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2015年6月12日 (金)

嘘も百回言ったら本当になる? 違憲と言われても無視して突き進む政府。そのやり方が危険です。

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(平和のための戦争と、イラク戦争をごり押ししたブッシュ元大統領。最近の日本が重なる)

■ 安保法制・憲法学者三人がそろって違憲と断じ、本質的な議論に戻る。

5月半ばに上程された安全保障法制は、新しく出来る「国際平和支援法案」と自衛隊法、武力事態攻撃法、周辺事態法等の安全保障関連の現行法10本の改正案をいっぺんに提案し、今国会での採択を求めるというもので、条文もわかりにくく、たくさんの「事態」を設定するけれど、それぞれ曖昧で、論戦が入り乱れていた。

そんななか、この法案の目玉である

集団的自衛権行使の容認

という大問題について、国会・衆議院の憲法審査会に与野党の推薦で呼ばれた三人の憲法学者が、いずれも「安保関連法案は今の憲法に違反する」と明言したという。

・ 早稲田大学・長谷部恭男教授、「集団的自衛権の行使が許される点について、私は憲法違反であると考えている」

・ 慶應大学・小林節名誉教授「私も違憲と考える。憲法9条に違反する」

・ 早稲田大学・笹田栄司教授:「踏み越えてしまったということで、違憲の考えにあたると思う」'''   

これで議論は、振出しに戻り、

そもそもこれは憲法違反ではないか?

という正常な議論に戻った。

それまでは、政府の提案した法案の各論、些末な条文に攪乱されたかのような感があったが、本質的な議論、つまり

そもそも昨年7月1日の閣議決定は違憲なのではないか、

そして安保法制は憲法違反の法律だというのに、それを通してよいのか、

というまっとうな議論に戻ったことは非常によかったと思う。

集団的自衛権の行使は違憲であることについては、昨年、集団的自衛権の行使容認の閣議決定の際、私もこちらの記事でも指摘したところである。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20140701-00036922/

憲法違反という批判をあんなに受けたのに、素知らぬ顔で既成事実化し、たくさんの法案を提出して早く可決しろ、というのは内閣としてそもそも問題であり、公務員の憲法尊重擁護義務に反するものだ。

■ 激怒し、無視する政府与党

ところが、こうした議論に対して、少し立ち止まって考えてみるとか、反省するという気配が政府・自民党にはまったく見られない。

憲法をことごとく軽視しているうえに、憲法違反との憲法学者の主張に敵意むき出しである。

例えば、中谷防衛大臣は  

「現在の憲法を、いかにこの法案に適用させていけばいいのか、という議論を踏まえて閣議決定を行なった」

出典:6月5日答弁
と言ったそうだ。国の最高法規である憲法を法案に適用させるなど、あり得ない話だ。さすがに批判を受けて中谷氏も、発言を撤回した。

さらにひどいのは、法案に関する与党協議の座長を務めた自民党・高村副総裁(弁護士出身の国会議員)である。

高村氏は、

安全保障関連法案をめぐり、衆院憲法審査会で憲法学者三人が憲法違反との見解を表明したことに対し、自民党の高村正彦副総裁は五日午前の役員連絡会で「憲法学者はどうしても(戦力不保持を定めた)憲法九条二項の字面に拘泥する」と反発した。

出典:東京新聞
という。

字面に拘泥?

つまり自分も字面から見ると憲法に反すると知りつつ、自分は字面にこだわらないで進めてきたというのに、字面にこだわる憲法学者はいったいなんなのだ、という批判であろうか?

しかし、憲法の字面=明文に違反していれば、それを憲法学者が問題にするのは当たり前だ。むしろ、憲法学者が問題を指摘する前に政権与党自ら十分に認識して、憲法違反にならないようにすることは立憲主義のもと、政治家として当たり前のことである。

国の最高法規である憲法をきちんと遵守する国であるべきことを考えるなら、憲法学者もそして政治家も憲法違反をしないように、「字面に拘泥」すべきなのだ。

ところで、憲法九条二項の字面(明文)は、


国の交戦権はこれを認めない

とある。

自分の国が攻められているわけでもないのに、他国の紛争に参加して武力行使まで認める集団的自衛権の行使は、やはり交戦にあたり、明文に反することが明らかだ。

それを憲法学者が字面=憲法の明文にこだわるといって反発・批判するとはいったい何事だろうか。

■ 憲法・判例を歪曲する政府見解

政府は6月9日、安保法制が「違憲でない」という政府統一見解を公表した。

(萩上チキ氏ラジオサイト)http://www.tbsradio.jp/ss954/2015/06/post-309.html

ここでは、1972年の政府見解が集団的自衛権は容認できないと解釈していたことを前提に、なぜ従来は「違憲」とされた集団的自衛権について一部合憲としたのか説明し、


これまでの政府の憲法解釈との論理的整合性及び法的安定性は保たれている。

としている。しかし、解釈変更したのに整合性が保たれているなどおかしな話で、読めばわかるが、明らかに論理的に破たんしている。

ただ、もっと問題なのは、自民党議員向けに自民党が配布した文書。これも先ほどの、萩上チキ氏のサイトにアップされている。

ここでの説明は公表文書とは全然違う。

自民党議員向けの文書では、砂川事件の最高裁判決を持ち出し、


みなさん、そもそも憲法判断の最高の権威は最高裁です。最高裁だけが最終的に憲法解釈ができると、憲法81条に書いてあるのです。その最高裁が唯一憲法9条の解釈をしたのが砂川判決です。そのなかで、日本が主権国家である以上、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために自衛権の行使ができるとしたのです。最高裁のいう自衛権に個別的自衛権か集団的自衛権かの区別はありません。

