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2015年6月

2015年6月30日 (火)

被害続く・AV出演を断った20歳の女性に芸能プロダクションが2460万円の違約金支払いを求め提訴。

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■ 続々押し寄せるAV強要の被害相談

昨年夏、若い女性のみなさんへの注意喚起を兼ねて、 

「AV出演を強要される被害が続出~ 女子大生が続々食い物になっています。安易に勧誘にのらず早めに相談を」

というエントリーをさせていただき、大変多くの方にシェアいただきました。

まだ読まれていない方はぜひこちらのエントリーをお読みいただきたいと思います。

その結果、「タレントになれる」「有名になれる」などの安易な誘いに乗るのを思いとどまって、本当にひどい目にあわずに済んだ女性もいると本当にうれしい、と思います。

しかし、実際に支援者の方々から聞こえてくるのは、「私もAV強要されました」「逃げたい」という悲痛な相談の数々。

私のエントリーを機に、「相談に乗ってくれるところがあるのかも」ということで、既に50件以上の相談が、支援団体に寄せられているというのです。

そのうち、何件かのご相談に乗りましたが、恥ずかしいので決して表ざたにはできないけれど、AV強要の被害にあって死にたいほどつらい思いをしている女性たちがこんなにも多いことに改めて愕然としました。

その何倍、黙って泣き寝入りをしている人たちがいるかと思うといたたまれません。

毎週のように新しい新作ビデオが出るAV、実際にどれだけの割合の女性が意に反して出演を強要されたのかと思うと。。

大変心が痛みます。

■プロダクションがAV出演を拒んだ女性を提訴・2400万円以上の違約金請求

ところで、昨年のエントリーで私は、とても典型的・象徴的な例をご紹介しました。それはこちらです。


2011年、未だ高校生であったKさんはX社にスカウトされ、「営業委託契約」なるものをすぐに締結させられてしまいます。

3か月後にはわいせつなビデオの撮影が行われ、とても嫌で屈辱的だったので、Kさんは「仕事をやめさせてほしい」とX社に懇願しました。

しかし、X社は「違約金がかかるぞ」と脅し、同様の撮影を強要します。撮影されたビデオは販売されたのに対価は全く支払われません。

Kさんが20歳になると、X社はいよいよ、AVの撮影を強要してきました。

Kさんが「嫌だ」というと今度は「ここでやめれば違約金は100万円」と脅され、泣く泣く1本だけAV出演させられました(AVの撮影・製造は他社であり、X社から派遣されました)。

そこで行われた撮影は本当にひどいもので数人の男性との性行為を強要されて、Kさんは心身共に傷つき体調も大変悪くなりました。

いよいよKさんは、「もうこれで終わりにしてほしい」と勇気を出して申し出ましたが、X社は、もう「違約金は1000万円にのぼる」と脅して拒絶(撮影前から撮影後、わずかの間に、100万円の違約金が1000万円にはねあがったわけです)。

「あと9本AVの撮影をしたら、違約金は発生しない」等と脅し続け、あと9本出演するよう執拗に要求しました。

困ったKさんは民間団体の支援を得て、「もう出演しない」と宣言するも、メールで脅したり、最寄り駅周辺や自宅まで多人数の男たちが押しかけ、出演を事実上強要しようとしました。Kさんはこうした強要に負けないことを決意。書面で「契約を解除します」と連絡をしました。すると、今度はX社は弁護士をたてて、違約金なんと2400万円以上を請求してきました。

この案件は実話ですが、その後どうなったと思いますか? 

プロダクション側は、「人権派弁護士」を標榜する弁護士をたてて、女性に対して、2460万円の違約金支払いを求める訴訟を実際に提起したのです!

現在も訴訟は、関東のどこかの裁判所にかかっています(女性のプライバシーを守るために、記録には閲覧禁止制限をしています。ですので、無理とは思いますが、詳細を暴き立てるようなことはくれぐれもやめてくださいませ!)

私もまさか、AV出演を断っただけの20歳の女性に対して、プロダクションや弁護士がこれほどの莫大な違約金を公然と請求してくるとは思いもよらず、愕然としました。しかし、やむを得ませんので、彼女の代理人をしていますが、できるだけ早期に、この裁判を決着し、「こんな請求は認められない」ということを裁判上もハッキリさせたいと思っています。

判決が出た際には、またアップデートさせていただきますので、ご注目ください。

■ 被害のパターン

しかし、この女性よりも地獄のようなパターンに陥っている女性たちもいます。

上記の彼女の場合、メーカーに要求して、販売を止めてもらったのですが、プロダクションとメーカーが結託して、販売を止めないケースもあるというのです。

「どうしても誰にもAVに出ていることを知られたくない。。。どうしても販売をやめてもらいたい」AVを強要された女性たちの中には、思い詰めてしまい、販売を止められるならと、なくなく高額な違約金を支払うことを選ぶ女性もいます。

若い女性にそんなお金はありませんので、親が親戚になきついて、親戚が抵当権を設定してお金を借りて、、、絶対ありえないような違約金支払いに応じたりしてしまいます。そんなことをして20歳そこそこの女性たちからお金を巻き上げている業者も、弁護士も、メーカーも、まさに鬼畜ではないかと私は思います。

昔のサラ金被害よりひどい暴利行為が行われていると思います。

既にずっとそんなかたちでプロダクションにいいようにつかわれてしまったAV女優さんたちのお話しも聞きます。

何年も業界にいると、「強制された」という話が通りにくいと諦めているだけで、実は本当に人権侵害としかいいようのない扱いを受け、後にずっと精神的に苦しみ続けている方たちもいるのです。

「確かに女の子も軽率だよね」そんな声も聞こえてきそうですが、果たしてそうでしょうか。社会経験もない女の子がうっかり契約書にサインしてしまった代償として、AVの出演強要や、その一部始終を収録したビデオの販売流布(肖像権放棄させられているらしく、一生いつまでも販売・ネット上の閲覧・ダウンロードされ続けるようです)、そして高額違約金というのは、あまりにもひどい。

せめて、サラ金や消費者契約なみの規制が必要だと思いますし、悪質業者については刑事規制を検討していくことが必要だと思います。

■ 安易な誘いに乗らないで

やはり、こうした被害の泥沼に入る前に、みなさんには、安易な誘いには乗らないでほしい、と強くお願いします。

そして、実際にAVを強要されるような事態になっても、断って逃げることをお勧めします。

強制労働・意に反する労働の強要は、労働法によって明確に禁止されています。法外な違約金で脅して、意に反するAV出演をさせるようなことは、法律上到底許されません。請求されたら支援団体や弁護士などに相談すればなんとか解決ができるはずです。

相談を受け付けている支援団体の例はたとえばこちらです。

http://paps-jp.org/aboutus/coerce/

しかし、業者の要望を断ったり逃げるのが遅くなればなるほど、解決はどんどん難しくなっていきます。早めにご相談ください。

2015年6月27日 (土)

相続や離婚・・・6月29日無料法律相談のお知らせ


 先日こちらで告知させていただいた、遺贈セミナー、たくさんの方にお越し頂いて心より御礼申し上げます。
 やはり、世の中にはたくさん、相続・遺贈・遺言などでお困りの方、弁護士にアクセスできずにいた方がいらっしゃるとわかり、これからも身近なセミナーや相談など、開催していきたいと考えています。
 また、5月より世田谷区の法律相談・千歳烏山で月1くらいお引き受けすることになりました。こちらでも、実にさまざまな御相談をお寄せいただいています。
 今後とも、皆様のお困りのことにお答えしていきたいと考えています!

