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2010年8月

2010年8月31日 (火)

チャリティ・ランを

明日から9月。夏の暑さにやられてばかりはいられませんね。

なんたって秋ですもの、しゃきっとしなくちゃ(なんて、主に自分に言っているのであります。)

今年の秋はヒューマンライツ・ナウで初めてのチャリティ・ランを企画してます。

健康好き&マラソン好きな人に走っていただいて、世界の子どもたちの置かれた人権のことも皆さんに考えていただく機会にしたい、と思っています。

開催は11月、そういえば、ニューヨーク・シティ・マラソンもこんな時期だったかも。

是非皆さん、今年の秋の目玉イベントということで参加してみませんか。

参加の要領などは以下のとおりです。

http://hrn.or.jp/run/

●開催日:11月20日(土) 

●開催時間

開会式 ウォーク 9:00 /ラン 9:40
スタート ウォーク 9:40/ラン 10:30 
閉会式 11:30

●開催場所

皇居周縁

●参加費用   

大人 5000円
学生 2000円(中学生以上)
小学生1000円
未就学児無料

※小学生は保護者同伴でご参加ください。

●参加賞

大会オリジナルTシャツ

2010年8月27日 (金)

バンコクでしばしパワーチャージ

アジアの人権に関する国際会議に招聘されて、バンコクに滞在しています。

 うちの団体・ヒューマンライツ・ナウはアジアのあちこちでプロジェクトを展開しているので、共通の知り合い、共通の問題意識などがいろいろとあって、話題が尽きず、新たな友人たちとの出会いに良い刺激をたくさん受けているところです。

 しかし、、、思えば、初めてタイにきたのは司法修習中の1993年。リゾートや観光地を除けば、初めての「途上国」、しかも一人で体験したのでした。

 バンコクの中心地の駅に降り立ったら、スラムのようなたたずまいのだだっ広い駅前の広大な敷地にたむろす大量のタイ人の人々。大量のトゥクトゥク運転手が私を待ち構えており、「これに乗っていけ」と四方八方から叫ぶ人、人、人。生きるのに必死な人々の顔。愕然としながら、トゥクトゥクに乗って、すごい交通渋滞と排気ガスのバンコクを眺めたのを覚えています。環境やら伝統やら、それまでの農林業を犠牲にし、大きな矛盾を抱えながら発展にひた走るバンコクの横顔でした。

あの頃に比べると、今のバンコクの発展と洗練は隔世の感があり、感慨深いものです。

 途上国の人権・環境問題に最初に関心をもったのは、タイが最初でした。

 あのころは映画「闇の子どもたち」のように、農村の少女たちがバンコクに売られ、売春や宿に監禁され、エイズになるまで搾取されて死んでいくような悲劇が後を絶ちませんでした。しかし、今では、周辺諸国に比べても人権状況はかなり改善されてきています。

 とはいえ、最近の流血の事態など、まだまだたいへんな状況は社会に横たわっているようですが。

 今回の滞在は、気づいてみればフリータイムが多いので、ちょっと落ち着くことができました。

 そして、断言しましょう、バンコクの8月は日本の8月より絶対に快適で涼しいです。

 昨夜はホテルから歩いてシェラトン・スクンビットのタイレストラン「バジル」に。その後同ホテルのジャズ・バーで、ジャズの生演奏を聞き、夜はふけていきました。

 日本の政治などの不愉快なニュース(最近のニュースはもちろん知っていますけれど)は知らず知らずに人間にストレスを与えるものですが、そうしたことからしばし離れてパワーチャージをしています。

2010年8月25日 (水)

カンボジア特別法廷の今後を語る。

ヒューマンライツ・ナウで、2006年以降関わってきましたカンボジア特別法廷。1970年代のカンボジアで起きた虐殺などの責任を問うものです。過酷な人権侵害から25年以上経過し、このカンボジア特別法廷の第一号事件の判決が7月末に出されました。

その評価や今後の課題についてステートメントを発表しましたので、以下、ぜひご覧ください。

http://hrn.or.jp/activity/topic/post-71/

そしてその詳細については、本日、お時間があれば以下の番組を見ていただければ!

