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2015年11月

2015年11月27日 (金)

冬に向けてちょっとギアチェンジ

寒くなってきました。
昨夜寝る前にのどが痛かったので、毛布と加湿器を導入。今朝はなんとか風邪をひかずに置きました。
前からいつも思っていますが、加湿器は偉大。
この時期のコートはNYで10年前に買ったコートに同じくNYでかったスカーフをあわせてますが、
もう今日からマフラーにしました。
この時期は細かく、防寒のギアチェンジをしないとですね。
1月に入るとさらに寒くなり、半端ではないので、皆様風邪などひかれないようにしてくださいませ。

11月22日・差別に反対・東京大行進 


今年で3回となる反差別・東京大行進、これまでも興味あったのだけれど、今回主催者の方から、「先頭でバナーをもって歩きませんか」とお誘い頂いて参加しました。

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民主党の有田議員と共産党の池内議員の間で、バナー持たせていただいて行進。池内さんは今日もめちゃ元気よく、有田さんはおだやかな感じでした。もうひとりは東京レインボープライドの代表の方です。

これまで、かなり気合の入った人たちが主催しているというのでどきどきしていったのですが、割合親しみやすく、カラフルで、いけてる感じ。初心者にも参加しやすい工夫がいろいろあって、そして、とても個性的な人たちが集まり、若い人たちも多く、素敵なデモでしたよ。2500人が参加とのこと。

サウンドカーのDJの人たちすごいがんばってて、みんな気合入ったパワフルなデモでした。

I am the best, UNITE from Far Eastってキャッチフレーズもよかった。差別がなくなるまで私たちは行動を続ける、素晴らしいです。

こちらも是非みて、当日の熱いパッションを感じてください。
http://mainichi.jp/movie/movie.html?id=909344296002

みんなで差別のない社会を!!


毎日新聞記事より引用:「東京大行進:『差別いらない』…新宿でアピール」毎日新聞2015年11月22日
 ヘイトスピーチに抗議し、差別を許さない社会を呼びかけるパレード「東京大行進2015」が22日、東京・新宿で開かれ、約2500人(主催者発表)が「差別に反対する東京」をアピールしながら新宿駅周辺を行進した。
 ヘイトスピーチを繰り返すデモに路上で対峙(たいじ)してきた市民らを中心に2013年に始まり、今年で3回目。人種や民族、性的指向、障害などを理由とした差別に反対し、国会審議中の「人種差別撤廃施策推進法案」のすみやかな成立を訴えた。
 安保法制審議で民主主義の意味を問いかけた学生グループ「SEALDs」のメンバーも参加。内戦下のシリアから欧州に逃れてきた人々にドイツ市民が示した「難民歓迎」というプラカードを掲げる人の姿も目立った。
 実行委員会代表の西村直矢さん(35)は「私たちが生きる社会を守るため今後も声を上げていきたい」と話した。【小泉大士】
http://mainichi.jp/select/news/20151123k0000m040030000c.html


11月21日ヒューマンライツ・ナウ主催「世界子どもの日チャリティウォーク&ラン2015」開催のお礼とご報告

先週土曜日の世界子どもの日チャリティウォーク&ラン、お天気にも恵まれ、400人ほどの皆様の参加で盛況のうちに無事終了いたしました。
なつかしい方、新しい出会い、子ども達のスピーチの感動、など、とてもよい会合となりました。ご協力、ご参加いただいたすべての皆様に心より御礼いたします♪ 

下記、正式なお礼のメッセージを紹介いたします!
11月21日、ヒューマンライツ・ナウ主催で、
「世界子どもの日チャリティウォーク&ラン」を開催いたしました。

幸い、素晴らしい晴天に恵まれ、400人ほどの皆様のご参加で
盛況のうちに、無事終了いたしました。
5キロ、10キロ、リレー、ウォーク、思い思いに参加者の方々が
チャレンジされ、大変盛り上がった素晴らしい一日となりました。

当日の様子の一部を既にヒューマンライツ・ナウ公式
Facebookにアップしておりますので、是非ご参照ください。

https://www.facebook.com/HumanRightsNow/?ref=ts&fref=ts

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リレー一位の千葉県我孫子市のお友達のグループ


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当日は、ヒューマンライツ・ナウ主催の第1回「世界子どもの日 
映像スピーチコンテスト」で最優秀作品に選ばれた、福生市立
福生第二中学校3年生、伊藤 輝さんが、閉会式で、差別のない
社会をつくるためにひとりひとりが小さな行動を積み重ねていく
ことの大切さについて、自分の体験と実感を込めて、
素晴らしいスピーチを披露してくれました。

http://hrn.or.jp/news/5305/


伊藤さんのスピーチ本番前には、コンテスト審査委員の
堀潤さん、フェイスアマノさんにそれぞれ、スピーチの
トレーニングをしていただきました。

こちら、前日に行われた堀潤さんによるスピーチ指導の様子。

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堀さん、感謝です!!!


また、被災地・岩手県大槌町出身の岩間文佳さんが、
ノーベル平和賞を受賞したマララさんのスピーチの
一部分を読みあげてくれました。

このほか、子ども向け人権ワークショップ、
ヒューマンライツ・ナウを知るコーナー、フォトコーナー
などを通じて、子どもの人権を守るために
ひとりひとりが何かの行動していくことの大切さを
参加者全員で分かち合う機会となりました。

ご協賛、ご参加いただいた皆様、大会実行委員として
ご尽力いただいた皆様、ボランティアの皆様すべてに
心より感謝申し上げます。


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(チャリティラン生みの親・もとスタッフの浅井さんも駆けつけてくれました♪)

本大会で得た貴重な収益は、ヒューマンライツ・ナウの
活動に充てさせていただきます。
これからの一年、世界がより平和で安全で、人々が
大切にされる場所となるよう、そして日本と世界の
子どもたちの人権が守られるよう、そして大人たちの
人権も守られるように、ヒューマンライツ・ナウは
微力ながら力を尽くしてまいりたいと思います。


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ヒューマンライツ・ナウ事務局


◆閉会式・スピーカーのプロフィール

≪スピーカーの紹介≫
伊藤 輝(いとう・ひかる)さん/福生市立福生第二中学校3年生
(世界子どもの日映像スピーチコンテストの優勝者)
フィリピンと日本のハーフ(ダブル)。NPO法人青少年自立
援助センターYSCに通われています。日本に来たばかりで
日本語ができないまま小学校へ入学しましたが、からかわれた
経験を経て、努力を重ねて話せるようになりました。
日本語が得意ではないお母さんが一生懸命勉強されている
様子を見て、励まされたそうです。そのような経験から、差別に
ついても考えるようになり、より平和な社会を、自分自身の言葉
で伝えていきたい、という願いをスピーチに込めて話していただきました。