 さて、事務所の法律相談の告知がなかなかできておりませんが、今月は月曜日29日も無料相談を予定しています。まだ空きがありますので、是非お気軽に事務所においでください(事前にご予約お願いします)。

http://mimosaforestlawoffice.com/topic/topic_2015.6soudan.html

ミモザの森法律事務所では、毎月、事務所主催で無料法律相談を
開催することにいたしました。
法律相談へのご相談は敷居が高い、そんな声をよくお聞きしますが、
当事務所では、身近に皆さまのご相談に応じてまいります。
債務の悩み、相続・遺言、離婚、財産管理、賃貸借、損害賠償等々、
是非お気軽にご相談ください。

*********6月の開催予定*********

6月25日(木)16:00-18:00(ご予約は当日12:00まで)
担当:弁護士 伊藤 和子
6月29日(月)16:00-18:00(ご予約は当日12:00まで)
担当:弁護士 伊藤 和子


30分5400円(消費税込み)
  法テラスのご利用により無料になります。詳しくはお問い合わせください。
 原則として、前日の17:00までにお電話でご予約をお願いいたします。

会場:ミモザの森法律事務所 〒110-0005 東京都台東区上野5-3-4
クリエイティブOne秋葉原ビル7階  TEL.03-5807-3184

ひどい・言論弾圧 自民党の体質そのもの

自民党の若手の研究会でのやりとり、そして、百田氏の発言、あまりにもひどいので驚きました。
政府は若手がやったことというけれど、こんな議員を公認して、議員にし、育成しているわけですから、現在の自民党の体質そのものというべきでしょう。
自民党というどさすがに昔はこんなじゃなかったはず。しかしここへきて加速度的に、何でも許される雰囲気が出来ているわけですね。
子が親を見て育つのと同じで、日頃からの政権中枢のメディア恫喝の姿勢が、ここまでやっても許されるような意識を若手の中にはぐくんでいるわけでしょう。

琉球新報&沖縄タイムスが共同声明出しています。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-244851-storytopic-1.html

すべてのメディアがこの異常事態に立ち向かうべきではないでしょうか。

2015年6月26日 (金)

ガザ紛争・イスラエル指導者・司令官がいよいよ戦争犯罪に問われる可能性浮上

■ 国連が昨年のガザ紛争について事実調査報告書を公表

スイス・ジュネーブの国連欧州本部で現在開催中の国連人権理事会に来週、昨年夏、多くの人の命を奪った中東・ガザ紛争・侵攻に関わる人権侵害についての国連調査団報告書が提出される。

2014年7月8日に始まり、1カ月以上続いたイスラエル軍のガザ侵攻。

Gaza

「境界防衛」(Protective Edge)作戦と名づけられたガザ侵攻では2000人以上のパレスチナ人が殺害され、このうち500人は子どもだったという。

昨年のガザ紛争の最中に、国連の人権理事会は事実調査団を任命、「紛争にあたり、紛争両当事者において戦争犯罪などの国際人権・人道法違反があったか否か」について調査をするよう命じた。

イスラエルはこの調査にまったく応じず、調査は困難を極めたが、ついに、国連調査団(Commission of Inquiry, COIという)が調査報告書を完成・公表したのである。来週月曜日の討議を控え、国際社会では大きな関心が寄せられている。

■ 調査報告書は何を認定したのか。

調査団の事実認定(Finding)は、イスラエル、ハマス双方に重大な国際人権法・人道法の違反があり、そのうちのいくつかは、戦争犯罪を構成する可能性がある、というものである。

報告書は、公平中立に双方の人権侵害を調査するという使命に基づき、ハマスのロケット攻撃や、「協力者」の処刑などについても国際人道法違反があると指摘している。

とはいえ、パラグラフ59~502まで列挙されている、ガザに関する事実認定のうち、多くをしめているのは、イスラエルによる空爆、地上戦による人命の犠牲、本来攻撃してはならない目的物への攻撃による民間人の殺害などである。

犠牲者数はガザの住民のほうが桁違いに多く、まさにワンサイドゲームが展開されたのを反映した調査報告書となっている。

英語で書かれた報告書は、家族、愛する夫や妻や、小さい子どもたちを一瞬にして失った人々の証言に満ちており、改めてその犠牲に胸が痛む。 

特に、避難所とされた国連の学校や発電所、救急車など、本来絶対に攻撃してはならない場所が攻撃されたことに関する調査団の判断は重要である。

あれは人生で最悪の日でした。絶対忘れられない。戦争ではなく、地獄でした。幼い娘は殺されるようなわるいことは何もしていなかったのに・・・“It was the worst day in my entire life. I will never forget it…This was hell, not war... My young daughter did not deserve to die.” "

ガザには安全な場所はありません。私たちは学校は安全だと思っていたけれどそうではなかった。正義はどこにあるのでしょう。私は夫を殺されました。 “There is nowhere to be safe in Gaza. We thought that the school would be a safe place for me and my family. This was not the case. There is no way for me to get justice, I lost my husband.”

出典:国連ガザ事実調査報告書(2015)
これは、国連事実調査報告書の一節、イスラエルによる地上戦が開始され、連日居住地でも続く攻撃・空爆から逃れるために、国連(UNRWA)が運営する学校に避難した民間人に対し、イスラエル軍が攻撃を行った際に、攻撃を体験し、家族の命を奪われた人々の証言だ。

調査報告書によれば、この紛争中、30万人の民間人が避難所と指定された国連(UNRWA)が運営する学校・850か所に避難。イスラエルはこのことを熟知しつつ、避難施設を攻撃したことになる。

意図的な民間人攻撃や無差別攻撃は許されない。紛争中でも民間人は保護されなければならず、無辜の市民を攻撃対象としてはならない。これは、ジュネーブ第四条約をはじめとする国際人道法に基づく確立されたルールだ。これに反する民間人殺害は戦争犯罪に該当する。

調査団長のMary McGowan Davisは、米・ニューヨーク州で 判事・検事として24年間にわたり刑事裁判の分野で活躍してきただけあり、報告書の内容は刑事事件の判決のように手堅く、説得力のあるものであり、「被害を避ける措置をとった」「攻撃は意図したものではなかった」などのイスラエルの反論を証拠に基づいて退け、国際人道法違反を結論付けている。

国連の学校への攻撃については、被害者のみならず国連関係者が証言をしており、国連事務総長のもとに別途実施された調査団(Board of Inquiry- 国連施設が破壊された際に事務総長が設置・派遣する調査団) からの情報にも依拠している。

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もう一点注目されるのは、イスラエル軍上層部が、空爆・市街戦において、住民が居住するエリアであっても全面的に破壊攻撃するという攻撃ポリシーを採用しているとし、「多くのケースで個々の兵士は軍規に従って行動しているが、軍規そのものが戦時国際法に違反している」と言及し、国際法上の義務に反する司令官の責任に言及している点である(640パラ)。