●朝日ニュースター「ニュースの深層」放送に出演:8/25
http://asahi-newstar.com/web/22_shinsou/?cat=18

2010年8月25日放送の朝日ニュースター「ニュースの深層」に、
ヒューマンライツ・ナウ カンボジア特別法廷プロジェクトの
山本晋平が出演します。

8/25(水)ポル・ポト政権を裁く特別法廷

で、私はこれからバンコクへ出張。週末には帰国いたします♪

2010年8月21日 (土)

ビルマ女性法廷の勧告 英文になりました。

6月に開催しました、ビルマ女性国際法廷の勧告の英訳ができ、ウェブサイトにアップするとともに、世界に発信を進めています。

勧告のひとつの注目すべき点は、ビルマに対する国連事実調査団の設置です。

最近、アメリカ政府も、ビルマに対する国連事実調査団の設置を支持する姿勢を表明しましたが、まだEUや日本は姿勢を明確にしていません。私も9月には国連や各国に対するロビー活動を展開する予定です。

ぜひ関係の方々、ご活用をいただきますように。

http://hrn.or.jp/eng/activity/area/burma/statement-international-tribunal-on-crimes-against-women-in-burma-calls-for-the-establishment-of-a-u/

http://hrn.or.jp/eng/activity/area/burma/event-advisory-optioninternational-tribunal-on-crimes-against-women-in-burma

2010年8月18日 (水)

夏期休業期間・終わりました。

10日から弁護士活動の夏季休暇をいただいておりましたが、18日より仕事を再開いたします。お盆の時期は事務所職員もお休みとさせていただいて数日事務所を閉めていたため、ご不便をおかけしたクライアントの方々には申し訳ありませんでした。

普段、時期をずらして夏休みを取るのですが、今年は猛暑にやられてしまい、夏の盛りに休みを取らせていただきました。しかし、休暇が明けても、月末まで猛暑が続くとのこと、なんだか気が遠くなりそうですね。

しかしそんなことをぼやいていても始まりません。休みの分を速やかにキャッチアップいたします。何卒よろしくお願いいたします。

2010年8月 7日 (土)

HRNメルマガから。ビルマ女性法廷プレスステートメント

猛暑の厳しい毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。

6月に開催したビルマ国際女性法廷について、HRNメルマガをご紹介します。

さて、6月27日にHRNがビルマ女性法廷とともに開催したビルマ女性国際法廷の勧告を受けて、HRNでは、ステートメントを発表しました。
HRNでは、国際法廷の勧告を受けて、女性など、脆弱な人々に対する人権侵害が広範に繰り返され、「人道に対する罪」が繰り広げられている蓋然性の高い
ビルマへの独立した国際調査団の派遣を求め、今後、国連に対して働き掛けていく予定です。

http://hrn.or.jp/activity/area/cat2/post-69/

ビルマ国際女性法廷の活動と法廷の勧告は以下をご確認ください。

http://hrn.or.jp/activity/2010/07/10/20100627_burma.pdf

また、ビルマ国際法廷に関して、メディア報道がなされ、裁判長の後藤弘子氏(2010年8月29日以降HRN理事)が土井香苗理事とともにテレビ出演し
ましたのでご紹介します。

*ミャンマー女性の人権訴え(毎日新聞 2010/07/03)

http://hrn.or.jp/activity/20100703mainichi-burma-event.pdf

*クロワッサン 女の新聞(日常の中の差別225)
「軍事政権のビルマでなされる人権抑圧。まず、その惨状を共有してほしい。」
~ミャラザーリンさん(ビルマ女性連盟理事)

http://hrn.or.jp/activity/topic/810/

*7/21(水)立ち上がるビルマの女性たち
ゲスト:後藤弘子(千葉大学教授)
司 会:土井香苗(ヒューマン・ライツ・ウォッチ東京ディレクター)

http://asahi-newstar.com/web/22_shinsou/?p=2462

HRNのステートメントを全文ご紹介させていただきます。

【ビルマ】
  女性国際法廷の勧告を受けて、国連独立調査団の派遣を求める。

東京に本部を置く国際人権NGOヒューマンライツ*ナウ(HRN)は、2010年6月27日、民主化と人権を求めるビルマ女性たちの組織である「ビルマ
女性連盟」と共に、ビルマ女性たちに対する軍政の人権侵害の責任を問う、「ビルマ女性国際法廷」を開催した。同法廷は今年三月にノーベル平和賞受賞者の
女性たちのイニシアティブによりニューヨークで最初に開催され、東京での法廷開催は世界で二回目、そしてアジアでは最初の法廷にあたる。
本法廷は、来日した被害女性の証言や関係証拠をもとに、ビルマ軍政がビルマ全土で行っているとされる、殺人・レイプ・強制労働・拷問などの女性に対する
人権侵害が、「人道に対する罪」に該当するのかを問うものであった。

