもリアルですね。グラドルやタレントとしてスカウトされたとき、全部ブラックというわけでないとしても、かなりの場合危険があるということ。
それでも、スカウトされて芸能界で活躍している人も多いのですから、まともな事務所だったり、大きなチャンスだったりするかもしれない。
どうしてもやってみたいという時に、どうしたらいいの?

スカウト時の注意事項、意に反することをさせられないための注意事項など、とてもためになります。
みんな賢くならないと! ですね。是非多くの若い女性に読んでほしい。

ユーチューバーのくるみんアロマさんが、過去に出演強要されたことを勇気あるカミングアウトしてくれました。

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彼女から聞いた手口、私が相談を受けた女性たちとよく似た手口で本当にびっくりしました。

本当に夢がかなう、有名になれるかのような話を巧妙にしてだまし、「それなら、、、」と次第に追い込まれていく、
洗脳の手口です。
いかにも芸能界の大物につながっているかのような話をして、ブレークさせるためのトレンドを知り尽くしているような話をして、AV出演に追い込んでいくのです。
全部ウソ。若くて芸能界の事情を知らない女性をだますのは、悪い奴らにとっては赤子の手をひねるようなものでしょう。

若い女性たちの夢を搾取して、手玉にとって、食い尽くす大人たちには本当に要注意。

是非見てくださいね。

AV出演強要、ユーチューバーの過去「音楽デビュー信じた自分」

第一話
https://www.youtube.com/watch?v=a4ZCgdALkN8


第二話
https://www.youtube.com/watch?v=Oeop60MmzIo

第三話
https://www.youtube.com/watch?v=raFSSgiQFGU

第四話
https://www.youtube.com/watch?v=jqp_P0eNgxw

第五話
https://www.youtube.com/watch?v=xf9IU6b2FjE

第六話
https://www.youtube.com/watch?v=dZB21o7DmyE

続きは、ヒューマンライツ・ナウのイベント
10/11(火)国際ガールズデー 「私がスカウトされた時 そして、今。」

に、くるみんさんにゲストにきていただいてお話しします。是非会場に足を運んでくださいね。
http://hrn.or.jp/news/8477/
https://www.youtube.com/watch?v=vyoFEg7VtCU

児童ポルノをめぐる実情について調査報告書を公表。子どもたちを守るために何が求められているのか。

1 調査報告書の公表
日本を本拠とする国際人権NGOであるヒューマンライツ・ナウ(「HRN」)は、2015年5月より、日本における児童ポルノをめぐる実情と関係機関の取り組みを調査し、報告書を取りまとめ、9月5日に会見を行った。
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児童ポルノは子どもに対する性的搾取・性虐待を伴う人権侵害であるため、 国際的には子どもの権利条約等により規制・禁止が呼びかけられており、日本では、1999年に「児童買春・児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」(「児童買春・児童ポルノ禁止法」)が制定され、2014年に二度目の改正が行われ、現在実施されている。

しかし、私たちの調査の結果、根絶・規制の徹底には程遠い、児童ポルノをめぐる課題が浮かび上がってきた。

児童買春・児童ポルノ禁止法では、児童ポルノは以下の内容を含むものと定義される(第2条3項)。


一 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態

二 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

三 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの


本報告書では、児童買春・児童ポルノ禁止法に基づき、実在する児童に限定し、「児童ポルノ」と表記し、調査対象としている。

一般公開用としてヒューマンライツ・ナウのウェブサイトに公表した報告書はこちらからアクセスしてダウンロードできる。

一人でも多くの方に実情を知っていただきたいところであるが、残念ながらというべきか、子どもの二次被害や法律違反を回避し、子どもの権利を守るため、報告書原文から削除を余儀なくされた部分がある。報告書原文に記載されていた児童ポルノと疑われる作品のタイトル名、出演者名、サイト名の一部ないし全部を■■のかたちで伏字とし、児童ポルノと疑われる作品の写真とリンクはすべて削除した。

原文すべてを見ていただけないのは残念であるが、以下に報告書のエッセンスをご紹介したい。

2  調査の結果

HRN調査チームが1年余にわたり、東京都内の店舗及びインターネット上の児童ポルノについて調査を継続してきた結果、


・あからさまに「児童ポルノ」であることを宣伝するDVD、

・出演者が18歳未満であることを宣伝するポルノDVD、

・出演者の容姿・服装・体型等から18歳未満であることが疑われるポルノDVD

が公然と商品として広範に流通し、店頭に陳列・販売され、インターネットにおいても配信されている事態を確認した。

児童ポルノないし、少なくとも児童ポルノと疑われる画像・動画が、氾濫していることが短期間の調査でも明らかになった。

※ なお、本調査では、児童ポルノと強く疑われる作品が多かったが、刑事事件で有罪立証がなされたものではないため、報告書では、いずれについても児童ポルノであると断定せず、「疑われる」等の表記としている。

● 衝撃的な内容のビデオ

都内のショップには、明らかに児童ポルノと宣伝したり、18歳未満の児童が大人にレイプ・性虐待される様子の一部始終を描いたポルノビデオが公然と販売されていた。

ここでは、あまり刺激の強い作品の写真は表示できないが、


・「6年生 本物のロリータビデオ 裏」

・「小●(学)生13人 全部見せスペシャル!!」たっぷり4時間 児ポ!!

・「■■ちゃんは139cmの小○生」 (小学生が男性教師に犯されるストーリー)

・「下校途中の小●生を拉致って生ハメ集団レイプ」「裏流出」3時間収録「未成熟なロリを食い荒らす本気のレイプ」

など、本当に出演者が児童であればあまりにも悪質なビデオである。

● 「着エロ」・ジュニア・アイドルの「イメージビデオ」

ショップには、性交渉場面はないものの、少女とみられる出演者を現役JK(女子高生)、現役JC(女子中学生)などと宣伝し、

わいせつなポーズをとらせる等のビデオが横行している。これは、「着エロ」「イメージビデオ」などと言われている。

店頭に売られるジュニア・アイドルのビデオ店頭に売られるジュニア・アイドルのビデオ
「着エロ」とは、一般に衣服・少なくとも下着や水着を着たままの状態(何らかの着衣がある点でセミヌード、ヌードと区別される)で卑猥なポーズをとり、性器を強調した撮影などを行うことをいう。成人が出演者となることもあるが、JK、JCなどと表示し(JKとは女子高生、JCとは女子中学生をそれぞれ指す)、ジュニア・アイドルであることを明記し、年齢を示した作品が今も多数販売されていた。

これらの中には、3号ポルノ、つまり法第2条3項3号の

「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの」

に該当するものも多いと評価されるが、警察による摘発が徹底していない。

その結果、「着エロ」「ジュニア・アイドルのイメージ・ビデオ」などというジャンルが確立され、明らかに3号ポルノに該当するにも関わらず、あたかも児童ポルノではないかのように販売されている作品が横行していることが確認された。

● インターネットで簡単にみられる児童ポルノと疑われる動画

インターネット通信販売においても、サイト分析をした結果、同様に、児童ポルノと疑われる作品が販売・配信が行われている実態が明らかになった。

上記にタイトルをあげた作品を含め、HRNが調査報告書に記載した作品のなかには、配信大手DMMで配信されている作品や、ネットで堂々と宣伝されている作品もあった。

また、奨励したしたくないので、この本文ではサイト名は紹介しないが、児童ポルノとみられる作品を配信・販売しているサイトがいくつも確認された。

なかには、児童ポルノを配信していることを前提としつつ、

「ストリーミング」であるから単純所持罪に該当しない等として積極的に視聴を勧誘するサイトも確認された。

3 背景事情


このように、児童ポルノないし、少なくとも児童ポルノと疑われる画像・動画が、氾濫していることが短期間の調査でも明らかになったが、こうした状況の背景には、

1) 出演者の年齢が明らかでないため、「児童」か否か判別できないとして警察による取締りが行われないこと

2) 18歳未満が出演するコンテンツについて審査・流通・販売段階でのチェック体制が不備であること、

3) 3号ポルノについての実質的なチェック体制が不備であること

があると考えられる。


4 児童ポルノの審査・チェック体制の不備

(1) 「着エロ」「イメージビデオ」作品の多くが「成人向け」でないとして何らの審査を通っていない。

HRN調査チームが店頭で発見した動画作品には、少なからぬ作品が審査団体の審査を受けていないことが判明した。

特に、性交・性交類似行為を含まない「着エロ」と言われるビデオやイメージ・ビデオに関しては、アダルト・成人向けではないとされ、制作メーカーの多くが非特定営利活動法人知的財産振興協会(IPPA)などのメーカー団体に所属せず、審査団体の審査を通っていないことが判明した。関係機関を訪問したところ、「着エロ」や、イメージ・ビデオには、実際に性交・性交類似行為、男性とのからみ等があるものも含まれており、それでも審査を受けないまま流通されていることがわかった。

審査団体の審査を受けていない作品でも、大手のアダルトビデオ店において公然と販売され、DMMなどの大手通販サイトで販売されていることが確認できた。

(2) 審査団体を通っている作品はOKなのか。

一方、審査団体の審査を通っているにも拘わらず、出演者が小学生であることを殊更に強調する、児童ポルノの疑いが高い作品もあることを確認した。審査団体からの聞き取りによれば、2015年以降審査基準を厳しくし、児童ポルノであることを示唆する作品は審査を通らないこととしたとされている。しかし、新しい審査基準は公表されておらず、具体的な審査基準を確認することはできなかった。

また、審査基準を新しくしても、従前の基準で審査を通った商品はその後も回収されることなく、販売・流通が続けられているのが現状である。

さらに、審査段階で児童ポルノと疑われる作品であっても、審査団体が出演者の年齢確認をするプロセスや体制がない、ということも判明した。児童買春・児童ポルノ禁止法のもと、「まさかメーカーは18歳未満を出演させない」という信頼のもと、チェック体制が十分でないことが明らかになった。

(3) 店舗においてもチェック体制はない。

さらに、店舗においては、児童ポルノを販売しないということは当然の前提となっているものの、児童ポルノに関する独自のチェック体制もないまま、公然と販売をしている状況にある。

店舗では、審査を経ない作品でも販売されている。そして、児童ポルノと疑われる作品であっても、出演者の氏名や年齢を公文書により確認するような仕組みは導入されていない。