これは、戦争犯罪が個々の兵士の責任にのみ帰することが出来るものでなく、司令官の刑事責任に及ぶことを示唆している。

■ 今回の調査が注目される理由

ところで、こうしたイスラエルの民間人攻撃についての調査がなされても、これまでイスラエルはどこ吹く風、単に無視したり、執拗に反撃したりして、国連からの勧告や決議にすら全く従わずにいた。

これまで中東紛争で幾多の血が流され、市民が犠牲になってきたパレスチナの地。

イスラエルによる占領下で、虐殺などの深刻な人権侵害が絶え間なく繰り返されてきたが、ほとんど誰の責任も問われない、「不正義」「不処罰」が常態化してきた。

不処罰が次の人権侵害を生む、という構図は、こちらのエントリーでも書いてきたとおりだ。http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20140712-00037324/

しかし、今回はイスラエルも単に無視するわけにはいかない事情がある。今年4月1日にパレスチナが、戦争犯罪などの重大犯罪を処罰する常設の裁判所である国際刑事裁判所(ICC)に加盟したからである。

■ 国際刑事裁判所とは何か?

国際刑事裁判所(International Criminal Court、略してICC)とは、2002年に発足した、常設の国際的な刑事裁判所である(日本は2007年10月1日に加入)。

裁かれるのは、戦争犯罪、ジェノサイド罪、人道に対する罪など国際法上の最も重大な犯罪を犯した個人の刑事責任だ。

第二次世界大戦後、ニュルンベルグ戦犯法廷などでナチスのホロコーストなどの重大犯罪が裁かれた後、同じように重大な人権侵害によって悲惨な犠牲が再び繰り返されないために、重大人権侵害を罪に問う、このような裁判所の設立は長い間夢想されてきた。20世紀の終わりにそれが現実に近づき、1998年、160か国の代表がローマに集って国際刑事裁判所設立条約(ローマ規程)が採択され、2002年に60か国が批准して正式に発足した。現在では、世界123か国が参加する文字通りの国際法廷となったのである。

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ところが、国際刑事裁判所は条約に基づく機関であるため、原則としてメンバー国で発生した犯罪にしか管轄が及ばないという限界がある。国連安保理五大国のうち米国、中国、ロシアはこれに参加せず、イスラエルも参加しないという現状でスタートし、現在に至っている現状ではこの限界は軽視できるものではない。大国の行う重大な人権侵害を抑止できないのである。ローマ規程は、国際刑事裁判所のメンバー国外で発生した事態であっても、国連安保理が平和に対する破壊・ないし脅威があるとみなして、事態を国際刑事裁判所に付託することを決議した場合は、例外的に国際刑事裁判所の管轄が及び、捜査や公判が開始できると規定する。

これまでに、メンバー国でないスーダン・ダルフール地方での虐殺や、リビアでの重大な人権侵害について、安保理決議を受けて国際刑事裁判所が捜査を開始してきた。しかし、安保理はしばしば「機能不全」に陥り、大国が利害関係を持つ紛争について沈黙・容認してきた。安保理常任理事国である米国、英国、フランス、中国、ロシアが拒否権を発動すれば、いかに重大な人権侵害でも捜査や訴追を妨害することが可能となってしまっている。中東パレスチナをめぐる紛争はまさにそうした構図にあてはまる。

■ 不処罰が続く中東紛争

イスラエルによるパレスチナ占領の歴史は、国際法違反の歴史だったといえる。しかし、国際社会はこうした国際法違反に実効的対策を講じることなく、パレスチナの無辜の市民が虐殺されることを事実上容認してきたに等しい。安保理は、国連の中で唯一強制権限を有する機関であるが、パレスチナ問題については米国などが一貫してイスラエルを擁護するなか、イスラエルがいかなる軍事行動、戦争犯罪・人権侵害を繰り返しても、安保理は機能不全のまま何らの行動もとれずにきた。

昨年と同様のガザ空爆・侵攻は2008年12月から2009年1月までも行われ、イスラエルの軍事行動は、1400人にも及ぶ犠牲者を出した。この時は、国連が設置した国連調査団(ゴールドストーン調査団)が派遣され、調査団は、紛争当事者によって戦争犯罪が行われた可能性が高いとして、イスラエル・ハマスによる責任ある調査と刑事責任の追及がなされなければ、安保理が国際刑事裁判所(ICC)に事態を付託し、国際的に戦争犯罪として調査・訴追すべきだ、と勧告した。しかし、それから6年以上経過したが、何らの刑事責任も問われずにきている。安保理はこの問題についてICC付託に関するアクションを全く起こしていないからだ。

これに加えて、2009年にはパレスチナ当局が国際刑事裁判所の管轄権を受諾するとの申請書を国際刑事裁判所検察局に提出したが、検察局は「パレスチナが国にあたるのか判断できない」などとして、捜査を開始しないと宣言し、多くの人を失望させた。

このように、どんな戦争犯罪・虐殺行為をしても、国際的に何の制裁・処罰もされないことがわかれば、加害国は人権侵害を繰り返すであろう。人権侵害の不処罰は、さらなる犯罪・人権侵害を助長し、罪もない民間人、特に女性や子どもたちを犠牲にしてきた。

こうした軍事侵攻だけではない、ガザに対する封鎖、ヨルダン川西岸地区への「入植」、家屋破壊など、日常的に続く違法行為も、実はジュネーブ条約に反する戦争犯罪に該当する。こうした日常的な人権侵害の横行はパレスチナの人々の人生に深い絶望感をもたらしてきたのだ。

■ 国際刑事裁判所加入は「不正義」の構造を変えるか。

こうしたなか、パレスチナは国家承認に向けて歩みだした。2012年11月、国連総会でパレスチナは初めて「オブザーバー国家」と認められた。2014年12月には、パレスチナが2017年には独立国家になるという安保理決議が提案されたが、12月30日に安保理はこれを否決。しかし、翌日の12月31日、パレスチナ自治政府は、国際刑事裁判所に関するローマ規程を含む16の国際条約に署名した。

2015年1月1日、国際刑事裁判所の担当部局は、パレスチナ自治政府による同裁判所加入を宣言する文書を受理した。1月7日、国連パンギムン事務総長は、パレスチナは、4月1日に国際刑事裁判所の締約国に正式になることを承認した。

ローマ規程を批准したことに基づき、国際刑事裁判所は、パレスチナの占領地で行われた戦争犯罪・人道に対する罪について、管轄権を有することになった。裁判所登録によれば、管轄権は、2014年6月13日にさかのぼる。そのため、国際刑事裁判所検察官は、多大な犠牲を出した2014年7月、8月のガザにおけるイスラエルとハマスの戦闘で行われた戦争犯罪・人道に対する罪について捜査をすることができることになる。

こうした経緯を経て、冒頭のガザ侵攻に関する国連調査団が、イスラエル・ハマスの軍事行動と被害について詳細な証拠・事実・証言の分析さらに法的分析を行って、戦争犯罪の可能性に言及したのである。