とする。

これを受けたのか、菅官房長官も

憲法の番人は最高裁であるわけですから、その最高裁の見解に基づいた法案を提出させていただいたと。

出典:http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/10/security-bills-suga_n_7557482.html
などと答弁している。

しかし、砂川事件最高裁判決は、そもそも安保条約に基づく米軍駐留の合憲性が争点となった事案であり、集団的自衛権は争点になっていない。

砂川事件最高裁判決は、こちらから全文読めるけれど、判決は


わが国が、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の権能の行使として当然のこと  

と言っているだけで、集団的自衛権については一言も述べていない。

さらに、この判決では、9条2項が 


いわゆる自衛のための戦力の保持をも禁じたものであるか否か

についてすら回答を出していない。

憲法明文を離れたうえ、最高裁判決が言ってもいないことを拡大解釈して、あたかも砂川事件で集団的自衛権が認められているかのようなキャンペーンをすることは恥ずかしくないのだろうか。

こちらの自民党議員向け文書、憲法に詳しくない国会議員にもばらまかれ、少なからぬ人が砂川事件判決の原典にあたることもなく、情報を拡散させることを意図したものであろう。

嘘も百回言ったら本当になる、というナチスみたいなキャンペーンである。

日本の政権与党のあり方としてこれでいいのだろうか。

■政府の進め方が何より危険

こうして、現在の日本政府・与党は、日本を代表する憲法学者に、違憲と言われているのに、これを無視して、独自の特異な憲法解釈で、強行突破しようとしている。その頑なさは異常である。

憲法学者、それも自党が推薦して国会に呼んだ参考人たる憲法学者が「違憲」と言っているのに全く耳を傾けない。 

そしてこの三人だけではなく、 同様に違憲だと表明した学者は200人以上にのぼるという。

憲法学者の圧倒的多数が違憲と述べているのだ。

このことについて仮に自分たちの考えと違うとしても、一度真摯に考えるべきではないか。

政府によれば、3~4人、集団的自衛権は合憲という学者がいるそうで、それを根拠に、長谷部氏らの意見を「一部の意見」などという。しかし、どの学会にもごく少数の特異な見解はあり、政府にすり寄る御用学者もいる。そんな人たちの声だけを聴いて、多数の憲法学者の声を無視するのはいかがなものであろうか。

国民の意見、専門家の声に耳を傾ける、合意のもとに進める、それが民主主義であろう。

これだけ疑義がある以上は、ごり押しせずに、どうしてもやりたいなら憲法改正の手続を踏めばいい。 

憲法に従い、憲法改正の国民投票で国民に聞くべきである。

ところが、なぜそれをやらないのかといえば、国民投票によって国民多数の賛同を得ることに自信がないからであろう。世論でも大多数の人は今国会での成立を望んでいないことが明らかになっているわけだし、多数の支持は得られないと考えているのだろう。

しかし、本来、憲法を改正しない限りできないことについて、改正の必要がないと誤魔化して、国民から選択権・自己決定権を奪うというのは大変卑怯なやり方である。

しかも、それは私たちの生き死にに直結している。戦争やそれに付随する死という選択肢なのだ。

この点、憲法審査会で意見を述べた長谷部教授は、  

「もし、仮に集団的自衛権の行使を容認すべきだというのであれば、それは正々堂々と憲法改正の手続きに訴えるべき。国民の理解がどうも行き届かないうちに日本の防衛のあり方、国のあり方を根本的に変えてしまおうというのは、極めて危険なやり方である」(早稲田大学 長谷部恭男教授)

出典:TBS
とはっきり述べられている。専門家の意見も、国民の意見も聞かない態度・進め方は危険だ。

■戦争もこんな風にごり押しされるだろう。

何より、こうした人の意見を聞かないやり方が続けられ、強化されたらどうなるだろうか。

戦争に参加することを決めるときもこんな風にごり押しされることになるだろう。

学者の意見も聞かず敵視する、国民多数の意見も聞かない、批判勢力は誰であれ無視したり、黙らせたりする、という方法がこのまま定着すれば、将来的に「これは国際法違反の侵略戦争ではないか?」「日本と関係のない戦争ではないか」というまっとうな冷静な意見があったとしても、独自な都合のよい解釈で、無視して戦争に突き進んでしまうのだろうと思われ、たいへん危険である。

