« 2014年7月 | トップページ | 2014年9月 »

2014年8月

2014年8月30日 (土)

開けない夜はないんですよね。

開けない夜はない--なんて少し大上段に被ってしまいましたが、嬉しいニュースをご紹介です。
いずれも今年の8月のニュース。
●  インド児童労働

ヒューマンライツ・ナウが2010年に調査に行った、インドメガラヤ州の危険な炭鉱での児童労働。パートナー団体のImpulse NGO Network が起こした公益訴訟で、メガラや州における危険な炭鉱の運営を禁止する決定が出ています!  4月に差止の保全命令が出たのですが、本案でも勝ったようです。
素晴らしい♪ 

http://www.telegraphindia.com/1140802/jsp/frontpage/story_18678773.jsp#.VAC1FamCjSd

これを読むともっとよくわかりますが、
http://www.policyinnovations.org/ideas/innovations/data/000263#.U5lwLfz8FVo.facebook

インドには『緑の裁判所』と言われる新しく設立された環境法廷があり、そこに公益訴訟を持ち込んで勝訴したわけなんですね。
こんなシステムがあるというのは本当に画期的です。
ちなみに、ヒューマンライツ・ナウの事実調査調査報告書はこちらです。豊田直巳さんの写真も素晴らしいので、是非ご覧になってください。http://hrn.or.jp/activity/topic/post-109/2010年の調査以来、本当に酷いことは明らかで、いろんなところから勧告が出ているのに、インドの官僚制の怠慢の中で全く進まない、、、

と思っていたのですが、長い間辛抱強く取り組んだ結果、勝訴となったようです。法廷のバトルはまだまだ続きますが、本当によかったです。

● フィリピン人権活動家の殺害
このことを思い出すと涙が止まりません。ヒューマンライツ・ナウが、超昔から取り組んでいた、フィリピンの人権活動家殺害の案件。。同じ人権活動をしていたいわば仲間ともいうべき人たち、特に女性たちが次々と殺害されたのです。何百人も、政府軍関係者の指示で。

ヒューマンライツ・ナウは2007年に事実調査に行き、こちらの報告書を発表しています。
この報告書の中でも、あえて私達は首謀者を名指しで批判しました。http://hrn.or.jp/activity/product/report/post-7/

今年8月、ついに多くの人権活動家の殺害を指示した主犯格の元軍人・将軍が逮捕されました。当時のパルバラン将軍です。
http://www.karapatan.org/Palparan%E2%80%99s+%E2%80%9CI+value+my+life%E2%80%9D+statement+angers+victims+and+kin

歴史的なことで感慨深いです。被害者は生き返りませんが、せめて適正な裁きを、と祈ります。
真実が明らかになり、人権侵害がこれ以上繰り返されないように! 見守っていきます。

いずれもヒューマンライツ・ナウが海外で展開してきた事実調査。道のりは本当に険しいのです。
しかし、何年もかけて、必ず真実と正義は勝利するんだな、と思うのです。こんなとき。。。

人びとの真剣な営みが、変化をもたらす、これからも着実に活動を続けていきたいと思います。

2014年8月28日 (木)

一緒に働きませんか? ヒューマンライツ・ナウ ファンドレイジング・スタッフ募集

国際人権NGOヒューマンライツ・ナウでは、
新たにファンドレイジング・スタッフを募集いたします。

営業、PRetc、あなたのキャリアを国際貢献活動に生かしてみませんか?

是非関心と意欲のある方に御応募いただければと思います。

素敵な出会いにわくわくしています。
応募をお待ちしています♪

・企業でバリバリ営業やPRなどの最前線にいらっしゃった方、
・アラフォーで一度バリバリ働かれていて、夫の転勤で海外に行っていた、という方、
・国際協力やNPOについて海外で勉強され、実務経験がある方、
・未経験だけどとにかくすごくエネルギーのある若い人!

などとご一緒に活動できると嬉しいです。

また、もっとゆるく活動に関わってみたい方には同じファンドレイジング、広報などのボランティアもありますので、是非、関わってみてくださいませ。


≪募集概要≫

◆業務内容: ヒューマンライツ・ナウのファンドレイジング活動全般と付随する広報・PR活動

特に、法人会員・各種寄付・サポーター制度の説明・PR

寄附者・サポーター名簿の管理と新たな支援者の拡大(企業・法律事務所等向け)

支援者拡大のための各種広報ツールの作成・管理・活用

文書作成・訪問・電話応対等

◆業務時間: 週3日

基本は午前10時~午後6時とします。

但し、フレキシブルな対応が可能ですので、御相談ください。


◆待遇

給与:月額10万円、交通費実費支給、労災保険・雇用保険加入

契約期間:6カ月 *成果次第で、雇用延長などを検討します。

◆勤務地

ヒューマンライツ・ナウ東京事務所

110-0005東京都台東区上野5-3-4クリエイティブOne秋葉原7F


◆求められる資質

  ・企業での営業経験ないしNPOでのファンドレイジングの実務経験があること

  ・コミュニケーション能力

  ・コンピューター・スキル(ワード、エクセル、パワーポイント)

  ・創造性・積極性・モチベーションが高く、対人関係や企画の積極的な構築が得意な方

  ・責任感が強く、細かい業務を正確にこなし、文書、電話応対等を適切にこなせること

  ・ヒューマンライツ・ナウの業務を理解・共感し、これに沿ったアピール・資金獲得活動が

  展開できること


※ NPO・法律事務所・法曹団体での勤務経験、秘書業務経験、経営学履修経歴などが

  あれば尚望ましい。


※ 本募集では、英語能力は問いません。


(上記すべてがそろわなくても情熱のある方は歓迎しますので、ご応募ください)