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岩間 文佳(いわま・ふみか)さん/岩手県立釜石高校2年生
(被災地から、マララさんのスピーチに挑戦)
2011年3月11日の東北大震災による津波によって、岩手県
大槌町の子どもたちは、学校の外で勉強する場、友だちと
過ごす場をなくしてしまいました。
2011年から認定NPO法人カタリバが運営する「コラボスクール」
という放課後学校では、そのような居場所をなくしてしまった
子どもたちに教育の機会を提供しています。
今回、「世界子どもの日」の記念に、そのコラボスクールで英会話
を学んでいる岩間さんをお呼びし、子どもの教育について声を
発しつづけることでノーベル平和賞を受賞したパキスタンの少女
マララ・ユスフザイさんのスピーチを英語で発表していただきました。

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人生を変える旅になるかも。【参加者募集中】HISスタディツアー・本当にエシカルなファッションとは?

 このたび、人気ファッションモデル鎌田安里紗さんと国際人権NGOヒューマンライツ・ナウのコラボで、ヒューマンライツ・ナウとして初めてのスタディツアーを行うことになりました。
 来年2月実施です。
   
  「ファンの皆とスタディツアーに行きたい」という人気ファッションモデル鎌田安里紗さんの思いから、「国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HumanRightsNow,HRN)」の活動に参加し、私たちが普段何気なく来ている洋服が誰の手でどのように作られているのか、カンボジアに行って自分の目で見て、体験して、学んでみよう。というスタディツアーを開催することになりました。
  鎌田さん、何度かお会いする機会がありましたけれど、とてもしっかりした考えをもったモデルさん。
  エシカル・ファッションの問題にとても熱いです。
  そこで、ヒューマンライツ・ナウが問題にしている縫製工場での人権侵害について考えると共に、
オーガニックコットン畑にも行って体験してみよう! というツアーです。

  カンボジアといえば、アンジェリーナ・ジョリーがカンボジアへの旅が人生を変えたと言っていたことを思い出します。一人の女性・女優が、強い意志をもつ人権活動家・国連親善大使となりました。
 彼女はいつも私にInspirationを与えてくれる女性です。

  人生を変えた旅。。。私の場合は、2002年のパキスタン、アフガン難民キャンプを訪れたことが人生を変えました。詳細は、是非拙著「人権は国境を越えて」(岩波ジュニア新書)を読んでいただければと思います。

  カンボジアの旅、きっと皆さんの人生を変えるたびになることを祈って。。

  是非御参加下さい。


【参加者募集中】HISスタディツアー・本当にエシカルなファッションとは?洋服を通じて女の子を知るカンボジア7日間(2016.2.2発)http://eco.his-j.com/volunteer/pages/humanrightsnow2016

2015年11月22日 (日)

国連「表現の自由」に関する特別報告者が突然来日を延期。日本政府が土壇場でキャンセル



■  突然の公式訪問のキャンセル

国連「表現の自由」に関する特別報告者デビット・ケイ氏(米国人・国際法学者)が、12月1日より8日まで日本への公式訪問調査を予定されていました。

国連のオフィシャルなウェブサイトに日の丸マークで、


Agreed with dates from 1 December 2015 to 8 December 2015 (訳:2015年12月1日から8日の日程で合意された)

と記載されています。


受入国政府との間で合意されたということを意味し、受け入れ合意がないものはこのウェブサイトには掲載されません。

国連「表現の自由」に関する特別報告者といえば、2013年に特定秘密保護法が多くの反対を押し切って国会で通過した前後の時期に、前任者であるフランク・ラ・ルー氏が、国民の知る権利や報道の自由を脅かす危険性がある、ということで強い懸念を表明し、日本政府に対して再考を求めたにもかかわらず、政府がこうした国連の声を全く顧みずに、採決に進んでしまった経緯があります。

それに加え、最近日本では、メディアに対する公権力の介入とみられる事態が続き、戦後かつてないほど、言論・表現の自由・報道の自由が危機に晒されているといえるでしょう。

こうした状況もあり、国連「表現の自由」に関する特別報告者の来日はまさに時機を得たものだと言えるでしょう。

ところが、驚いたことに、つい最近になってこの公式訪問が日本政府の都合でキャンセルになったとのことです。

前代未聞のことで私はとても驚きました。

ケイ氏自身が11月18日付のTwitterでDisappointedとこのキャンセルについてつぶやき、多数リツイートされるなどして既に国際的にも問題になっています。


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■ どうしてキャンセルなのか

ではどうしてキャンセルなのでしょうか。デビット・ケイ氏本人が事情を説明しています。

彼のブログを英語ですが紹介しましょう。


During my presentation before the Third Committee of the General Assembly in October, I was able to announce that the Government of Japan had issued me an invitation to conduct an official visit from 1 to 8 December. A visit would be an important moment to evaluate certain aspects of freedom of expression in the country, such as the implementation of the 2013 Act on Specially Designated Secrets (about which the Human Rights Committee expressed concern last year), online rights, media freedom, and access to information.

・・これを和訳してみますと、

「10月に国連総会第三委員会でプレゼンテーションをした際、私は日本政府が、12月1日から8日にかけての私の公式訪問に対する招待を日本政府から受け取ったことをアナウンスすることが出来た。この訪問は、国連自由権規約委員会が昨年懸念を表明した2013年制定の「特定秘密保護法」の実施、インターネット上の権利、報道の自由、知る権利などの日本の表現の自由に関する一定の側面を評価する重要な機会となりえただろう。」ということです。

この文章は以下のように続きます。


We had been deep in the work of setting up meetings and preparing for the visit. Unfortunately, last Friday, the Permanent Mission of Japan in Geneva indicated that my visit would not take place as the Government would not be able to arrange meetings with relevant officials. The Government suggested postponing the visit until the fall of 2016.

I asked the Japanese authorities to reconsider their decision, but the Mission confirmed to me yesterday that the visit will not go forward and is now canceled.