これは、何かに似ていると思ったら、イラク戦争を正当化した際のブッシュ政権の論理や雰囲気に似ていた。

絶対に認められない侵略戦争なのに、自衛戦争だなどというあり得ない解釈を極端な御用学者が展開しているのを、私自身、アメリカ留学の際にも肌で感じ、驚いたものだ。

その結果数千人の米国の若者が戦死した。何よりもおびただしい数のイラクの人びとが虐殺され、未だに地獄のような武力紛争がイラクでは続いている。そのことを思い出すと怖くなる。

日本でもこのままずるずると政府のやり方に異を唱えることなく許してしまったら、再び誤った戦争にいつのまにか進んでいくことになってしまう危険性がある。

だからふだん政治に興味がない人でも、今回ばかりは声をあげたほうがいいと思う。政府とともに、主権者もいま、試されている。

※ 国際人権NGOヒューマンライツ・ナウでは、今回の安全保障法制に関して反対の声明を発表しました! こちらもご参照ください。

http://hrn.or.jp/activity/product/statement/post-333/

2012年10月 7日 (日)

福島県 健康管理調査は一から見直しを

福島県健康管理調査の検討委員会をめぐる問題が連日報じられている。

驚くべきことに、昨年5月の検討委発足後、約1年半にわたり秘密会が開かれ、委員が発言内容をすり合わせていたという。毎日新聞、今回は執念の追跡で偉い!

http://mainichi.jp/select/news/20121003k0000m040155000c3.html

福島県も、ようやく、進行表を作成して意見調整をしていたことを認めた。予め調整された台本に基づいて本番の議論を行う、これではまさに「やらせ」と言われても仕方がない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121005-00000125-mai-soci&1349443255

私自身、検討委員会の議事録を読むたび、あまりによどみなく予定調和的な進行がなされており、「まるで台本があるみたいだ」と思っていたが、そこまでやっていたとは。。

そして、その意見調整された内容は、人々を健康被害から守る方向ではなく、それと逆行する内容である。内部被曝の影響を過小評価する発言、最近明らかになった子どもの甲状腺がんについて、原発事故とは関連がないという発言、放射能の人体影響についての過小評価し、安全性を強調する意見、年間100ミリシーベルト以下の低線量被ばくについては人体影響がないとする共通認識。それが繰り返し、共通認識として議論されているのである。

何を必死でそこまで隠して、「放射能は健康に影響がない」というスタンスを押し通して、健康影響を必死に否定しようとしているのか。不信はいよいよ募る。

この調査は、福島県が「東日本大震災やその後の東京電力福島第一原子力発電所事故により、多くの県民が健康に不安を抱えている状況を踏まえ、長期にわたり県民のみなさまの健康を見守り、将来にわたる健康増進につなぐことを目的とした「県民健康管理調査」を実施」するというもの(県庁ウェブサイト)

当初はみんなが歓迎したはずだ。

しかし、今では福島の人々の悩みを一層深刻にしている大きな一因である。

最初に実施されたことは、全県民を対象に質問票が配らられたこと。

しかし、質問票は事故後の行動だけを尋ねるもので、体調を尋ねる問診票はなく、県民の怒りを買って、回答率は20%台にとどまっていた。

そのやりかたはあくまで「疫学調査」であり、県民は「モルモットにされている」という不信感を持っている。

住民が再三に要望している尿検査、血液検査などは実施されず、内部被ばく検査も含まれていない。

唯一見るべき検査項目と言えば、18歳までの子どもに対する甲状腺検査くらいであるが、

子どもに対する甲状腺検査も3年がかりで終了するという極めて遅い対応である。

そして大人にはまともな検査はないのだ。

今年3月の中間的な公表によれば、それまでに甲状腺検査をした子どもの35パーセント以上に甲状腺の所見(結節やのう胞)が見られたという。チェルノブイリ事故後に多くの子どもが甲状腺疾患、特に甲状腺がんになったことを考えると、とても心配な数字である。

ところが、県は、結節について5.1ミリ以上、のう胞について20.1ミリ以上でない限り安全という基準を独自につくり、それを下回る大きさの所見については二次検査の対象とせず、早くて2年後の次回の検査まで待っていてくれ、というのである。

しかし、子どものがんの進行がはやいことを考えれば、そんなに待たずに早期発見・早期治療が望ましいのは当然である。

親の気持ちからはとても2年間待っていられる心境ではないし、人道的にも問題である。

そのうえ、この調査を実施している福島県立医大の山下俊一副学長らは、甲状腺学会の医師全員に対し通知をおくり、上記方針を説明したうえで、心配した子の親から相談が来ても、「どうか、次回の検査を受けるまでの間に自覚症状等が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明していただきたく存じます」と通達している。

このようにして、セカンドオピニオンを封じているのだ。実際、この通達の影響で、セカンドオピニオンを求めて診療を受けようとする人々が各地の医療機関で診療拒否にあっているという。