≪応募方法≫

●履歴書・職務経歴書

  *証明写真必須


●カバーレター(志望動機、得意なスキル等を記載したもの)

を、メールにて担当:浅井宛にご送付ください。折り返し、ご返信を差し上げます。

 ⇒送付先

    ・メールの場合 info@hrn.or.jp

      件名を「ファンドレイジング・スタッフ応募」と明記してください。

・郵送の場合  

      〒110-0005 東京都台東区上野5-3-4クリエイティブOne秋葉原ビル7階

      特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ 担当浅井宛て


 ⇒募集締め切り 9月15日 

  *但し、適任者が見つかり次第締め切ります。

≪ヒューマンライツ・ナウとは?≫

◇ヒューマンライツ・ナウの活動概要

2006年に発足した東京を本拠とする国際人権NGO。

弁護士、研究者、ジャーナリスト、市民等が中心となり、

世界的に保障されている人権基準に基づき、

世界・特にアジア地域の深刻な人権侵害の解決を求めて

調査、提言、アドボカシー、エンパワーメント等の活動を展開している。

日本を中心に会員700余名。オフィスは東京、ニューヨーク。

2008年に特定非営利活動法人、2012年に国連特別協議資格を取得。

2014年に認定NPO法人の認定を受ける。

ヒューマンライツ・ナウの活動詳細はウェブサイト

をよくご参照いただいたうえでご応募ください。

(http://www.hrn.or.jp/)

◇メッセージ  

社会の役に立つ仕事をしたい、と多くの人が考えています。

是非、あなたがこれまでに培ったキャリア経験を

国際人権NGOのファンドレイジングに役立ててみませんか。

勤務時間は柔軟に対応いたします。

積極性のある方のご応募をお待ちしています。


◇連絡先

特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ

〒110-0005 東京都台東区上野5-3-4クリエイティブOne秋葉原ビル7階

電話 03-3835-2110 

担当 浅井

やっと新刊・福島原発事故について考えてほしい・グローバー勧告

ヒューマンライツ・ナウ編集の、新しい書籍が発刊いたしました!

『国連グローバー勧告
 ─福島第一原発事故後の住民がもつ「健康に対する権利」の保障と課題』

編集)ヒューマンライツ・ナウ

発行)合同出版株式会社

福島第一原発事故による、放射能汚染と健康被害への影響について、
国連特別報告者が日本政府に勧告した報告文全文と解説の書。

今後の放射能問題についてのガイドラインです。

一年がかりで完成しました。翻訳や脚注、とても細かくて、大変でしたが、ようやく世に送り出すことが出来、満足です。
3月にグローバーさん招聘イベントに集まっていただいたみなさまにも是非活用していただきたいし、訴訟にも活用してほしいです。

子どもの甲状腺がんはどんどん増えて100人超。これ以上真実から目を背けるわけにはいかないのではないでしょうか。
是非政府には、一日も早く、グローバー勧告に従って、抜本的に政策を転換してほしいと思います。

是非皆様、広めていただき、1人でも多くの方に読んでいただきたいです!!
よろしくお願いします。

アマゾンでも既に販売されています。 
http://www.amazon.co.jp/dp/4772612122

ご関心の皆様にもお勧めいただけますと幸いです。

 またカスタマー・レビューで応援してくださいね。

バルセロナで休暇

バルセロナでの休暇から帰国しました!スペインは3度目ですが、
1度目はヨーロッパ周遊観光で、マドリッドとトレド。
2度目はアムネスティの招へいで、2010年にマドリッドとオビエド。
というわけで、縁がなく、どうしても来たかったバルセロナ。

イビサ島にも足を延ばそうかと思いましたが気に入ったので、ずっとバルセロナにいました。

ビーチも、旧市街も、ガウディの建築も素晴らしくって、パリとニースを足してユニーク&カラフルにしたみたいな感じで、とても気に入りました♪
朝から観光、昼にパエリアを食べてお酒を飲んで、午後3時くらいからビーチという毎日でした。
ビーチは暑くて、泳げるのは午後5時すぎって感じで、夜9時くらいまで明るい。

フラメンコやジャズもとても安く、楽しめました。

ガウディは本当に素晴らしいです。


改めてカタルーニャやスペイン内戦について勉強しました。。。
「誰がために鐘は鳴る」も読み返し。。

カザルスの苦難にも涙。ピカソやカザルスはスペイン内戦でフランコ側が勝利すると、自発的追放者と自らを規定し、一度も祖国の土を踏むことがなかったのです。

スペイン内戦とその後のカタルーニャの苦難には本当に涙が止まらない。

 東京は小雨ですね。夏も終わりだ―。

2014年8月20日 (水)

世界子どもの日、チャリティウォーク&ランのスポンサー募集中!


昨今のような暑い日もランニングしている方をみるとひたすら尊敬してしまう私。私には、とても無理です。

さて、今年も11月、「世界子どもの日」にちなんで、ヒューマンライツ・ナウでは、チャリティウォーク&ランを開催します。

今年は11月16日。

◆大会公式Webサイト◆
http://hrn.or.jp/run/index.html

そして、今年のチャリティーウォーク&ランも、スポンサーを募集しております。
皆様の会社で、また、お知り合いの企業・団体・法律事務所などで、是非スポンサーになっていただけませんでしょうか。
CSRや社員参加イベントとしてもとてもいいイベントと思います。
(商品提供も歓迎です!)


