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2026年4月

2026年4月26日 (日)

石川優実さん,睡蓮みどりさん、深沢レナさんのイベントで学んだ 告発後も続く被害

4月17日、前から予定していた石川優実さん,睡蓮みどりさん、深沢レナさんのトークイベントに参加しました。
石川さんのnoteを読んだことがきっかけだったのですが、性的加害を告発した後に当事者の苦しみは続く,そこに対する社会や国のサポートがほぼ皆無だという深刻な現状が語られました。
ふつふつと怒りが湧きます。どこから始めたら良いのか、論点整理して考えたいと思います。
登壇された石川さん、睡蓮さん、深沢さん,本当に素晴らしい方でした。
私が参加したのが嬉しかったと言ってくださってこちらこそ嬉しかったです。参加者も誠実な方ばかりで、
男性も多かったですが、とても真摯に考えていらっしゃり、そういう集まりは良いですね。
拙著「なぜそれが無罪なのか」を読んで勉強したという方から何人もお声がけいただきました。
まだ性暴力を根絶する取り組みは始まったばかり。
告発した人たちは好き好んでというより次世代のためにやむにやまれず告発され,告発そのものによって傷を負われました。
さらに、被害者が制度設計を提案してキャンペーンしなくてはいけない,当事者に負担を負わせすぎている状況を私たちは変えていかないといけません。
 私がこのイベントに行くきっかけになった石川優実さんの書籍はこちら
 そして、石川さんのnote記事を引用して、状況を共有します。
 https://note.com/y_i_0101/n/n862a8164090e

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もう自分でなんとかする、ということの限界を感じています。お金のことも、精神状態のことも、セルフケアはもう限界だと思う。

安心がほしい。毛布に包まれているような安心が欲しい。もう大丈夫、このままでも大丈夫、生きていれば大丈夫、きっと大丈夫になっていく、と思わせてくれるような温かい毛布が欲しい。

1回1万円以上かかるトラウマ治療をさせてほしい。
体の痛みが少しでも取れる鍼やマッサージを受けさせてほしい。
トラウマに理解のある職場で働いて生活費を稼ぎたい。
二次加害のない社会で生きていきたい。
自分の感情が取り戻せるような、解離状態から今に戻ってこられるような楽しいことをお金を使って、誰にも責められずにしたい。

とにかく体が痛くて仕方がない。いつになったら夜を安心して過ごすことができるようになるのだろうか。お酒を飲まなくても、睡眠薬で無理やり眠らなくても、ただその時間を過ごす、ということができる日は私にやってくるのだろうか。

もう自分でできることは十分やったと思う。私たちを助けてください。

「誰にこびることも、そんたくすることも、遠慮することもなく」という言葉の力






 私たちはとても不安定な時代を生きている。
 日本の首相は、国際法を無視して他国を侵略し、世界に理不尽をまき散らすトランプに公然と媚びている。私たちはみな、その場面を目撃したのだ。

https://digital.asahi.com/articles/ASV3M3CDWV3MUQIP01WM.html


それに違和感が集まると、元野党議員はこんな発言をする。


 この狭い国で、閉ざされた言論環境にいると、耳に入る言葉はまるで、この国で女性として生きるには、媚びることが不可避なのでは?と思えてしまうかもしれない。まるで呪いのように

 元シールズの福田和香子さんはこんなふうに言語化した


「エプスタインが「最も親しい友人」とまで呼んだ排外主義の白人男性を上目遣いで見つめる高市の姿には同情したよ。ここまでくるのに苦労したんだろうなぁって。だから嫌なんだ、初の女性総理って騒がれるのが。少なくとも日本では、こうしなきゃ生き残れないのよって教えてくれているわけ。あれが規範で、お手本で、成功例なんだよって。”初の”女性総理って騒ぐけどさ、目新しいことなんかひとつもありゃしない。彼女の在り方がすべての女の尊厳を踏み躙っているとは思わない。彼女と私は別の人間で、私はその事実に心底安堵する。ただ、示されたお手本にはがっくりするしかないってところ。

Wakakoさんのブログ「抗い続ける」

 和香子さんのように言語化できずにモヤモヤしている人もいるだろう。
 それでも、いたたまれないことが続く昨今。
 特に、戦争に心を痛め,戦争反対というと「最悪」とか「気持ち悪い」とか、「ごっこ遊び」などと四方八方から矢が飛んでくる。