そして、所見の出た子どもの甲状腺の状態を知りたい、として親たちがエコー画像等の開示を求めても、県は開示を拒絶しているというのである。

これでは、検査を理由に、医療を受ける権利が侵害されているに等しい。

(詳しくは、ヒューマンライツ・ナウの意見を参照ください

http://hrn.or.jp/activity/project/cat11/shinsai-pj/fukushima/post-164/)

また、委員の構成も低線量被ばく問題を重視する委員は含まれていないことから、私たちは委員構成の再検討を求めてきた。

(こちらの報告書の最後の勧告部分 http://hrn.or.jp/activity/project/cat11/shinsai-pj/fukushima/201111/)。

しかし、県は私たちの要請に対し、委員の構成を変えるつもりもないし、年間100ミリシーベルト以下の低線量被ばくが危険だと考える専門家はごく少数である、と回答した。(http://hrn.or.jp/activity/project/cat11/shinsai-pj/fukushima/post-157/)

さらに、県が甲状腺の検査画像すら公開しないことについて、ガイドライン違反ではないか、と厚労省に質問したが、厚労省は私たちに回答を拒絶しており、厚労省として是正するつもりもないようである。

(http://hrn.or.jp/activity/project/cat11/shinsai-pj/fukushima/post-164/)

・・・しかし、ここにきて「やらせ」による隠ぺい体質が改めて明らかになった。

そもそも、検討会の趣旨は、県民調査の適正を独立した専門家が審査するというものであるはずであり、第三者性も独立性もなければ何らのチェック機能を果たせないことは明らかである。

検討会、そして県民調査の体制そのものを抜本的に見直す必要がある。

やらせは誰の発案で誰が関わって実施したのか、全面的に解明し、責任者の責任を明確にすべきだ。

責任を負う者の辞任・解任等の処置も伴うべきである。

ところで、この県民調査は本質を明らかにしていないが、実施過程をみれば前述のとおり、疫学調査として実施されていることは否定できない。

疫学調査であれば、疫学倫理指針に基づき、倫理審査委員会を設置し、公正中立な審査がなされるよう委員を選任し、疫学調査に関係している委員は審査に関与してはならない。

http://www.niph.go.jp/wadai/ekigakurinri/rinrishishin.htm

ところが、健康管理調査の検討委員会は、この倫理審査委員会としての要件を満たしていない。甲状腺検査を委託された福島県立医大の副学長の山下俊一氏(同大学放射線医学県民健康管理センター長)が検討委員会の座長なのである。そして、意見調整を事前にしているということであれば、独立した審査の態をなしていないことは明らかである。

まずは、検討委員会の構成は抜本的に改められ、独立した構成に変えることが急務であろう。

そして、放射線による健康影響は福島県だけの問題ではないことに鑑みれば、国が主体となった調査委員会が設置されるべきである。

また、住民の意見や要望を反映させるメカニズムをつくることも必要である。

そのうえで、県民から懸念が広がっている甲状腺検査について、速やかな改善を行う必要がある。

さらに根本的な話として、「管理調査」を改め、健康被害を防止し早期治療することを目的とし、必要な検査項目を網羅した、住民の権利としての定期的な無料健康診断制度として再出発することが求められている。

2011年11月 6日 (日)

TPP参加は並の愚策ではない。最悪の選択である。

TPP、私も元来反対でしたが(一時は、「早めに入ってルール作りに参加した方がいいんじゃないか」と思ったことすらある、恥ずかしながら)、最近ようやくまとまった勉強して、
あまりに危険だと今さらながら気づき驚愕と反省。
こんなものに参加したら、日本が破壊されてしまう! ということがわかった。

これは「反対」と思いながらそれでも「あーあ」という感じで通ってしまった様々な悪法とはわけが違う。
どうしても反対しないといけない、最悪の選択だ。

いまさら騒いでも遅きに失しているけれど、加入が決まってからでは遅すぎるのだ。よく考えてみないといけない。

多分、多くの方がよくわからないなあ、と思っているけれど、ちょっと調べてみてほしい。
わかりやすい資料はこれ。
http://luna-organic.org/tpp/tpp.html
初心者にもわかりやすい。是非読んでいただきたい。

そして、最近になってだんだんアメリカの本音が漏れ伝わってくるようになった
昨日の東京新聞一面に、TPP内部文書について書かれている。
内部文書によると、日本のTPP参加には米国が以前から求めている関税以外の規制改革が重要だそうだ。
それには、簡保や共済の規制改革、残留農薬などの食品安全基準、電気通信、法曹、医療、教育、公共事業などでも日本の「過剰な規制」が改革の対象となるとのこと。

つまり、アメリカから狂牛病、放射能汚染はじめ、危険な物質が入ってきても、アメリカ基準で緩和して、危険な食べ物や医薬品を受け入れなくちゃいけない。
アメリカの医療保険の参入の邪魔になる日本の国民皆保険制も解体の対象となる。法曹界も日弁連の規制に服さなくて良いことになるでしょう。一回TPPに入ったら、米国は「貿易障壁の完全撤廃」「規制緩和」を求めて対日要求をエスカレートし拒むのは到底困難となる。
一度入ったら丸裸にされるアリ地獄。アメリカはこれまでやりたくてできなかった日本の規制緩和をすべて実現するカードを握る。政府は、わかっているのになぜみすみす罠にはまる? 