3号ポルノに該当する作品が店舗で公然と陳列されている実情から、店舗においては、3号ポルノに関する認識が十分に徹底せず、あたかも「着エロ」やイメージ・ビデオといったジャンルであればOKなコンテンツとの認識が広がっていることがうかがわれた。

こうしたもとで、

1) 審査を通らない、児童ポルノと疑われる作品(「着エロ」、イメージ・ビデオを含む)、
2) 審査団体の主張する2015年の審査基準改定の以前に審査をパスした作品、
3) 審査をパスしているものの、審査団体において年齢確認をしていない、児童ポルノと疑われる作品

がそのまま販売されているのが実情であることが明らかになった。

(4) インターネット通信販売・インターネット上の対策

インターネット通信販売においても、上記(3)の1)~3)に分類される作品がそのまま販売され、独自のチェック体制は見受けられなかった。

ネット関連業界では、児童ポルノをブロックするため、インターネットコンテンツセーフティ協会(「ICSA」)等が取り組みを進めており、アダルトビデオサイトのインターネット・プロバイダやレンタル・サーバーは、準拠法上違法となるコンテンツの禁止を規定している。また、Google等の検索エンジンも、児童ポルノ画像等が検索結果に表れないよう、ブロックの対策を講じている。

しかし、こうしたブロック体制をもってしても、インターネット空間には児童ポルノないしそれと疑われるコンテンツが野放しのようにあふれており、検索エンジンでも容易に検索ができる状況にある。

その原因としては、

1) 関連する事業者において年齢確認のチェック体制がないこと、

2) 3号ポルノに関する認識が十分に徹底せず、あたかも「着エロ」やイメージ・ビデオといったジャンルであればOKなコンテンツとの認識が広がっていること


があると考えられる。

5 警察による取り締まりについて

こうして産業内部におけるチェック体制が不備なのに対し、警察はどう動いているのか。ヒューマンライツ・ナウでは警察庁、警視庁とも懇談の機会を持ったところ、以下の事情が浮かび上がってきた。

・被害者からの申告はめったになく、被害児童が特定されないため、年齢確認ができず、ポルノ作品の出演者が本当に18歳未満であることが証明されないこと、

・「悪質な」児童ポルノへの取り締まりが最優先とされるため、商品として広範に販売されている、3号ポルノに関する取り締まりが徹底していないこと、

・人的資源が十分に児童ポルノ取締りに振り向けられていないこと(「悪質な」児童ポルノのネットパトロール等が最優先とされている)、

・児童買春・児童ポルノ禁止法のもと、店舗やネットサイトで公然と販売・配信されている作品には、まさか児童ポルノはないだろうという先入観(メーカーへの信頼)が警察にもあること

これでは、児童ポルノと疑われるコンテンツが販売・配信されていても、効果的な取締りは進まない。

児童を所属させる「プロダクション」は適正に監督されているのか。

今回の調査では、児童が児童ポルノ等の性的搾取に汲みこまれる経緯や、関連する産業については調査ができなかったが、「着エロ」、イメージ・ビデオメーカーと児童をつなぐ役割を果たす、スカウト、プロダクション・事務所の存在があると考えられる。

18歳未満の児童を所属させるプロダクションについては、児童買春・児童ポルノ禁止法、児童福祉法、労働法を遵守し、児童を性的搾取させていないか、について十分なモニタリングや取締りがなされているとはうかがわれない。

特に、年少者の労働については、労働基準法に以下の規定がある。


56条 15歳未満の使用は行政官庁の許可が必要

57条 18歳未満の児童の戸籍証明書を事業所に備え付け、就学に差し支えないことを示す学校長の証明書と親権者の同意書を備え付けることが求められている

果たしてJC、JKなどとして着エロ作品やわいせつなイメージビデオに出演させられている児童について、すべての所属事務所がきちんとした許可を取り、業務を正確に報告したうえで学校の許可を取り、労働搾取、性的搾取がないように関係機関によるきちんとした監督がなされているのか、甚だ心もとない。

子どもの権利を保護するための効果的な監視システムが不可欠であり、そのための法整備や現行法の運用改善が必要である。

7  関係機関に求めること

今のままでは、「児童ポルノ」と強く疑われる商品が流通していても、何ら事態は進まず、児童ポルノに関する法規制は半ば絵に描いた餅となりかねない。

ヒューマンライツ・ナウは調査・分析結果を踏まえ、現在の事態を抜本的に改善する必要性を痛感し、本報告書末尾に、政府、警察、関連業者に対する勧告をまとめた。

今回、浮かび上がった問題は、以下の三点

1) 出演者の年齢が明らかでないため、「児童」か否か判別できないとして警察による取締りが行われないこと

2) 18歳未満が出演するコンテンツについて審査・流通・販売段階でのチェック体制が不備であること

3) 3号ポルノについての実質的なチェック体制が不備であること

であるが、まず1)に対する諸外国の対応としては、「児童に見える」ものもすべて規制対象とするヨーロッパの規制と、「児童であること」を証明する年齢確認書類を作成、流通、販売、配信のすべての段階で保持してチェックすることを法的に義務付ける米国の規制方法がある。日本ではいずれの規制も行われていないが、まず米国並みの記録保管によるチェックを行い、審査段階でもきちんと確認することを求めたい。同時に、「児童に見える」作品については、法規制を議論する前に業界の自主的な規制・審査基準の確立を要請したい。

次に、2)については、着エロ、イメージビデオも含め、すべての作品を審査対象とし、児童ポルノに関する年齢確認、3号ポルノ該当性も含めた厳格な審査をすることが必要である。

3)については、警察において3号ポルノも重点的な課題と位置づけ、取り締まること、審査団体、流通、販売、ネット関係も含め、3号ポルノが児童ポルノであることを再確認し、根絶に向けて取り組むことが求められる。

【勧告の概要】

1 政府(内閣府・関係閣僚) に対し、

(1) 児童ポルノの製造・販売・流通・配信に関する実情および児童が巻き込まれる経緯、関連する産業、被害実態に関する調査を実施し、製造・流通及び被害の防止のための必要な施策を講じること

(2) 18歳未満の児童が所属するプロダクション等の事務所が児童保護・労働者保護を徹底するように、効果的な監督方法、法規制を検討すること

(3) 3号ポルノが児童ポルノに該当し、その根絶がその根絶を重点課題として明確に位置付け、すべての省庁、自治体、公共機関、一般社会及び関連する産業に周知徹底すること、

2 警察に対し、

(1) 児童ポルノ根絶を最優先の課題として位置づけ、必要な財政的・人的資源を投入し、着エロ、イメージ・ビデオ等種類の如何を問わず、一切これを許さないゼロ・トレランスの姿勢で対応すること、

(2) 出演者が18歳以上であることが明確でないポルノについてはサプライ・チェーンをさかのぼって年齢確認書類の照会を行い、18歳以上であることが確認できない事案を積極的に立件すること、

(3)  3号ポルノに該当する児童ポルノについても児童ポルノに該当することをすべての警察署で周知徹底し、重点課題として位置づけ、積極的な捜査・取締りを進めること

(4) 捜査の能力強化、人材育成・教育、各警察署での必要な人員の確保により取締りを強化すること

3 政府機関・国会議員に対し、以下の内容の立法を検討すること

(1) すべての演技者・出演者の年齢確認資料の保管を、ポルノ作品の制作、編集、流通、審査、販売、配信等に関わる全ての関係者に義務付け、違反者に罰則を科すこと、

(2) プロバイダに対し、児童ポルノを発見した場合に政府機関への通報を義務づけること


4 関連する機関に対し、

(1) 「着エロ」、イメージ・ビデオの如何を問わず、児童ポルノを一切許さない「ゼロ・トレランス」の姿勢で対応すること、

(2) 18歳未満のポルノは3号ポルノに該当するものも含め一切これを制作・流通・販売・配信、レンタルしないことを徹底すること、

(3) 製造・審査・流通・配信・販売・レンタルの全過程で、公文書により出演者の氏名・身元・年齢確認を公文書(ID)にて厳格に行い、各段階で公文書(ID)のコピーを保管すること、

(4) 審査基準を統一化、明確化、厳格化して公表し、すべての作品を審査に通すこと

審査にあたっては現行法を遵守するため以下のことを必ず行うこと

・審査段階で必ず公文書で年齢確認を行い、出演者が18歳以上であることを証するIDがない作品は審査を不合格とすること

・3号ポルノを含む児童ポルノを厳格に禁止すること

(5) 自主的規制として、児童ポルノと宣伝する等、児童に見えるポルノ作品も禁止すること

(6) 現在の審査基準に合致しない作品は回収・廃棄とすること、

(7)  審査機関の審査を通らない作品については、販売、流通、ネット通販、配信について取り扱い停止とすること

(8)厳格な統一基準を通さない児童ポルノないし児童ポルノと疑われる作品を販売・通信販売、配信している店舗・通販サイトには、作品を提供しないルールを確立し、実施すること

5  インターネット関係業者に対し、

「着エロ」、イメージ・ビデオの如何を問わず、18歳未満に関するポルノは3号ポルノに該当するものも含めて厳格かつ積極的にその該当性を判断し、該当する違法なものについては、ユーザーへのアクセスブロッキング、ウェブサイト削除等、ユーザーが児童ポルノに触れることができないよう対策を行うこと


ヒューマンライツ・ナウでは、今回の調査報告書を取りまとめる過程で、審査団体やショップの団体と協議を行い、警察への要請を行ってきたが、最近になり、すでに状況の変化が生まれつつある。

●  警視庁が無審査の着エロ事例を摘発し(2016年6月)、無審査の着エロ事例に関する注意喚起を審査団体、販売店等に対して行った(2016年7月)、

● AV業界団体である特定非営利活動法人・知的財産振興協会(IPPA)が、AV作品取扱い業者あてに、無審査作品の取扱い停止を要請(7月)

● AV販売店の業界団体であるセルメディアネットワーク協会が、警視庁の告示を全面的に受け入れ、再発防止を表明(8月)

● 審査団体が、児童ポルノの審査基準の厳格化、従前の審査基準で流通している商品の回収・廃棄、審査段階における出演者の年齢確認についての当団体の提案を受け、検討を開始(7月以降)