 
 ガザでは2年強で3万8000人の女性たちが命を奪われたのに。
私たちと同じ女性たちが殺されているのに、まるで目を背け、黙っているのが正しい選択であるかのように。


 そんなさなか、国連の中満泉事務次長が東大大学院の入学式で、女子学生に特別なエールを送った。


「どうか初志を貫徹してください。
 誰にこびることも、そんたくすることも、遠慮することもなく、かといって無理に肩張ることもなく、私たち女性同士で助け合い、心ある男性たちとも同盟を組みましょう」


 私は見た瞬間、涙が出そうになった。
 今だからこそ、とても感動するメッセージ・エールだと思う。
 中満さんが日本の議論を意識したかどうかはわからない。
 でも、時に不安になる若い世代に、私は私でいい、私らしく生きればいい、そして時に孤立して1人ぼっちでたたかっているように思えることもあるかもしれないけれど、自分や社会の少数派だと思うかもしれないけれど、初志を貫けばいい、そして、ともに助け合える、と言ってくれた言葉には力がある。さすがだなあ。

 戦争反対、という声を上げることに関しては、福田さんも声を上げているし、国会のデモは20代と30代の女性が多いという。自分の思いを大切に行動する若い女性たちが増えていることは素晴らしい。


 
 ところで、中満泉さんのスピーチは、こちらが全文で、その全部に共感する。


「全世界の資産は21世紀を通じて増加を続けています。世界全体で見れば、私たちはより豊かになっているわけです。
 特に、世界のビリオネアの富は2020年以降で81%も増加しました。しかし富裕層上位10%が世界の富の75%を保有し、同時に世界にはいまだに7億人ほどの人々が1日を2.15ドルで暮らす極度の貧困状態にあるのです。
 このような格差・不平等の拡大は、例えば経済学者トマ・ピケティによれば、資本収益率が経済成長率を上まわり続けるために資産を持つものがさらに豊かになる、という経済システムの構造的な要因があるためです。」
「私たちの立っている分岐点とは、格差と不平等が固定化し拡大していく社会経済のあり方を見直し、誰一人取り残すことなく皆が豊かさの恩恵を受けることができ、結果的に安定した繁栄する世界を構築していく道を選ぶのか、それとも極端な社会の歪みを正すことなしに、多くの人々を困難な状況に置き去りにして、どこかで大きな破綻をもたらすリスクを持つ道を選ぶのかという分岐点です。」

 本当にその通りだと思う。
 中満さんは、国際政治のもっとも過酷な現場、国連で様々な危機に直面している。国連は日々、米国やイスラエル等の国連の理念や国連憲章を踏みにじられ、予算を削られ、毎日脅迫されているような日々だろう。
 そんななかでももちろんだが、高い志を失うことなく、尊敬できる姿勢を貫いている。
 特に、国連軍縮担当として、4月27日から開催されるNPT再検討会議は、過去2回合意に達することができず、今回合意できなければNPT体制自体の危機となりかねない。そんななかで、尽力されている。
 NPT体制が崩壊するー核戦争に近づいていくリスクが高まる。
 それを阻止する役割を果たすべきは、やっぱり唯一の戦争被爆国である日本なのではないか?
 国そのものが忖度している場合ではないよ。

 先日この件で、被団協の方と一緒に外務省に要請に行ってきました。
 https://nuclearabolitionjpn.com/archives/12087


 もっと日本の市民の間で、世論が高まることを期待したい。
 
 記憶に新しいと思うけれど、トランプ大統領は4月7日に核兵器使用の威嚇をし、世界を恐怖に陥れた。


 私は翌朝、こうつぶやいた。




やりきれない状況だ。
私たちは、世界の力を持たぬ人たちは、本当に理不尽な状況に置かれている。そして、とても大切な歴史の瞬間にいる。
私たちは微力だけれど無力ではない。
殺されないように、殺す側に加担することがないように、声を上げて、つながっていきたい。                (了)

 

2026年4月15日 (水)

ミモザの森の相談室からー共同親権・独身偽装・撮影されてしまった画像

 こんにちは。私が代表をしている東京・神楽坂のミモザの森法律事務所では、女性から多くのご相談が寄せられます。皆さんからのご相談はまるで社会を映す鏡のようです。一生懸命対応させていただいておりますが、同時に、最近こんな問題で多くの方が苦しんでいるのか、こんな壁があるのか、と気づかせていただいています。