明らかに、明らかに、国益に反している。


調べた限り日弁連はTPPに反対の意見表明をしていないようだ(はやく反対して! こんな重大なことなのに)。
さらに調べてみると、法律家の団体で反対表明していて詳しいのは自由法曹団の以下の意見書。
TPPに参加するアメリカの意図や、以下のくだりが本質を喝破していると思う。
「日本がTPPに参加した場合、市場拡大を目指すアメリカが『貿易障壁の撤廃』と称して、さらなる規制緩和を求めることは火を見るより明らかである。TPPがすべての『貿易障壁』の撤廃を目指している以上このアメリカの要求を拒むことは極めて困難となる。」

http://www.jlaf.jp/html/menu2/2011/20110726181414_5.pdf

それでもイメージわかない、という方、考えてみてほしい。
私の見たところ、米国の一番の狙いは、日本の国民皆保険制度の解体による外資系医療保険の参入だと思う。
行き詰る米国経済の打開のために日本に経済進出し、日本の市場を狙いましょう、という米国から見れば極めて合理的な戦略でしょう。しかし、みなさんもマイケル・ムーア監督の「シッコ」を見て、アメリカの医療制度に戦慄し、「日本でよかった」と安心したと思いますけれど、TPPに入ったら、日本が早晩あんな状況に陥ってしまう危険性が高いわけです。

「Michael Moore 監督/米国にない日本の素晴らしさ語る」
http://www.youtube.com/watch?v=MJ9rsYuF0OE

そう、考えてください。

健康保険がなくなっちゃう、高額所得じゃないと病院にもいけない、解雇されたり倒産したらもう健康保険から締め出されてしまう、そんなアメリカみたいな国になりたくなかったら、是非反対しないといけない。

いつも対米交渉が下手な日本。TPPという錦の御旗までとられて、対米要求を拒めるわけはない。
あなた参加したんでしょ、ルールに従いなさい、ということになる。

メディアは本当のことを言わない。だから勉強して、反対しなくちゃ。

戦後日本の、いろいろありつつも築いてきた市民の生活とそれを守ってきた規制。
そういうものを根こそぎ奪われ、弱肉強食がこれ以上進んでしまう。
市民にできるのは、ブログ、フェイス・ブック、ツィッター、街頭で騒ぐこと。
騒がないととんでもないことになってしまいます。

2010年1月28日 (木)

民意を斟酌しなければならない理由はない??

平野官房長官の発言、呆れてものがいえません。

「民意を斟酌しなければならない理由はない」なぜ? 民主主義の国にあって、選挙の結果政権についた者の言うべき発言ではない、何を勘違いしているのでしょうか。

政治家としての資質に欠けているとしか到底思えない、許せない発言で、この一言で辞任すべきでしょう。絶対信用できません。

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に移設する日米合意は、名護市長選で反対派市長が誕生したことで実現困難となった。しかし、平野博文官房長官は25日の記者会見で「(選挙結果を)斟酌(しんしゃく)しなければならない理由はない」と発言。合意履行を求める米側への配慮とみられるが、地元や与党内からは反発が噴き出した。鳩山政権が招いた県外移設論の着地点は見えない。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100126ddm001010002000c.html

http://mainichi.jp/photo/archive/news/2010/01/26/20100126k0000m010134000c.html

2010年1月24日 (日)

名護市長選の結果

普天間問題、民意が示されましたね。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100124-OYT1T00692.htm?from=navlp

沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設受け入れの是非が最大の争点となった同県名護市長選は24日投開票され、受け入れに反対する新人で前市教育長・稲嶺進氏(64)(無=民主、共産、社民、国民推薦)が、容認派で自民、公明両党の支援を受けた現職・島袋吉和氏(63)(無)を破って初当選した。

 鳩山首相は選挙結果を普天間移設先決定の判断材料にすると明言しており、受け入れ反対派の稲嶺氏が勝利したことで、名護市辺野古に移設するとした2006年の日米合意の実現は極めて困難となった。市長選の結果は、在日米軍基地の再編計画全体の行方にも影響を与えそうだ。

 当選後、稲嶺氏は「辺野古の海に基地を造らせないと皆さんに約束した。信念を貫く」と決意を語った。

 稲嶺氏は選挙戦で、普天間の新たな移設先について、「沖縄県内でのたらい回しは沖縄の基地整理・縮小の流れに反するので、あってはならない」とし、「県外・国外移設」を求める考えも訴えた。

 普天間移設問題をめぐり、鳩山政権は昨年12月、名護市辺野古沖の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部への移設計画を白紙化し、移設先を新たに選定する方針を決定。鳩山首相は今年5月末までに結論を得るとし、その際には、現行案の移設先である名護市長選の結果を判断材料とする意向を表明したため、米政府も高い関心を寄せてきた。

