ノーベル賞に思う。マニアックであることの素晴らしさ
ノーベル平和賞、憲法9条でなくて残念でしたけれど、マララさんと、Kailash Satyarthi さんに決まりました。
マララさんの勇気についてはこちらのブログで紹介したけれど、本当に素晴らしい。
そして、インドの児童労働のひどさを考えると光があたったのもよかった。インドの児童労働ってほんと、絶望的なぬかるみを歩いて子どもたちを救い、砂漠に水を撒くようななかで光りを見つけていくような仕事で、そのために不屈に格闘する人たちはインド全土にいるんだよね。
マララさんと同じようにがんばっている少女たち、Kailashさんとともに児童労働根絶の闘いをしている人々はたくさんいる。個人にスポットをあてるんじゃなく、誰かをヒーローにするだけでなく、彼らとともに活動する人たち、そしてそのCauseに光をあてた賞として受け止めたいです。
さて、連休のこちらの国際人権人道法セミナーが迫ってきました!
Human Rights Now Academy ヒューマンライツナウ・アカデミー 『人権で世界を変える!事例と学ぶ国際人権法・国際人道法セミナー ~国際的な舞台で活躍したいあなたに~』
(10月12日、13日)
すごい講師陣が豪華で、素晴らしい企画になると思います。
私は13日に国際人道法の入門的なところを講義するのですが、国際人道法大好きなんで、講義準備していたらスイッチが入って止まらなくなり、ほとんどトランス状態で準備。紛争下での残虐な民間人殺害をなくしたい、そのために絶対に周知徹底されなくちゃいけないのが国際人道法。タジッチ事件、グアンタナモ連邦最高裁でのあの攻防、パレスチナの壁事件、ICJ核兵器勧告的意見、いろんな事が思い出されて、昔アメリカのロースクールで専門家のもとで必死に勉強してた頃のノートを読み返して、思いがあふれて止まらない。。。という自分に我ながら驚きました。
私が国際人道法を本格的に勉強したのは2000年から2005年。特に米国留学中はNYUにあきたらず、コロンビア大学やアメリカン大学に遠征して勉強しました。そして、ニューヨークの人権団体で、パレスチナやグアンタナモ基地のケースについて人道法を使って実務にもがんがんあたりました。
当時は米国の対テロ戦争で無辜の人びとが次々に虫けらのように殺されて(今もですが)、こんな戦争を終わらせたい、戦争遂行責任者は戦争犯罪者として世界から孤立し、訴追され、二度とこういう犯罪行為が繰り返されないよう世界を構築したい、と思いました。
その思いは今も変わりません。
ところで、この国際人道法と言う分野、マニアックな感じですが、マニアックって素晴らしいことですね。
だって日本の弁護士の実務ではほとんど使わない、でも私は夢中になって勉強をし、活動をする。
昔の青春映画フラッシュダンスで、主人公の女の子がダンスが好きで好きでたまらない、そんな様子を挿入歌の「マニアック」という歌がよく表していました。ダンスに打ち込んで夢をかなえる彼女をみて、
私もいつか、普通の人と同じでなくていい、自分がマニアックになれることをみつけたい、それを仕事にしたいと思ってきました。
その意味では、マニアックであれることは本当にありがたいです。
ノーベル賞を受賞したマララさんはまだ若いけど、Kailash Satyarthi さんは、まさにマニアック、とても困難な道をそれでも好きで一心不乱に続けてきた。ほかのノーベル賞受賞者の方々もそうだと思うんですよね。世界はそういうマニアックな、諦めない人たちによって構成され、進んでいくわけで、捨てたものではありません。
そんなことを思いつつ迎える「人権で世界を変える」セミナーは日曜日12日からです。
今からでも是非ご参加ください。
【イベント】Human Rights Now Academy ヒューマンライツナウ・アカデミー 『人権で世界を変える!事例と学ぶ国際人権法・国際人道法セミナー...
詳しくはwebで!
http://hrn.or.jp/activity/event/human-rights-now-academy/
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