まず、これを受けた国連人権理事会の対応が注目されるが、焦点はその後の国際刑事裁判所検察官の行動である。

■ ICC検察官はついに捜査を開始するのか。

国際刑事裁判所検察官は、現在8か国に対する捜査を行っているが、9番目の捜査対象として、ガザ紛争に関する紛争当事者の戦争犯罪について、こんどこそ実際に捜査を開始するのか、注目される。

そして、どのようなケースを取り上げ、誰を捜査対象とするのかも、注目される。

国際刑事裁判所は実行犯だけでなく、指揮官も処罰の対象としており、スーダンについては現職の大統領や大臣に逮捕状が出されている。ただし、スーダンのようにメンバー国でない国においてはICC検察局の逮捕状を執行することができないなど、捜査の障害も明らかになってはいる。

それでも、仮にイスラエルの政権中枢の人間に逮捕状が出るとすれば、それは大きな圧力であることは間違いない。

国際刑事裁判所メンバー国は、戦争犯罪人が自国に滞在している場合、検察局の求めなどがあれば犯人引き渡しに協力すべき義務を負う。例えば逮捕状の出ている政府高官が日本やイギリス、フランスなど、世界123か国のメンバー国に渡航すれば、犯人引き渡しの問題が現実に浮上するだろう。もはや人権侵害を続けても何らの責任も問われないという事態ではない。

■ 歴史を変える一歩になることを期待

パレスチナ占領地、そしてパレスチナをめぐる紛争においては、国際人権・人道法に対する重大な違反が数十年間、絶え間なく繰り返されてきた。

こうした違反行為に対する不処罰に終止符を打つことは、パレスチナ及び周辺地域に住む人々の人権を保障するために不可欠である。そして、紛争の平和的解決に向けての本質的な前提条件でもある。

また、発足後、「アフリカだけを処罰し、大国の人権侵害を容認している」とそのダブルスタンダードを批判されてきた国際刑事裁判所に とっても、真に公平に重大な人権侵害を裁く機関といえるのか、その真価が問われる正念場でもある。

小さな一歩が紛争が絶えないこの地域の歴史と未来を変える結果をもらたすのか、今後のICC検察官、そして、国際社会の動向を注目していきたい。

ヒューマンライツ・ナウでも、来週の国連人権理事会の討議にエントリーしており、(発言順が廻ってくれば)発言する予定である。

残念ながら、日本政府は常にこの問題で、不処罰の終焉に対して、消極的な立場に終始してきた。

日本政府にはこうした深刻な人権問題へのセンシティビティをもってもらいたいと切に願う。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/me_a/me1/il/page4_000911.html

( スマホ版『情報・知識事典 imidas』の記事より大幅加筆転載)

2015年6月18日 (木)

6月19日開催 相続・遺贈・寄付セミナー


明日、こちらのセミナーを開催します!!

遺言や遺贈に興味のある方、そろそろ将来のことを考えてみたいという方、是非直近ですが、ご参加いただけると嬉しいです。


認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ

相続・遺贈・寄付セミナー

「あなたの支援で、世界はもっとやさしくなれる」

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 最近、ご遺産や相続財産に関わる法制度が変わり、大切な財産を後世にどう残すかを改めて考えている方が増えています。ご家族のほかに、公益性の高い団体・NPOなどに寄付をしてみたいという方もいるかもしれません。当団体にも、世界中の声を上げられない人々に寄り添うヒューマンライツ・ナウの活動にご遺産を充てたい、というお問い合わせを多数いただいております。


 しかし、実際に遺産や相続財産をご寄付いただく際には、遺言書の書き方や税制優遇措置などについて知っておく必要があり、なかなか敷居が高い印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこで、ヒューマンライツ・ナウでは、皆さまの疑問に応え、皆さまの暖かい想いを形にするために、「相続・遺贈・寄付セミナー」を開催いたします。


 今回開催するセミナーでは、法律の専門家である弁護士と、税の専門家である税理士が、ご遺産や相続財産からのご寄付についての基礎知識、方法、注意点などについて、解り易くご説明いたします。また、ヒューマンライツ・ナウの活動や、ご支援がどのように使われるかにつきましても、事務局スタッフよりご紹介させていただきます。また、相続・遺言などでお悩みのある方には、経験あるミモザの森法律事務所の弁護士による個別の御相談の機会も用意しております。


皆さまのご参加を、ぜひ、お待ちしております。


【日 時】 2015年6月19日(金) 14:00~16:00 (13:30受付開始)


【会 場】 東京都台東区上野5-3-4

     クリエイティブOne秋葉原ビル8F ラウンジスペース

       (ヒューマンライツ・ナウ事務局があるビルになります)

       JR秋葉原駅(中央改札口)から徒歩7分/JR御徒町駅(南口)から徒歩7分

       地下鉄銀座線・末広町駅から徒歩5分

●道順≫JR秋葉原駅・中央改札口(ヨドバシカメラ方面)を出て、ヨドバシカメラの前の道を御徒町方面へ

      まっすぐ進み、三つ目の信号を渡って(蔵前橋通り)、10Mほど右へ進み、左折して左側にある

      2軒目のビル、外に銀色の看板(ヒューマンライツ・ナウの名前もあります)があります。

      ※もし迷われた場合は、当団体事務局(03-3835-2110)へお電話ください。


【参加費】 無料 (定員30名 申込先着順)


【内 容】

   第1部 ご遺産からのご寄付「遺贈」の基礎知識

           想いを託す遺言書の書き方と留意点

   第2部 ヒューマンライツ・ナウの活動ご紹介

   第3部 知っておきたい寄付に関する税金のこと

          相続税・贈与税の基礎知識~平成27年改正をふまえて~

          遺贈・贈与・相続財産からのご寄付に関する税金の制度

   質疑応答

       ※セミナー終了後、ご希望の方のみ専門家による個別相談会(無料)を実施します。

         (希望者多数の場合、お待ちいただくこともございます)


【講師プロフィール】


第1部 弁護士 大貫 裕仁 (西村あさひ法律事務所)

第二東京弁護士会所属。1983年、青山学院大学法学部卒業。

1994年、アメリカン大学ロースクール卒業(LL.M)。

1997年、米国ニューヨーク州弁護士登録。

1998年、あさひ法律事務所(現西村あさひ法律事務所)パートナー就任。

現在、数社の社外監査役就任。日本弁護士連合会及び第二東京弁護士会では、

各委員会にて活躍し、2008年には第二東京弁護士会副会長、2012年より

2014年まで日本弁護士連合会事務次長に就任。2015年、日本弁護士政治

連盟幹事長に就任。一般企業法務、事業再生・倒産、親族/相続などの分野に

おいて、法律実務の第一線で活躍中。


第2部 弁護士 伊藤 和子 (ミモザの森法律事務所)

ヒューマンライツ・ナウ事務局長。1994年に弁護士登録。

2004年から2005年、ニューヨーク大学ロースクール客員研究員。

帰国後の2006年、国境を越えて世界の人権問題に取り組む日本発の

国際人権NGOヒューマンライツ・ナウを立ち上げ、事務局長として

国内外で現在進行形の人権侵害の解決を求めて活動中。2011年から

2012年まで日弁連両性の平等に関する委員会委員長に就任。

現在国連組織UN Womenのアドバイザリーグループの一員。

弁護士としては、女性、子どもの権利・法律問題、家族に関わる案件、

冤罪事件など人権問題に積極的に取り組む。


第3部 税理士 上村 大輔 (かみむら会計事務所)