また、5日の調査報告書公表後にも以下のような変化が生まれている。

・株式会社DMM.com 2016年9月7日付

「弊社取り扱い商品の倫理基準に対する取り組みのご報告

https://dmm-corp.com/press/press-release/1168

・IPPA 2016年9月8日付「児童ポルノと疑われる画像・動画について」

http://www.ippa.jp/pdf/ippa-jidoung20160908-2.pdf

今後、さらに対策が進むことで、児童ポルノを作らない、流通させないという流れがつくられれば、子どもたちが被害にあわずに済む。

今回の調査でとりわけ困難であったのは被害児童へのアクセスであった。被害児童やその家庭は様々な困難・問題のなかにあり、子どもたちが声をあげにくい状況にある。もともと困難な状況に置かれているため、被害を告発することなど極めて難しいことが垣間見えた。

困難で、声をあげにくい子どもたちが人権侵害の犠牲になる児童ポルノを根絶するため、現状を打開する抜本的な取り組みの改善を関係機関に求めたい。

AV強要被害問題は今、どうなっているのか。


Av


1 調査報告書公表から半年

  ヒューマンライツ・ナウが、2016年3月3日付で、調査報告書
「'日本:強要されるアダルトビデオ撮影 ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、 女性・少女に対する人権侵害」'''を公表してから6か月が経過しました。
http://hrn.or.jp/news/6600/
  私たちとしても思いがけないほど、メディア等でこの調査報告書を取り上げていただき、大きな話題にもなりました。
「モデルにならない?」「タレントにならない?」などとスカウトされ、デビューを夢見てプロダクションと契約した途端、「契約」「違約金」をたてに出演強要されるAV出演強要被害。若い女性たちに身近に潜んでいるリスクであり、その結果性行為とその撮影が強要され、ネットや販売を続けていつまでも自分の性行為動画が人々に見られ続けていくという被害に多くの方が衝撃を受けたことと思います。
 こうした女性に対する重大な人権侵害に光をあてることができてよかったと思っています。

2 業界からの強い反発と否定~ 被害者のカミングアウトで事態が変わった。
 
  当初、この報告書をめぐっては、業界から大きな反発があり、「出演強要などありえない」などの批判を受けることとなりました。
 また、'''報告書自体は業界そのものの撲滅を求めているものでなく、人権侵害をなくすための改革を求めています'''が、意図がうまく伝わらず、反発された面もあったことと思われます。
 しかし、その後、匿名、実名で次々と声をあげる方が現れ、事態は変わりました。
 今年6月には、大手AVプロダクションであるマークスジャパンの代表者が、AV出演強要の被害者の訴えを受けて、労働者派遣法違反で逮捕]、書類送検、罰金刑となったことも報道されました。
http://www.sankei.com/premium/news/160618/prm1606180026-n1.html
 逮捕時には、業界内から、この被害を訴えたとされる女性についてその特定をしようとしたり、疑われた女性のAV出演本数等を理由に「強要されたわけがない」などの声があがり、バッシング的な言動がネット上で拡散されたことがあり、「これでは被害にあったとしても、もう誰も怖くて名乗り出なくなるのではないか」ととても心配しました。
 しかし、こうしたバッシングもようやく収束しつつあります。
 最近は、新聞のなかに取材班ができるなど、AV出演強要問題について特集が次々と組まれるようになり、勇気ある告発が実名でも、匿名でも続くようになりました。
   冒頭の写真で紹介していますが、5月26日に国会内で開催されたシンポジウムでは、アナウンサーの'''松本圭世さん'''が騙されて知らないうちにAVに出演させられることとなってしまった自らの経験を語ってくれました。
 7月には週刊文春で'''香西咲さん'''がAV出演被害について実名で勇気ある告白をされました。
   ● 人気AV女優・香西咲が実名告発!「出演強要で刑事・民事訴訟します」(週刊文春)
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/6332
 また、ユーチューバーの'''くるみんアロマさん'''も、意に反するAV出演の被害についてカミングアウトをされて話をされています。
   ● AV出演強要、ユーチューバーの過去 「音楽デビュー信じた自分」 
http://withnews.jp/article/f0160714000qq000000000000000G00110701qq000013690A withnews
 さらに、男優さんからも声があがるなどし、被害の実像が明らかになりつつあります。
   ●AV出演強要 「昔からあった」元トップ男優が証言  http://mainichi.jp/articles/20160804/k00/00m/040/012000c 毎日新聞
 私も様々な人権問題に取り組んできましたが、当初、これだけ「被害はない」と全力否定されるケースは大変珍しかったため、とまどいました。
 しかしやはり、被害があるのに様々な圧力から被害が隠され続け、被害者が声をあげられないという事態は非常に健全でないし、長くは続かないものだ、とつくづく思いました。ようやく、被害が率直に語られるようになり、社会的な認知も進んだことは今後の被害をなくしていくために本当に良かったと思います。
 同時に、いつもそうですが、やはり事態を変えうるのは勇気ある被害者の方々の声だと実感し、その勇気に敬意を表したいと思います。
 また、メディアの役割が果たされたことも大きかったと思います。

3 今後の課題   法制度について

  さて、ようやく被害が社会に認知された今、被害をなくしていくために、どのようなことが求められるかをぜひ多くの方に考えていただきたいと思います。
   ヒューマンライツ・ナウの調査報告書では、アダルトビデオの出演を強要される女性の被害が相次いでいる状況、また、こうした被害に対応する法律が存在せず、監督官庁がない状況を取り上げ、望ましい法制度の整備について提言しました。
  また、アダルトビデオ関連業者に対しても、意に反するアダルトビデオへの出演強要、女性の心身の安全に悪影響を及ぼす撮影を直ちにやめること、そして、人権侵害の辞退を抜本的に是正することを要請しました。
  まず、法整備としては、以下のような内容の包括的な立法が実現することが望ましいと考えています。

1) 監督官庁の設置

2) AV勧誘スカウトの禁止。

3) 真実を告げない勧誘、不当なAVへの誘因・説得勧誘の禁止

4) 意に反して出演させることの禁止

5) 性行為等の個々の演技に関して、撮影前に説明し、承諾を得ること

6) 違約金を定めることの禁止

7) 女性を指揮監督下において、メーカーでの撮影に派遣する行為は違法であることを確認する。

8) 禁止事項に違反する場合の刑事罰

9) 契約の解除をいつでも認めること

10)生命・身体を危険にさらし、人体に著しく有害な内容を含むビデオの販売・流布の禁止

11) 本番の性交渉の禁止

12) 意に反する出演にかかるビデオの販売差し止め

13) 悪質な事業者の企業名公表、指示、命令、業務停止などの措置

14) 相談および被害救済窓口の設置

  すぐにこの秋から法律を実現、ということはさすがに難しいと思いますが、できるところから進め、2017年度予算にも組み込んでほしいと思います。
  すでに内閣府では実態調査を進めていただいていますが、今年から少なくとも、


●被害を防止するための広報・教育活動
●被害者が女性センター等に駆け込めばすぐに対処が図られるような相談窓口の設置と相談員への研修
●実態および望ましい法整備のための調査研究

  などは早急に具体化してほしいと思います。
  また、AV強要被害は、スカウトの甘い言葉を信じて若い人が騙され、断れない、法律の知識がないという弱みに付け込まれて被害にあう、という点では消費者被害とよく似ていますので、'''消費者被害として扱い、消費者契約法・特定商取引法の枠内に入れ込み、不適切な勧誘を是正し、必要に応じて企業名公表・業務停止等の措置をとること'''を求めたいと思います。

  そして、国会議員の皆様には、議連などを結成し、法規制に関する検討を開始していただきたいと思います。
  省庁、政治家の皆様には深刻な女性に対する暴力として、被害の是正に真剣に取り組んでいただきたいと思います。
  ところで、業界からは改善に向けた動きがあり、自主的な規制が進めば法規制は不要という消極意見がありますが、法規制をすることにより、自主規制の枠から外れてルールに服さないAV制作・販売が横行することを避けることができると私たちは考えています。

4 業界団体への要請
  調査報告書の公表後しばらく、業界団体の動きは鈍く、
  私は4月23日付のこちら
[http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20160423-00056577/ Yahoo個人記事]で、
「深刻なAV出演強要被害は、大手メーカー作品にも少なくない。業界の自主的改善の動きはあるのか?」    
  と問いかけ、業界の改善の動きを呼びかけました。
 その後、業界団体である[http://www.ippa.jp/index2/ 特定非営利法人知的財産振興協会](IPPA)に対して、シンポジウムへの参加を呼び掛けるなど、対応を求めてきましたが、6月にようやく協議の機会を持ち、当方の要請を伝えました。
 6月のマークスジャパンの対応を受けてIPPAは、以下のような 声明を出しています。
http://www.ippa.jp/pdf/IPPA20160622.pdf
 

「原因究明」「再発防止」をするために、先月この件について、被害者救済を求める認定 NPO 法人ヒューマンライツ・ナウの弁護士の皆様、NPO の皆様との会議を行いました。 そこで以下のとおり要望がございました。


1) プロダクションや制作会社との間でコードオブコンダクトを締結し、強要しない、違約金請求しない、同意のない作品には出させない、人権侵害を行わない、適正な報酬を支払う、等の項目を具体化し、それを承諾したプロダクション・制作会社としか取引しないようにする。

2) 出演契約にあたっては、女優の頭越しに契約するのでなく、女優が参加したうえで契約を締結する。その際、プロダクションの監視により女優が自由に意思決定できない事態を防ぐため、マネジャーが同席しない場での真摯な同意があるか意思確認するプロセスを踏む。

3) 女優が出演拒絶した場合、違約金を請求せず、メーカーが損失を負担する。違約金に関しては保険制度等を活用する。

4) 1)が守られていない等の苦情申し立てに対応する機関を設置し、1)が守られていない疑いが強いものについては、販売差し止めを含む救済策を講じる。

5) 女優の人格権保護のため、プライベート映像の流出・転売等を防止し、流通期間に制限を設け、意に反する二次使用、三次使用ができない体制をつくる。

この会議の後、NPO 法人知的財産振興協会の理事社にて話し合い、この要望に沿い業界の健全化へ向け、メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました。

以上の5項目は確かに私たちが会合で要請したことであり、これら5項目を受けてIPPAが改革を進めていくと決断したことは大きいと思います。
ただ、その後、まだ具体的な動きは目に見えてきていません。そこで、私たちは、8月初旬に再びIPPAと会合を持ち、より具体的な提案を行いました。


