シエスタのないスペインで
今回スペインはなんと18年ぶり。司法試験合格のご褒美にいったパッケージ旅行以来で、当時と今を比べると感慨深いものがありました。
4月の初めのスペインは、天気がよく本当に「陽光のスペイン」という言葉がぴったりでした。今回は仕事だったので、もちろんアンダルシアやバルセロナまで足を延ばすわけにいきませんでしたが、マドリードと並んで訪れた町・オビエドはなんとも美しく、とてもクラシックで大好きになりました。
ショックなことにはもはや、マドリードを中心に都市部ではシエスタの習慣はなくなった、ということ。アムネスティの人なんかは、昼はPCをみながらサンドイッチをかじるだけ、なんて日本人みたいなランチの取り方をしているようで、なんだか残念。以前スペインにきたときにすっかり感動して「日本にもシエスタがあるといいなあ」などと夢見ていましたけれど、世の中、忙しくなっているようです。
もうひとつ感じたのは、スペインをみてても、人権活動をしている人たちのなかでは女子が圧倒的に元気ということ。
著名な写真家の人に撮影してもらいましたが、この人は女性。
アムネスティで忙しく動き回るキャンぺナーの多くが女性。マドリードでも、そしてオビエドでもです。
そして私がニューヨーク大留学時代にとても親しくしていた当時フランスで大学助教授をしていた友人とマドリードで再開。この友人は、現在スペイン政府で人権とEUを担当していて、毎週ブリュッセルとマドリードを行ったり来たり大活躍しているのですが、これも若き女性です。
番外ですけれど、私と一緒に記者会見をやった、イギリスで著名なグアンタナモ基地元被収容者の事件に取り組んでいる人権弁護士も若い女性。私もニューヨーク時代にグアンタナモ基地のケースをやっていましたし、彼女が取り組んでいるイラクにおける拷問の事案にも私が関心があったので、話題はつきませんでした。
スペインののんびりした印象とは対照的に、シエスタどころか大量の仕事を軽やかに笑顔でこなす女性たちばかり。
最近日本でも同じようなトレンドになってきていますが、世の不正義に勇敢に軽やかにたくましく立ち向かう女性たちと一緒に時を過ごすのは、本当にどこにいても心地よいものです!
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