・・これを和訳してみますと、

私たちは、会合の設定や訪問準備に深く関与してきた。先週金曜日、残念ながら、ジュネーブの日本政府代表部は、関係する政府関係者へのミーティングがアレンジできないため、訪問は実施できないと伝えてきた。日本政府は、2016年秋まで訪問を延期すると示唆した。私は日本政府当局に対し、彼らの決定を再考するように要請した。しかし、ジュネーブの日本政府代表部は昨日、公式訪問は実施できず、今やキャンセルされたと確定的に伝えてきた。

■ 浮かび上がる疑問

しかし実に不思議な話です。10月段階ですでに日本政府は公式訪問をOKしていたのです。その段階で、ミーティングがアレンジできないという事情はなかったはずでしょう。そのような事情があれば、OKを出す前に伝えるはずです。

実は福島原発事故後に国連「健康に対する権利」特別報告者のアナンド・グローバー氏が来日調査を行いましたが、2011年秋に訪問したいと言ったところ、日本政府は「まだ震災復興で日本全体が大変な状況で、対応できません」と述べて一年延びたことがあります。

今回は特にそのような事情もなく、10月時点でOKを出していたわけで、なぜ事情が変わったのでしょうか。

また、12月1日から8日までという長い間いるわけですから、政府関係機関とのミーティングがアレンジできないというのも不思議な話です。表現の自由を所轄する政府機関はどこで、誰が会えない、会いたくないといったのだろうか、というのも疑問です。

政府一丸となって、国連と会わないぞ、という姿勢を徹底しているのでない限り、会えないという理由を合理的に説明することは困難なように思われます。

共同通信等の配信記事によれば、


外務省は「予算編成などのため万全の受け入れ態勢が取れず、日程を再調整する」と説明している。

とのことです。しかし、外務省のウェブサイトを見る限り、ひっきりなしに要人が訪れ、もっと予算に関わりそうな話を展開している模様。なぜこの件だけ、事前にOKしたのに、予算を理由に断るのか、理解が出来ません。

そして、予算が理由であれば、なぜ来年秋までひっぱる理由もないはずで、もっと早期にリスケジュールできるはずです。

是非、国会で背景事情を質問するなどして聞いていただきたいところですが、臨時国会も開催されていないため、何もできない状況で、様々な意味で日本の現在の状況を象徴する事態となってしまっています。

■ 民主主義国として極めて異例な対応

日本は、国連の特別報告者によるいかなる調査も受け入れるオープンな国であるという表明を2011年に出しており、このことは国際社会から高く評価されてきました。

ところが今回、国連の公式訪問に対して正式なInvitationを出しておいて、2週間前に断るという、通常あり得ないことになったわけです。独裁国家ならいざ知らず、国連と合意した公式訪問調査日程をドタキャンするというのは普通の民主主義国、人権を大切にする国ではほとんど例を見ない、極めて遺憾なことです。

近年、日本政府が国連の人権機関からの勧告に従わないどころか、敵対的な姿勢を示すことがしばしばであり、国際的にも問題視されつつあります。そうした歴史に新たな負の一ページをつけ加えてしまうことはとても残念です。

特定秘密保護法や政府の言論介入など、最近の政府の対応に対しては、厳しい勧告が出ることが予想されますが、仮に、厳しいことを言われたくないので調査を拒んだとすれば、あまりに幼稚というべきではないでしょうか。

日本政府には国際社会との人権に関する対話の道を閉ざす方向に進んでほしくない、と切に願います。

また、国連特別報告者の来訪というのは大変貴重な予算や資源を使った重要な機会であるのに、それを無駄にしてしまったということも考えてみなければならないでしょう。

表現の自由に関しては、日本以外にもとても深刻な問題を抱えている国もあります。こんな直前のドタキャンでなければ、ほかの国に行けたかもしれないのに、結局貴重な訪問枠を潰してしまったことになるわけです。

海外の深刻な言論弾圧に関する活動もしている私たちヒューマンライツ・ナウとしては、そうしたことにも思いを馳せざるを得ません。

■ メディアこそ、もっと取り上げるべきでは。

ケイ氏のブログはこのように終わっています。


Of course, I hope that the visit will be rescheduled. In the meantime, we will continue to engage with the Government as we do with all governments through regular communications, meetings in Geneva and New York, and other opportunities as they arise.

和訳すれば・・もちろん、私も新しい訪問日程のスケジュールが決まることを希望する。同時に、日常的な意思疎通や、ジュネーブ、ニューヨークでの会合やその他の機会を通じて、日本政府には他の政府と同様に関与を継続していく。

とのことですね。

NGOの間でも外務省に問い合わせたり、早期訪問を求めるなど、相談をしているところです。

しかし今回の問題はメディア、表現の自由に関わること、日本のメディアこそが、こうした事態をきちんと報道したほうがいいのではないでしょうか。

そもそも、高度な言論・表現の自由が保障されてきた日本で、報道の自由、言論の自由が危機的な状況に陥り、国連が心配して調査に入るような事態になってしまったこと自体深刻に受け止めるべきです。そして、その調査についても政府が突然ドタキャンしてしまう、そのような動きも報道せず、スルーするということで、果たして権力へのチェック機能がきちんと果たせるのでしょうか。

政府のあり方も、メディアのあり方も、問われています。

参考:

共同通信         

特定秘密保護法座談会

ヒューマンライツ・ナウ  

政府・与党による言論の自由への介入を許さないトークイベント

海外から見た日本の言論の自由

【声明】「政府・政権与党による言論の自由への介入に抗議する」106


2015年11月15日 (日)

日本の近未来図のよう。フランス「強まる仏の軍事介入姿勢、反発抱く移民系住民も」(朝日新聞報道より)

朝日新聞の報道。フランスは近年、出口の見えない対テロ戦争に深入り。国内的には景気低迷に伴って経済格差が拡大。人種差別も顕在化。日本の近未来図のようだ。

http://digital.asahi.com/articles/ASHCG5GBJHCGUHBI02C.html?rm=665

パリ同時多発テロは、フランスが近年、中東やアフリカで軍事介入姿勢を強める中で起こった。欧米によるイスラム諸国への介入を「不正義」ととらえる思想に染まったイスラム教徒の若者も仏国内におり、深刻な社会問題となっている。

タイムライン:パリ同時多発テロ

 フランスは過激派組織「イスラム国」(IS)の対策として、昨年9月にイラクでの空爆を開始。ISは、パリの週刊新聞「シャルリー・エブド」襲撃事件の翌月の今年2月、仏国内でのさらなる攻撃を呼びかける仏語の声明を出すなど報復を宣言していた。

