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2010年7月28日 (水)

死刑廃止議連の抗議声明

本日の死刑執行について、死刑廃止議連の村越議員から抗議声明を送った、とのメールをもらったので紹介します。まったく同感です。

【緊急声明】死刑の執行に抗議する
死刑廃止を推進する議員連盟
会  長    亀 井 静 香
事務局長  村 越 祐 民

私たち「死刑廃止を推進する議員連盟」は、千葉法務大臣が本日、2名の死刑囚の方(篠沢一男氏、尾形英紀氏)に死刑を執行したことに、強い怒りと無念の気持ちを表明します。

死刑は国家による殺人行為であり、いかなる場合にも認められるべきではありません。これは人類が長い歴史の中で幾多の犠牲を払って遂に克ちえた貴重な教訓に基づく思想であり、地域・国家の別を問わない普遍の原理であります。世界の殆ど全ての先進国を含む七割の国々が死刑を廃止し、昨年一年間死刑の執行に及んだ国がわずか18カ国(注)に留まったことは、その世界的潮流の表れであります。

本日は、昨年7月28日を最後に、我が国で死刑執行が事実上停止となって丸一年が経過した記念すべき一日となるはずでした。いまこそ、刑場の公開等の情報公開や、重無期刑の創設、裁判員制度における死刑判決の在り方の検討など、死刑制度の存続の是非を巡る抜本的で本質的な国民的議論が始められると期待していた矢先に、不意打ちのような形で今回の死刑執行が行われたことに、強い失望の念を禁じ得ません。

千葉法務大臣はその会見の中で、死刑制度の存廃を含めた死刑制度の在り方について検討するための勉強会を、法務大臣の下に設ける考えを表明されました。そうであるならば、死刑制度の存廃についての議論が結論をみるまでの間、死刑執行の停止(モラトリアム)を行うのが筋であったのではないでしょうか。

なぜこの時期に、自らの手で死刑の執行を行ったのか、千葉法務大臣は国民に対する大きな説明責任を負っています。かつて共に死刑制度の廃止に向けて議論を喚起してきた立場から、千葉法務大臣には是非、当議連において、今回の死刑執行についての真摯な説明をされることを望みます。また、設置予定の勉強会のメンバーとして、当議連のメンバーを加えることを併せて求めます。
そして何より、これ以上の死刑執行を即時に停止することを強く求めます。

                                                                                          
                                          以  上

注:中国、イラン、イラク、サウジアラビア、米国、イエメン、スーダン、ベトナム、シリア、日本、エジプト、リビア、バングラデシュ、タイ、ボツワナ、シンガポール、マレーシア、北朝鮮

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