特定非営利活動法人 知的財産振興協会 御中

要 請 書

当団体は、本年3月3日付で、調査報告書「日本:強要されるアダルトビデオ撮影 ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、 女性・少女に対する人権侵害」を公表いたしました。
このたび、出演強要被害の再発防止および人権侵害の防止のため当面取り組むべき優先的事項として、御団体に対し以下のとおり要請いたします。
I  人権侵害を防止するための制度改革について
1 出演強要や人権侵害を防止し、被害者を救済するメカニズムの設置~第三者機関が必要である。
法律の専門家、ジェンダー問題に詳しい有識者等、業界の利害関係から独立した第三者による機関をつくるのが望ましいのではないか。独立性、第三者性が必要であり、業界からもNGOからも労働者からも独立した第三者であるべき。

2 プロダクションやメーカーとの間でコードオブコンダクトを締結し、以下の項目を規定する。メーカーは、以下を承諾したプロダクション・制作会社としか取引しないようにする。
下記内容をプロダクション、メーカー、制作会社、流通団体、配信、販売業者共通のルールとする。
1)意に反する出演強要を禁止する。
2)女優が撮影に欠席した場合、違約金を女性に請求しない。
3)契約の解除をいつでも認める・契約書のコピーを本人に交付する。
4)適正な報酬を支払う。利益の50%以下となる不当な搾取・不払いの禁止
5)スカウトを禁止し、真実を告げない勧誘、不当・不適切なAVへの誘因を禁止する。

3 女優が出演拒絶した場合、違約金を請求せず、メーカーが損失を負担する。違約金に関しては保険制度等を活用する。

4 出演契約にあたっては、女優の頭越しに契約するのでなく、女優が参加したうえで契約を締結する。その際、プロダクションの監視により女優が自由に意思決定できない事態を防ぐため、マネジャーが同席しない場での真摯な同意があるか意思確認するプロセスを踏む。

5 制作会社・メーカーは以下の事項をルール化する。
1)個々の出演契約にあたり、性行為等の個々の演技に関して、撮影前に説明し、承諾を得る。
2)本番の性交渉をしない。
3)生命・身体を危険にさらす行為、残虐行為、人体・健康を害する行為、危険な行為、人格を辱め、屈辱を与える行為を含む撮影を禁止する(業界でリストを作成して取り組んでいただきたい)。
4)制作過程での人権侵害・意に反する性行為の強要を防止するため、全過程のメイキング映像を録画して、保管する。
5)児童ポルノを疑わせる作品内容について児童保護を徹底する取り組みを行う。審査のプロセスで年齢確認を行う。

6 審査機構は、5について審査基準を明確化して公表し、実質的な審査を行うとともに、5 5)の録画を認したうえで、審査合格を決定する。

7 2ないし5が守られていない等の苦情申し立てに対応して、上記1の第三者機関が苦情申し立てを受けることとし、いずれかが守られていない疑いが強いものについては、契約解除、販売差し止めを含む救済策を講じる。関与したプロダクション、制作会社、メーカーに対する取引停止等のペナルティを課す。

8 女優の人格権保護のため、プライベート映像の流出・転売等を防止し、流通期間に制限を設け、意に反する二次使用、三次使用ができない体制をつくる。 二次使用、三次使用、第三者への権利譲渡には少なくとも本人の同意を必要とすべき。

9 撮影に対し、メーカーの負担により演技者に対する保険をかけ、負傷、罹患、PTSD等の症状に対して、補償をする。

10 6による審査を受けないメーカー、上記1の機関の調査・勧告・決定に服しないメーカーの作品は販売・流通・配信を行わない。

II AV業界の機構改革について
機構改革には、外部有識者を入れた慎重な対応が望ましい。
不祥事が起きた他の企業や業界の経験に学び、いわゆる第三者委員会を設置して、徹底した事実確認、実態把握、検証を行う必要があるのではないか。
(第三者委員会のマンデート)
・実態調査・原因究明

・検証

・機構改革・再発防止策の提案


このほか、前記3に記載した通りの法整備についても、業界の理解と協力を求めました。
私たちとしては、当面必要な改革について網羅したつもりでいます。
改革と併せて、'''第三者委員会での調査'''というのは、改革を表面的なものとせず、実態に即した改革を進めていくために私たちとしては不可欠だと考えています。
今も、AV出演強要被害に関する相談は耐えることなく私のところにも、支援団体のところにも押し寄せています。
これからも、個別のメーカーやプロダクションに対して、販売差し止めを求め、民事、または刑事の責任追及を行おうとする被害者もいることでしょう。
こうした問題の背景について業界団体としてメスを入れて実態を調査し、原因を特定して付け焼刃でない真摯な再発防止策を打ち出すことを求めたいと思います。
これまで「業界団体」が不祥事等を受けて、第三者委員会を設置した例としては、NPB(日本プロ野球機構)統一球問題、PGA(日本プロゴルフ協会)反社会的勢力問題、全柔連助成金問題、日本相撲協会八百長問題などがあり、
企業では、ゼンショースキヤ、マルハニチロ等多数あります。
・第三者委員会は、通常、コンプライアンスに精通した弁護士によって行われますが、その独立性を尊重され、調査権限を与えられ、報告書の内容に対しいかなる介入も受けず、勧告内容は尊重されなければならないとされています(詳細は、[http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2010/100715_2.html 日弁連第三者委員会ガイドライン]参照)。
そして、被害を訴える人が救済されるメカニズムを一日も早く確立してほしいと思います。
幸い、業界団体は、現在の状況を受けて、真摯な取り組みを約束されています。
まもなく、私たちの要請にこたえて、業界団体からの何らかの具体的な改革の方向性が示されることを期待したいと思います。
そのために、引き続き多くの方々にこの問題に関心を寄せていただきたいと思います。
強要被害がどの程度の広がりなのか、多いのか少ないのかはわかりませんが、件数の多い、少ないに関わらず、あってはならない人権侵害であり、業界としてこれをなくす対応が求められると思います。
AV強要問題が解決するまでは、安心してAVを見る気になれない、というユーザーの声、被害者の方々に共感を示していただく女性たちの声は、何よりも業界に強いメッセージとなることでしょう。

※ ユーチューバーのくるみんアロマさんと私がユーチューブでこの問題について対談しています。どうして意に反する出演強要をさせられてしまったのか、当事者でないとわからない経緯を語ってくださいました。是非多くの方に見ていただけると嬉しいです。
 第一話はこちら。https://www.youtube.com/watch?v=a4ZCgdALkN8
 続きはユーチューブチャンネルでご覧ください。

2016年6月16日 (木)

皆様へのお願い・AVプロダクション関連逮捕報道とその余波を受けて

■ 大手AVプロダクションの元社長らが逮捕

6月12日付で、大手AVプロダクションの元社長らが逮捕されたとの報道がなされました。
私たちヒューマンライツ・ナウは本年3月3日に、アダルトビデオ出演強要被害に関する調査報告書を公表し、被害の根絶のための取り組みを社会に呼びかけてきました。
,
この報道を受けて、お問い合わせを多数頂いています。

しかし現在捜査中の事件です。私たちが軽々しくコメントができる立場にありませんし、被害者のプライバシー保護を第一に考えて「ノーコメント」として対応してきました。

■ 被害者への残酷な状況

ところが、あるAV女優さんが、「被害を届けたのはこの女優」とSNSやツイキャスなどで名指し、その女優さんを罵倒する行動に出られており、それに他の方々が追随しています。

マークスジャパンの顧問弁護士さんは、こうした行為は由々しき事態であり、マークスジャパンとして組織的に行っているものではない、と言っていると聞いています。
しかしこうした暴露を受けて、名指しされた女優さんの顔写真、AVが彼女に対する罵詈雑言とともに現在あふれている状況です。

多くの方がそれをみて、その印象だけで、判断され、この事件に疑問を深めている方がいるかもしれません。
状況がちょっとエスカレートしてきましたので、ここで、私一個人の見解をお話をさせてください。

私はAV業界を潰そうとは、全く考えていません。自由意思で出演されて活躍されている方も当然いることと思います。
ただ、この業界で被害を訴えられている方がいるのも事実です。
「健全になりつつある」と言われるAV業界の、それでも、その狭間に陥いって苦しむ女性たちがいる。
どれくらいの人数かわかりませんが、意に反して出演させられている被害者は、いないと言いきれるのでしょうか。
なんとか、苦しむ人をなくしていきたいと思っています。
この問題は大手企業と下請け工場の関係にも似ていると思います。全体の仕組みを改善することで、今後問題や被害を減らしていくことができるのではないでしょうか。

今回の事件、警察によると訴えは10人以上の元女優さんからあったと報道されています。言われている一人ではありません。そして逮捕にふみきった以上、警察としてもなんらかの確証があったとは、考えられないでしょうか。

■ 長年にわたり、多数回出演したから、被害は嘘なのか?

今あふれている批判には、様々なものがありますが、
「そのAV女優さんたちが強要されているように、まったく見えなかった」というものがあるようです。また何年にもわたり、多数の出演を繰り返してきたことを理由に、「強制なんてありえるの?」という意見もあるようです。

しかし、長期間DVがあっても逃げ出せずにむしろ幸せな結婚生活を懸命に装う人、長期間にわたって会社でセクハラにあっても会社をやめられない人、親から虐待され続けているが施設に逃げ込めない人は、社会のあちこちに存在するのではないでしょうか。

 力を失い、孤立し、抜け出せない、装って自分までも騙し耐えてきた方がいるかもしれない。そういう人たちの気持ちは理解できなくても、せめて、「そういう女性たちがいるかもしれない」、その可能性だけでも思いやっていただけること、できないでしょうか? 