 今年9月下旬、かつての委任統治領であるシリアでの空爆に踏み切ると発表。空母を派遣する方針を示すなど関与を強める姿勢を鮮明にしていた。

 フランスが近年、出口の見えない対テロ戦争に深入りするきっかけが、2011年にリビアのカダフィ政権崩壊につながった軍事介入だった。リビアは国内の治安が崩壊。当時の反政府勢力が軍閥化して割拠し、混乱を極める状態がいまだに続く。IS系の武装組織も勢力を伸ばし、テロを繰り返している。

 カダフィ政権崩壊でリビアから大量の武器が流出し、混乱は周辺国へと広がった。フランスの植民地だった西アフリカのマリではリビアから流入した高性能の武器を使って反政府勢力が北部全域を占領。イスラム武装組織が入り込んで無法地帯になり、仏軍は13年1月に軍事介入した。

 その直後、同じく旧植民地のアルジェリアで、天然ガス関連施設がイスラム武装組織に襲われ、日本人を含む人質事件が発生。武装組織は、マリに軍事介入したフランスへの報復が襲撃の目的だとする声明を発表した。

 ログイン前の続きフランスの介入姿勢に反発するこうした組織は、社会不満を抱えた仏国内の移民系の若者をネットなどを介して巧みに勧誘し、同調者を増やしている。

 フランスは元々、1950年代半ば~70年代半ばの高度成長を支える安い労働力としてアルジェリアをはじめ旧植民地から大量の移民労働者を受け入れ、多くの移民やその子孫が定住した。「自由、平等、博愛」の理念を推進力とし、同化政策を推し進めた。

 だが、80年の景気低迷に伴って経済格差が拡大。人種差別も顕在化し、移民系住民は不満を募らせた。2005年には、移民が多く住むパリ郊外で大規模な暴動が起きた。

 今回の同時テロの標的となった「スタッド・ド・フランス」は、98年のサッカーワールドカップ(W杯)のために建設された。移民の社会統合の象徴にもなり得たサッカー場の周辺が皮肉なことに、惨劇の現場となった。(杉山正、高橋友佳理)

世良公則さんとエレカシの宮本さん

昨日は実は友人と世良さんのコンサートに行ってきました。
なぜ世良さん?? というと、
世良さんのデビューは1977年でしょうか。当時小学生でした私はとにかく夢中になり、誰かの熱狂的ファンになるというのは世良さんが初めて、いわば初恋の人ですね。
世良さん見たさに、わざわざつまごいのロックフェスにいったのは中学一年のこと。

そういう方が今もお元気でロックしているっていうのは素晴らしいことで、大変励みになります。
声も全然衰えず、ギターもうまく、すごいパワー、ボイストレーニングも体力作りも、音楽性の追求も、本当に努力して取り組まれているに違いないと思います。それに音楽が好きなんだなあ。。。ほんとうに好きなんだなあ、とわかるんですね。

ファンの方は、和服姿の銀座のママ風の方や、年をとってもロックンロールという感じの方もいますが、概して私と同年代か上の世代の落ち着いたPTAの役員風の方々が多く、私のようなやや浮ついた者には場違いな雰囲気が漂っていましたが、そういう方々がひとたび世良さんが登場すると豹変して盛り上がっている様子がすごいです。みんな社会で演じている仮面とは違う、エネルギーを心のどこかに秘めて生きていらっしゃるんだなあ、と感慨深かったです。

私もすっかり70年代に戻り、頭が初期化され、元気をいただきました。
世良さんはパリのテロのお話もされていて、世良さんの命への思いが伝わってくるようでした。
世良さん、ありがとうございます。

ところで、この日、世良さんがエレカシの曲を歌われており、宮本さんについてもお話されていました。

宮本さんは私と同じ年の偉大なロック・スターであり、宮本さんに日々心酔し、Inspireされて私は生きています。
宮本さんのライブ映像を日常的に見ることなくして私は果たして生きていけるのか、疑問なくらいですね。

私の尊敬するお二人が仲がいいといいなと思うものの、その持つ世界が全く違うので、世良さんは世良さん、宮本さんは宮本さん、合間見えないで、それぞれに頑張ってほしいと思いました。

パリのテロ事件に寄せて。心から哀悼の意を表します。

パリでテロの犠牲になった方々に心から哀悼の意を表します。

私自身もとても愛する場所、パリがこのような非道な行為の舞台となったことにショックを受けています。

このような一般の人を巻き込むテロ行為は到底許すことができません。

思い出すのは15年前のニューヨーク。9.11テロ事件です。

その瞬間から、世界は「テロとの戦い」に突き進み、テロを犯罪として法の裁きにかけ、テロの原因にさかのぼってそれを根絶する、テロが発生するルーツをたどり、テロに駆り立てられる若者たちの怒りや絶望に耳を傾けるのではなく、戦争・軍事行動によって撲滅させるという方向性に進み、今日に至っています。

・解決することのないパレスチナ紛争。

・アフガニスタンだけでなくイラクに対する軍事介入、政権転覆。占領下での残虐な人権侵害と何の罪もない人々の犠牲

・イスラム系住民に対する迫害、排斥、そしてグアンタナモ基地やアブグレイブに象徴される、イスラムの人々の尊厳を蹂躙する拷問や性虐待。

今回犯行声明を出したと言われているISはなぜ誕生したのか、これについては既に私も書いてきました。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20150131-00042568/

起源は2003年のイラク戦争にさかのぼります。
思い起こせば、イラク戦争開戦前、国連安保理議長国はシリアがつとめ、フランスはシラク大統領のもと、軍事介入に反対する素晴らしい演説により、世界の良心を代弁していると高く評価されました。
当時、対テロ戦争に対するアプローチで人権や国際法について語るフランスに対し、米国が反発して、「フレンチフライ」を「フリーダムフライ」と名称変更するなど、米国におけるフランスバッシングがありましたが、フランスは毅然としていました。
私も連日、安保理の討議を視聴していたのを思い出します。

ところが、米ブッシュ大統領は安保理決議も経ないまま、国際法違反の武力行使に踏み切りました。
イラク戦争後の占領で最も苛烈な虐殺の舞台となった地、アンバール州から、憎悪の中からISの原型は生まれ、ニュースにもならない民間人に対する日常的な虐殺、愛する者を奪われ、尊厳を傷つけられた人々の憎悪のなかで、ISのような勢力が生まれた。
侵略され、占領され、殺され続けている人々にとって、世界を覆う圧倒的な不正義と不平等に対し、唯一互角に戦っていると思われたのがISだった、だからこそ支持・容認する機運が生まれてしまった状況は想像に難くありません。

