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2016年5月20日 (金)

安倍政権が私を監視していたと報じるFACTAの記事について

事実は小説よりも奇なりというべきでしょうか。
いつも大変お世話になっている著名なビジネス・ロイヤーの方から、「参考まで」とFACTAの記事を送っていただきました。

この記事によれば、安倍政権中枢がインテリジェンスを使って私の動向を監視していたというので、血が凍るような気持ちになりました。
Photo

ネットでも読むことができます。
https://facta.co.jp/article/201606009.html

こんな風に書かれています。

「自民党のゲッペルス」と揶揄される世耕弘成内閣官房副長官が、ケイ氏の来日を前に、通訳など仲介役を担う女性弁護士らに関心を寄せ、内閣情報調査室などインテリジェンス・コミュニティ部員に彼女らの動向を監視するよう指示したと囁かれる。この情報機関関係者が作成したとみられるメモの一部が永田町に流出し、メモにはこう記されていた。「弁護士はヒューマンライツ・ナウ事務局長であり、過激派関係者などと交流」「弁護士は昨年12月の訪日をデービッド氏に働きかけた。今回の訪日においては同氏の通訳を担当予定」・・・

関心を寄せたなんて気持ちが悪いです。そして、
「内閣情報調査室などインテリジェンス・コミュニティ部員に彼女らの動向を監視するよう指示した」

とはどういうことでしょうか。政府による監視など、プライバシー侵害の人権侵害です。

そしてまた、永田町に流出したメモというのが、吹き出しちゃうほどことごとく見当外れで間違いだらけなので、驚きました。
たとえば、

「弁護士は昨年12月の訪日をデービッド氏に働きかけた。」→私は働きかけていません。ほかの人でしょう。
「今回の訪日においては同氏の通訳を担当予定」→ 国連調査団の通訳は、国連がプロの通訳を有料で雇うのが常識です。私が通訳など、ありえませんし、国連システムを知っている人なら笑ってしまいます。
「市民団体A会は弁護士を介して、デービッド氏に対し、特定秘密保護法が国民の知る権利を侵害していることを訴えるレポートを・・・」 A会って心当たりないですね。私は今回はコーディネートもしていません。
「過激派関係者などと交流」全然心当たりないですね。私は性格的にマッチョな人が大嫌い。DVに反対していることからわかるとおり、暴力的なタイプの人は耐えられないのです。
もし過激派の方が私の周囲にいるとすれば、本性を隠して近寄ってくる人でしょうけれど(インテリジェンスといわれる人たちもきっと本性を隠して近寄ってくるんでしょうし、区別つきませんが)、心当たりないですねえ。

このように、まったく言ってることが的外れです。

安倍政権はネトウヨよりは情報収集能力あるかと思ったけど、同程度だということがわかってしまいました。
ネトウヨレベルの政権だというのば残念なことです。

税金はもっと有効に使うべきです。見当違いな監視と的外れな情報収集、明らかに税金の無駄遣いです。

そして、もう1人監視されてた本丸は、国連特別報告者のデビット・ケイ氏。彼のことを監視していたとは驚きです。だって、政府・高市大臣は、彼の面談要求には「忙しい」とかで応じなかったのですよ。
「忙しい」と言って会うのを拒絶する一方で、その人間を監視する、しかも税金使って、、、

って、およそ大人の国家の対応じゃない。子どもみたいな対応です。
恥ずかしいです。それこそネトウヨレベル。呆れてものが言えません。

私としてはFACTAがこのような記事を書いてくれたこと自体は問題視していませんが、政府の監視自体は本当であれば許せない思いです。

私たちヒューマンライツ・ナウの人権活動はNPO法人としての活動であり、まして私たちは国連から認定された国連NGOです。いかなる政治・宗教とも結びついていません。
私たちの活動はいかなる政治勢力からも独立し、中立の立場で、何ら後ろ暗いところはありません。
本当に善意から行っている人権擁護活動を犯罪者のように監視するなど、到底許せない気持ちでいっぱいです。
世耕官房副長官に真意をただしたいですね。しかし、面談を求めても、「忙しい」として拒絶し、監視を続けるのではないでしょうか。

これまで本当に無邪気な気持ちで善意から人権活動をしてきたのですが、政府の側は自分たちが純粋でないので、こちらの純粋さを疑って、邪悪な意図でもあるかのように疑い、密かにたちの悪いことをしかけてくるわけで、気をつけないといけないですね。

ちなみに、私にこの記事を送ってくれた著名なビジネス・ロイヤーは、ヒューマンライツ・ナウの運営顧問としていつもご指導をいただいている方です。
最近、なんだか、敵が増えてしまい、「ご迷惑をおかけしているのではないかと心配です」とメッセージを送ったら、

活動が広がり、人々に知られるにつれ、敵も増えるけれど、
何も怖れることはない、粘り強くがんばるように、
と激励していただきました。
本当にありがたく、感動しました。

私の発信が社会で知られるようになるにつれ、敵が増えて、最近では政権中枢にまで監視されることになってしまったという話なのですが、その一方で、味方になって応援してくださる方も増えて、またみなさんのお気持ちを本当にうれしく感じる今日この頃。

監視は許せません。しかし、監視されているからと言って、私は決して萎縮などしません。
政権のメディア介入や、「ものが言えない社会」をつくる動きには断固抵抗して、日本の民主主義と人権が破壊されないように、微力ながら頑張っていきたいと思います。

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