ヒューマンライツ・ナウ事務局会計担当を務めつつ、非営利分野の会計税務

支援に取り組む。2014年に税理士登録。同年、寄付金税制に関する論文で

租税資料館賞受賞。また、インターネットの情報サイトに税金をコミカルに

紹介する「税金マンガ」を連載し、好評を博している。


【参加お申込み方法】

メール(info@hrn.or.jp)または、ファックス(03-3834-1025)にて、

氏名(ふりがな)、ご連絡先(電話、メールアドレス等)をご記入の上、

件名を「6月19日 相続セミナー参加希望」として、

ヒューマンライツ・ナウ事務局までお送りください。


※当日参加も受け付けておりますが、できる限り事前のお申込みに

ご協力いただけますよう、よろしくお願いいたします。


【主催・お問い合わせ先】

認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ(HRN)

電話 03-3835-2110 FAX 03-3834-1025

Eメール info@hrn.or.jp (担当:牧)


【協力】

ミモザの森法律事務所


相続・遺贈・寄付セミナーチラシ

絵になるように生きて。。

最近、疲れ気味です。しかし反省しなくちゃです。
深夜にも仕事がおわらず、ベッドにパソコンを持ち込むけれど、寝てしまうということが2晩続いてしまい、仕事が進まないうえ、疲れも取れない、反省。いさぎよく寝て早起きすべきですのに、早起きは苦手。

むかし、「絵になるように生きて、余裕を持てたら」という歌の歌詞があり(By 岡村孝子)いまもそんなことが憧れですが、程遠い(^^;)

ドレスとヨガ

毎日疲れます。。朝なんかホント仕事に行きたくなくて、いつまでもだらだらしていたい。
家にいるとホントなんかだらだらとして、しかも体調も寝不足でよくない、
なんていうときでも、洋服をぱっときるは私が変わる、というより洋服をみるだけで気持ちが切り替わる、
ということがあります。
私はコーデに時間をかけたくないので、全部ワンピース。
でも着ると、違うかっちりとした自分に戻るようで、いわばそんなワンピースのドレスは私の制服みたいなものかも。

もうひとつはヨガです。ヨガは本当に心の疲れを癒してくれますね。

林陽子先生が女性差別撤廃委員会委員長に・・偉大な先輩たちに想う。

国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)の委員長に林陽子先生が就任され、先週はご一緒に講演をさせていただき、昨夜は弁護士会で祝賀会でした。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11765058.html
林先生はジュネーブでの国連人権活動を教えていただいた、私の恩人・恩師にあたる方。日本人離れしたはきはきした考え方で、いつも颯爽とされて、1人遠くを、高いところを歩いていらっしゃる。ヒューマンライツ・ナウを起ち上げる時も強く背中を押してくださったことは拙著「人権は国境を越えて」にも書いた通りです。

世界の女性運動の世界というのはそれは大変な場所であるのを私は知ってるので、CEDAWの委員長というのは並大抵ではありません。本当に尊敬です。

ところで、林先生が先日、早稲田大学で公開講演をされ、その際に、集まった女子学生を前にして、「あなたたちは二人の先輩を見習うよう」にということで、大谷恭子先生と私のことを紹介してくださったというのでびっくり。
大変光栄なことです。

ところでこの祝賀会には、福島瑞穂先生も来ていました。
福島瑞穂先生はまだ国会議員に出られる前、95年に私が初めて参加した国際会議・北京女性会議で、ホテルの部屋が同じで、とてもお世話になったのですが、本当にさっぱりとして明るくて素敵な先生で、私の話もよく聞いてくださり、その頃いっぺんで大ファンになり、憧れましたね。
この間写真を整理していたら、福島さん、松井やよりさんと三人で撮影いただいた写真があって、二人とも大先輩で雲の上の人でしたが、あのころはそういう人がいたものです。

弁護士になって早いうちに、そんなに素敵な女性弁護士の先輩たちにお会いできる機会があったのは私にとってとても幸運なことでした。

私たちも後輩の世代に何かを残していかなくてはいけない、と思います。


2015年6月17日 (水)

安保法制に反対~ 若者憲法集会

6月14日、安保法制に反対する市民の声が吹き荒れた素敵な一日でした。。
私はこの日、若い方がたの素晴らしい集会「若者憲法集会」にお招きいただきました。

全国から1300人が集まって平和を守りたいと声を上げられていました。1


私はゲストスピーカーでよんでいただいたのですが、その際のお話し、動画配信いただいています。

私が訴えたかったこと、それは、2001年から私が見てきたアフガン、イラク戦争の実態、戦争が最大の人権侵害を生み出しているということ。武力で平和を打ち立てることは絶対にできないこと、そして、戦争を止める力を私たちは持っているということ。


動画はこちら http://t.co/T9twgjGX7o 

こちらの若者憲法集会、NHKや東京MXテレビでも紹介いただいた様子です。
2

もうひとりのスピーカー・元自衛隊の井筒さんと

Photo

その後、みんなで渋谷デモ。報道されていましたけれど、みんなカラフルでかっこいい!
ようやく日本のデモもニューヨークなみに洗練されてきた感じ。若い人たちの個性や思いがきらきら光っていました。
https://www.youtube.com/watch?v=6m2RrHH82Wo

若い皆さんの素晴らしいパワーに感動しました!

こんな若い人たちが戦場にいかされるような日がこないように、みんなひとりひとりが自分の立ち位置で、未来への責任を果たしていきましょう。


2015年6月12日 (金)

嘘も百回言ったら本当になる? 違憲と言われても無視して突き進む政府。そのやり方が危険です。

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(平和のための戦争と、イラク戦争をごり押ししたブッシュ元大統領。最近の日本が重なる)

■ 安保法制・憲法学者三人がそろって違憲と断じ、本質的な議論に戻る。

5月半ばに上程された安全保障法制は、新しく出来る「国際平和支援法案」と自衛隊法、武力事態攻撃法、周辺事態法等の安全保障関連の現行法10本の改正案をいっぺんに提案し、今国会での採択を求めるというもので、条文もわかりにくく、たくさんの「事態」を設定するけれど、それぞれ曖昧で、論戦が入り乱れていた。

そんななか、この法案の目玉である

集団的自衛権行使の容認

という大問題について、国会・衆議院の憲法審査会に与野党の推薦で呼ばれた三人の憲法学者が、いずれも「安保関連法案は今の憲法に違反する」と明言したという。

・ 早稲田大学・長谷部恭男教授、「集団的自衛権の行使が許される点について、私は憲法違反であると考えている」

・ 慶應大学・小林節名誉教授「私も違憲と考える。憲法9条に違反する」

・ 早稲田大学・笹田栄司教授:「踏み越えてしまったということで、違憲の考えにあたると思う」'''   

これで議論は、振出しに戻り、

そもそもこれは憲法違反ではないか?