※スポンサー募集のページはこちら
http://hrn.or.jp/run/involved.html

・ゴールドスポンサー  10万円
・シルバースポンサー  5万円

このほか、広告などもお願いしていますので、是非前向きにご検討ください。。

※参加者のエントリーはこれからですが、もちろん、大募集ですので、日程を押さえていてくださいますよう♪

収益はHRNの子どもの権利を中心とする人権活動にあてさせていただきます。
今年は、このチャリティラン&ウォークのほか、新たに国際的な「アジアン・ガールズ・キャンペーン」にも参加、こちらは少女たちの権利にフォーカスする予定です。またご案内いたします。

スポンサーの御連絡はヒューマンライツ・ナウまでお願いいたします!!
電話 03-3835-2110 Email info@hrn.or.jp


◆大会Facebookページ◆
https://www.facebook.com/CharityWalkRun2012
※色んな情報発信をしております。ぜひ「いいね!」をお願いします♪


夏真っ盛りはとても楽しいですが、スポーツの秋も楽しみですね!


2014年8月17日 (日)

今月の法律相談

ミモザの森法律事務所は、13日よりお休みをいただいておりましたが、18日から通常通り開業いたします。
ご案内が間際になってしまっておりますが、今月私の担当する法律相談は、以下の二日間です(要予約)。

担当:弁護士 伊藤 和子
8月18日(月)17:00-19:00
8月20日(水)10:00-12:00

御連絡は以下にいただきますよう。30分ずつの御相談です。
是非お気軽に!

http://mimosaforestlawoffice.com/

AV被害、いつでも相談に来てくださいね。

こんにちは。
昨日書きました
「AV出演を強要される被害が続出~ 女子大生が続々食い物になっています。安易に勧誘にのらず早めに相談を」
の記事、ヤフーでも出しており、多くの方にシェアいただいています。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20140816-00038321/

できるだけ多くの若い女性達、子を持つお父さんやお母さんたちに知ってほしい。
こんな被害にあわないように、予防が大切です。

そして、AV被害で困っていて、誰にも相談できないという方は、1人で悩んでいないで、支援団体に相談したり、弁護士に相談するなどしてください。

私の事務所ではこうした事件を手がけていますし、女性のために親身になってくれる女性弁護士のネットワークもありますので、是非いつでも相談に来てくださいね。連絡先はこちらです。

http://mimosaforestlawoffice.com/office.html


弁護士に払うようなお金がない場合でも、「法テラス」というところで弁護士費用の援助をしてくれることもありますので、まずは弁護士につながってください。
でも、業者側の弁護士とか、いろんな弁護士がいるので、人選はどうか、気をつけてくださいね。

2014年8月16日 (土)

AV出演を強要される被害が続出~ 女子大生が続々食い物になっています。安易に勧誘にのらず早めに相談を

■好奇心で安易に誘いにのらないで。

夏休みや春休みなどの時期、駅前などで若い女性をターゲットに、タレントにならない? グラビアモデルにならない?AV(アダルト・ビデオ)女優にならないか? という勧誘が盛んになるようです。

好奇心で話を聞きに行き、タレント事務所に所属することになり、契約にあたってその条項にAVもOK等と言う項目がついてくることがあります。しかし、有名になるために少しだけならAVも大丈夫、などとサインすると、後々とんでもないことになります。

やめたくてもやめられず、意に反してAVに出演し続け、ほとんどお金ももらえない被害が相次いでいます。

私は20歳になったばかりの女子大生などがひどい被害にあっている事案の相談にのってきました。しかし、弁護士まで辿り着くのはごく一握り、かなり多くの若い女性が被害にあっているのではないかと思っています。

AV出演自体を恥じ入り、誰にも相談できないで泣き寝入りする人が多いことは想像に難くありません。

自分で積極的にそういうことがしたい、という方は止めませんが、思わぬ被害にあっている方が多いことを考えると、まず、好奇心から軽い気持ちで勧誘に応じたりしないでほしいと是非言いたいです。

■ AVタレント契約の実態

もちろん、自由意思でAV女優になっている人たちもいるかとは思います。

しかし、以下に紹介するのは、私が被害者の女性たちの話からみた、AVタレント契約の実態です。

女の子たちのスカウトは未成年の頃から行われ、親に内緒でタレント事務所と契約を締結することになります。

「タレント契約」「営業委託契約」などと書かれたその契約書をみると、内容はとてもアバウトでアンフェアです。

タレント事務所に所属したタレントは、事務所の指示に従って活動しなければならない、と規定され、無制限にどんな活動でもOKして事務所の指示に従わなければならない内容となっています。タレントに支払われるギャラなどは書かれていません。事務所の指示に従わない場合は違約金を払え、という条項が必ずあり、金額は書かれていません。

ひとたびAVやポルノもOKというところにチェックを入れたら最後、拒絶する権利だとか、取り消す権利を留保する条項は全くありません。

だいたい、契約書はサインさせられるけれど、コピーはもらえないままという被害者も少なくありません。

タレント事務所と契約させられた女の子たちに圧倒的に不利な内容ですが、親に内緒で、未成年の子たちはサインしてしまいます。その後は契約書をたてに事務所から脅かされ、どんなにいやでもAVに出演しないといけないことになるのです。