今年の春の傾向を踏まえて思うことなどをコメントさせていただきます。何かのお役に立てば幸いです。

🍄 共同親権
 今年4月より共同親権となり、お問い合わせを早くもいただいています。
 この件では、4月にはいって、共同通信さんに寄稿した論説を多くの地方紙で掲載いただいています。
 声を大にして言いたいのは、
 共同親権という選択肢は増えたけれど、共同親権を強制されることはありません。
 協議離婚で深く考えずに共同親権を選択しないことが重要で、不安を感じたら女性の離婚に精通した弁護士に法律相談をしてほしい、道は必ず開けます、
ということです。

https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/812047

これは私が言っているだけではありません。
以下は共同親権問題で、裁判所が出しているQAです。

特にQ3-5~Q3-12を是非よく読んでいただけると、「きっとNoと言っても大丈夫」と思っていただけるはずです。


 🍄独身偽装
 独身偽装の事件は複数寄せられ、提訴した事件もあります。
 非常に悪質なケースも多く、独身を偽装した加害者の卑劣さには、怒りを感じます。報道も多いですね。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/4f03e2c483579ab831a1ac2526b4f196bb59f68b

 https://mainichi.jp/articles/20260327/k00/00m/040/408000c


 この関係では、いわゆる婚活アプリが「独身しか利用できない」というルールになっているのに、ルールに違反して登録する者が後を絶たないことも問題があると思います。運営会社は、戸籍謄本を確認するなど、もっと責任を果たすべきでしょう。
 国連ビジネスと人権に関する指導原則はアプリ運営会社にも適用され、事業活動を通じた人権侵害(独身偽装は被害者の人権を侵害するものです)を防止する責任があります。
 
そして、欺罔して性交をすることは性的自己決定権の侵害ですので、不同意性交等罪を再改正して処罰対象とすべきという議論も進んでいます。

 大阪大学の島岡まな教授(刑事法)は、「女性の性的自己決定権や尊厳、人権は財産よりも尊いはずの保護法益です。それを侵害しても(独身偽装の)行為者には何のとがめもないままでは、被害は繰り返されてしまいます。」と述べられています。
 しっかり取り組んでいきたいと思います。

🍄 撮影されてしまった画像
 とても多いご相談です。全く予期せず性行為の相手からスマホ等で性行為の様子を撮影されてしまう、意に反する性行為でも、告発すれば仕返しとして撮影されたデータが拡散されるのではないか、と考えて告発をためらう脅迫的な効果もありますし、性行為自体は意に反する者でないとしてもまさか撮影されているとは思わなかった、というケース。
 2023年の新法制定で、無断で性的行為を撮影する行為はそれだけで犯罪になります。もし、撮影したよ、などとほのめかされたり、画像が送られてきたら、すぐに警察に被害届を出してください。

 しかし、意に反するとは思わなかった、などというとんでもない弁解をする加害者もいます。しかし、条文を読んでいただければ、こうした弁解は容易に認められるべきでないことは明らかで、警察・検察にはしっかり対応していただきたいと思います。加害者を不当に免責させないために、被害者に寄り添って活動をしてまいります。
 また、万一拡散した場合、リベンジポルノとして犯罪となります。ネットで売ったり、知り合い同士で回し見をすることも、上記新法で犯罪です。
 交渉や法的手段で、回収したり廃棄させる道はあります。
 
 それでも、こうした問題への被害者対応は日本では隣の韓国などと比べて非常に遅れています。長くなりますが、私が所属している国際人権NGOヒューマンライツ・ナウではこのような調査報告書を出し、政策提言をしています。もっと日本の制度も変えなくては! と思います。

 🍄 最後に
 日々のご相談を受けると、様々な法改正にもかかわらず、あるいは法改正されたからこそ、多くの女性が今も大変な苦境にさいなまれていることが分かります。それでも声を上げる女性をリスペクトします。
 これからも微力を尽くしてまいります。(了)

 

2026年4月12日 (日)