ビルマ周辺国から来日した勇気ある女性たちの証言と多くの証拠をもとに、法廷の裁判官団は、「ビルマでの女性の人権侵害状況は、人道に対する罪に該当す
る蓋然性が極めて高い」と認定した上で、国際社会の強い関与を求める勧告的意見を発表した。
なかでも注目すべきは、裁判官団が、ビルマの人権状況とその不処罰を「ビルマ政府の自主的な対応にゆだねる段階を超える状況」にあるとし、「ビルマの女
性に対する人権侵害が、人道に対する罪を構成することが強く疑われることから、国連事務総長の権限または国連人権理事会の決議により、ビルマに対し、独
立した国際調査団(Commission of Inquiry) を結成し、これを派遣することが必要な状況に達していることを確認する」ように国際
社会に求めたことである。さらに、裁判官団は、独立調査団(Commission of Inquiry) 派遣によっても人権状況が改善しない場合、
「さらなる段階として、国連安全保障理事会が、ビルマにおける人道に対する罪について、討議し、国際刑事裁判所検察官に事態を付託する決議を行うこと等
を検討することを強く求めること」を国際社会に求めている。

ビルマにおいては、20年以上も続く軍事政権のもとで、軍政関係者による強制労働、レイプ、殺人、拷問など重大な人権侵害が組織的かつ広範に行われ続
け、多くの人々、とりわけ女性が犠牲になり、こうした人権侵害はすべて不処罰のまま放置されてきた。軍政は過去20年にわたり毎年のように出されている
国連総会決議や国連特別報告者、その他の国連機関の人権状況改善への勧告になんら従わないまま今日に至っている。こうした状況に鑑みるなら、国連独立調
査団の派遣と、必要な場合には国際刑事裁判所(ICC)への付託を行うことが極めて重要である。
HRNはこの裁判官団の判断を、過去二十年以上にわたる組織的かつ広範な人権侵害の不処罰を止め、正義と人権を回復するために極めて重要なものと考え、
これを歓迎する。
そして、国際社会に対し、ニューヨークに続いて東京でも出された、国連独立調査団(Commission of Inquiry) の派遣を真剣に検討
し、その実現のために努力することを強く要請する。

ミャンマー(ビルマ)の人権状況に関する国連特別報告者であるキンタナ氏は、今年3月に提出した報告書[1]において、人道に対する罪と戦争犯罪に該当
する人権侵害がビルマで発生している可能性があること、ビルマ政府がその責任追及を行わないことを根拠として、国連機関に対して、国際犯罪を調査するた
めの国連独立調査団(Commission of Inquiry)の派遣を検討するよう示唆している。そして、オーストラリア、英国、チェコ、スロバ
キアは、国連独立調査団の設置の支持を公式に表明している[2]。また、176名の英国国会議員が、国連独立調査団を支持する動議に署名している。
国連独立調査団(Commission of Inquiry)は、アジア地域では東チモールおよびネパールの人権侵害が極めて深刻だった時期に派遣さ
れ、その派遣後に両国は調査団の調査報告および勧告を受け入れており、人権状況の一定の改善に役割を果たしてきた。ビルマにおける極めて深刻な人権状況
の是正のため、一刻も早く、同様の国際社会の関与が行われるべきである。また、それでも事態が改善しない場合、不処罰を断ち切り正義を実現できるのは、
最も重大な国際犯罪を裁く常設の国際法廷であるICCを置いてほかにない。そして、ICCの非締約国であるビルマに管轄権を行使するためには、安保理が
事態をICCに付託する決議を採択する必要がある。同じくICC非締約国であるスーダンにおいてダルフール地方の重大な人権侵害が報告された後、国連は
独立調査団を派遣、その結果を受けて、安保理が事態のICCへの付託を決議、捜査が開始されている。ビルマがこれ以上不処罰を続ける場合、同様にICC
への付託を通じて不処罰を断ち切ることが必要である。

HRNは、国連及び国際社会が、ビルマにおける不処罰に終止符を打つための第一歩として、この勧告的意見を深刻に受け止め、国連独立調査団の設置するよ
うに要請する。今年の秋に開催される国連総会、そして国連人権理事会は真剣にこの問題を討議し、行動すべきである。
HRNは、今回の法廷が開催された地である日本の政府に対しても、国連独立調査委員会の設置を支持し、設置に向けたイニシアティブを積極的に取るよう呼
びかけるものである。