 最近、東京新聞で取り上げられたAV強要の被害者のインタビューもやはり、5年で100回以上出演したという話でした。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016061490135710.html

そこにはこんなことが書かれています。。

「誰にも相談できないまま、この状況を招いたのは自分の至らなさのせいだと思い「私さえ我慢すれば」と追い込まれていった。「撮影は次第に過激になった。両手足を縛られ、複数人の男性を相手にした。「自分を守るには、心を閉ざして、忘れるしかない」
そして
「支配され続けることで心が壊れた」


AV強要でなくても、同じように長いこと、DVやセクハラ境遇に置かれて、だれにも相談せずに逃げ出せずにいる人たち、自分さえ我慢すればと笑顔でいることで、なんとかなる、そう耐えている人が、あなたの周囲にもいるかもしれません。

その表面的な笑顔をみたこと、そういう態度でいたことを責めたてることが、問題の根本の解決の役にたつのでしょうか。

長期間であることを理由に「こんな被害はあり得ない」と声高に叫ぶことは、この問題の被害者だけでなく、同じような継続的な人権侵害に苦しむ人たちを萎縮させ、心を閉ざさせることになってしまいます。


一部情報をもとに義憤に駆られて正義感から意見をしてしまったという方、AV業界を応援したいという気持ちで拡散してしまったという方、いらっしゃると思います。

その方々の「気持ち」を責めるつもりはありません。それは、その方々が「みて」「ほんとうに感じた」ことなのかもしれません。しかしほんとうのところ、人の心は見えません。誰もが悲しい、辛い時にでも、平気そうな言動をした経験があるんじゃないかと思います。


できれば、どうか罵倒する言葉は、削除していただければと思います。
この瞬間も被害者を追い詰め、苦しめています。
被害者のひとりが万一に自殺のような状況になれば、皆さんどんなに後味が悪いでしょう。

真偽はともあれ、警察によれば被害者は十数人、もう引退している女優さんです。

  「強要被害にあった」と被害申告をしたら、こういうネットリンチのような罵倒やプライバシー侵害被害にあう。これではもう今度なにがあっても誰も被害を名乗り出ることはできなくなります。
  どうかお願いします。ご検討下さい。

■ 今後に向けて

  話は変わりますが、実は、昨日この件を即刻対応いただいたAV流通大手の企業があります。
その対応について大変心強く思っています。

  先日私たちは、初めてAV業界団体のトップのみなさんと実際に顔をあわせお話しました。
そして、被害者を救済、なくしていく方向で今後も協議を続けることで一致しました。

こうした機会があったからこそ、今回のような迅速な対応が可能になったのではないかと思います。

今後も協議を重ね、被害の防止や救済についても考え、二度と被害が発生しないようになれば、と願っています。

2016年5月 3日 (火)

深刻なAV出演強要被害は、大手メーカー作品にも少なくない。業界の自主的改善の動きはあるのか?

■ 調査報告書に大きな反響
今年3月3日、ヒューマンライツ・ナウが公表したAV強要に関する調査報告書。

Av


  おかげさまで記者会見の様子とともに、大きくメディアに取り上げていただき、新聞、テレビのほか、ヤフーでも大きな扱いで報告書を紹介いただきました。

国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN)は3日、タレントやモデルとしてスカウトされた若い女性が、アダルトビデオ(AV)への出演を強要されている被害が国内で相次いでいるとする調査報告書を公表した。ある女性は20歳の時、「グラビアモデル」の事務所と契約したつもりが、撮影直前にAVだったことが発覚。断ったが、「高額の違約金が発生する」などと脅されて出演を余儀なくされた。その後も違約金で脅されて出演を続けることを強要され、避妊具なしで複数の人との性行為や、12リットル以上の水を飲まされたこともあった。暴力的な撮影で性感染症や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したという。別の女性はスカウトマンに説得されて出演したが、直後に悔やんだ。やめたかったが、半年にわたって複数のAVに出演させられた。販売が続いて耐えられず、首をつって自殺した(朝日新聞)

東京都内で記者会見した伊藤和子事務局長は「意に反する性行為を強要され、その一部始終が半永久的に公にさらされる。女性に対する重大な人権侵害だ」と話した。 職業安定法などには有害な業務から労働者を守る規定がある。しかし、スカウトする業者は、女性がマネジメントを委託した形の契約にするなどして巧みに規制を逃れ、現状ではこうした被害を防ぐ法律や監督官庁は無いと報告書は指摘。不当、違法な勧誘の禁止や、意に反して出演させられた場合の販売差し止め、相談窓口設置などを含む法整備を訴えた。(毎日新聞(共同))
調査報告書本文はこちらから見ていただくことができます。 http://hrn.or.jp/news/6600/

  予想した以上の反響だったのですが、この深刻な問題を社会に送り届けることができたこと、深刻な光の当たらない人権侵害に光を当てる活動ができたことを嬉しく思っています。
このなかで、12リットルの水を飲まされた等のひどい撮影をさせられた女性の話が驚きを呼びました。

  報告書公表後にご本人に会う機会があり、「そんなひどいことがあるなんて、と多くの人があなたのケースに衝撃を受けていましたよ」と伝えると、、、

あの頃はそういうものだと思いこまされていたので・・・

と言いながら目が涙でいっぱいになり、

本当に、取り上げて下さってありがとうございました。

と何度も言われました。
これまで、誰にもこの不条理、悔しさ、屈辱をわかちあうことができず、どんなに悔しかっただろう、と改めて思います。
自分だけで抱え込んできた屈辱や悔しさを社会に訴えたことが彼女にとって大きな意味があったのだと思うと、私自身心を打たれました。
報告書を受けて、池内さおり衆議院議員がさっそく国会で取り上げてくれ、各担当大臣もそれぞれAV強要は深刻な人権侵害だとの認識のもと、きちんとした対策を講じていくと答弁してくれました。
実際に、内閣府は関係者への調査を開始、私たちヒューマンライツ・ナウもヒアリングを受け、今後対策をひとつひとつ進めていくと約束してくれています。
まだ、取り組みは緒についたばかりですが、1か月のうちに、大きな変化をもたらすことができました。
報道をしたり、関心を寄せていただいた方々に心よりお礼申し上げます。
これからも法整備に向けて国会議員の方々にはさらに質問をしていただいたり、取り組んでいただけると嬉しいですし、省庁にも取り組みをお願いします。
私たちが求めている法改正は概略以下の通りです。

1. 監督官庁の設置 2. 不当・違法な勧誘の禁止 3. 違約金を定めることの禁止 4. 意に反して出演させることの禁止 5. 女性を指揮監督下において、メーカーでの撮影に派遣する行為は違法であること を確認する。 6. 禁止事項に違反する場合の刑事罰。 7. 契約の解除をいつでも認めること 8. 意に反する出演にかかるビデオの販売差し止め 9. 悪質な事業者の企業名公表、指示、命令、業務停止などの措置 10. 相談および被害救済窓口の設置

また、警察・検察には違法行為を積極的に捜査・起訴し、悪質な被害から女性たちを救済するよう求めています。
現在、この問題を解決し、AV強要をなくすために、署名サイトChange.orgでの署名も進めていますので、ぜひご協力いただけると嬉しいです。
署名サイトはこちらからもアクセスできます。http://hrn.or.jp/news/6652/
そして、春先は進学や上京に伴い、被害が多い時期です。是非、報告書のような被害事例が再発しないように、周囲の若い人たちに注意喚起を呼び掛けてください。また学校でも教育していただけると嬉しいです。

■ AV業界からは組織的改善の動きがない。
こうしたなか、女優さん、監督さん、ライターさん、元女優の方など、個別に個人として反論されたり意見を公表されている方もいます。
他方、私たちのもとにはたくさんの内部通報のご連絡を業界内部の方からいただいています。
ところが、AV業界は組織的に沈黙を貫いている状況のようです。
業界全体として何か組織的に、報告書の事実関係について反論をされるとか、または再発防止のための対策を公表するなどの動きはありません。これは大変残念に思います。
その理由として、私たちの報告書が個別の被害事例について、どこのメーカーやプロダクションが関与したのか、名指しをしていないことがあるのかもしれません。だから他人事なのかもしれませんね。
確かに、私たちの記者会見や報告書では事例ごとにメーカーを特定することは避けました。それは、被害者の方の多くが、未だに強要されたAVが流通して苦しみ続け、周囲に知られることを極度に恐れているからです。ほんの少しの手がかりも公にしたくない、と彼女たちは考えています。
しかし、私たちが調査報告書に記載したAV強要事案のなかには、SOD、CAの2つの大手メーカーの作品が含まれていることは確かな事実です。
しかも、流通・販売ではAmazonやDMMがかかわっています。
ですので、業界のど真ん中の問題として、是非真摯な対応をいただきたいものです。

■ 批判や疑問にこたえる
ところで、報告書は予想以上の反響をいただいたのですが、中には批判や疑問の声もありましたので、この場を借りて少しご説明したいと思います(報告書を丁寧に読んでいただくとわかっていただけることが多いので、詳しくは報告書をご参照ください)。

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2016年3月16日 (水)

AV強要被害をなくし、救済するために


3月3日、ひな祭りに、ずっと取り組んできた調査報告書

日本:強要されるアダルトビデオ撮影 ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、 女性・少女に対する人権侵害 調査報告書 
を無事リリースすることができました。

報告書はこちらです。
http://hrn.or.jp/news/6600/

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開催した調査報告書発表記者会見が大きな話題になり、反響の大きさに驚くとともに、この深刻な問題を社会に送り届けることができたこと、深刻な光の当たらない人権侵害に光を当てる活動ができたことを嬉しく思っています。

このなかでたくさん水を飲まされたという 被害にあわれた方と先日お話し、「そんなひどいことがあるなんて、と多くの人があなたのケースに衝撃を受けていましたよ」と伝えると、、、
「あの頃はそういうものだと思っていたので」と言いながら目が涙でいっぱいになり、
「本当に、取り上げて下さってありがとうございました」と何度も言われました。
これまで、誰にもこの不条理、悔しさ、屈辱をわかちあうことができず、どんなに悔しかっただろう、と改めて思います。
被害にあわれた方にとってもひとつの大切なステップだったのだと思います。

その後、業界の重要な人物から内部告発も出ました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160313-00000501-san-soci

この一回限りなのかわからないのですが、注目していきたいと思います。

また、この問題でさっそく
池内さおり衆議院議員が先週金曜日に国会で質問をしてくれました。
質問とてもよかったです。しかも、省庁、各担当大臣も大変真面目に答えていて、少し希望がもてそうです。
池内議員に感謝です。これからも池内議員はじめもっとたくさんの議員に取り上げてもらい、流れを作っていければと思います。
(2016.3.11 衆議院内閣委員会 池内さおり(日本共産党)質問 https://youtu.be/tMNw4Cd9nj8 )