 名護市は、日米両政府が1996年に普天間飛行場の全面返還に正式合意後、移設先として浮上したが、地元の賛否は受け入れをめぐって激しく割れた。97年には賛否を問う市民投票が行われ、反対票が過半数を超えたが、98年以降に行われた3回の市長選では移設容認派の候補が勝利した。今回は、民主党が昨年9月に政権交代を果たした結果、「県外、国外移設」に期待する県民世論が再燃した中での選挙戦となった。

 稲嶺氏は名護市への移設反対を前面に出したほか、陣営が政権交代による鳩山政権とのパイプの太さを強調。「基地とリンクしない振興策」を訴えて、景気低迷に苦しむ市民に浸透した。

 島袋氏は、移設問題については「過去3回の選挙で決着済み」だとして選挙戦で積極的に触れず、これまでの地域振興策の実績を訴えたが、及ばなかった。

 投票率は76・96%で、06年の前回選挙(74・98%)を上回った。

2010年1月 6日 (水)

今年の注目

今年は何が起きるでしょうか。私がいま、注目していることはこんなことです。

1  普天間基地問題

 なんといっても、これです。沖縄の人々の被害を軽減するために、アメリカと対等に交渉できるか、鳩山政権への期待はとにかくここにかかっていると私は思います。

2  民主党政権の人権改革

 取調の全面可視化、人権条約の個人通報制度の実現、民法改正、政府から独立した人権擁護機関の設置、これらは千葉法務大臣が就任の際に公約したり、その後前向きな意向を示した課題ですが、今のところあまり目に見える進展がありません。

 日本を人権に開かれた、近代的な国に(その意味では普通の国に)するためにずっと前にやっておくべきことぱかりですが、これくらいはやっていただかないと、と新政権に期待しています。

 また、今年からはじまるビルマ難民の第三国定住にも注目。

3  名張毒ぶどう酒事件

 私的には、とても優先順位が高い(心情的にはナンバーワン)問題。私の取り組んでいる死刑再審事件です。無実の死刑囚奥西さんはもう84歳です。今年、最高裁の決定が出されると予想していますが、なんとしても、再審無罪にしなければ!!! とかたときも心から離れず、思い続けて行動しています。そして今光があてられつつある冤罪被害者の経験を、冤罪の起きない制度改革につなげていきたい。

4 NPT再検討会議(5月 ニューヨーク)

NPTは、核不拡散といって非核保有国を監視するだけでなく、とにかく核保有国が核軍縮を進めなければ話になりません。そのための再検討会議です。

 五年前はちょうどNY留学中で、参加していましたが、ブッシュ政権下で惨憺たるものでした。しかし、今年はオバマ政権が核軍縮に前向きですので、前進があることを期待。それと、核だけでなく、劣化ウラン兵器についても議論を進めてほしいものです。

5 ICC再検討会議(5月、ウガンダ)

 戦争犯罪などを裁く国際刑事裁判所が2002年にスタートして、7年たち、その条約の内容を再検討しようという締約国会議です。知られていませんが、実はこれが重要。

 まず、侵略を罪として裁くことを正式にスタートできるかどうか、そして侵略の定義をどうするか、が議論されます。これが決まれば、今後の侵略戦争を抑止する大きな力になるはず。

 また、戦争犯罪に核兵器、クラスター爆弾、劣化ウランの使用を含めよう、という提案も出ています。NPTとあわせて非人道兵器の被害根絶のために注目すべき動きです。

6  派遣法改正

 日本に戻りますが、これもぜひやってほしい。登録型派遣の原則禁止! 違法派遣の正規雇用義務化など。

7  中東和平

 中東パレスチナ和平がどう進展するか、そして、一年前のガザ攻撃について、戦争犯罪の責任がきちんと追及されることになるのか、注目しています。

8  ビルマ総選挙

 ビルマでは総選挙が行われる、と軍事政権が宣言しています。しかし、アウンサンスーチーさんはじめ、2000人もの政治囚が拘束されたまま。自由のない選挙では民主化の名に値しません。日本からNGOとして状況を監視し、真に開かれた選挙で民主化が実現するよう、ロビー活動などの支援を展開したいと思います。

9  ブッシュ路線をオバマは継承するのか? グアンタナモ基地問題、アフガン戦争、イラク検証。

  オバマ政権に対する期待はかなり薄れつつある昨今。アフガニスタン増派はどうなるのか。武力行使が新たな人権侵害の犠牲を生み、報復を拡大させることになるでしょう。

 テロ容疑者への拷問・無期限拘束で一躍国際的批判を浴びたグアンタナモ基地収容所は、政権公約に反して、1年で閉鎖されない見通し。仮にグアンタナモが閉鎖されて国内移転してもテロ容疑者の無期限拘束は継続されるかもしれません。