                                                      (以上)

ビルマでは今年秋に民主化勢力を排除した総選挙が予定されています。人々の人権侵害は今後も深刻化していく可能性があり、国際社会の関与がますます求め
られています。今後とも皆様ご注目、ご支援をよろしくお願いいたします。

                    ヒューマンライツ・ナウ事務局

暑中(残暑)お見舞い

暑中お見舞い申し上げます。

今年もばたばたしてしまいまして、お世話になっている方&クライアントの皆様に暑中お見舞いの葉書は見送らせていただきました。ぼんやりしていたところ、今年は明日(7日)がもう立秋とのこと、明日から残暑お見舞いなのですね。

この場を借りて日頃のご厚情に感謝し、皆様のご健勝をお祈りいたします。

今年はことのほか暑さが厳しいように思い、久しぶりに8月にお休みをとって、信州の高原あたりに避暑に行くことになりました。ヨーロッパも猛暑、アジアももともと暑いので、なんといっても国内の高地が一番ということになり、10日から17日までお休みさせていただきます。休暇中は、少し推理小説や書きたい論文の資料などを持ち込んで、プロダクティブなお休みにできるとよいな、と思っていますけれど、どうなることやら。。

熱中症などのニュースに接しますが、猛暑がこれからも続きそうな折、皆様もご無理をなさらず、ぜひご自愛くださいますよう。

2010年8月 5日 (木)

「二足のわらじ」弁護士活動が好き。

以前朝日新聞に「二足のわらじ」という記事で取り上げていただいたことがあるのですが、私は弁護士業とNGOヒューマンライツ・ナウの事務局長をかけもちしています。

http://hrn.or.jp/activity/media/hrn2007519/

いずれはNGO一本に、つまりNGOで給料をもらい、NGOに専念したらどうか、と周囲の皆さんから言われるのですけれど、やっぱり弁護士としての事件活動が好き。これはやめることができない、と思うのです。

とにかく当事者の方とお話しながら、ある意味で苦楽をともにし、黙々と仕事をし、少しずつ解決に向かっていくのが好きなのです。。 

ちょっと敷衍してみると。。。

NGOとしての人権活動は、広く世界を見渡し、世界が注目するきわめて深刻な人権侵害の問題について変化をもたらそう、事態を動かそう、とするわけですが、簡単ではなく、長い目で辛抱強く取り組まなければならない。スケールは大きいし、世界的に重要な問題だけれど、変化が起きにくく、本当に根気強くなければなりません。でもだからと言って世界の問題に誰もが関わらないのであれば、変化は絶対におきない。だから、自らに課して、世界の問題の当事者になろうとしているわけです。

その一方、弁護士としての人権活動は、このような世界的問題に比べると、世界の重要課題というわけではなく、スケールは小さいかもしれない。 

しかし、すぐそこに困っている人がいて、私が唯一の一弁護士であり、そして私の行動次第でドラスティックに事態を変化させ、人々の人権を守ったり人を助けたりすることができるわけで、それは本当に価値のあることです。誰にも頼れなかった人の唯一の味方になり、その人の人権を回復するお手伝いができるのですから。

 だから私は自分の足元の問題と世界の問題に取り組む両方の活動が、甲乙つけがたく両方好きで、どちらも欠かすことができません。NGOをやることが弁護士業の良い刺激・エネルギーになっていることは間違いありませんが、逆に弁護士業をやっていることがNGO活動の活力源にもなっています。

 私が日本の人権について、そして世界の人権について発言するにあたって、私自身単なる評論家ではなく、現実の実務の現場に身を置き、人々の声を直接聞いて格闘しているということが、拠り所であり、基礎であり、判断の指針になります。

 そして日本という基盤を持って、そこで実務を経験しているということは、法律家として途上国等に対する人権分野の支援をするうえでとても役に立ちます。アジアの友人たちは日本の人権に関する実務経験を注目していて、それを自分たちの国でも応用してみることを渇望しています。女性の権利の分野でも、刑事司法の分野でも、公益訴訟の分野でも、人権侵害をなくすために活動するアジアの人たちは、日本の経験を驚くべき熱意で吸収したがっています。そうした要望に応えるために、実務家としての経験は本当に大切な、なくてはならないものなのです。

そして何より、様々な苦労や逆境のなかにありながら、自分らしく、時に力強く、時にマイペースで、でも決してあきらめずに、前に進もうとする方々とご一緒させていただくことが、とても嬉しく光栄なことなのです。

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