Dr. アルアリに再会
イラク・バスラで癌の治療にあたるアルアリ医師に今夜、東京のカタログハウスで再会した。
アルアリ医師に初めて会ったのは2003年の10月、ハンブルグでの劣化ウランに関する国際会議の時である。アルアリ医師に会って、イラクにおける劣化ウラン被害が本当にひどいことを知り、患者さんたちの映像をいただいて、私なりに日本で様々な人に伝えたものだ。
当時JVCの佐藤真紀さんなどと、「劣化ウラン廃絶キャンペーン」という団体を立ち上げ、そこから、佐藤さんが事務局長になって日本を拠点にイラクの子どもたちに医療支援をする「イラク医療支援ネットワーク」ができた。
あれからイラク戦争はとんでもない泥沼に入り、米軍の攻撃と宗派対立で多くの人命が犠牲になった。かくも長き、不当な災厄の歳月を生きてこられたアルアリ医師に再開できたのは本当に感慨深い。医療品が底をついて本当に大変な時期もあったというのに、子どもたちが次々と死んでいく本当に困難な状況なのに、ずっと医療活動を続けてこられた。
まさに鎌田先生がおっしゃる「なげださない」「あきらめない」である。
日本で志を果たせない政治家などのニュースがある一方、イラクには、筆舌に尽くしがたい困難の中、こうやって地道に決してあきらめずに、粛々と、正しいと信じたことに打ち込む人たちがいる。この違いはどこから来るのか。本当に心から感銘を受けて、再会がうれしかった。
アルアリ医師の日本での活動については、以下をご参照ください。
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