今年のノーベル平和賞はICANに
昨日は本当にうれしい驚きでした。
私たちが加盟している国際NGOであるICAN「核兵器廃絶国際キャンペーン」がノーベル平和賞を受賞しました。
昨日、大学での講義を終えて事務所に戻ったら取材が殺到しました。
ICANの受賞を受けて、ヒューマンライツ・ナウとして以下の談話を公表しました。
ヒューマンライツ・ナウは、核兵器使用による結果が重大な人権侵害であり絶対許されないという認識からICANに加盟し、主にニューヨークでロビー活動を展開していました。
(ニューヨークでの活動を紹介するヒューマンライツ・ナウの最新ニュースレター)
しかし、この運動に関わったのはつい最近です。
この問題に一貫して関わり続けてきたICANのスタッフ、そして日本で中心として活動するICANのメンバーである川崎哲さんはじめピースボートの皆さんに心から祝福を申し上げたい。
そして何より、今回受賞しなかったものの、70年以上にわたり一貫して核兵器廃絶のために尽力してこられた被爆者の方々の献身的な粘り強い戦い、日本の反核平和運動そのものが受賞した賞だと私は思います。そしてそれに呼応して、世界中で反核を求めて行動してきた人たちがいることもお伝えしたいと思います。
個人的には、実は、日本被団協
http://www.ne.jp/asahi/hidankyo/nihon/
も受賞してほしかったと強く思うのですが、、、国際キャンペーン団体が受賞することになったのですが、同時に受賞してほしかったと率直に言って思います。
だって、どれだけ長きにわたり、どんな思いで核なき世界を希求してこられたかと思うと。。核兵器廃絶を実現する日を見ることもないまま亡くなった方がどれだけ多いかと思うと、言葉がありません。
こうした、すべての人々の想いが受賞した賞なのだ、と思います。
この間の経過、それは本当に感動的なことです。
ずっと非現実的だと言われてきた核兵器廃絶、それがようやく禁止条約というかたちで国際政治のテーブルに上り、国際法となった。
まもなくこの条約は発効します。しかし、未だ条約を批准するか揺れている国もあります。
そうした国にとって、励ましになり、批准が進むことを期待したい、それだけでなく、核保有国やその同盟国として冷淡な立場をとり続けてきた日本政府にも再考してほしい、と強く望みます。
11月6日、ノルウェー・ノーベル委員会は、今年のノーベル平和賞を国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に授与すると発表しました。核兵器の使用が人類にもたらす壊滅的な結果は、極めて非人道的なものであり、核兵器使用は多くの人減の生存権をはじめとする基本的な人権を奪う重大な人権侵害であるとして、東京を本拠とする国際人権NGOであるヒューマンライツ・ナウは核兵器禁止条約の締結を支持し、全加盟国の参加を求めてきました。
http://hrn.or.jp/activity/11361/
http://hrn.or.jp/activity/11731/
今回の受賞は、核兵器禁止条約の実現に向けて活動を行ってきたICANの活動とともに、人類ではじめて核兵器の被害を受け、苦しみながら長年にわたり核兵器廃絶を求めて献身的な努力を続けてきた被爆者の方々の運動の賜物であり、核兵器禁止を求める国際世論と動向を背景にしたものです。
私たちは、今回の受賞を歓迎します。
そして、核保有国および未だ禁止条約に批准をしていない国々に対し、今回の受賞を受け、人類と核が共存しないという事実に今こそ真摯に向き合うことを求めます。
核兵器禁止条約の実現という前進の一方、現在、核戦争に対する脅威はかつてないほど高まっています。現在核をめぐる激しい挑発の応酬を続ける当事国に対し、核使用の威嚇と核戦争に向かいかねない危険な挑発を直ちにやめることを求めます。
人類と核兵器は絶対に共存せず、核使用による人権への影響はあまりにも甚大です。
核兵器禁止条約への参加による平和の実現の道を進むことを今こそ求めるものです。
この受賞をきっかけにより一層、核なき世界に向けて! がんばっていきます。
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