映画・テレビ

2009年4月17日 (金)

映画 The Bank と社会的責任投資

最近みた映画のなかでは、大変興味深かったのは、クライブ・オーウェン主演のThe Bank( 原題はInternational)でした。

銀行、金融機関が利益を得るために、世界の紛争やテロに資金拠出し、支配し、コントロールしている、ということを告発した映画です。

空恐ろしい話ですが、今の世界の根底にある真実です。映画のような極端な金融機関を指摘することはできませんが、世界の紛争に金融機関が深くかかわっているのは紛れもない事実。

たとえば紛争下で、クラスター、白燐弾、劣化ウラン弾など非人道的な兵器が使用され、人々を残虐に殺します。しかし、その武器はどこからくるのか、武器商人、そして非人道兵器を製造し続ける武器製造会社がいる。そして武器製造会社に投資して利益を得る銀行がいるわけで、その構造を告発する「社会的責任投資」という考え方に基づく市民運動がヨーロッパ、アメリカで広がりつつあります。

これはとても大切な動きだと思います。

以下、毎日新聞を引用したコラムから引用させていただきます。

http://diamond.jp/series/yamazaki/10036/

「毎日新聞が引用しているベルギーの非政府組織(NGO)「ネットワーク・フランデレン」の調査によると、03年以降、世界の金融機関がクラスター爆弾製造、環境問題、人種問題に関連する問題のある企業に融資している額は、合計で550億ドル(5兆5000円強)に上る。しかも、そのうちの130億ドルは、ネットワーク・フランデレンが言うところの「最も悪質な企業」13社に集中している。具体的には、森林伐採などを続ける鉱山会社、ミャンマーの軍事政権に軍用機を売却した中国の航空機メーカーや、組合つぶしを行う米国系のスーパーなどだ。業種も国籍も多岐に渡る。」

 この問題をおっかけている、毎日新聞記者の方とも先日懇談させていただきましたし、私のNGOにおける同僚弁護士が記事に書かれたネットワーク・フランデレンのスタッフとあってきましたが、邦銀も他人事ではなく人権侵害に加担しているわけです。

 こういう情報に目を光らせて、問題のある銀行には預金を預けないようにするなどしないと私たちも人権侵害に加担していることになりそうです。

さて、映画では、なんといっても、クライブ・オーウェンの演技がとっても光っていました。日本ではほとんど無名、私は2004年のクローサーでジュリア・ロバーツと共演した際にはじめてみて、好きになれない俳優だと思ってましたが、随分見直しました。

今後に期待できるスターです。

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2009年2月17日 (火)

マンマ・ミーアで、元気になれる

マンマ・ミーア。。お勧めです。ちょっと、こんなに映画で感動したのも久しぶり。

本当に素晴らしかったです。

メリル・ストリープ演ずるドナがなんといってもかわいく、魅力的なのです。

人生の悲喜劇、悔しさや荒波を味わってきた感じが歌に出ているわけですが

(お金の歌とかあって、たくさんの請求書に支払をしなきゃいけない、という歌詞など身につまされますし、失恋の歌も内に秘めた悔しさが表に出た、という感じで、とてもいい)、

それが大人の女というもの、そしてそんな大人の女だって、

恋もできるし、踊れるんだ、つまりまだまだ人生を楽しみつくす

ことができるのだ、というのがメッセージなのです。

 島の女性たちがみんなダンシング・クイーンを歌いながら

踊りだしてしまうシーンは、なぜか涙がとまらないくらい--感動してしまいました。

 アバのダンシング・クイーンは、17歳の女の子が、ディスコで踊れるか躊躇しているときに「もう17歳よ、You can Dance」と背中を押す、という歌詞ですが、

 マンマ・ミーアでは、ダンスに心をときめかすなんて諦めていた大人の女性に「You can Dance」と呼びかけたところが素敵なんだと思います。

 男性陣も、なかなか負けていなくて、まず、愛に乾杯し、喜び合おう、金のことはそれから心配しよう、という台詞など、なかなかかっこよかったです。

 映画では、メリルはじめ三人の女性たちがダンスを謳歌して、まだまだやるわよ、という感じなんですが、私もそういうユニットを組んでいたことが。

 マンマ・ミーアがNYではやっていた2004~5年ころ、ニューヨークに留学していた私は同世代のフランス人、トルコ人と三人で、週末になるとあらゆるパーティーに顔を出して踊っていたのですが、三人とも、ダンシング・クイーンが大好きで一緒によく踊っていたのです。

 ほかに、イラン、スペイン、ドイツ、中国、パレスチナなどから来たLadyたちとよく遊んでいましたが、なかでも一番気の合うその三人でよくでかけては、踊ったなあ、笑ったなあ、と思いだします。

 ああ、久しぶりにみんなに連絡をとってみよう! と思いました。

 話を戻すと、この映画は毎日がんばっている大人の女性たちに本当にお勧めです。

 ギリシャの美しい景色といい、ブロスナンといい、メリルの美しさといい、素晴らしい。

 DVDが発売されたら、購入して、ときどき見ると、すごい元気をもらえそうです。

 もちろん主人公たちは私よりずいぶん年上、ちょっと世代が上で共感できない、

 と思うかもしれませんが、そんなことはない。

 Sex and the Cityが好きな世代でも十分に感動可能です。

 経済の関係もあり、厳しい時代ですけれど、この映画を見て思いきり元気を出しましょう!