10年以上経過する中で、シリアやフランスを取り巻く状況も変わりました。
2003年に安保理議長国だったシリアを舞台として、これほどの泥沼の戦争が、国際社会の代理戦争というかたちで終息のめども立たないまま続いています。国際社会の関心は自国に難民が押し寄せない限り本当に低い。

フランスは、サルコジ大統領の頃から、米国の対テロ戦争の同盟者としての姿勢に転換、社会党政権のオランド大統領になってから、海外での軍事行動をためらわない国になっていきました。社会党政権がこれほど帝国主義的とは、と当初は驚いたものですが、今や好戦的な姿勢は常態化しています。
フランス国内では、ムスリム移民への差別や貧困などの問題も深刻化しています。
フランスに行けば私たち日本人も少なからず不快な人種差別を経験します(フランスに憧れて初めてフランスを訪れた私は、人種差別を経験して愕然とした経験があります)が、ムスリム移民に対してはどれほど差別的なのだろうか、思いを馳せてしまいます。

今年に入り、シャルリ―・エブド襲撃事件が発生、フランスではこれに対して、「屈しない」「表現の自由を守る」という西側の価値観一色に染まった感があり、マイノリティであるムスリムの人々の尊厳や置かれた状況への配慮、社会的対話は進みませんでした。
以下のような論調はフランス国内でもあったことでしょうが、西側の価値観に圧倒されてしまっています。
今回の事件の前兆はあったのです。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/mutsujishoji/20150109-00042123/

それでも、フランスという国の政策がどうあれ、その国の民間人に対し、無差別なテロ行為は絶対に許されません。それは、シリア・イラクの実情がどうあれ、その国の民間人の命を「対テロ」の名のもとに虫けらのように奪うことが正当化されないのと同様に、許されてはならないことなのです。

時計の針を戻すことはできません。
9.11事件の時に違うアプローチだったら、と思いますが、政策の失敗を非難しても、歴史を戻すことはできない、そしてISのような強大な組織が誕生し、人々の生存を脅かす時代に私たちは突入してしまったのです。

カリフ制を復活させ、欧州も視野に支配領域の拡大を進めようとするISに対して、非暴力のアプローチだけで臨む、というのは、現にテロや攻撃の標的となっている国々に対して現実的でないことは認めざるを得ません。

しかし、それでも、再び9.11と同じリアクションを国際社会はとるのだろうか、ということが懸念されます。
国境を封鎖し、難民はもう受け入れず、イスラム教徒は次々とテロ容疑者として逮捕され、拷問され、社会にハンムスリムが蔓延し、果てしない軍事行動をISを絶滅するまで続ける、、、

そして、第二、第三の事件が犠牲が起き、解決の糸口もないまま、対話の道を閉ざして、地球規模の戦争が一層泥沼化していくことになるでしょう。
仮に現在のIS戦闘員が全員Exterminateされたとしても、その状況を目の当たりにし続けた次世代のムスリムの青年たちの心情から、怒り、憎悪、報復の感情を取り除くことは、できない。力による解決だけでこの問題を解決することは到底できないでしょう。

9.11テロ事件以降、世界は安全な場所になったかというばそれは逆であることは誰の目からも明らかでしょう。
9.11以降の流れは、武力行使では物事が解決するどころか、紛争が際限なく拡大することを示しています。

今こそ国際社会は、単純なリアクションではいけない。反テロの大合唱が新たな暴力、迫害、人権侵害、そして対話の拒絶と宗教間・文明間の対立の方向に雪崩うってはならないと思います。

人々の英知を願わざるにはいられません。

私は若いころ、法律家を志す前に、フランス革命、パリコミューン、第二次大戦中の対独レジスタンスなど、フランスの歴史を繰り返し学び、自由や正義、平等という言葉をフランスの歴史によって、そしてフランスの知識人や作家の書かれたものから学びました。どれだけ過去のフランスの人々の主張や行動に感銘を受け、感動し、指針を得てきたか、言葉では言い尽くせないものがあります。

文明国として世界の多くの人々を鼓舞してきたフランスが、深い痛みを経験しながら、その原点に戻り、容疑者に対する人道的な取り扱い、対話による解決の模索など、世界に範を示すような行動に出てほしいと、願わずにはいられません。

こうしたなか、憲法9条を持つ日本は、対テロ「戦争」に加わるべきではないと改めて思います。
そして今こそ日本には、中立の立場で、こうした対話・迫害や暴力によらない解決を提唱し続ける国であってほしいと願わずにはいられません。

世界には紛争から中立的な場所が必要です。
憎しみや対立に心が占領されている国どうしでは、紛争を平和的に解決することが出来ません。
2001年、ブッシュ大統領は世界のすべての国に、「テロリストの側につくか、我々の側につくか」と二者択一を迫りました。
しかし、二者択一で世界が二つの色に塗り替えられ、それ以外の選択肢がなくなれば、どうやって平和的な解決は可能となるのでしょうか。
もちろんテロは許してはならない、しかし軍事面では中立的な立場に立つ国の存在によって、軍事だけではない解決や対立の緩和を進めていくことがどうしても必要です。日本にはそういうアプローチの国であってほしい。


私の心は、9.11テロ事件以降、常に悲しみと怒りとともにあります。日常的に楽しいこと、素晴らしいことがたくさんあっても、心のどこかは常に悲しみと怒りが宿っています。
毎日、おびただしい数の人が犠牲にあっています。パリのように国際社会から注目を受ける死がある一方、国際社会から何の注目も得られないおびただしい数の死が何十倍、何百倍もあることも知ってほしいと思います。
人権侵害をなくすことをミッションにしていながら、最大の人権侵害を生み出す戦争をなくすことのできない自分の無力さも悲しく思います。

最後に再び、パリで犠牲になった人々、そして9.11テロ事件・そしてその後の「対テロ戦争」で犠牲となった全ての人々の、失われるべきでなかった尊い命の犠牲に対して、黙とうをささげたいと思います。

2015年11月13日 (金)

人生は輝きと感動に満ちている。ミャンマー総選挙監視団に参加して

先週末、歴史的なミャンマーの総選挙に国際選挙監視団として参加してきました。

その詳細をヤフーに記事にご紹介いたしました。写真もたくさんそちらに紹介しているので、是非みてください。

歴史的なミャンマーの総選挙。メディアでは伝わらない舞台裏の人々の姿に触れた(上) (下)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051299/

