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2012年8月31日 (金)

山本美香さんのご冥福を心よりお祈りします。

世の中には、本当にすごいなあ、と、心から脱帽し、尊敬してしまう人がいる。
上の世代にもそういう人がいるけれど、同世代の女性にも少ないけれどそういう人がいて、いつも刺激を受けている。

山本美香さんは私にとってそういう人であり、一度もお会いしたことがないけれど、本当にすごいとずっと思っていた。

2004年、イラク人質事件で拘束された人たちの弁護を引き受けてから、私はイラク、アフガニスタン等の戦場で活動する人たちのことについて、とても身近に考えるようになった。その時、リーガルアドバイスを担当した高遠菜穂子さんも、すごいなあ、と友人ながらいつも思う。
国際人権NGOを日本ではじめて立ち上げることになったのも、あの時、拘束のニュースを聞いて次々と帰国して親身になってくれた戦場ジャーナリストたちやNGOの人たち、拘束された人たち自身の生き方に触れて衝撃を受け、自分を改めて問い直し、心の声に従うことにしたのが大きなきっかけだった。

しかし、あの人質事件以後、同時に、イラクのようなところで、処刑されたり殺されたりする危険、についても本当に深刻に考えるようになったものだ。

ところが、山本さんはその後も危険地帯に入っていった。「自己責任論」という社会的な強力なプレッシャーなどどこ吹く風というように、あの事件を契機にブレーキがかかることもなく。
そして次々と素晴らしい仕事をされていた。そのことに目を見張った。
女性で危険な紛争地帯にも臆せずに入り、必ず生き残って素晴らしいレポートをする、第一線の戦場ジャーナリストというポジションにいる彼女は本当に稀有な素晴らしい存在で、圧倒的な実力を感じた。

いま、国際的な人権活動を行う私たちNGOは、そうしたジャーナリストの方々と連携しながら活動を進めている。私たちが危険地帯に入ることもあるが、主に戦場を仕事場とする戦場ジャーナリストとはやはり違うポジションにいることは間違いない。
それでも共有する思いがある。
戦場には光のあてられていない人権侵害が幾多起きる。そのことを伝えられない被害者に代わって世界に伝えること、告発することによっていつか戦争や人権侵害のない社会につながるのではないか、という、いつ達成できるかわからない願いだけれど、それでも突き動かされて動かずにはいられない思い。そんな想いを共有しているのだ。

近い将来、ヒューマンライツ・ナウの新しいオフィスで是非、山本さんをお呼びして講演会を開催したいな、と思っていた。
他の戦場ジャーナリストの方々と同じように、お近づきになれるといいな、実際に会ったらどんなに刺激を受けることだろう、と思っていた、そんな矢先の訃報だったのだ。

彼女は死んだりしないと思っていたので、本当に衝撃を受けた。そんなことになったなんて、、、

シリアについて、なかなか取材に入れないというジャーナリストの話を聞いていたので、そんななかでもやはり彼女は入っていたのか、とも思った。

彼女について書いた記事を読むと涙が止まらない。命を賭していたのだ。
私も、この仕事に命を賭して生きよう、亡くなった彼女や幾多の志を共有しながら殺されてしまった人たちの思いの分まで、命を賭して生きよう。
容易ではない日常だけれど、今も戦争は地球上からなくならず絶望的な思いがするけれども、生かされているのだから、命があるのだから、あの人たちの分まで、と思うのだ。

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