タレント事務所やプロダクションは、以前はAV女優と雇用契約や、労働者派遣契約を締結していたこともあるようですが、AV出演は、「職業安定法」や「労働者派遣法」上の「公衆道徳上有害な業務」に該当するとされ、募集や派遣行為は処罰の対象となっています。

(裁判例もあります。詳細はこちらの中里見教授の論文に詳しいhttp://ir.lib.fukushima-u.ac.jp/dspace/bitstream/10270/3621/1/2-419.pdf)

だから、今では法の網の目をかいくぐって「タレント契約」「営業委託契約」のようなかたちで、さらに女性達が報酬も得られず、無権利状態で圧倒的に不利な立場で搾取される状況となっているのです。

そして、タレント契約については、雇用契約でないため、タレント事務所・プロダクションに対しては監督官庁もなく、届け出義務もありません。

これまでの経験から言えば、法人登記すらされず、事実上違法営業をし責任を問われると逃げる、というような業者も少なくない、そのようなところに、無知に乗じて若い女性が罠にはまり込み、食い物にされてしまっているわけです。

■「違約金」「親にばらすぞ」と言われ、出演を強要される

こうして契約した女の子たちは、通常20歳になると本格的にAVデビューさせられることになります。

うっかり契約してしまい、「もうやめたい」と思っていても、「違約金払え」「親に言うぞ」等と言われ、そんな大金は支払えないし、親にばれるのだけは嫌なので、泣く泣くAVに出演するしかなくなります。

先日私のところに来た相談について、御本人の承諾を得ましたので、概略をご紹介しましょう(事案を単純化しています)。


2011年、未だ高校生であったKさんはX社にスカウトされ、「営業委託契約」なるものをすぐに締結させられてしまいます。

3か月後にはわいせつなビデオの撮影が行われ、とても嫌で屈辱的だったので、Kさんは「仕事をやめさせてほしい」とX社に懇願しました。

しかし、X社は「違約金がかかるぞ」と脅し、同様の撮影を強要します。撮影されたビデオは販売されたのに対価は全く支払われません。

Kさんが20歳になると、X社はいよいよ、AVの撮影を強要してきました。

Kさんが「嫌だ」というと今度は「ここでやめれば違約金は100万円」と脅され、泣く泣く1本だけAV出演させられました(AVの撮影・製造は他社であり、X社から派遣されました)。

そこで行われた撮影は本当にひどいもので数人の男性との性行為を強要されて、Kさんは心身共に傷つき体調も大変悪くなりました。

いよいよKさんは、「もうこれで終わりにしてほしい」と勇気を出して申し出ましたが、X社は、もう「違約金は1000万円にのぼる」と脅して拒絶(撮影前から撮影後、わずかの間に、100万円の違約金が1000万円にはねあがったわけです)。

「あと9本AVの撮影をしたら、違約金は発生しない」等と脅し続け、あと9本出演するよう執拗に要求しました。

困ったKさんは民間団体の支援を得て、「もう出演しない」と宣言するも、メールで脅したり、最寄り駅周辺や自宅まで多人数の男たちが押しかけ、出演を事実上強要しようとしました。Kさんはこうした強要に負けないことを決意。書面で「契約を解除します」と連絡をしました。すると、今度はX社は弁護士をたてて、違約金なんと2400万円以上を請求してきました。

その間Kさんは性行為の強要やわいせつ行為を伴う撮影という大変苦痛を伴う行為をさせられてきたというのに、違約金を請求される一方で何ら報酬を得ていません。

これは典型的な事例といえますが、2400万円の請求はあまりにひどい。こんな請求を20歳そこそこの女子学生が受け、唯一回避する方策はAV出演だと言われたら、、、まさに債務奴隷ではないでしょうか。

しかも、プロダクション側には「人権派弁護士」を標榜する弁護士がついて法外な請求をしているので、唖然としました。

■ 深刻な被害をなくすために。

違約金の恐怖におびえ、親に相談できずに、法的な知識もない若い女性の無知と困窮に乗じて、性行為とその撮影を強要する、これは、現在日本で進行しているまさに「現代的性奴隷」「債務奴隷」とでもいうべき問題です。そして、すべての性被害と同様、恥ずかしさから誰にも相談できず、泣き寝入りをして声をあげられない被害者が多いことも深刻です。

被害者は、出演を強要され続け、なんとかやめられた後も、ビデオが出回って知られてしまうのではないかという恐怖に怯えながら生きていかないといけません。

いま、リベンジポルノが問題となっていますが、AVは商業ベースに乗せられるわけですので、拡散のリスクはリベンジポルノをはるかに上回ります。

●私は、まず多くの人にこうした問題があることを知ってほしいと思っています。何らかの規制が必要です。

●そしてターゲットとなる若い女性達には、被害が深刻なことを知って、好奇心から安易に契約しないよう是非注意してほしいです。

●若い女性の無知と困窮に乗じてAV出演を強要するような契約は、公序良俗(民法90条)に違反して無効であり、また違約金を支払う正当な根拠もありません。特に未成年の時に親の同意なく取り交わした契約は、法律上取り消すことが出来ます(民法5条)。法律家のサポートを得れば、AV出演から簡単にのがれられるケースはたくさんあります。また場合によってはビデオの回収が出来る場合もあります。

●困っている方は、泣く泣く出演させられてしまう前に、嫌なものは嫌とはっきり断ること、家族などに相談する、家族に相談しにくくても支援団体や公的機関、この問題を取り扱う弁護士に是非相談してほしいと思います。