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051321/


長年待ち続けてきた、民主化を実現する総選挙。ひとりひとりの方々がいまこそ民主主義を自ら作り出そうと、
慣れない選挙管理の業務に取り組み、
投票所に早朝から足を運び、
長時間並んで投票し、
夜もふけるなか、懸命に開票作業に当たり。。。

そのひとつひとつに、深い感動を覚えました。
25年も人々はこの日を待ち続けてきたのですから。
どれほど感慨深いことでしょうか。

公正な選挙を実現するための国際監視団の一員として、突然雨か降りだした夕方の投票所で、開票作業を見守っている最中、歴史的な作業に立ち会い、私の心の中にも圧倒的な幸福感と感動が押し寄せてきて、

とても濃密なご褒美をいただいた気持ちになりました。

これからも引き続き民主化への道は平たんではないでしょう。
これからも引き続き、ミャンマーの人々を支援してまいりたいと思います。

以下、ヒューマンライツ・ナウのメルマガをご紹介します。

~~~~~

ヒューマンライツ・ナウは11月8日に開催されました、ミャンマーの歴史的な総選挙に対し、選挙監視団を派遣いたしました。
3名の会員が、超党派のミャンマーの民主化を支援する議員連盟の国会議員やNGO関係者らとともにヤンゴン、ミッチーナで選挙監視に当たりました。
選挙監視団に参加した伊藤事務局長がヤフー・二ュ―スに記事を配信いたしましたので、是非ご確認いただければ幸です。

歴史的なミャンマーの総選挙。メディアでは伝わらない舞台裏の人々の姿に触れた(上) (下)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051299/

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051321/

まだ正式な選挙結果は出ておりませんが、この選挙がミャンマーの民主化と人権保障の前進につながることを期待し、今後ともヒューマンライツ・ナウとして人権・民主化を支援する活動を続けていく所存です。
今回の訪問を通じても新たなネットワークをつくることができ、一層現地でのプロジェクトに尽力してまいりたいと考えています。
今後ともヒューマンライツ・ナウのミャンマーでの活動に御支援をよろしくお願いいたします。

人生は輝きと感動に満ちている。ミャンマー総選挙監視団に参加して

先週末、歴史的なミャンマーの総選挙に国際選挙監視団として参加してきました。

その詳細をヤフーに記事にご紹介いたしました。写真もたくさんそちらに紹介しているので、是非みてください。

歴史的なミャンマーの総選挙。メディアでは伝わらない舞台裏の人々の姿に触れた(上) (下)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051299/

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051321/


長年待ち続けてきた、民主化を実現する総選挙。ひとりひとりの方々がいまこそ民主主義を自ら作り出そうと、
慣れない選挙管理の業務に取り組み、
投票所に早朝から足を運び、
長時間並んで投票し、
夜もふけるなか、懸命に開票作業に当たり。。。

そのひとつひとつに、深い感動を覚えました。
25年も人々はこの日を待ち続けてきたのですから。
どれほど感慨深いことでしょうか。

公正な選挙を実現するための国際監視団の一員として、突然雨か降りだした夕方の投票所で、開票作業を見守っている最中、歴史的な作業に立ち会い、私の心の中にも圧倒的な幸福感と感動が押し寄せてきて、

とても濃密なご褒美をいただいた気持ちになりました。

これからも引き続き民主化への道は平たんではないでしょう。
これからも引き続き、ミャンマーの人々を支援してまいりたいと思います。

以下、ヒューマンライツ・ナウのメルマガをご紹介します。

~~~~~

ヒューマンライツ・ナウは11月8日に開催されました、ミャンマーの歴史的な総選挙に対し、選挙監視団を派遣いたしました。
3名の会員が、超党派のミャンマーの民主化を支援する議員連盟の国会議員やNGO関係者らとともにヤンゴン、ミッチーナで選挙監視に当たりました。
選挙監視団に参加した伊藤事務局長がヤフー・二ュ―スに記事を配信いたしましたので、是非ご確認いただければ幸です。

歴史的なミャンマーの総選挙。メディアでは伝わらない舞台裏の人々の姿に触れた(上) (下)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051299/

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151111-00051321/

まだ正式な選挙結果は出ておりませんが、この選挙がミャンマーの民主化と人権保障の前進につながることを期待し、今後ともヒューマンライツ・ナウとして人権・民主化を支援する活動を続けていく所存です。
今回の訪問を通じても新たなネットワークをつくることができ、一層現地でのプロジェクトに尽力してまいりたいと考えています。
今後ともヒューマンライツ・ナウのミャンマーでの活動に御支援をよろしくお願いいたします。

2015年11月 5日 (木)

11月21日チャリティウォーク&ランに是非ご参加下さい。

 今日はイベントのご案内です。

11月20日は世界子どもの日・国連総会で、国連子どもの権利条約が採択された日です。
ヒューマンライツ・ナウでは例年、この日を記念し、子どもの権利について考える参加型イベント・
世界子どもの日記念チャリティウォーク&ランを開催してまいりました。
今年は11月21日開催です。
既に350人以上の方がエントリーされていますが、まだ参加可能ですので、是非お友達と、ご家族連れで、また、御一人でもご参加下さい。
ランは5キロから、ウォークもありますので、初心者でもご家族連れでも気軽に参加いただくことが出来ます。
今年は、子どものスピーチコンテスト優勝者のスピーチや、マ子どもに人権を実体験していただく学びのワークショップも用意してお待ちしております。
また、ヒューマンライツ・ナウのブースもありますので、この機会にヒューマンライツ・ナウの人権活動に触れてみたい、スタッフやボランティアと交流してみたい、という方も是非お気軽にご参加下さい。
スポーツエントリーは11月6日まで受付てます。詳細は以下の案内文のほか、こちらのウェブサイトからご覧いただくことが出来ます。
http://hrn.or.jp/run/
みなさまのご参加を心よりお待ちしています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
***★ヒューマンライツ・ナウ主催

    「世界 子どもの日」チャリティウォーク&ラン2015

                    エントリー受付中★***
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

11月20日は、「世界 子どもの日」です。
世界中の子どもたちの相互理解を促進し、子どもたちの福祉を
増進させることを目的として、国連が1954年に制定しました。

ヒューマンライツ・ナウでは「世界 子どもの日」に合わせて、2010年
から皇居周縁にてチャリティーウォーク&ランを開催しています。

第6回目となる今年は、子どもの人権について身近に感じて
いただこうと、中学生・高校生による「世界 子どもの日・映像
スピーチコンテスト(ヒューマンライツ・ナウ主催)」の入賞者の
スピーチや、人権について学べるコーナーを設けます。

