政権交代劇のあと。
日曜の夜から月曜の朝にかけて興奮やすがすがしさを味わった方々も多いことでしょう。
なんといっても、日本で長らく実現しなかった政権交代が実現したのは素晴らしいことだと私は思います。
民意により、政権が交代する可能性があってこその民主主義、それが日本ではずーっとなかったわけですから、かなり新陳代謝の悪い不健全な社会だったのではないかと思います。私たちも「やれば変化をつくれる」という経験をするのは市民のパワーを再確認するという意味でも非常によい体験です。
ただ、私としては、政権交代が実現する選挙制度であるべきとは思いますが、それが小選挙区制か、というと疑問です。小選挙区では自民か民主かという二つのチョイスしか、事実上ないわけですから、まさに二者択一・黒か白かを迫られるわけで、市民の多様な価値観・意見がきちんと代表されていないと思うのです。私は中選挙区とか比例代表で、小政党、たとえば環境政党など細かく存在して、みんながチョイスでき、その代表がきちんと議論して合意に至るのが理想的な民主主義形態だと思います。
さて、以前のこのブログでも以前書いたのですけれど、政権交代をしたあとに民主党の公約がちゃんと実現されるのか、はたして公約はすべてよいのか、きちんと監視・チェックしないといけないのでは、と思っています。
私がとりわけ注目しているのは人権政策と安全保障政策、雇用対策などなど。
人権政策についてはとにかくマニフェストに掲げた公約や、これまで法案として自ら提案してきたことは、躊躇せずに実現してほしい。そのために、いろんなチャンネルで働きかけたいと思います。報道によると、
官僚早くも「民主党詣で」…資料の山、名刺配り
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090901-OYT1T00591.htm?from=main2
ということですが、公約を実現してほしいと思う、市民社会もどんどんロビーをしないといけないとと思うのです(NGOのなかには民主党政権、期待できない、とシニカルな人もちらほらいるんですが、それじゃ、変わるものも変わらない)
一方、安全保障政策は、あまりにも隔たりがありすぎ、誰が主導権を握るのかで天と地ほどの差がありそうで、要注意です。
もうひとつまったく別の観点から。
小泉チルドレンと小沢チルドレンをみていると、女性の議員が使い捨てのコマにされているような気がして仕方がありません。猪口邦子さんみたいなキャリアを積んだ人が学者をやめて議員になられて一期で使い捨てなのを見ると、ますますその感を強くして、その意味でも小選挙区中心はどうなのだろうか、と思ってしまうのです。
日本における女性の政治参加の進展は、そういう弱肉強食の死屍累々を乗り越えないと実現しないものなのでしょうか、、、と複雑な思いになりました。
では、今日はこのへんで。
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