相談を受け付けている支援団体の例はたとえばこちらです。

http://paps-jp.org/aboutus/coerce/

■ 業界や政府に対して

●AV産業全体に問われる企業倫理

個人的には率直に言って、なぜ日本ではAVのようなものが表現の自由として許容されているのかそもそも不思議でなりません。。

しかし、それはここではさておくとします。

少なくとも、対価ももらえず、嫌なのになくなく出演を強要されている、性的搾取・強要の被害は根絶されなければなりません。

AVは今や巨大産業となっており、AV制作や販売・PRは大手企業によって行われていますが、この産業の少なくとも一端が若い女性に対する意に反する性行為とその撮影の強要という人権侵害・性的搾取によって成り立っているとすれば、企業倫理が問われることになります。

制作会社自体はAV女優が任意・自発的であるかチェックするプロセスを踏んでいると主張することが少なくありませんが、タレント事務所で「違約金支払え」「親にばらす」などと脅されて面接に送り出された若い女性達が本心を言えない状況に置かれていることについて十分に配慮し、対策を打つべきです(これは警察の取り調べで怖い目にあって自白させられた無実の人が、検察の取調でも自白を貫いてしまうのと似ています。まして、被害者は20歳そこそこの女性達です)。

プロモーションを担って巨額の利益を得ている大企業も、サプライチェーンの一番最初に性的搾取がないか、十分に調査し、確認し、性的搾取をなくすための措置を具体的にとるべきです。

●そして、政府にも、児童ポルノ、リベンジ・ポルノや女性に対する様々な暴力と併せて、この隠された深刻な問題について、調査の上実効的な対策をしてほしいと望みます。

法外な違約金を要求して出演を強要させているような悪質業者に関する情報を集め、取り締まりをすることが必要です。

■ 裁判所のきっちりとした判断を

私がこれまで被害女性の代理人となったAVの事案の多くは、業者が契約解除を認め、もちろん違約金などなし、画像等を返却する等の和解で解決する事案・つまり円満解決してきました。

しかし、一度はどこかで法的な紛争とし、裁判所から明確に「公序良俗に反し無効」という判決をもらう必要があると考えています。

そうでないと、どこかで泣き寝入りをしてしまう人を助けることはできません。

今年、東京地方裁判所で私が担当した事件で、芸能関係の契約(分野は異なりますが)について、違約金の定め等の条項が公序良俗無効と判断される判決が出され、確定しました。

AVに関する不当な契約や契約慣行についても司法の光りを当て、法外な違約金の脅しで女性たちがこれ以上食い物にされないよう、明確な判例を勝ち取ることが必要ではないかと思っています。

この問題の世論を喚起するため、今後も折に触れてお伝えしていきたいと思います。

国連からも異例の強い非難。日本は慰安婦問題等アジアへの加害責任を否定し国際社会から孤立するのか。

■ 終戦記念日・・首相はどうして加害責任に言及しないのか


終戦の日の昨日、安倍晋三首相は、政府主催の全国戦没者追悼式に出席。

式辞で、歴代首相が表明してきたアジア諸国への加害責任の反省について昨年に続いて明言せず、「不戦の誓い」との文言も使わなかったという。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS15H01_V10C14A8MM0000 

二年続けてと言うのは明らかに意図的なのではないか。諸外国だけでなく日本国内にもこうした姿勢を懸念する声が渦巻いている。

首相は「未来志向」を繰り返すが、「過去のことは水に流して未来志向」などと言える資格があるのは被害者だけであり、加害者にはそのような資格はないはずだ。

同じ15日、韓国の朴大統領は、

「韓日両国は今、新しい50年を見渡し、未来志向的な友好協力関係を作らなければならない」と述べ、日韓関係の改善への意欲を示した。そのためには「過去の歴史の傷を治す努力が必要だ」と指摘し、「慰安婦」問題の解決を求めたという。
http://www.asahi.com/articles/ASG8H2SM7G8HUHBI00G.html

しかし、同じ未来志向と言っていても、話は完全にすれ違っている。

■ よりによって終戦の日に開催された自民党の緊急会合

さらに憂慮されるのは自民党内の動きだ。

15日、自民党の歴史問題について考える議員連盟「日本の前途と歴史教育を考える会」は緊急会合を開いて、「慰安婦」題について事実関係などを調査していくことを確認したという。

これは朝日新聞報道の先日の「慰安婦」問題検証報道を受けてのことで、自民党・高市政調会長「私たちがやるべきことは、これから日本国の名誉をしっかりと取り戻すこと。海外に拡散した誤った情報をしっかりとただしていくこと」だと言ったという。

方向性は明らか、つまり「そんなひどいことを日本はしていない」と言って名誉を取り戻したいというのだ。

しかし、そんな国内の保守派の歴史修正の動きは、国際社会の人権をめぐる趨勢が完全に取り残され、国際的には全く通用しない議論となっている。完全に視野狭窄に陥り、名誉を回復するどころか失っているのがわからないのだろうか。

朝日新聞は8月に行った検証記事で、第2次大戦中に、当時、日本の植民地だった朝鮮で数百人の若い女性を強制連行したなどとする男性の証言について虚偽だったと判断し、過去の記事の一部を取り消した。

しかし、そもそも、ひとりの男性の証言が虚偽だったと判断されたからと言って、なぜ強制連行そのものを否定したり、加害責任そのものを否定することができるというのだろうか。