◆世界 子どもの日・映像スピーチコンテスト(こちらも募集中!)
  ⇒ http://hrn.or.jp/speech/

武力紛争、児童労働、人身売買。世界では今も尚、深刻な人権
侵害によって、立場の弱い子どもたちが多く犠牲になっています。

家族や友人とスポーツを楽しみながら、世界の子どもたちの
かけがえのない人権に貢献するイベントとしてご好評をいただき、
昨年は約300名のランナー・ウォーカーが参加されました。

◆昨年の大会報告・写真 ⇒ http://hrn.or.jp/run/results.html

今企画の収益は、ヒューマンライツ・ナウの「子どもの権利」を
はじめとする、世界の人権保護活動に充てられます。

世界の子どもたちに思いを馳せながら、歩いて!走って!
笑顔の輪をいっしょに広げましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●開催日:2015年11月21日(土)午前~12時半 ※雨天決行

●申込期間:
  (1)スポーツエントリー:~ 2015年11月6日(金)
  【お申込み】 http://www.sportsentry.ne.jp/event/t/61608
  
  (2)ヒューマンライツ・ナウ事務局
  【お申込み】※お申込方法は追ってご連絡いたします。

●会場:皇居周縁(集合・日比谷公園 東京都千代田区)
     一周5km、四季折々の季節を感じさせる走りやすいコースです。
   ⇒ http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/access037.html
    (電車) JR有楽町駅より徒歩約7分
         地下鉄霞ヶ関駅・日比谷駅より徒歩約5分
    (車) 公共有料駐車場有

●種目: 5kmウォーク / 5kmラン / 10kmラン / 20kmリレー(4人一組)

●タイムスケジュール:
[ラン]
受付開始 9:30
開会式 10:00
スタート 10:30~(グループごとにスタート)
[ウォーク・リレー]
受付開始 8:30
開会式 9:00
スタート 9:40
[全体]
閉会式 12:00
終了 12:30
※詳細は開催約2週間前にメールでお届けする参加通知書にてご確認ください。
(メールアドレスをお持ちでない方へは郵送します)

●参加費用
[ウォーク・ラン]
大人:\5,000
学生:\2,500
小学生:\1,000(保護者同伴)
未就学児:無料
※小学生、未就学児は保護者同伴でご参加ください。
[リレー]
大人4名:\16,000
学生4名:\8,000
※4人1組のグループでご参加ください。

【公式ウェブサイト】
http://hrn.or.jp/run
参加申込はスポーツエントリーのサイトからお願いします。
⇒ http://www.sportsentry.ne.jp/event/t/61608

【参加賞】
今年も、大会オリジナルTシャツの他、スポンサー様から
さまざまなプレゼントをご提供いただいています。

【抽選会】
閉会式時に、素敵な賞品が当たる抽選会を開催します。
お楽しみに!


◆お問合せ先◆
東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル7階
 ヒューマンライツ・ナウ事務局内
チャリティーウォーク&ラン大会実行委員会
  TEL:03-3835-2110 Email: run@hrn.or.jp

2015年11月 1日 (日)

国連「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」特別報告者の発言に関する誤解について

■ 特別報告者の来日

国連「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」特別報告者のマオド・ド・ブーアブキッキオ氏が来日され、日本における、子どもの売買、児童売春、児童ポルノの実情について調査されました。

最近日本も時々、こうした専門家が来日するようになりました。

日本政府は「どんな国連特別報告者の調査も受け入れます」というオープンな姿勢を鮮明にしており、これはいかなる調査もなかなか受け入れようとしない国(例えば近隣では中国や北朝鮮)と対比して、人権問題についても国際的に開かれた国であるということを内外に示すものであり、とてもよいことだと国際社会から評価されています。そして、国際的な専門家が日本に来て、調査をし、国際水準に基づく勧告を出してくれることは、日本の人権状況をよくするためにも役立つものといえます。

今回はそれが、国連「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者だったわけです。

特別報告者は慣例に従い、最終日に記者会見を開催、そのプレスステートメントは、国連広報センターでも紹介されている通り、国連のウェブサイトでみることができます(英文)。

http://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=16656&LangID=E

日本語で出されて報道には、以下のものがあります。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151026-00000053-jij_afp-int

最終的な報告書は年明けくらいになるのではないか、と予想されます。

■ 女子高生の援助交際?

ところで、特別報告者の記者会見のなかで、特別報告者が「日本の女子学生の30%が援助交際をしている」と発言していた、という話題が広がっています。

私も実は長い記者会見をインターネットで後から視聴していて(寝不足だったのでおぼろげではありますが)、そのようなくだり(通訳の発言)を聞いて、どんな根拠でおっしゃっているのだろう、と驚いたのを記憶しています。

ただ本日確認したところ、このビデオ視聴ができないようです。

国会議員の方が外務省から確認したところによれば、通訳のミスであり、13%が正しいとの話があったそうです。いずれにしても、今やビデオも見られないので客観的資料を探すのが難しい状況になっているかと思います。

私は今回、国連特別報告者の招致やアテンド、コーディネートには一切かかわっていません。

ただ、調査の一番最後のほうに、NGOを集めたヒアリングがあることを日弁連から聞き、実務家として、先日判決が出されたアダルトビデオ被害や、少なからぬAV強要の被害者がAV強要の前に経験する「着エロ」と言われる、未成年者のポルノの現状などについて情報提供できれば、という経緯で、参加をしました。

ただ、当日は、AV強要のような18歳以上の問題は、残念ながら調査の対象ではありませんでしたので、実在児童の児童ポルノが徹底していない、という実情に絞ってお話ししました。

時間の関係で私は児童ポルノについてだけお話しし、「漫画やアニメの規制はどう思うか」と聞かれたので、「日弁連は規制に反対しています」ということを紹介しました。私の記憶では、この会合の場では、誰も、何パーセントの女子高生が援助交際をしている、などという話はしていませんでした。

■ ネット上の伝言ゲーム

ところが、私がこの会合の前にSNSで、会合に参加する予定だ、という話をしていたからか、Twitter上で、「30%という話を吹き込んだのは伊藤和子弁護士」という趣旨の情報が拡散されています。