 オバマ政権下では悪名高き愛国法も延長されそうな勢い。本当にブッシュ路線を転換できるのかが問われています。

 他方、イラクの人々の戦争被害は忘れ去られたままです。イラク戦争の検証や、前政権の戦争犯罪に関する独立した調査・訴追も重要な課題です。日本でもイラク政策の検証を進めていきたい。

10 そして経済

 事務所を訪れる方々も、経済状態が悪い方々が多く、本当に身につまされます。

 しかし成長戦略などをしゃかりきに考えることはどういう方向なのか、人々をより追い詰めていくのではないか、バブル崩壊後の状況や小泉改革の状況を分析して、よく考えないといけません。鳩山首相は年頭に、経済のために人が犠牲になるのでなく、人々のために経済がある、という転換をすべきだ、と言っていて、理念は大変素晴らしいなと思いました。しかし、それを現実にするにはどうしたらよいのか。簡単に答えが出ず、私自身も考え込んでしまうテーマですが、この機会にみんなでじっくり考える必要がありそうです。

2009年6月 5日 (金)

新聞にコメントが掲載されました。

足利事件に関する私のコメントを新聞に掲載していただいております。

その内容というのは、こんなこと。

日本では足利事件がはじめてのケースですが、アメリカではすでに238人の人が有罪判決を受けた後でNA鑑定によって無実とわかって救われています。

http://www.innocenceproject.org/

日本でも他人事ではありません。足利事件で初めて無実と判明したというのも、裁判所が重ーい腰をあげて、再鑑定を認めたからで、日本には再鑑定の保障もないまま、処刑されてしまった人も最近いるのです。

日本でも、誤って人を有罪にして人生を狂わせたり、死刑にしてしまうことがないように、無実を主張しているのに有罪判決を受けた人に対し、DNA鑑定を受ける権利を保障する制度をつくる必要があります。

新聞なので、どうしても短いコメントになってしまっていますが、ぜひ

以下の書籍を読んでいただけると嬉しいです。

「誤判を生まない裁判員制度への課題」(現代人文社) 著者 伊藤和子

http://www.amazon.co.jp/%E8%AA%A4%E5%88%A4%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%81%AA%E3%81%84%E8%A3%81%E5%88%A4%E5%93%A1%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%B8%E3%81%AE%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E2%80%95%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%88%91%E4%BA%8B%E5%8F%B8%E6%B3%95%E6%94%B9%E9%9D%A9%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E6%8F%90%E8%A8%80-%E4%BC%8A%E8%97%A4-%E5%92%8C%E5%AD%90/dp/4877983104

「なぜ無実の人が自白するのか- DNA鑑定は告発する」(日本評論社)

著者 スティーブン・ドリズィンほか、訳 伊藤和子

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%AA%E3%81%9C%E7%84%A1%E5%AE%9F%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%81%8C%E8%87%AA%E7%99%BD%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B%E2%80%95DNA%E9%91%91%E5%AE%9A%E3%81%AF%E5%91%8A%E7%99%BA%E3%81%99%E3%82%8B-%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%83%B3%E3%83%BB-%E3%83%89%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%82%A3%E3%83%B3/dp/4535516642

2009年6月 4日 (木)

ついに釈放! 足利事件

私が応援してきました、足利事件で、ついに菅家受刑者が釈放となりました。

ここのところ、メディアの取材が続いていましたが、ここまで早いのは予想外で、検察の英断だと思います。

とにかく、本当によかったと思います。無実の人が無罪になるというのは絶対的な正義です。

一日も早く、私の依頼者である奥西死刑囚も同じ喜びを味わってもらいたい、と記者会見での菅家受刑者の姿を見るうちに胸がいっぱいになりました。

足利事件でなぜ誤ったのか、なぜかくも救済が遅れたのか、最高裁にはぜひ徹底した検証を求めたいと思います。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090604/trl0906042320029-n1.htm

平成2年の足利事件で殺人罪などに問われ、無期懲役が確定した元幼稚園バス運転手、菅家利和さん(62)が4日、服役していた千葉刑務所から釈放された。菅家さんは釈放後に千葉市内で行われた会見で、「本当にありがとう」と支援者らへの感謝の言葉を繰り返す一方、事件当時、菅家さんを逮捕し、取り調べた警察や検察に対しては「絶対に許さない。人生を返してほしい」と怒りをあらわにした。記者会見の詳報は以下の通り。

 菅家さん「ありがとうございます。私は今日釈放になり、本当にうれしく思う。当時私は急に犯人にされた。自分としては全く身に覚えがない。私は無実で犯人ではない。これだけははっきり言える。刑務所内でもつらいことがあったが、今日まで一生懸命がんばってきた。これも弁護団の先生と支援者のおかげ。本当にありがとう。これからもよろしく」

 --この17年間どういう思いでがんばってきた

 「当時、私は犯人にされたが、17年間ずっと我慢してきた。刑事と検察官は私と両親、世間のみなさんに謝ってほしい。だけど、私は謝って済むとは思っていない。絶対に許すことはない。間違ったでは済まない。この17年間ずっと思ってきたのは、出所したら刑事たちと検察官に絶対謝ってもらうということ」

