嬉しい! 布川事件の再審開始確定
最高裁に係属していた、布川事件第二次再審請求で、再審(裁判のやり直し)の開始決定が確定しました。みてください。お二人の嬉しそうな顔 !
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091216k0000m040110000c.html
この事件は私のやっている名張事件と並んで、いつまでも無実が認められず、長年たたかいつづけてきた事件で、一緒に再審開始を目指してきましたので、桜井さん、杉山さんとも親しくさせていただいていて、とてもうれしいです。
今日は全然知らなかったところ、マスメディアの方からコメントを求められて初めて嬉しいニュースを知りました。
コメントは新聞にのるかわかりませんが、私としては、こんなことをコメントしました。
名張事件と布川事件はともに冤罪を争う重大事件として、最高裁での再審開始の判断を求めて活動してきたので、一足先に布川事件で再審開始決定が出たのは喜ばしく、この流れを進めて名張事件でも再審開始を早期に勝ち取りたい。
布川事件では、白鳥・財田川事件を踏襲し、新証拠の評価だけでなく、旧証拠の脆弱性を十分に評価したうえで、新旧証拠の総合評価が行われており、下級審でのそうした判断が是認されたことは、再審の流れとして肯定的に評価したい。
布川事件では、名張事件と同様、被告人の捜査段階の自白があり、司法はこの自白の信用性を認めない判断をした。無実の人が重大事件について自白したケースで、信用性を慎重に検討してこれを否定したことは評価できる。名張事件の再審取消決定は、極端な自白偏重に基づくものであるが、最高裁には、名張事件についても、自白偏重を見直す判断をすることを求めたい。
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