フィリピンの人権に関する動き
先週のフィリピン報告最終日、以前一緒に活動していた人権団体カラパタンの事務所に訪問し、ミンダナオ島の人権状況についてお聞きしました。
一緒に写真撮影したのはミンダナオ島の人権活動家、Hanumay Suazoさん
2007年に軍による子どもの殺害の件で一緒にキャンペーンをしたことがある方です。
ミンダナオ島ではまだ内戦が続く。モロイスラム解放戦線との和平交渉が暗礁に乗り上げ、政府は先住民地域を空爆して人を殺害していると訴えられました。
停戦で武器を捨てると先住民の土地や資源の強奪が待っている状況
ミンダナオは金などの鉱山資源がたくさんとれる地域なので、中国、韓国等、海外からの鉱山運営会社180社が既に入り込み、先住民の土地を奪おうとしているようです。
また、フィリピン軍があちこちに駐屯し、子どもたちの通う学校も軍の武器庫として接収してしまったなど、
軍事主義が横行してしまったといいます。
いったん進みかけた停戦合意ですが、先住民の人びとが先祖代々の土地を奪われるということで怒り、再び武器をとったところ、停戦が白紙になったとのこと。
他方、新人民軍側との停戦は進まず、犠牲は拡大している様子。
世界人権デーを前に300名を超すミンダナオの人たちが、首都マニラに集まって、この事態をなんとかしてほしいと座り込みを続けているとのことでした。台風に負けずにがんばって!!
アジア地域で今も続く紛争。。。今後この問題も注視して、必要なサポートをしていきたいと思います。
そのあと、
フィリピンの元アムネスティ事務局長オーロラ・バロンさんに連れられて、彼女の同僚とご飯を食べに行きました。バロンさんは現在、マルコス時代の人権侵害の犠牲者に補償をするために政府から独立して公的に設置された、フィリピンの人権救済委員会で活動されています。
若い人たちがたくさんスタッフとして全国的に活動、この日は、つかの間・金曜日にカラオケで楽しんでいるところ。
元気な若者たちが人権機関にたくさん雇われて、経験を積む。素晴らしいことです。
この委員会の活動はアジアの独裁政権による人権侵害への補償を担う初めての公的な委員会として歴史的役割もあり、大きく注目されています。
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