日本政府が関わったアジア女性基金のウェブサイトにすら、強制連行について言及した記述が複数ある。http://www.awf.or.jp/guidemap.htm

「強制連行があったか否か」しかも物的証拠があったか否かの一点に執拗にこだわり、問題を矮小化し、「強制連行の証拠すら見つからなければ日本に加害責任はない」と言わんばかりの態度は全うな人権感覚から著しく外れるものだ。言い訳をすればするほど、本当に初歩的な人権感覚すら日本のトップが持ち得ていないことを露呈し、世界に恥をさらす結果になっている。

強制連行ではなく、騙されて連れてこられた当時の少女たちに対して、

「強制連行をしていないからどんなに狭いところに監禁して残虐に取扱い、昼夜性行為を強制しても、日本は悪くなかった」

と本当に言えるのだろうか。そのような姿勢で居直る国、または個人は果たして尊敬に値すると言えるのだろうか。

まるで、強盗じゃなくて詐欺だから責任はない、強姦したのではなく、準強姦(暴行はしていないが抵抗できない状況においてレイプする)だから責任はない、と言っているに等しい。そのような言い訳を仮にも法治国家である日本がしてもよいのだろうか。

どれほど被害者の神経を逆なでするか、想像もできないのだろうか。

なんというか、まず

人としてどうよ?

というレベルの話ではないだろうか。

慰安婦とされた少女の多くは未成年であった。植民地下、または軍事占領され、銃剣で日常的に脅されている生活のなか、未成年の少女たちが全員、本当に自発的かつ「任意」に徴用されたと思い込んでいるとすれば、あまりにも常識や人権感覚に欠如していると言わなければならない。

まして、他にも慰安婦制度があった国がある、等と言う主張は、自分は痴漢をしておいてその責任を棚に上げ、あいつも痴漢だ、などと言い張るに等しい。

そんなやり方では「日本国の名誉をしっかりと取り戻す」ことができるはずがない。

本当に初歩的な人権感覚や常識を、きちんと勉強してほしい。

政府はこのような動きが自分の足元から出ても放置している。このような恥ずべき見解をきちんと論駁し、再発防止を周知徹底するのが政府の役割だというのに、公然としたこの動きに何らのコメントも出さず放置しているのだ。

■ 国際社会の常識と日本の言い訳のあまりのギャップは日本の恥をさらすだけ

慰安婦問題をめぐる国際的な紛争は、決して日韓の二国間の政治問題ではない。アジア全域に被害をもたらし、オランダの女性にまで被害を与えた、広範囲にわたる国際的な戦争加害の問題である。

何よりこれは、重大な女性に対する人権侵害行為をどう解決するか、という国際的関心事項なのである。加害を犯した国として日本がどうあるかを国際社会は注目している。

重大な人権侵害があった場合、真相をきちんと究明して真実を白日のもとにさらし、責任の所在を特定して処罰をする、そして被害者には賠償する、そして国として、再発防止策を明らかにする、これは国際社会が一致して支持する人権侵害に対する確立した、ゆるぎないアプローチである。

人権侵害に関与した国は国際法上そのような義務を負う、このことは国際社会で長らく一致をみている。

とりわけ、紛争下の性暴力のように深刻な人権侵害は最も恥ずべき重大人権侵害と認識され、その克服は国際社会が最も重要な課題のひとつとして認識しているものだ。

そうした行為の不処罰が是認されるということは国際社会全体の懸念事項なのである。

日本は国際社会の人権の到達点にあまりにも無関心・無知であり、問題の深刻な性格を全く理解していないと言わざるを得ない。

強制連行があったか否かに問題を矮小化し、その証拠がなければ人権侵害はない・加害責任はないというような議論は国際社会では到底通用しない。

日本の言い訳、事実の否定は、国際的にはあまりにも恥ずべきことであり、日本の名誉をはなはだしく貶め続けているものでしかない。

ドイツはナチスのホロコーストの歴史について、紆余曲折はあったろうが、きちんと加害責任を認めて謝罪の意思を鮮明にした。責任を否定したり、責任を減じようと試みたり、言い訳をしたり、一切しなかった。過去の重大犯罪を克服し、記憶し、教育を徹底し、再発を防止しようと真摯な努力を重ねてきた。

そのことが、仮に重大な人権侵害に関与した国であっても、ドイツに道徳的権威を与え、尊敬される国にしているゆえんである。

日本もこれまで不徹底とはいえ、過去の加害責任に向き合い、また唯一原爆の被害を経験した国として不戦の誓いを長く実行に移してきた。

ところが最近の事実を否定する動きの中で、日本の道徳的な権威は失墜しつつある。

■ 国連の人権トップが異例の強い批判

2014年9月で退任する国連の人権トップ、ナビ・ピレイ国連人権高等弁務官は8月6日、唐突に公然と日本政府の「慰安婦」問題への対応を批判するステートメントを公表した。

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=48424#.U-5KZqmChG9

国連トップがこれほど強く日本を批判することは異例のことであり、事態の深刻さと国際的な評価の厳しさをまざまざと感じさせるものだった。

彼女はこれまで日本に対して丁寧な対応を貫き、粘り強く日本との交渉に臨んできたが、あまりの日本政府の姿勢にどうしても許しがたいと思ったことは明らかだ。 その全文はこちらだ。

