全体主義に抗するひとりひとりの勇気~日曜のシンポから
日曜日に開催した、慰安婦問題のシンポジウムは550人近い人が参加してくださったようで、多くの方が関心を寄せていただいてよかった! です。
素敵なシンポジストの皆様ともお近づきになることが出来、主催者の方々の献身的なご活動にただただ尊敬。
エネルギッシュな金富子さんと20年ぶりに再会する機会があり、元気をいただきました。
そして、一橋大学で今年から専任講師になる若者がお手伝いしてくれたのですが、
以前私が代理人をしていた埼玉県立所沢高校事件(日の丸君が代強制事例)の生徒会メンバーだったとのこと。
彼本当に久しぶりに再会することが出来、当時の生徒会の子たちがみんな元気に社会で活躍してくれてることにとても嬉しい思いがしました。
一番渦中にあった生徒会長さんも、いまや立派な憲法の先生だということ。
そんなわけで、昔「子どもの人権」関係で関わってきた高校生や若者たちのその後をトレースしたところ、俳優になって連ドラに出てる子とか、社長さんとか、いろいろ素晴らしく、感動していました。
ひどいことが続く日本でも確実に育ってくれている若い世代がいることはとても嬉しいことです。
ところで、シンポにお話しを戻しますと、新聞社・メディアの現状はあまりに残念。
当事者的立場にある朝日新聞さんには、もう少し頑張って報道していただきたいものですが、これが現状ではぎりぎりの良心の発揮といえるでしょうか。
慰安婦問題でシンポ:朝日新聞デジタル
「『慰安婦』問題と日本社会・メディア 朝日新聞問題を通して考える」と題したシンポジウムが5日、東京都府中市の東京外国語大であり、約500人が参加した。慰安婦問題に詳しい歴史研究者らが主催。・・・
http://www.asahi.com/articles/DA3S11690685.html
ところで、私の発言はこちらには紹介されていないのですが、わたしが一番強調したかったツボはこちらでした。
(慰安婦問題が軍関与の強制性ある人権侵害であることについてかくかくしかじか説明した後)
「このように、事実に照らし論理的に考えれば、慰安婦制度が軍関与による女性に対する重大な人権侵害であることはあまりに明白です。しかし、その論理が一切無視され、おかしな言説が政府主導でまかり通っている。
「嘘も百回言えば真実になる」を地でいく歴史の歪曲の洪水のようなプロパガンダが進んでいる。
そしてそのことをおかしいと批判できる立場にいる人たちが声を上げずに沈黙をしている。
これは、日本が全体主義に近づきつつあること示しているのではないか、と思います。
そんな現状の中で今、必要なのは、歴史学や法律の分析とともに、私たち一人一人が、正しいこと、まっとうなことをきちんと言い続けていく、そうしたひとりひとりの勇気ではないか、と痛感しています。」
ということです。本当にそう思います。
そのことに尽きています。
全体主義に抗していくために。
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