という正常な議論に戻った。

それまでは、政府の提案した法案の各論、些末な条文に攪乱されたかのような感があったが、本質的な議論、つまり

そもそも昨年7月1日の閣議決定は違憲なのではないか、

そして安保法制は憲法違反の法律だというのに、それを通してよいのか、

というまっとうな議論に戻ったことは非常によかったと思う。

集団的自衛権の行使は違憲であることについては、昨年、集団的自衛権の行使容認の閣議決定の際、私もこちらの記事でも指摘したところである。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20140701-00036922/

憲法違反という批判をあんなに受けたのに、素知らぬ顔で既成事実化し、たくさんの法案を提出して早く可決しろ、というのは内閣としてそもそも問題であり、公務員の憲法尊重擁護義務に反するものだ。

■ 激怒し、無視する政府与党

ところが、こうした議論に対して、少し立ち止まって考えてみるとか、反省するという気配が政府・自民党にはまったく見られない。

憲法をことごとく軽視しているうえに、憲法違反との憲法学者の主張に敵意むき出しである。

例えば、中谷防衛大臣は  

「現在の憲法を、いかにこの法案に適用させていけばいいのか、という議論を踏まえて閣議決定を行なった」

出典:6月5日答弁
と言ったそうだ。国の最高法規である憲法を法案に適用させるなど、あり得ない話だ。さすがに批判を受けて中谷氏も、発言を撤回した。

さらにひどいのは、法案に関する与党協議の座長を務めた自民党・高村副総裁(弁護士出身の国会議員)である。

高村氏は、

安全保障関連法案をめぐり、衆院憲法審査会で憲法学者三人が憲法違反との見解を表明したことに対し、自民党の高村正彦副総裁は五日午前の役員連絡会で「憲法学者はどうしても(戦力不保持を定めた)憲法九条二項の字面に拘泥する」と反発した。

出典:東京新聞
という。

字面に拘泥?

つまり自分も字面から見ると憲法に反すると知りつつ、自分は字面にこだわらないで進めてきたというのに、字面にこだわる憲法学者はいったいなんなのだ、という批判であろうか?

しかし、憲法の字面=明文に違反していれば、それを憲法学者が問題にするのは当たり前だ。むしろ、憲法学者が問題を指摘する前に政権与党自ら十分に認識して、憲法違反にならないようにすることは立憲主義のもと、政治家として当たり前のことである。

国の最高法規である憲法をきちんと遵守する国であるべきことを考えるなら、憲法学者もそして政治家も憲法違反をしないように、「字面に拘泥」すべきなのだ。

ところで、憲法九条二項の字面(明文)は、


国の交戦権はこれを認めない

とある。

自分の国が攻められているわけでもないのに、他国の紛争に参加して武力行使まで認める集団的自衛権の行使は、やはり交戦にあたり、明文に反することが明らかだ。

それを憲法学者が字面=憲法の明文にこだわるといって反発・批判するとはいったい何事だろうか。

■ 憲法・判例を歪曲する政府見解

政府は6月9日、安保法制が「違憲でない」という政府統一見解を公表した。

(萩上チキ氏ラジオサイト)http://www.tbsradio.jp/ss954/2015/06/post-309.html

ここでは、1972年の政府見解が集団的自衛権は容認できないと解釈していたことを前提に、なぜ従来は「違憲」とされた集団的自衛権について一部合憲としたのか説明し、


これまでの政府の憲法解釈との論理的整合性及び法的安定性は保たれている。

としている。しかし、解釈変更したのに整合性が保たれているなどおかしな話で、読めばわかるが、明らかに論理的に破たんしている。

ただ、もっと問題なのは、自民党議員向けに自民党が配布した文書。これも先ほどの、萩上チキ氏のサイトにアップされている。

ここでの説明は公表文書とは全然違う。

自民党議員向けの文書では、砂川事件の最高裁判決を持ち出し、


みなさん、そもそも憲法判断の最高の権威は最高裁です。最高裁だけが最終的に憲法解釈ができると、憲法81条に書いてあるのです。その最高裁が唯一憲法9条の解釈をしたのが砂川判決です。そのなかで、日本が主権国家である以上、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために自衛権の行使ができるとしたのです。最高裁のいう自衛権に個別的自衛権か集団的自衛権かの区別はありません。

とする。

これを受けたのか、菅官房長官も

憲法の番人は最高裁であるわけですから、その最高裁の見解に基づいた法案を提出させていただいたと。

出典:http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/10/security-bills-suga_n_7557482.html
などと答弁している。

しかし、砂川事件最高裁判決は、そもそも安保条約に基づく米軍駐留の合憲性が争点となった事案であり、集団的自衛権は争点になっていない。

砂川事件最高裁判決は、こちらから全文読めるけれど、判決は


わが国が、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の権能の行使として当然のこと  

と言っているだけで、集団的自衛権については一言も述べていない。

さらに、この判決では、9条2項が 


いわゆる自衛のための戦力の保持をも禁じたものであるか否か

についてすら回答を出していない。

憲法明文を離れたうえ、最高裁判決が言ってもいないことを拡大解釈して、あたかも砂川事件で集団的自衛権が認められているかのようなキャンペーンをすることは恥ずかしくないのだろうか。

こちらの自民党議員向け文書、憲法に詳しくない国会議員にもばらまかれ、少なからぬ人が砂川事件判決の原典にあたることもなく、情報を拡散させることを意図したものであろう。

嘘も百回言ったら本当になる、というナチスみたいなキャンペーンである。

日本の政権与党のあり方としてこれでいいのだろうか。

■政府の進め方が何より危険

こうして、現在の日本政府・与党は、日本を代表する憲法学者に、違憲と言われているのに、これを無視して、独自の特異な憲法解釈で、強行突破しようとしている。その頑なさは異常である。

憲法学者、それも自党が推薦して国会に呼んだ参考人たる憲法学者が「違憲」と言っているのに全く耳を傾けない。 

そしてこの三人だけではなく、 同様に違憲だと表明した学者は200人以上にのぼるという。

憲法学者の圧倒的多数が違憲と述べているのだ。

このことについて仮に自分たちの考えと違うとしても、一度真摯に考えるべきではないか。

政府によれば、3~4人、集団的自衛権は合憲という学者がいるそうで、それを根拠に、長谷部氏らの意見を「一部の意見」などという。しかし、どの学会にもごく少数の特異な見解はあり、政府にすり寄る御用学者もいる。そんな人たちの声だけを聴いて、多数の憲法学者の声を無視するのはいかがなものであろうか。

国民の意見、専門家の声に耳を傾ける、合意のもとに進める、それが民主主義であろう。

これだけ疑義がある以上は、ごり押しせずに、どうしてもやりたいなら憲法改正の手続を踏めばいい。 

憲法に従い、憲法改正の国民投票で国民に聞くべきである。

ところが、なぜそれをやらないのかといえば、国民投票によって国民多数の賛同を得ることに自信がないからであろう。世論でも大多数の人は今国会での成立を望んでいないことが明らかになっているわけだし、多数の支持は得られないと考えているのだろう。