Twitterで一度、あるユーザーが、私がその情報を提供したと誤解されるようなつぶやきをされたので、私がそのような発言をした事実はないとTwitterで延べ、訂正を求めたところ、すぐに当該Twitterを削除していただき、かつ、訂正する旨再度ツイートしていただきました。

ところが、アゴラ研究所長と名乗る池田信夫氏なる人は、こうした経緯にも関わらず、「30%という話を吹き込んだのは伊藤和子弁護士」という趣旨の虚偽の情報を流しました。私は訂正と削除を求めていますが、残念ながら訂正をしないどころか「嘘つき」などと断定しています。それが拡散され、知らない人は信じ込んでしまうわけで、大変遺憾です。

こうして、全く根も葉もない事が流言飛語のように流されるので驚いています。

Twitterではこういう伝言ゲームのような激しい誤解が起きるというリスクがあることを改めて実感しました。客観的事実やエビデンスのないところで、冷静な分析もないまま、急激に犯人探しが行なわれたり断定されたり攻撃されたり、という暴走は大変危険な現象ではないかと思います。

根も葉もないことに基づいて攻撃するということでは理解が得られません。

一部には、「漫画アニメ規制強化を強く進言したのも伊藤弁護士では」としつこく言う方もいて、こちらは、Twitter上で


私は国連特別報告者のNGO会合に一参加者として参加しただけで、実在の児童ポルノについて規制が十分でないと話し、非実在規制については日弁連が反対していることを紹介し、時間の関係で買春については話してません。従って、援助交際についていかなるパーセンテージも話してません。これが事実です

と述べたところ、こちらは理解いただいたようですが、疑心暗鬼から攻撃すると、例えば主張としてはそちら側にシンパシーを感じていたとしても気を悪くして「やっぱりとんでもない人たち」ということで理解者が減ってしまうと思います。

リテラシーと冷静な議論が必要と思っています。

■ このテーマでも自由に物が言える環境が必要

このようななか、私に対する疑いがはれたとしても「では誰が言ったのか」という犯人探しが始まるのも心配です。

国連特別報告者の調査に関しては、特に人権侵害の被害者なども含む弱い立場の方から話を聞き取る機会が多いので、ジャーナリストの取材源秘匿と同様に、いつだれとどのようにあって誰がどういった、ということが公開されることはありません。

NGOは情報提供をすることができますし、政府からも意見を述べますが、特別報告者は国連が選任した独立した専門家ですので、政府やNGOから独立しており、私たちから情報提供はできても、私たちの見解に従わせたり、報告内容に介入したりすることはできません。

ただ、誰からでも情報提供はできますので、皆さんの知っている情報をいつでも情報提供されればよいと思います。

この国連のウェブサイトから探していけば、特別報告者のコンタクトにアクセスできます。

http://www.ohchr.org

そして、今回は大きな間違いでしたが、このような言論空間の状況ですと、児童ポルノの漫画・アニメ規制派の方や児童買春の統計的調査をされている方(注・もしいれば、ということです。具体的に存じ上げているわけではありません)などは怖くて本当に声を上げにくいのではないか、と想像します。

アグネス・チャン氏への殺害予告も記憶に新しいところですが、彼女ほど著名でなくても、規制派で活動されている方や児童買春に取り組む方にはネット上の嫌がらせが多く、身の危険を感じることもある、と言います。

漫画・アニメを規制する、規制しない、という議論はいまも続いている議論ですが、感情的に対応し、反対派の意見を封殺して怖がらせ、黙らせるようなやり方ではなく、冷静に規制の必要性の有無、範囲、メリット、デメリットなどが議論できる、民主主義的な言論空間が保障されることを強く望みたいと思います。

漫画・アニメの規制は、表現の自由との関係で当然に緊張関係をはらみます。冷静な利害調整と議論が求められるテーマです。

■ まずは実在規制の徹底を

現行法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律、略して「児童買春・児童ポルノ禁止法)では児童ポルノは以下のように定義されています。


第2条3

この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。

一 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態

二 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

三 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの


この「三」というのがいわゆる3号ポルノと言われるもので、児童ポルノの範囲を拡大しました。

しかし、現実には「着エロ」と言われるビデオが広範に流通していますが、3号ポルノに該当すると思われるのに、規制が十分ではありません。

私のところに相談にこられる、AV強要の被害者の方のなかにも、未成年時にジュニア・アイドル、タレントにならないか、ということでスカウトされた結果、

「着エロ」と言われるビデオに強制的に出演させられ、AVにエスカレートするケースがあります。

そのビデオは、明らかに3号ポルノに該当すると評価できるのに堂々と販売されています。

タレントになりたいという夢があったのに、大人に囲まれて、嫌といえずに作品に出ることになり、幼いため、声をあげにくい、被害にあっても救いを求められない子どもたちが多いのでないか、と懸念されます。

実在ポルノは、現実に子どもたちが被害にあっているのですから、法が現実に対応していない事態を早急に解決する必要があると思います。

■ 児童買春についても議論を深めて

児童買春については、何パーセントか、統計的数字を把握することは困難ですが、いずれにしてもゼロパーセントではありません。

今回の特別報告者の来日を機会に、私たちの社会の問題としてこの問題を改めて社会で考える機会を持ち、社会的背景はどこにあるのか、どうしたら、子どもの性的搾取・買春をなくす方向で社会が子どもたちにアプローチできるのか、実質的な議論が深められていくことを期待したいと思います。私たちの社会に苦しんでいる人たちがいるのあれば、そしてそれが社会の歪みや対応の不備に起因しているのであれば、外見をとりつくろって事実を否定したり過小評価するのでなく、真摯に向き合ってみんなで建設的に解決していく方向を考えることが大切ではないでしょうか。

■ SNS上の攻撃への対処

今回、私自身がとばっちりを受けてしまいましたが、最近、安全保障法制の件も含め、何らかの活動したり発言したためにメディアに取り上げられることになった市民の方に対するSNS上の根も葉もない攻撃や誹謗中傷などが続いているようで、最近の特徴は女性たちがそうした攻撃の被害にあっているということで、御相談も受けています。

匿名だから何を言ってもいい、Twitterだから人を根拠もなく誹謗中傷してもいい、というのは大変良くない風潮と思いますので、何らかの対応を考えていきたいと思います。

やはりこのように記事として、長く書かないと言いたいことは十分説明できませんね。

私は短文のTwitterは向いていないことがわかりましたし、たくさんくる質問に答えたり反論する時間も残念ながらありませんので、今後は告知宣伝等以外ではあまりつぶやかないようにしますので、ご理解ください。

みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

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