日本語訳


ピレイ「日本の『慰安婦』問題への対応は、被害者の人権をさらに傷つけている」

ジュネーブ 2014年8月6日

ナビ・ピレイ国連人権高等弁務官は水曜日、戦時性奴隷の問題について日本が包括的で公正で、永続的な解決を追及することを怠っていることに深い遺憾の意を表明し、「従軍慰安婦」として知られる被害者の人権が第二次世界大戦後数十年にわたり権利を侵害され続けていると警告した。「私は2010年に日本を訪問した際、私は政府に対し、政治制度怜の被害者に対して効果的な補償措置を提供するよう呼びかけた」「今、私の任期が終ろうとしているが、人権のために闘ってきた勇敢な女性達が、人権の回復を受けず、受けるべき補償を受け取れないまま、1人また1人とこの世を去っていくのを見守ることは心が痛む」高等弁務官は述べた。

これは、歴史の片隅に追いやられるべき問題ではない。これらの女性たちに対する人権侵害は、彼らの正義と補償が実現しない限り続くのであり、これは現代的な問題だ。と彼女は強調した。

「正義を実現するかわりに」高等弁務官は続ける、「女性たちは益々、日本の公人から被害を否定し、侮辱する発言に晒されている。日本政府が任命した調査チームの報告書には2014年6月20日、『女性達が強制的に徴用されたことを確認することはできなかった』と記載されている。」「この報告書の公表の後、日本のある団体は公に『慰安婦は性奴隷ではなく、戦争下の売春婦だった』と宣言した」と。「このような言及が、彼女たちにとてつもない苦痛を与えることは間違いない。ところが、日本政府はこうした言及に対して公的に何ら論駁していない」とピレイは述べた。

何年もの間、日本は国連特別報告者、国連人権条約機関、国連人権理事会のUPR審査において、幾度となく、この問題に取り組む具体的な措置を取るよう勧告されてきた。一番最近では、自由権規約の実施状況を審査した国連自由権規約委員会が、日本政府に対し、全ての性的奴隷に関する訴えを調査し、実行者を訴追するために「効果的な法的・行政的措置を直ちにとる」よう求めている。この委員会はさらに、被害者と家族に正義と補償へアクセスを求め、全ての証拠を公表し、この問題に関する教育を国内で行うよう求めている。

ピレイは、日本が昨年、紛争下の性暴力防止に関する国連宣言に署名し、今年初めに英国が開催した紛争下の性暴力に関するサミットに強い支援を表明したと指摘した。

「私は日本に対し、同じ熱意で、戦時性奴隷の問題に関する包括的で公正で、永続的な解決に取り組むよう奨励する」とし、そのために国連人権高等弁務官事務所は必要な支援を提供する用意が出来ているとつけ加えた。
日本の対応を強く批判・国連人権高等弁務官ピレイ氏日本の対応を強く批判・国連人権高等弁務官ピレイ氏
いちいち繰り返さないけれど、本当に彼女の言うとおりだと思う。

政府は、彼女のこうした言及を重く受け止めるべきだ。単に国連の人権トップと言うだけでなく、彼女はこの分野の第一人者だからだ。

ピレイ氏は、もともとルワンダ内戦下での重大人権侵害を裁くルワンダ国際戦犯法廷の裁判官であった。そして彼女はルワンダで「民族浄化」の一環として蔓延した女性に対するレイプについて「ジェノサイド罪」に該当するとの画期的な判決を出した(アカイエス事件)ことで国際的に高い評価を勝ち取った、誰もが尊敬する裁判官なのである。

彼女のこの判断がきっかけとなり、国際刑事裁判所に関するローマ規程には、女性に対する暴力がジェノサイドや人道に対する罪を構成することを明記した定めが置かれた。いわば彼女が戦時性暴力は許されない犯罪である、という国際法をつくるのに最も大きな影響力を与えた法律家として歴史に記憶されているのである。その後彼女は、国際刑事裁判所の判事も務めてきた。

ピレイ氏はこうした理由から、どこでも尊敬されており、国際法の到達点もを代表している。紛争下の女性に対する暴力が起きた場合どこで起きても同じように人権問題として対処されるべきだとの強い確信をもっている彼女にとって、日本の姿勢はまさに放置しえないものだったのだろう。

世界の常識はピレイ氏と同様な発想に基づいているのであり、どんな詭弁を弄しても日本は逃れられないだろう。

仮に韓国が国際司法裁判所にこの件を提訴したり、勧告的意見を求めるような動きがあった場合、民事請求権の判断はどうなるか不透明であるが、国際法の到達点から見て、日本の責任が明確にされるであろうことは、国際法を少しでも勉強した者からは明らかである。

■ 何より、人としてどうなの?

このまま、居直りを続ければ、最も基本的な人権を尊重する文明国であることを疑われ、各国が表面をどう取り繕ったとしても日本の評価は定まってしまい、日本は孤立することになるだろう。

そのことは残念でならない。

自分の国の名誉を大切にするのであれば、隠し事や事実の歪曲はすべきでない。そのような風潮のもとでは次世代に、真の自尊心を持ちえない、人権感覚に乏しい、いやしい人間しか残せなくなってしまう。

国際的な評判のことを忘れるとしても、人としてこれでいいの? 恥ずかしくないの?と思う。

このような言い訳で責任を否定するということでよいのだろうか、ひとりひとりがよく考えてみる必要がある。

こんなことが公然と公人も関与してまかり通れば、これからだって、女性に対する人権侵害が起きても真相究明せずにごまかすことになるだろう。

真相究明せずに誤魔化す、という伝統は、セクハラヤジ問題でも脈々と生き続けている。問題は同根だ。これは私たち現代に生きる日本の女性達の問題でもある。

隠し事や事実の歪曲の結果、日本が加害責任を棚に上げ、再び戦争を起こして恥じないような国になることが最も心配だ。

戦争によって他国の人びとにもたらされた被害や犠牲への痛み、人としてのまっとうな人権感覚を人びとから麻痺させることによって、国は過ちを繰り返し、人々を戦争に向かいやすくしていく。