 --17年間で一番つらかったことは

 「刑務所内で同僚がけんかしたりして、自分にも降りかかってきたことがあった。だけど、そういうことは一切無視してきた。正月とかも一切なかったけど、今日までがんばってきた」

 --刑務所にいる間に両親が亡くなったが、どういう気持ちだった

 「警察に捕まって、おやじがショック受けて亡くなった。2年前の4月に母が亡くなった。母もつらかったと思う。検察官も両親の墓に出向いてもらって絶対に謝らせたい。私も両親の墓参りに行きたい」

2009年3月22日 (日)

開戦から六年 目を覆うようなイラク

金曜日は、イラク戦争開始から六周年でしたが、イラクに関する

報道がとても少なくなりましたね。

先週と先々週、ジュネーブにいた際にもイラクの人権に関する

話題があまりにも少なく、国際社会がイラクに無関心なので、

私は心底驚きました。

そんななかで、イラク人女性が必死にひとり、国連でイラクの人権

状況をきちんと調査するようにと訴え続けていたのが印象に残りました。

彼女が自分が発言した、人権理事会のセッションでの発言部分の

ユーチューブを送ってくれました。

経済制裁で100万人が命を落とし、イラク戦争後に65万人が命を落としたと

言われるイラク。今、イラクでは、300万人以上が未亡人となり、孤児が300~400万人にものぼると彼女は訴えていました。そのなかで、国からの援助を受けて生活できている人はごく少数に過ぎず(ニューヨークタイムズによれば12万人の未亡人が国の援助を受けているとのこと)、生命線に立つ人々が多いということでした。

以下、英語ですけれど、ぜひ聞いてみてください。

Torture   拷問  アブグレイプで女性たちがレイプされている

http://www.youtube.com/watch?v=x5G-n0WJIDY

Food and Housing   食事と住居

http://www.youtube.com/watch?v=AL-LAsH6Q-k

children         子どもたち   劣化ウラン被害と思われる出産異常も続出

http://www.youtube.com/watch?v=eJtYu2COp_s

women         女性

http://www.youtube.com/watch?v=bYTcUk5XFM8

しかし、そんな彼女の発言は国際会議の場では

ほとんど黙殺されているように思いました。

オバマ政権ができて、すべてStarting over、一からやり直しなので、

戦争でめちゃくちゃにされた人々のことは忘れてもよいということなのか。

ひどい話です。私たち市民も、忘れてはいけない、と思いました。

さらに、私についていえば、、、

なんとか早く国連のNGO資格を取得して、こうして国際社会から黙殺

される声をもっと大きなノイズにしていかなくては、と思った瞬間でした。

2008年12月25日 (木)

難民の第三国定住政策に期待と不安

思えば、今年の冒頭は、タイ・ビルマ国境へビルマの人権の調査と、難民キャンプ訪問で始まったようなものだったけれど、今年の最後のほうになって、そのことに関連して嬉しいニュースが入った。

政府が難民の第三国定住、つまり、海外の難民キャンプにいて困難な生活をおくっている難民の人々を難民として日本に受け入れる、という制度をスタートさせ、そのパイロット・プロジェクトを開始する、ということが先々週に閣議決定されたのです。

欧米諸国はずっと、こうした制度を確立して、世界中の紛争や飢餓、抑圧に苦しむ人々を売れ入れてきた。日本はわざわざ日本にきて難民としての保護を求める人々さえ、十分に難民として受け入れてこなかったが、私は日本にもっと難民を受け入れる国になってほしい、特に、第三国定住制度を導入してほしい、と思ってきた。

特に、昨年9月のビルマでの武力弾圧後、タイに逃れる人々をみてきたのでその思いは強まった。今年2月にヒューマンライツ・ナウとして、国境・メラ難民キャンプに調査団を派遣し、国会議員とともに視察を行った後、報告書を発表して、日本政府に「第三国定住制度の導入」を提言してきた。

そんな思いを持つ人々が集まっていろんな調整の結果、第三国定住が実現し、私たちが訪れたメラ・キャンプから毎年ビルマの家族を受け入れることとなり、これは小さいけれど大きな一歩として歓迎したい。

これが、ゆくゆくは世界中の苦しむ人々をたくさん受け入れていく制度に育ってほしいと願う。

しかし、外国人排外・差別的なところは日本にまだまだ根強く、日本人も不景気になると真っ先に解雇・リストラの対象にされて大事にされない今日、外国人の人はいよいよ大変だときくと、「大丈夫かなあ」と心配にもなる。

私がニューヨーク留学中に親しくしていたビルマ人は難民で、かつ国連職員だったけれど、日本のビルマ・コミュニティでは、大学教授だったような人もホテルの清掃のような仕事についているのが実情で、才能をいかす道もない。

日本人にも、受け入れた難民の人たちにも、そして移民にも、人に優しい国に日本がなれるか、ということが問われることになるだろう。

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