しかし、本来、憲法を改正しない限りできないことについて、改正の必要がないと誤魔化して、国民から選択権・自己決定権を奪うというのは大変卑怯なやり方である。

しかも、それは私たちの生き死にに直結している。戦争やそれに付随する死という選択肢なのだ。

この点、憲法審査会で意見を述べた長谷部教授は、  

「もし、仮に集団的自衛権の行使を容認すべきだというのであれば、それは正々堂々と憲法改正の手続きに訴えるべき。国民の理解がどうも行き届かないうちに日本の防衛のあり方、国のあり方を根本的に変えてしまおうというのは、極めて危険なやり方である」(早稲田大学 長谷部恭男教授)

出典:TBS
とはっきり述べられている。専門家の意見も、国民の意見も聞かない態度・進め方は危険だ。

■戦争もこんな風にごり押しされるだろう。

何より、こうした人の意見を聞かないやり方が続けられ、強化されたらどうなるだろうか。

戦争に参加することを決めるときもこんな風にごり押しされることになるだろう。

学者の意見も聞かず敵視する、国民多数の意見も聞かない、批判勢力は誰であれ無視したり、黙らせたりする、という方法がこのまま定着すれば、将来的に「これは国際法違反の侵略戦争ではないか?」「日本と関係のない戦争ではないか」というまっとうな冷静な意見があったとしても、独自な都合のよい解釈で、無視して戦争に突き進んでしまうのだろうと思われ、たいへん危険である。

これは、何かに似ていると思ったら、イラク戦争を正当化した際のブッシュ政権の論理や雰囲気に似ていた。

絶対に認められない侵略戦争なのに、自衛戦争だなどというあり得ない解釈を極端な御用学者が展開しているのを、私自身、アメリカ留学の際にも肌で感じ、驚いたものだ。

その結果数千人の米国の若者が戦死した。何よりもおびただしい数のイラクの人びとが虐殺され、未だに地獄のような武力紛争がイラクでは続いている。そのことを思い出すと怖くなる。

日本でもこのままずるずると政府のやり方に異を唱えることなく許してしまったら、再び誤った戦争にいつのまにか進んでいくことになってしまう危険性がある。

だからふだん政治に興味がない人でも、今回ばかりは声をあげたほうがいいと思う。政府とともに、主権者もいま、試されている。

※ 国際人権NGOヒューマンライツ・ナウでは、今回の安全保障法制に関して反対の声明を発表しました! こちらもご参照ください。

http://hrn.or.jp/activity/product/statement/post-333/

2015年6月 9日 (火)

これでいいの? 「女性活躍」にも逆行。派遣法改正案が通過すれば、男女とも非正規拡大・貧困化が進む。

■ 派遣法改正が成立してしまう?

労働者派遣法の改正案が成立してしまうらしい、と報じられています。

これまで労働者の反発も強く、2度も廃案になった問題法案。今回も野党が共同して廃案に追い込む方向だと思っていたのですが、驚いたことに、維新の党が採決を容認してしまったという報道です。

安倍内閣が重要法案の一つと位置付ける労働者派遣法改正案の今国会成立が確実な情勢となった。維新の党が実現を目指す「同一労働同一賃金」に関する法案の共同提出に自民、公明両党が応じて可決するのと引き換えに、維新が衆院厚生労働委員会での改正案の採決を容認する方向で最終調整に入ったため。自民、維新両党幹部が6日、明らかにした。これを受け与党は、早ければ来週中にも改正案の採決に踏み切る。

出典:時事通信・6月6日


■ 派遣法改正は何が問題なのか?

派遣法改正の問題については、既に労働問題の専門家の皆さんが熱く論じているところですが、ついていけない方のためにすごーく簡単に言うと。。。

こちらの解説がわかりやすいです。

改正案の最大のポイントは派遣期間制限の見直しだ。

現行では通訳や秘書などの専門26業務は無期限、その他の業務は最長3年だが、専門26業務を廃止し、一律に3年とする。

ただ、期限を迎えた時の対応が大きく異なる。現在は3年を超えて同じ仕事に派遣労働者を使えないが、改正案では労働組合などの意見を聞いた上で、人を代えれば使い続けられるようになる。同じ派遣労働者でも事業所内で働く課を替えれば、更に3年延ばせる。事実上、派遣を使える期間制限はなくなる。

派遣会社に無期雇用されている派遣労働者は、無期限で派遣先で働ける。

一方、労働者の雇用安定措置も盛り込まれている。派遣会社に対し、キャリアアップのための教育訓練の実施を義務づけた。また、3年に達した労働者を派遣先に直接雇用するよう依頼したり、新たな雇用先を紹介したりするなどの措置も求めている。しかし、派遣先が依頼を簡単に受け入れることは考えにくいなど実効性は不透明だ。

出典:クローズアップ2015:派遣期間制限「撤廃」 狭まる正社員の道 「雇用調整容易」経済界は歓迎
この毎日新聞の記事は「今回の労働者派遣法改正案は、「臨時的、一時的」という派遣労働制度の原則が失われかねないと指摘されている。この原則が崩れれば、正社員の仕事を派遣社員に置き換える「常用代替」が進む恐れがある。」「派遣受け入れ期間が事実上、撤廃され、企業側が派遣社員を長期にわたって使えるようになるのは確か」とまとめていますが、全くそのとおりと思います。

1986年に派遣法が出来るまで、人材派遣は、人買いと言われ、ピンハネの危険性が高いということで禁止され、「犯罪」「違法」でしたが、1986年に「例外的」に解禁され、どんどん例外が拡大していったわけです。

それでも、派遣は専門性の高い分野に限定する、それ以外の業務は臨時、一時的という建前をとってきましたが、今回の法改正でこれまでの規制を撤廃し、人を変えれば、または同じ派遣労働者が事業所内を転々とすればいくらでも派遣労働者を使うことが出来る、つまり常用労働者の代わりに派遣労働者を使う、ということがどんどん発生してしまうことになります。

正規労働者の側からみると、「どんどん正規を減らして派遣を増やしていくのだろう」ということになり、派遣労働者の立場から見ると、「一生派遣労働者のまま安く使われる」ということになるのです。

専門26業種以外の派遣の方からは、3年を超えて働けるかもしれないので期待もあるかもしれませんが、3年を超えて延長してもらえるかはあくまで会社次第、将来のこともわからない不安定なままな状態が固定化されるのです。

もう一点、専門26業種の撤廃により、これまで専門性が高いということでずっと派遣で安定的に雇用されてきた労働者が3年で首切りにあう、というリスクもとても懸念されます。

■ 男女ともに進む非正規の拡大・若年層の貧困

それでは、現時点での日本の非正規労働者の状況はいったいどうなっているのでしょうか。

昨年12月の総務省統計により、日本の非正規社員は初めて2000万人を突破しています。 

派遣を含む非正規雇用は、いうまでもなく、正規職員に比べて待遇が低く、低賃金であるうえ、臨時雇用のため将来の雇用が安定しないという問題があります。つまり、先が見えない低賃金不安定就労なのです。