そんなわけで、Change.orgの署名をヒューマンライツ・ナウで取り組んでいます。

初めての署名で不慣れなんですが、是非ご協力くださいね。
詳細を知らなった! という方も含めて下記を是非ご覧ください。


署名サイト: https://goo.gl/KfE6Hf

まるで奴隷。 アダルトビデオ強要被害で苦しんでいる 若い女性や少女たちを救うた
めに 必要な法整備を一刻も早く実現してください。

あなたのメッセージもぜひ一言書き込んでください。また、是非、拡散しお友達等に
も伝えてください。

こちらからクリックしてウェブサイトに是非飛んでみてください。
 
http://hrn.or.jp/news/6652/

■AVに出演強要される女性の被害が相次いでいます。

「タレントにならない?」「モデルにならない?」などとスカウトされ、タレントやモ
デルになる夢を膨らませて誘いに応じる若い女性たちが、アダルトビデオの出演を強
要されるという被害が相次いで報告されています。日本を本拠とする国際人権NGO
ヒューマンライツ・ナウは支援者・被害者から聞き取りを行い、被害の実態を調査し
ました。その結果、若い女性たちが、AVに出演するという意識がないままプロダク
ションと契約を締結した途端、「契約だから仕事を拒絶できない」「仕事を断れば違
約金」「親にばらす」等と脅され、AV出演を余儀なくされる事例が後を絶たないこと
が判明しました。

若い女性の無知や困窮に乗じて、衆人環視のもとでの意に反する性行為を強要し、そ
の一部始終が半永久的に公にさらされる被害は著しい人権侵害であり、違約金の脅し
によりこうした奴隷的な立場に置かれる「債務奴隷」ともいえる深刻な事態であり、
女性に対する深刻な暴力です。

AV強要の結果、深刻なPTSDに苦しめられる人、いつまでもビデオが販売され、
インターネットに一番知られたくない映像が公開され続けることを苦に自殺をする
人、整形手術を繰り返す人など、被害は本当に深刻です。

詳しくは、私たちが2016年3月3日に発表した、以下の調査報告書を読んでください。

http://hrn.or.jp/news/6600/

■こうした被害に対応する法律は存在せず、監督官庁もありません。

AVプロダクションやメーカーには監督官庁もなく、風適法の適用もないため、違法
行為は野放しで、女性は救済を求めることができません。関連する法律のうち、「児
童ポルノ禁止法」は18歳未満の少女のみを対象としており、18歳を過ぎるとこの法
律では保護されません。

AV出演は、職業安定法、労働者派遣法上の「有害業務」とされ、プロダクションが雇
用する女優を勧誘することは職業安定法上の処罰対象となり、プロダクションが雇用
する女優をメーカーに派遣して撮影に応じさせることは派遣法違反として処罰対象に
なります。

しかし、業者は、巧みに女性との契約を労働契約でなく「委任」「委託」などの契約
にしてしまい、実際には指揮命令関係があるのに、あくまでそれがないかのように装
い、法の適用を免れています。

そして、撮影中にどんなひどいことを強要されても、「同意」「演技」だとして、強
姦、強要、傷害、暴行罪等が立件されるケースはほとんどありません。

さらに、今の法律では「消費者」の定義にあてはまらないため、消費者の保護も受け
られません。

AVというだけで、消費者としても保護をされず、労働者としても保護されない、リ
ベンジポルノや性暴力の被害者よりもひどい二次被害に苦しんでも何らの救済もな
い、それでよいのでしょうか。

■被害を防止し、被害者を救う法制度とは。

こうした状況を改善するために、ヒューマンライツ・ナウは立法による解決と政
府、国会による一日も早い対応を求めます。私たちが考える必要な法改正は以下の通
りです。

●  消費者庁に対して

消費者被害本通常国会に提出予定の「特定商取引法」の改正にあわせて、アダルトビ
デオの性搾取被害を加える改正案を提案すること。

また、消費者安全法の範囲も同様に拡大して、悪質業者への命令、指示や業務停止が
できるようにすること。

● 内閣府に対して

AV強要被害に関する必要な調査を行い、AV強要被害の被害者を保護・救済できるよ
う、必要な法改正案を検討準備すること

法律には以下の内容を盛り込んでください。
1. 監督官庁の設置
2. 不当・違法な勧誘の禁止
3. 違約金を定めることの禁止
4. 意に反して出演させることの禁止
5. 女性を指揮監督下において、メーカーでの撮影に派遣する行為は違法であること
を確認する。
6. 禁止事項に違反する場合の刑事罰。
7. 契約の解除をいつでも認めること
8. 意に反する出演にかかるビデオの販売差し止め
9. 悪質な事業者の企業名公表、指示、命令、業務停止などの措置
10. 相談および被害救済窓口の設置

同時、警察・検察には違法行為を積極的に捜査・起訴し、悪質な被害から女性た
ちを救済するよう求めます。

私たちの発表記者会見はメディアで大きく取り上げていただきました(以下はそ
の一部です)。

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6193325

http://www.asahi.com/articles/ASJ335QB8J33UTIL02H.html

http://hrn.or.jp/news/6618/

しかし、法律を実現するには多くの人の賛同が必要です。ぜひ皆様、ご協力くださ
い!!

再度署名サイトはこちらです。
     https://goo.gl/KfE6Hf
 リンクはこちらからも。
   http://hrn.or.jp/news/6652/

私たちは同時に、業界に自主的な取り組みも求めたいと思います。とくに一番有力な立場にいる、ユーザーに一番近いところにいる企業に、末端の製造現場で人権侵害を生み出さない仕組みをつくるためにその影響力を用いてほしいと思います。
サプライチェーンで児童労働が発生していた、というケースと同じように企業の人権尊重の責任を果たしてほしいと思います。

署名以外にもできることはたくさんあります。
たくさんお問い合わせもいただいています。娘がスカウトにあっているけれどどうしよう、というご相談など。
まずは周囲の一番大切な人が被害にあわないように、是非いろんなところで話題にして話し合って、注意をして見守ってあげてほしいと思います。学校でも是非このことをいろんな機会に教育してほしいと願っています。
若くて芸能界などに普通にあこがれる女の子たちが、「世間は甘くない」と知らされるには、あまりにも高すぎる、過酷すぎる代償・被害です。誰も強要被害にあってほしくない、と思います。


■ この件での様々なご意見について


この件では関係者、女優さんからも、「そんなことない」という批判のご意見をいただいています。
その方たちが自発的に出演していることはおそらく事実なのでしょう。
しかし一方で、実際に被害にあわれている方がいるのも事実です。
私は被害にあわれた方々におあいしてきましたし、自殺された方もいます。
報告書にも書いた通り、本当の意思とは違う経緯でAVに出演し、もうやめたいのに、ときどき死にたいと思いながらも、広告塔のような役割で発信を続けている女優さんがいるのも知っています。

なかなか声をあげられない、そして最も苦しんでいる人の声に寄り添って活動していきたいと思います。
どんな人権問題でも共通することですが、
社会のあるコミュニティにおいて、いじめや差別、労働搾取などがある場合、全員がひどい目にあっている超ブラックな企業などもあるかもしれませんが、実はコミュニティにおいて差別や人権侵害、いじめにあっているのは少数者であるケースが多いです。

・加害者が強大な力をもっていること
・被害者が少数で、声をあげられない弱い立場に状態に置かれていること
・人々の無関心

この3つはおよそすべての人権侵害に共通するファクターだと私は思います。

だから、小さい声に寄り添うことこそが必要だと思います。

例えば、いじめなどの少数者が犠牲になっている場合、「ごくごく一部の話」と否定しないで、その小さな声に寄り添い、真摯に受け止め、その社会、コミュニティの問題として受け止めることが必要だと思います。
例えば、学校への風当たりや評判低下を恐れて、いじめ自殺を隠ぺいする、ごくごく一部の人の話だと片づける、ということはあってはならない、それと同じでしょう。

AVという業界においては、どの程度の人が被害にあっているのか、多数なのか少数なのか、わかりません。
この辺りは内部告発もあるなか、解明が待たれるところではあります。
しかし、いずれにしても、被害事実があることを真摯に受け止めて改善に向けて対策を考えることが必要だと思います。
事実、すべてではないけれども私たちの改善提案の多くを歓迎するという声も関係者の方からいただいていますので、業界内でも是非改善を進めてほしいと思います。

なお、私たちが問題にしているのは強制・強要であり、自発的な演技や業界そのものを否定するつもりはありません。しかし、現状は、消費者や労働者であれば当然あるような保護や権利もない、という状況。
せめて消費者並み、労働者並みの保護と権利の確認がされるべきだと思います。
もしもそれが強制・強要されたものだとすれば、AV強要の被害は、普通の消費者被害よりも、レイプよりも、リベンジポルノよりも、取り返しのつかないあまりにもひどい女性に対する暴力、重大な人権侵害です。
そうである以上、その被害の深刻さに応じた対応が必要です。

2015年10月 2日 (金)

AV違約金訴訟・意に反して出演する義務ないとし請求棄却。被害から逃れる・被害をなくすため今必要なこと

■ 違約金の請求を認めず

2014年、アダルトビデオの出演を拒絶した女性が、所属プロダクションから金2400万円以上の違約金を請求される事件(原告・プロダクション、被告・女性 当職は被告代理人) が東京地方裁判所に提訴された。

私はこの女性が出演強要されて窮地に陥っている際から代理人として関わり、プロダクションからの訴訟に応訴し、法廷でAV強要の実態などを訴えてきた。

「AV出演を強要される被害が続出~ 女子大生が続々食い物になっています。安易に勧誘にのらず早めに相談を」

被害続く・AV出演を断った20歳の女性に芸能プロダクションが2460万円の違約金支払いを求め提訴。

と二回にわたり問題提起させていただいた。

本件について、今年9月9日に、原告・プロダクションの請求を棄却する判決が出された。判決は、原告が控訴しなかったため、9月25日に確定した。被害者は心から喜んでいる。

ネットでこの被害や裁判を知り、大きく関心を持っていただいた方々には本当に感謝したい。

■ 事案の概要

改めて説明するとこの事件では、以下のようなAV強要被害が発生した。


1 女性は、高校生当時、地元の駅の改札前でスカウトされ、原告のプロダクションにタレントとして所属することになった。当時、女性は普通のタレントだと信じ、水着程度のことはあるとしても、わいせつなことは想定していなかった。