個々人が、こんなことでいいのか、自分の頭でよく考え、行動し続けていかなくてはならないと思う。

まだこの問題、そして日本の加害責任についてよくわからないという人も、是非様々な本を読んで自分なりに勉強して事実を知ってほしいと思う。

こちらも参考にしてください。

国連自由権規約委員会が今年7月に発表した、日本政府に対する勧告(和訳)

http://hrn.or.jp/activity/area/cat147/post-287/

河野談話検証についてhttp://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20140302-00033165/

橋下発言についてhttp://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20130519-00025040/

ピレイ氏のステートメントの英語原文はこちらです。


Japan’s approach to the issue of “comfort women” causing further violations of victims’ human rights  Pillay

GENEVA (6 August 2014)  UN High Commissioner for Human Rights Navi Pillay on Wednesday expressed profound regret that Japan has failed to pursue a comprehensive, impartial and lasting resolution of the issue of wartime sexual slavery, warning that the human rights of the victims, known as “comfort women”, continue to be violated decades after the end of the Second World War.

“During my visit to Japan in 2010, I appealed to the Government to provide effective redress to the victims of wartime sexual slavery,” the High Commissioner said. “Now, as my tenure in office comes to an end, it pains me to see that these courageous women, who have been fighting for their rights, are passing away one by one, without their rights restored and without receiving the reparation to which they are entitled.”

“This is not an issue relegated to history. It is a current issue, as human rights violations against these women continue to occur as long as their rights to justice and reparation are not realised,” she stressed.

Instead of justice, the High Commissioner said, the women are facing increasing denials and degrading remarks by public figures in Japan. A report issued by a Government-appointed study team on 20 June 2014, stated that “it was not possible to confirm that women were forcefully recruited.” Following the release of this report, a group in Tokyo publicly declared that “comfort women were not sex slaves but wartime prostitutes.”“Such statements must cause tremendous agony to the women, but we have not seen any public rebuttal by the Government,” Pillay said.

Over the years, Japan has received recommendations from a number of UN independent experts, human rights treaty bodies and from the Human Rights Council under its Universal Periodic Review for it to take concrete measures to tackle the issue. Most recently, the UN Human Rights Committee, which oversees implementation of the International Covenant on Civil and Political Rights, called on Japan to take “immediate and effective legislative and administrative measures” to ensure that all allegations of sexual slavery are investigated and perpetrators prosecuted. It also called for access to justice and reparations for victims and their families, the disclosure of all evidence available, and education in the country surrounding the issue.

Pillay noted that Japan had signed the UN Declaration on the Prevention of Sexual Violence in Conflict last year and that it had offered strong support to the UK summit on sexual violence in conflict earlier this year

“I encourage Japan to pursue a comprehensive, impartial and lasting resolution of the wartime sexual slavery issue with the same vigour,” she added, noting the Office’s readiness to offer any necessary assistance.

2014年8月 1日 (金)

韓国に来ています。

久しぶりに韓国にきています。
韓国や香港のアクティビストたちと一緒に会議ですが、本当に元気がいい。
特に韓国の人権活動家の皆さんは、キップがいいという感じ。
討論にも鋭く切り込んでいます。
エネルギーの熱量が日本と違う感じで、とても心地よいです。
あとみんな仲良くでファミリーっぽいのがいいです。
昨日は、沈没船の遺族の方々のハンガーストライキの現場に伺い、
連帯の気持ちを示してきました。

日本の人権状況は周辺諸国から既に「問題」とみなされていることがわかります。
特に韓国、モンゴル、香港の人たちは、
中国や北朝鮮と並んで、日本には大きな問題があり苦境にあるという認識をされているんですよね。
韓国やモンゴルは人権に関しては既に日本を追い越している分野も多いので、そのことが例えば3年前はあからさまには意識されていなかったけれど、今では地域会合で暗黙の前提とされています。
ただ、この間、韓国でほとんど命がけの真剣な、そしてモンゴルで粘り強いたゆまぬ、市民社会の努力が続けられてきたことが今日の違いを生み出していると思います。

私たちのNGOはどちらかというと、国際イシューをおいかけるポジションにいますが、もっと国内、特にネットワーキングにも力を入れていきたいと思います。
ただ、そのためには、みんなが体を壊しても仕方ないですから、やっぱり新しい元気なスタッフが必要で、皆様からの御支援が必要なのですね。是非御支援をよろしくお願いします。

・・・そんなことを考えつつ、韓国で少しリラックスできました。
韓国は5回目ですが、いつも会議ばっかり。一度も観光に来たことがない。
是非観光にいきたいですね。
でも、道がわからないと親切に教えてくれる道行く人、とてもフレンドリーにしてくれる韓国のアクティピストや弁護士さんたちの温かい気持ちに接して、この国に対するヘイトスピーチや、「在日認定」なんていうインターネット上の憎悪的表現を許してしまっていることにとても心が痛くなりました。

早く解決しなくてはね。

« 2014年7月 | トップページ | 2014年9月 »

フォト

新著「人権は国境を越えて」

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

ウェブサイト

ウェブページ

静かな夜を

リスト

無料ブログはココログ