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2009年2月 2日 (月)

エレジー

お勧めです。

今日、シャンテ・シネで観てきました。ぺネロぺがことのほか美しく、

すべての出演者の演技が素晴らしい(私はとくにデニス・ホッパーがよかった)。

ラストのほうではどちらかというと男性が主人公と一緒になって泣いてましたので、とてもぐっとくるものがあったのではないでしょうか。

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2008年10月13日 (月)

ボーンズ・骨は語る。

 最近、あちこちで宣伝をみかけるアメリカの刑事ドラマ「ボーンズ 骨は語る」。
  この夏までは全然知らなかったのだが、ある尊敬する裁判官から教えていただいて、面白いのでよくみるようになってしまった。

私はCSIという捜査ドラマも好きなのだが、とにかく、物証や犯罪の痕跡、ボーンズの場合は遺体、骨、というところから科学の力で、犯人をつきとめてしまう、という、徹底した物証主義なのが好きだ。

 物証が弱いと、いきおい自白や、不確かな証言に頼って、寄木細工のように状況証拠を積み重ねて有罪を立証しがちなのだが、それって人間の主観でゆがめられる可能性も多いので、とってもあやうい。
 それに対して、徹底して物証を科学的に分析することにこだわって真実を解明しようとするところは、とても潔いし、捜査の王道だ、と思う。

 とはいえ、ドラマに出てくる科学技術のなかにはすごい神業的なものも多いので、「これってみんな本当なのだろうか」とどうしても不思議に思い、「驚いたんだけれど、いったいこれって本当にアメリカで起きていることなの?」とアメリカ在住の友人に聞いてみた。

 友人がいうには、実は、ドラマのほうが現実よりも進んでいる、というところもあるらしい。結構アメリカでも、古典的な自白に頼ったりする捜査も少なくないわけだし、FBIみたいに優秀な科学者をすべての州で雇えない。
 それでも、ドラマの影響を受けて、陪審員は、ドラマと同様の科学的立証を要求するようになってきていて、検察側はますます高度に立証を求められるようになった、という。検察側は有罪を獲得するハードルが高くなったことに、悲鳴をあげているんだそうだ。

 しかし、そんな状況をきっかけにして、検察側はますます物証による立証に力を入れることになり、結果的に物証中心の捜査を進める方向に進みつつあるようで、ドラマが好ましい影響を生んだ、ということができる。 (陪審制で、普通の市民の考えが刑事裁判にダイレクトに反映される、
いかにもアメリカらしい話だ)。

 日本ではいまだに捜査側は自白にばかりこだわり、取調べの可視化にもあくまで反対して、自白をとることばかりにきゅうきゅうとしているけれども、もう少し、自白に頼るよりも、物証からわかることをとことん突き詰める、というアメリカのやり方に学んでほしいと思う。   骨は真実を語る(科学が正しければ)けれど、自白や証言は時として真実を語らないものだ。(過去ログより)。

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2008年10月 7日 (火)

BSドキュメンタリー 微笑と虐待 ~証言・アブグレイブ刑務所虐待事件

昨夜(日曜夜)、BSでテレビで偶然この番組を見て、日本のテレビ局がよくぞここまで取材した、と、その質の高い番組制作に感服した。

イラクのアブグレイプ刑務所は、米国が2003年のイラク占領後、テロリスト、米国とみなした者を収容し、拷問や性的虐待の限りをつくしていた悪名高き収容所である。

私は2004年、2005年の米国留学当時、アブグレイプ・グアンタナモ基地問題を扱い、実際に収容された人々の弁護を担当していた人権団体(CCR)で働いており、これら事件の異議申し立てに関与していたが、「米国とは戦争に勝つためならここまで非人道的なことをいとわずにする国なのか!」と心から憤りを感じていた。

アブグレイプ事件が被収容者虐待の性的スキャンダルとして発覚したとき、女性下士官であるイングランド上等兵をはじめ、下士官たちのみが有罪とされ、とかげのしっぽきりのように、彼女たちの私生活が大々的に暴かれ、指弾されたが、トップの責任は一切問われなかった。そのことを真剣に追求するテレビ・メディアもほとんどなかった。

この番組では、そのイングランド元上等兵へのインタビューを中心とする綿密な取材を通じて、トップの意向が働いていたこと、軍上層部や、民間軍事会社が被収容者虐待を奨励し続けていたことを告発した点が鮮やかだ。

いくつもの法的障壁が立ちはだかっているが、私はブッシュやラムズフェルドは、いつか必ずイラク・アフガニスタン戦争、グアンタナモ基地での虐待など、すべてのジュネーブ条約違反に関し、戦争犯罪に問われるべきだと思っている。

米国ではなかなか追及しきれていないテーマ、みなが忘れつつあるテーマに切り込んで、このような気骨のある、本物のドキュメンタリーを制作された方々に敬意を表させていただきたい。

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