2 しばらくしてプロダクションは、女性のマネジメント業務をブロダクションに委託する「営業委託契約」に署名捺印させた。そこには女性がマネジメント業務に協力しない場合違約金が発生すると書かれていた。契約書の内容は難しくて未成年の女性には理解できなかったが、プロダクションからろくな説明もなく親権者の同意もないまま、女性はサイン、最後まで契約書のコピーももらえなかった。

3  その後、女性が従事させられたタレント活動は、わいせつなものに終始した。プロダクションは製造会社との間で、女性に無断で仕事を入れてしまい、女性に選択の余地はなかった。女性は深く悩み、タレント活動を辞めたいと申し出たが、プロダクションの人間から、「契約した以上従う義務がある」「辞めれば100万円の違約金が発生する」「撮影に来なければ親に連絡する」等と脅され、さらに出演を強要された。ちなみに、未成年時はすべての報酬はプロダクションがとり、本人には一円も支払わずに性的搾取した。

4  女性が20歳になった後、プロダクションは、女性に一言の相談もなく、アダルトビデオへの出演を決定。

女性はこの時も、何度となくやめてほしいと述べたものの、指示に従わなければ違約金を支払うしかないと脅され、1本のAV撮影を強要された。撮影には詳細なシナリオはなく、現実には、衆人環視のもとで有無を言わさずに性行為を強要する性暴力である。周囲をスタッフに囲まれ、全裸であるため、嫌でも逃げ出すことができなかった。女性は、この撮影の1日目が終わった直後に2回目の契約書への署名捺印をさせられた。アダルトビデオの1本目の撮影はその後も続き、女性は膣に激痛を覚え、現場でそのことを訴えたが、何らの配慮もされず、撮影は強行された。

5  女性はこの撮影後、アダルトビデオはやめさせてほしい、と頼んだが、プロダクションは既にあと9本のアダルトビデオの撮影が決まっている、と告げ、「違約金は1000万円にのぼる」「9本撮影しないとやめられない」と脅迫した。女性は体調を崩し、「死にたい」と思い詰め、民間の支援団体に相談に駆け込み、そのアドバイスにより、契約を解除すると通告した。これに対し、プロダクションは脅したり実力を使い、さらに強要しようとしたが、強要できないとわかると、金2400万円以上の違約金を求め、提訴した。

■ 原告~ プロダクションは何を求めてきたのか。

原告が求めてきた金額は、2460万円。その根拠は

1) 被告が拒絶した9作品について、1作品220万円の本来得られたであろう利益 

合計1980万円

※プロダクションは制作会社との間で1作品300万円で女性を出演させる契約を、女性に無断で締結、そのうち、80万円だけを女性にわたし、残りの220万円は自分が取るともくろんでいたという。女性の拒絶により、その利益が得られなくなったとして請求

2) 撮影キャンセルに伴う損害         80万円

3) 売り込みのために要した経費        400万円

明らかに無茶苦茶な請求であるが、こういうことをするのはレアケースではない。法外な違約金を請求されて支払っている被害者もいるし、「こんなに支払えない」と怯えて、アダルト出演しか選択肢がないと考え、出演を続ける女性もいる。

若い女性が法的に知識が乏しく、周囲にも相談できない弱みにつけ込んでいるのだ。

元女優の穂花さんも自分のAV出演の経緯として、勝手に仕事を入れられ、嫌だと言うと高額な違約金をつきつけられたと明らかにしている。違約金は、AV強要の手段としてずっと横行してきたようだ。

ちなみにプロダクションの代理人は宮本智弁護士(第二東京弁護士会)。弁護士法一条「基本的人権擁護と社会正義の実現」を使命とする弁護士として、果たしてこのような請求・提訴は弁護士としてどうなのか、個人的には疑問である。

■ 裁判所の判断のポイント

以上の事実関係を前提に、東京地方裁判所は以下のとおり判決した。短い判決であるが、重要ポイントは以下のとおりである。

1. 雇用類似の契約

判決は、女性がどんな作品に出演するかは、女性の意思に関わらずプロダクションが決定してきたこと、女性が若年なのに、ブロダクションは多数のAV女優をマネジメントしてきたと考えられることなどをあげ、

これらの実情に照らすと、本件契約はいずれも、「原告が所属タレントないし所属AV女優として被告を抱え、原告の指示のもとに原告が決めたアダルトビデオ等に出演させることを内容とする『雇用類似の契約』であった。
としたのである。

※ 雇用契約となると民法の雇用および労働関係の法律が適用され、契約については、「やむを得ない事由」(民法628条)があれば即時解除することが出来ることになる。

2. 出演の強制は許されない。

次に、判決はアダルトビデオ出演という業務について以下のとおり判断した。


アダルトビデオへの出演は、原告が指定する男性と性行為等をすることを内容とするものであるから、出演者である被告の意に反してこれに従事させることが許されない性質のものといえる

これは当然と言えば当然のことであるが、改めて判決でこのように言い切った事例はやはり画期的である。

3. 意に反する以上、女性側から即時解除が可能。

そして判決は、


原告は、被告の意に反するにもかかわらず、被告のアダルトビデオへの出演を決定し、被告に対し、第2次契約に基づき、金1000万円という莫大な違約金がかかることを告げて、アダルトビデオの撮影に従事させようとした。したがって、被告には、このような原告との間の第2次契約を解除する『やむを得ない事由』があったといえる。

とする。実際女性は契約解除を通告したので、それ以降、いかなる債務も負わないので、いかなる債務不履行による賠償義務も女性にはない、と判断したのである。

■ 意に反してAVに出演させることは許されない。

当然と言えば当然であるが、判決では、性行為を内容とする業務は本人の意に反して従事させることはできない、と明確に述べている。

これからはもう、契約書をたてに、本人の意に反して、AV出演を強制することは許されない。場合によっては強要罪などの犯罪にもなるということをプロダクションは肝に銘じるべきだ。

そして、悩んでいる女性たちには、嫌ならいつでも、できるだけ早く、契約を解除してほしい。

マネージャーとのやりとりをLine(ライン)でしている場合、Lineに「AVはいやです。やりたくありません」と書いて送れば、「本人の意に反していた」ことの証明になる。簡単にできる。

そして、事務所のホームページで住所を調べてFAXや郵送で解除の意思表示をすれば、翌日から撮影現場に行く必要はない。

今回の女性は解除した後も実力で強要されそうになっており、業者が裏社会と関係がある場合もあるので、今回のように経験のある相談機関に相談し、弁護士にも入ってもらうほうが安全だ。しかし、相談機関にいかなくても、とにかく逃げて、Lineなどでもいいのですぐに「解除します」と連絡したほうがいい。

一度出演強要されてしまったビデオをすべて回収させるのはそんなに簡単ではないので、とにかく撮影現場にいかず、契約解除することである。

これまでいやいや何度も出演してしまったという人、最初はOKしたけれども次第にひどい内容の物にエスカレートしてしまい、もう耐えられない、という人も解除できる。

意に反して屈辱的な性行為を衆人環視で行わされ、それが広く流通する、そんなことは本来許されてよいはずはないのであり、是非勇気を出して抜け出してほしい。

■ これからの被害救済に向けて

今回のニュースに接した人から、「会社を訴えて損害賠償請求すべき」「プロダクション名を公表すべき」「刑事事件で立件すべき」というご意見をいただいている。私もそう思う。

しかし、本人は、自ら法的手段をとることやプロダクション名等を公表することで、自分のプライバシーが侵害されることをとても心配している。私たちも本人のプライバシーが侵害され、再び傷つけられる(セカンド・レイプ)ことがないよう、注意をして訴訟を行ってきたし、今回の訴訟については記録全部の閲覧謄写制限を裁判所が判断してくれている。

プロダクション名を公開するリスクは大きいし、本件としては「もう思い出したくない、そっとしてほしい」という想いである。

ひとたび性行為等の映像が流通してしまった女性の恐怖や屈辱は、経験した者でなければわからないであろう。

ただ、今後の同種事案では、警察には取り締まり強化を進めてほしいし、被害救済や再発防止に向けた取り組みが必要だ。

現在、芸能プロダクションには監督官庁がないため、違法行為が野放しになっているが、こうした状況は一刻も早く是正されるべきだ。

・労働者としての保護

まず、本件のような形態のAV女優とブロダクションの関係が雇用類似、としたことは大きい。女性は労働法規によって守られなければならず、労働者として保護されることになるからだ。労基署はプロダクションに対し、きちんとした監視の目を光らせてほしい。

暴力的な撮影で負傷したりPTSDを発症している女性も少なくなく、労災としての対応も必要だ。

・刑事処罰

これまで裁判例で、AVへの出演は、職業安定法及び労働者派遣法上の「公衆道徳上有害な業務」に該当するとされ、「募集」(職業安定法第63条第2号)及び「派遣」(労働者派遣法第58条)行為は、処罰の対象となっている(最近の職業安定法の有罪事例 ・平成8年11月26日東京地判(判例タイムズ942号261頁)、労働者派遣法の有罪事例・平成6年3月7日東京地裁判決(判例時報1530号、144頁)。

つまり、女性をプロダクションがAV女優に積極的に勧誘したり、制作会社に派遣すること自体が刑事罰の対象なのだ。

プロダクションはいま、こうした判例を受けて、雇用契約としての実態をカムフラージュするために、本件のように「委託契約」とか、よくわからない「芸能契約」「モデル契約」などに契約形態を変更して刑事罰を逃れようとしている。

しかし、雇用類似の実態があり、女優を指揮監督下においているケースにおいては、今回の判例と同様、実質的に判断して、刑事罰で摘発を進めるべきだ。

また、意に反する撮影を強要したり、本人がやめてほしいと言っても撮影を継続したり、さらには意に反する性行為を強要したり、暴力行為を行った場合は、強要罪、監禁罪、強姦罪、暴行・傷害などの罪で厳正に対処してほしい。

今回のケースでは、女性が警察に救いを求めたところ、警察が業者との間に入ったものの、「あと2本出演してはどうか」などと警察官自らが持ちかけてきた。警察はあくまで力づくで強要しようとするプロダクションを強要罪で逮捕するなどの厳正な対処をすべきであった。このような対応は今後到底許されない。

■ 法規制が必要。

AV被害は、法的知識に乏しい若い女性を、圧倒的な力関係の差のもと、囲いこみ、意に反する性行為を強要するという重大な人権侵害である。

見知らぬ人間との度重なる屈辱的な性行為を強要され、逃げ出すことは許されず、その一部始終が撮影され、著作権はメーカーに握られ、一生涯その映像がインターネット等を通じてどこまでも拡散し、誰にでも見られるのである。

