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2011年10月19日 (水)

もっと世論を! 避難の権利の確立を求めて省庁に要請

原発の影響を受けている人たちへの対応は引き続きひどい。

多くの弁護士は、20キロ圏内を中心に東京電力への賠償について活動されているけれど、私は、というか、人権NGOヒューマンライツ・ナウでは、避難指示が出ないまま、健康被害の危険にさらされている人たち、特に子どもや妊婦たちの立場に立って活動している。

チェルノブイリでは、5ミリシーベルト以上の地域はすべて避難する「移住ゾーン」1ミリシーベルト以上の地域はすべて選択的に避難が認められ、避難する人には国が補償する「避難の権利ゾーン」とされた。

日本の現在の対応はそれ以下である。広範に1ミリシーベルト以上の地域も、5ミリシーベルトの地域も広がっているのに、20ミリシーベルトを超えないことには、何もしない。

確かに、チェルノブイリとは異なって人口が多い地域が含まれ、汚染された地域を基盤に経済活動を続け、生活を営んできた人たちがたくさんいる地域で、そのまま移住ゾーンの考えを機械的にあてはめて強制避難とするのは問題がある、それはわかる。

しかしだからといって、明らかに影響を受ける人たちに何の措置も支援もしない、危険性についても告知しない、ということでよいのか。

日本は旧ソ連よりも少なくとも人権を大切にする国のはずであり、どうして避難の権利、という発想をもてないのか、と思います。

ということで、以下の意見書を出して、

http://hrn.or.jp/activity/20110817houshasenn.pdf

以後、せっせと国会議員、省庁などに交渉をしているのです。最近は子どもを放射能から守る全国ネットワークの皆さんと共同で行動しています。

先週は森文部科学行く大臣にあっていただいて、要請書を手渡してきました。大変熱心な森副大臣。直接の担当ではないけれどできるだけのことをすると言っていただきました。

10月17日は、牧野聖修経済産業副大臣にあっていただいて、要請。「人権問題です!避難の権利が大切」 と訴えたところ、大変良く聞いてくださり、尽力を約束してくれました。

福島市の除染計画では2年後に8.7ミリシーベルトになるのが目標ということ、それまで、子どもも妊婦も8.7ミリシーベルトのところで生活するということでいいのか、除染で線量が落ちるまで、逃げたい人、特に影響の大きい人には避難できる制度の構築をしてほしい、と要請しました。

IAEAが最近、「除染はそんなにがんばるな」というとんでもない勧告を日本政府に出しているので、このままでは、「除染も適当、避難の支援もしない」ということになりかねない。そんな残酷なことを国としてしないでください。先生のお力で変えてください」と訴えてきました。

IAEAの除染はそんなにがんばらなくてよい、という悪魔のような動き、

http://jp.wsj.com/Japan/node_324914

「IAEA、現実的な除染計画を政府に要請」

そして、放射線審議会が「これからも1~20ミリシーベルトの範囲でしばらくいきます」というようなとんでもない議論を進めているのが現実で、

いったい誰の意向でこんな残酷なことが密かに進行しようとしているのか、計り知れないものがある。

だいたい、「放射線審議会」というきわめて重要なことを決めようとしているところが、政治の焦点にもあらたず、密室かつ、ロープロファイルで進行しているわけですから。

しかし、政治家や審議会に座っている人たちの良心に期待して、働きかけていくしかない。是非できることをやっていきたいと思います。

明日は原子力賠償紛争審査会です。こちらにも先日、委員全員に意見書を提出しました。傍聴ができます。

http://www.mext.go.jp/a_menu/anzenkakuho/baisho/1304882.htm

線量の緩和を認めようとしている放射線審議会の議論状況は以下の通りです。

http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011100501001163.html

東京電力福島第1原発事故を受け、今後の被ばく線量基準の在り方を検討している国の放射線審議会の基本部会が、平常時の一般住民の被ばく線量限度とされる年1ミリシーベルトを達成することは当面困難と判断、緩和を認める方針であることが5日分かった。年1ミリシーベルトを超え20ミリシーベルト未満の「中間目標」の設定が可能とする提言を近くまとめる。事故後の混乱の中、相次いで決まった食品や土壌などの暫定基準値は、整合性を取る見直し作業が早急に必要とされており、基本部会の提言を参考に作業が進められる。ただ緩和水準によっては批判を浴び、作業に時間がかかることも予想される。

でも、なによりも。。。もっと世論を! よろしくお願いします。

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