非正規に関する政府の調査によっても、非正規は正規とは著しい賃金格差があり、雇用期間も短く、職業能力開発機会も十分に与えられないなどの調査結果が出ています。

すでにこれは、若年層に影を落とす大きな社会問題であるというのに、派遣法の改正により、益々非正規雇用が増えることが予想されます。

つい最近、初婚年齢が高くなったという報道があり、NHKの報道では、

中京大学の松田茂樹教授が、晩婚化と晩産化が少子化を加速させているとしたうえで、「雇用が安定しないために結婚や出産をためらう若者が少なくない。安心して子育てができるよう雇用の確保や経済的な負担を減らす支援が重要だ」と話しています。


出典:NHK6月6日報道
というコメントが取り上げられています。

少子化は深刻な社会問題でもあるとして一方で国がまなじりを決して取り組む動きがあるわけですが、国の政策は全く逆行しているわけです。

非正規を野放図にさらに認め、将来世代の貧困化・不安定化を促進するようでは、将来世代はどうなるのでしょうか。

■ 派遣法改正は女性たちに打撃

派遣法改正は、非正規の多くを占める女性たちに打撃です。

政府統計によれば、2013年には女性労働者のうち非正規は56% 、1296万人にのぼるとされ、女性の非正規の職員・従業員の年間収入が100 万円未満という人は全体の47.1%にのぼっています。

実は、女性労働者のうち、2000年頃までは非正規より正規が多かったのですが、2005年までの間にこれが逆転し、非正規雇用が正規雇用を上回るようになりました。(こちらの資料に詳しい http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002k8ag-att/2r9852000002k8f7.pdf) この時期に何かあったかというと、小泉内閣のもとで、製造業も含めた派遣業務の解禁・拡大が行なわれたのです。その影響はとても大きいものでした。

法改正と非正規の拡大というのはこのように連動しているわけです。

規制緩和されれば、経済界は易きに流れ、使いやすい非正規を使うのは、悲しいかな、自然な流れということになるでしょう。

女性たちの正規雇用への道は益々閉ざされていく可能性が高いと言わざるを得ません。

多くの女性たちを一生、無権利で先の見えない派遣に固定化する方向性で進むことが懸念されます。

■ なぜ女性たちは活躍するどころか貧困化しているのか。

ところで、今国会では「女性活躍法案」なるものが提出されています。

この背景には、世界経済フォーラムが2013年10月に発表した「The Global Gender Gap Report 2013」において、各国における男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)で、日本が過去最低の105位となり、先進国では最低レベルを記録し、

IMFなどからも女性活用について厳しく指摘され、こうした事態を受けて安倍政権が「女性が輝く社会」を提唱した、ということがあります。

このような法案が出ること自体悪いことではありませんが、女性たちが現実に置かれた状況に関する現状分析がまったく不足していますので、残念ながら、有効な対策になり得ていません。

なぜ女性たちは活躍するどころか賃金差別され、貧困化しているのでしょうか。

・ひとつには、仕事と育児等を両立できない、職場・家庭・社会の問題があります(話すと長くなりますのでここでは割愛)

・もうひとつは非正規雇用に関する労働規制緩和が、雇用における女性差別や女性の貧困を加速化させているのです。

1985年に日本が国連女性差別撤廃条約を批准したのを受けて、同年、男女雇用機会均等法が制定され、女性が男性と職業生活において平等な待遇を受け、差別されないということが実現されたはずでした。

しかし、その翌年に労働者派遣法が制定され、どんどん派遣が拡大されました。

正規職員でない非正規に対する賃金差別や、待遇の差別は認められていますので、派遣等の非正規雇用に従事する女性の賃金は低く抑えられ、低賃金を余儀なくされます。こうして男女の賃金格差は改善するどころか拡大してきたのです。

女性差別が非正規差別に置き換わり、女性の多くが非正規として差別待遇を受ける立場になっていったのです。

そして、派遣などの非正規職員はいつ切られるかわからない不安定雇用の状態に置かれてしまい、派遣労働者には育児休業などがとれる余地が法的にもほとんどありませんし、実態としては産休だって言いだしにくい状況なのです。

このような状況の非正規雇用労働者が女性労働者の56%にのぼり、年収100 万円未満という人が全体の47.1%である状況にメスを入れずに、かえってこれを拡大するということで、どうして女性が輝く社会や、女性の活躍が実現できるのでしょうか?

私も政府関係者や与党の関係者で、女性を活躍させたいとがんばっている政治家にあうと、彼らなりに熱心にこの問題を進めようとしていることに嘘はなさそうですが、やっていることはまさに、底に大きな穴が開いているバケツに必死に水を入れている、といえます。

(そのことに気づいていないのか、気づいていても気づかぬふりをしているのか不明ですが)。

実効的な対策を進めるには、もっと、現実に苦しんでいる女性たちの声を耳を傾けるべきです。

■ ちぐはぐな政策

このように、政府は少子化対策とか、女性活躍とかいいながら、これと明らかに逆行する政策を進めているわけです。

この点、田原総一朗氏は一連の労働法制に関する政府の対応について「政府に「ビジョン、戦略、カルチャー」が欠けている」とコラムに書かれていますが、まさに指摘が当たっています。

こうした制度や法律の改正の説明を聞き、私は厚労省の幹部に次のように述べた。

制度を改める場合、ビジョンがなければならない。ホワイトカラー・エグゼンプションにしても、それは経営者側の言い分に過ぎない。むしろ制度で対象になる当事者たちから「こうあるべきだ」という言い分が出てこなければならない。たとえ経営者が言うにしても、当事者たちが「こうありたい」という考えを汲み取ったビジョンがなければ、単なる「段取り」に過ぎない。

出典:田原総一朗氏・日経コラム
結局、対象となる労働者の声に耳を傾けることなく、経営者側の言いなりに法律を粛々と通そうとしているために、このようなことになっているわけです。

■ 「同一労働同一賃金に関する提案」とバーターで成立させてもいいのか?

ところで、報道によれば、この派遣法改正の審議と引き換えに、維新の党が実現を目指す「同一労働同一賃金」に関する法案の共同提出に自民、公明両党が応じて可決するとのことです。

確かにEUでは、均等待遇指令というものが出され、正規労働者と派遣労働者の待遇は完全に均等であることが各国の法制度で義務付けられています(均等待遇原則)。そこまでいけば欧米並みの対策ということができるかもしれませんが、今回出された法案はそこまでの拘束力はないのです。

それとバーターで審議に応じるというのはいかがなものでしょうか。再考すべきです。

繰り返しますが、派遣法が改正されれば、その影響は極めて深刻なものです。

これ以上、将来世代や女性たちを不安定な低賃金労働に固定化させてもいいのでしょうか。

そのことを本当に真剣に考えて進めてほしいと思います。

2015年6月 5日 (金)

ミャンマーから帰国しました。

日曜日からミャンマーへ。
ヤンゴンでの怒涛の行程を終え、先ほどミャンマーから帰国しました!!
ヤンゴン弁護士会で開催している人権トレーニングで4日間講演し、HRNのヤンゴン事務所の活動の関係で関係者や連携先と打ち合わせ・対話をしてきました。
大変なことは山積していますが、それでも民主化が少しずつではあれ、前に進むのは素晴らしいことで、また、会う人みな優しい人たちばかりで、あちこちで感動していました。
大量に釈放された政治犯の方々が社会に復帰されてがんばつている姿にも感動しました。
さて、帰国しましたので、気持ちを切り替えてがんばります。

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