途中でやめたいと思っても、それまでの出演を誰にも相談できず、女性たちは追い詰められていく。

莫大な違約金を支払わない限りやめることもできず、出演を強要される、まさに債務奴隷的な性的搾取の形態である。

こうした被害の陰で莫大な利益を手にする人たちがいるのだ。

AV女優のなかには、自分の意思で出演し、稼いでいる人もいるであろう。

しかし、本件のような強要の事例は、被害者に仮に迂闊な点があったとしても、若年層をターゲットとしたキャッチセールス等の消費者被害よりも、密室で行われるレイプ被害よりも、個人によって性的映像がばらまかれるリベンジポルノよりも、甚大な被害をともなう重大な人権侵害だと思う。

AV強要の手段のひとつが莫大な違約金による脅しであったが、これについては認められないことが明らかになった意義は大きい。

しかし、違約金以外にも、「親にばらす」などの脅迫や、自宅に押し掛けて監禁したりして強要したり、違約金を払わないなら販売を開始するという脅しはこれからもありうるだろう。

意に反する出演でもいったん流通に乗せられると、削除することはとても難しい。裁判所が事前差し止めを認める事例は極めて少なく、メーカーが弁護士介入により販売をやめるケースも多いとは言えない。

販売差し止めが認められずに、将来に絶望して、自殺した女性もいる。

契約の適正化や解除に関する明確な定めを置き、意に反する場合、販売差し止め・回収ができるようにし、監督官庁の設置や罰則も含めた法規制をし、今後の被害根絶をはかるべきだ。

既に消費者被害には消費者契約法、リベンジポルノには規制法があり、児童ポルノには児童ポルノ法があるが、AVに関しても規制立法の制定を望みたい。

意に反するビデオに関しては、裁判所が迅速に事前差し止めを命ずるよう、抜本的に認識を改めてもらいたい。

AVは、プロダクションのほか、いくつかの主要な製造メーカー、DMM・アマゾンも含む流通、レンタル、インターネット・サイトなど、様々な影響力の大きな企業が関わる一大産業となっている。

女性の人権を侵害する業務実態を知りつつこれを放置したまま関与を続け、利益を得ることは、企業の社会的責任に明らかに反する。AV強要に関与しないための業界ごとのルールや、企業ごとの人権指針の策定・救済方法の確立などの取り組みが進められていくべきだ。

多くの方にこれからの規制の動き、行政や関連企業の取り組みにも引き続き関心を持っていただけると嬉しい。(了)

参考  NHKニュースAV出演拒否で違約金迫られる被害相次ぐ

TBS 特集AV出演拒否した女性に違約金請求などのトラブル相次ぐ

2015年7月18日 (土)

DV事件と面会交流  DV加害者に子との直接面会を認めない判例を勝ち取りました。


 先日、DV事件における子と父の面会交流に関して新しい判例を勝ち取りました。
 夫から妻へのDVや対物暴力、暴言などがある家庭では、別居・離婚後に子に対する面会交流をどの
 ように認めるかを巡って法的には様々な議論があります。
子どもの面前でのDVや暴言は、子の心情を傷つけ、なかにはPTSDなどの症状を伴う場合もあり、また面会交流に協力する立場に立たされる妻(母)が心的外傷や恐怖から立ち直れない場合もあります。
 夫(父親)が事実を認めて子に対して謝罪・反省の意志を示さないまま面会交流を「権利」として求めても、子と父との信頼関係の構築は困難であり、子の福祉を害することもあります。

  私が取り扱った今回の事件では、以上のような事情を勘案し、直接の面会交流が困難との主張を続けてきたところ、裁判所は丁寧な事実認定のもと、間接的な面会交流のみを命じる決定を出し、一部変更後東京高裁で確定しました。
 類似ケースでも参考になるかと思いまして、審判決定文を公表いたします。
  
http://mimosaforestlawoffice.com/topic/topic_20150706sinpan.html

友田明美教授と米ハーバード大との共同研究では、DV目撃で子どもの脳が萎縮するなどの深刻な結果が公表されています。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0200R_S3A500C1CR8000/

そして、いつも心が痛むのは、DVの連鎖。DV家庭で育った子どもがまたDVをしてしまうことがとても多いという現実。
家庭崩壊、心の傷、どんどん連鎖していきます。

もっと、子どもの心の観点からDVの問題に光りをあて、対策を考えることが必要だと思います。

2015年7月 2日 (木)

7/3(金)開催: 女性が活躍するってどういうこと?~女性活躍法を問う~


みなさま、下記のイベントを開催します。
【イベント】7/3(金)開催: 女性が活躍するってどういうこと?~女性活躍法を問う~

http://hrn.or.jp/activity/event/post-334/

小酒部さやかさん(マタハラネット)、塩村あやかさん(東京都議)、三浦まりさん(上智大学教授)という夢のような豪華ゲストをお迎えしてお送りします。

私、マタハラについてはこのブログでも何度か発言してきましたし、
 「結婚したらおやめなさい」曽野綾子さんの件
塩村あやか議員の件でも、2度も問題提起しました。

しかし、全然動かない日本。さらには、派遣法改正で女性を使い捨て。

そんなことで私としても言いたいことがたまっていますが、素晴らしいゲストに語りつくしていただくことにしました。
続々参加申し込みいただていますが、200人会場ですので、もうすこし余裕がありそうです。
是非御参加いただけると嬉しいです。


現在、通常国会で、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」(以下、女性活躍推進法)が審議され、女性の活躍を推進する様々な方針が打ち出されています。

しかし、女性の政治参加、セクハラ・マタハラ、職場での女性の待遇、子育てと仕事の両立支援、格差と貧困など、現実に女性たちが直面している深刻な問題に、この法案は応えるものになっているでしょうか?

ヒューマンライツ・ナウはこのたび、「女性が活躍するってどういうこと?~女性活躍法を問う~」と題し、各界で問題提起をされている女性をお招きして、本当の女性たちの声に即した提言を行うシンポジウムを開催することになりました。様々な視点から「女性の活躍」について皆様と考え、議論が出来る場となれば思います。

皆様のご参加を、ぜひ、お待ちしております。


【概要】

テーマ :女性が活躍するってどういうこと?~女性活躍法を問う~

日 時 :2015年7月3日(金) 18:30~20:40 (開場18:15)

会 場 :東京ウィメンズプラザ ホール

     〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67 

    <アクセス>

    ●JR・東急東横線・京王井の頭線・東京メトロ副都心線
     渋谷駅 宮益坂口から徒歩約12分
    ●東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線

     表参道駅 B2出口から徒歩約7分

    ●都バス(渋88系統)

     渋谷駅から2つ目(4分)青山学院前バス停から徒歩約2分  

参加費 :1000円(事前申込制となります。申込方法は下記ご参照下さい。)


【プログラム】   

第一部 職場での女性の置かれた状況-「マタハラ」について

 小酒部さやか氏(おさかべ さやか)(マタハラNet~マタニティハラスメント対策ネットワーク~代表)

第二部 女性の政治参加

 塩村文夏氏(しおむら あやか)(東京都議会議員 -世田谷区選出 無所属-)

第三部 女性活躍法とは?

 三浦まり氏(みうら まり)(上智大学法学部教授/ヒューマンライツ・ナウ理事)

リレートーク 

質疑応答


司会・進行 道あゆみ(弁護士/ヒューマンライツ・ナウ理事)

伊藤和子(弁護士/ヒューマンライツ・ナウ事務局長)

【登壇者 プロフィール】
◆小酒部 さやか氏(おさかべ さやか)(マタハラNet~マタニティハラスメント対策ネットワーク~代表)
2015年3月、女性の地位向上などへの貢献をたたえるアメリカ国務省の「国際勇気ある女性賞」(International Woman Of Courage Award 2015)を、日本人で初めて受賞。ホワイトハウスでミッシェル夫人と話した経験もあり、国内・海外を問わず多数のメディアから注目される。自身の受けたマタニティハラスメント被害をもとに、妊娠・出産後も安心して働き続けられる社会の実現を目指して2014年7月にマタハラ Net を設立。女性をはじめ男性はもちろん、若者や高齢者、育児や介護をしている人、さまざまな状況の人たちが働き続けることの出来る多様な働き方、思いやりのある社会の実現ための活動を行っている。


◆塩村 文夏氏(しおむら あやか) (東京都議会議員 -世田谷区選出 無所属)

東京都議会議員(世田谷区選出 無所属)。「制度改革」「待機児童」「女性の復職問題」「いじめ」「子供達の教育」「動物殺処分問題」をはじめとする問題に取り組み、「世界に誇れる魅力的な都市・東京」を目指し活動を行っている。

東京みんなの改革 代表、厚生委員会 副委員長(2013〜2014)、公営企業委員会委員、動物愛護管理審議会 委員(2013~)などを務める。


◆三浦 まり氏 (みうら まり)(上智大学法学部教授 / ヒューマンライツ・ナウ理事)

東京大学社会科学研究所研究機関研究員、カリフォルニア大学バークレー校国際経済研究所(Berkeley Roundtable on the International Economy)客員研究員、上智大学法学部助教授を経て、現在、上智大学法学部教授。ヒューマンライツ・ナウ理事。主な研究領域は、福祉国家論、労働政治、ジェンダー・ポリティックスなど。主著・共著に、『ジェンダー・クオータ:世界の女性議員はなぜ増えたのか』(明石書店)などがある。


【申込方法】

申込期限 2015年7月1日(水)

●Peatix(ピーティックス)でのお申込みの場合

 下記URLから申込み・チケット購入をお願い致します。

 http://ptix.co/1BVU3Vw


●メールでのお申込みの場合

 HRN事務局(info@hrn.or.jp)へ、件名を「7/3女性活躍法シンポジウム参加希望」として、お名前、ご連絡先をご送信下さい。参加費は当日会場でのお支払いとなります。

※当日参加も受け付けておりますが、できる限り事前のお申込みにご協力いただけますよう、よろしくお願いいたします。

              

【主催・お問い合わせ先】

認定NPO法人 ヒューマンライツ・ナウ(HRN)事務局(担当:関根)

Email:info@hrn.or.jp Tel: 03-3835-2110 Web: http://hrn.or.jp/

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