「嫌悪」と「憧れ」の共存

ミソジニー社会なのになぜ高市早苗氏だけが持ち上げられるのか、高市首相は同情の対象となるのになぜ野党の女性党首には厳しい視線が向けられたり、「ママ戦争止めてくるわ」がバッシングされるのか?
女性が内面化したミソジニーと圧倒的な女性への憧れはなぜ両立するか?AIに聞いてみたらそれなりの分析が出た。
🍄男性優位社会でも生き残れる女性を偶像化する現象と,🍄そこから外れた女性への嫌悪(自罰)
それほど女性(いやみんな)がしんどいってこと。解決策のところにある多様性を認める、自己肯定感を高める、そしてやっぱり連帯していくということが大事なのかなあ,と思った。
(こちらがAI)
1. なぜ「女性が女性を嫌悪」するのか(内面化されたミソジニー)
女性も社会の中で生きる上で、男性優位の価値観(ミソジニー)を無意識に内面化してしまうことがあります。これを「内面化されたミソジニー(Internalized Misogyny)」と呼びます。
「普通」の女性への嫌悪と差別: 「女っぽい」とみなされる弱さ、感情的さ、あるいは「 superficial tarts(浅はかな女)」といったステレオタイプを、他の女性に見出した時に嫌悪感を抱く。
「私」は違うという線引き: 「私は他の女とは違う」という「Pick me girl(私を選んで)」的な態度。自らの優位性を示すために、他の女性を卑下する。
自信のなさ: 自分自身の内面的な不安や劣等感を、女性というカテゴリー全体を軽視することで覆い隠そうとする。
2. なぜ「圧倒的な人への憧れ」が生まれるのか(理想の投影)
「圧倒的な人」とは、一般的に「仕事ができる」「余裕がある」「品がある」「自分を持っている」といった特徴を持つ女性です。この憧れは、以下のメカニズムで生まれます。
完璧な「女性」像への投影: 自分が嫌悪している「女らしさ」を克服した、あるいは「男性優位社会でも生き残れる女性」として、その相手を偶像化する。
「理想の私」の投影: その人自身に、自分がなりたい、あるいは「こうあるべきだ」と思う理想的な女性像(仕事と生活の完璧なバランスなど)を投影している。
3. 「嫌悪」と「憧れ」の共存(羨望・嫉妬の裏返し)
この2つの感情は、一見矛盾しているようですが、根底は同じです。
嫉妬(妬み)の裏返し: 憧れの存在に対し、あまりに遠い存在であるために、「あんな風になれない」という劣等感が「妬み」に変わり、最終的に「あの人は特別」という偶像化や、逆に「あの人以外はダメだ」という過激な女性嫌悪に繋がることがあります。
男性からの評価基準: 常に「男性からどう評価されるか」を基準にしているため、男性に好かれる(あるいは男性と対等に戦える)女性は「憧れ」となり、それ以外の「男性から低評価な女性」は「嫌悪」の対象となる。
4. 克服に向けて
この感情から抜け出すには、以下の視点が重要です。
「女性性」の多様性を認める: 女性はこうあるべき、という固定観念を捨てる。
自分自身を認める: 他者と比較するのではなく、自分の価値を認める。
「嫌悪」の正体を知る: なぜその女性に嫌悪感や憧れを抱くのか、その根底にある自己肯定感の低さや、社会的偏見に気づくこと。
女性同士の競争心や嫌悪感は、個人の性格の問題ではなく、社会的な構造( patriarchy)が作り出したものだという理解が、その苦しさから抜け出す第一歩となります。

5年ぶりにブログを再開します

とても久しぶりの更新になります。

気がつけば、前回の投稿から5年ほど空いてしまいました。
この間、仕事や活動の中で、さまざまなテーマについて考え、書き、発信してきましたが、「まとまった形で置いておく場所」がない状態が続いていました。

やはり、自分の考えや記録を、テーマに縛られずに蓄積できる場所は大切だと感じ、ブログを再開することにしました。

このブログでは、これからも変わらず、

  • 法律に関すること
  • 離婚やDV、モラハラなどの問題
  • 性暴力やジェンダーの課題
  • 社会問題や人権に関すること
  • ビジネスと人権
  • 戦争と平和に関すること
  • 日々していることや想い

など、その時々に考えていることを、少しずつ書いていこうと思います。

内容は、必ずしも整理されたものばかりではないかもしれません。
むしろ、考えの途中や、現場で感じたこと、引っかかっている違和感なども含めて、「記録」として残していけたらと思っています。

どなたかの参考になったり、考えるきっかけになったりすれば、とても嬉しいです。

これから、どうぞよろしくお願いいたします。

note、Yahoo、ミモザの森法律事務所ブログ、Xやインスタグラムでも引き続き発信していきます。

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