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2009年1月11日 (日)

土曜日の朝の六時

土曜の朝、などというと、パリの朝市、ニューヨーク・5番街のティファニーで朝食を、はたまたユニオン・スクエアのカフェでの遅い朝食、という素敵な話ができるといいのだが、

それと並び立つ大都市・東京の今はちょっと違うようだ。

昨日の土曜日、私は関西の大学で講演のため、朝の5時45分に家を出た。

本当は5時半の電車に乗って事務所にいったん寄ってから出張に行きたかったのに寝過してしまった。時間に遅れちゃ絶対だめ、間に合うように新幹線に乗るまで、とにかく走り続けた。

 世界も日本もみんなが大変な状況に置かれて苦しんでいる今、仕事があるだけで幸せというもの、それも人を助けることを職責とする仕事なのである以上、今年も、職務を全うするために、全国走り続けていかなくちゃ、と怒涛の新年に走りながら思う。

 しかし、驚いたのは、新宿に向かう6時の私鉄、座る席は満員で、多くの人が立っていること。そして新宿から品川に向かう電車も本当に座席は満員、多くの人が立っている。一昔前なら、そういう時間は金曜日に飲んで遊んで朝帰りの若者の、陽気でちょっとだらしない騒々しさで満ちていた土曜日朝の電車だが、そんな風情ではない、みんな仕事にいくようだ(ただ、品川でどっと降りて、京浜急行に乗り換えた人々は競艇かな?)。

 ちなみに、朝6時台の新幹線も、満席。仕方なくグリーンに乗ったが、グリーンもほぼ満席。これは、3連休を観光で楽しむ人が多いんだろうと信じたい気持であった。

 週休二日であるはずの、日本の土曜日の6時。生活が大変そうな人々がやむにやまれず電車に乗っている。みんな表情が硬い。日雇い労働の人も多いに違いない。

 日本は確実に、絶対におかしくなっている。

 こんなにも勤勉に週末の朝から仕事場に向かう人々が報われないのは、なんでであろうか。これらの人々の生活実態は、江戸時代の江戸の町人よりもひどい状態なのかもしれないのではないか。新自由主義・そして投機的経済がいきつくと、封建時代よりも人間は過酷な仕打ちにあうのかもしれない。投機をして巨額の富を築いている人間のおこしたマネーゲームの失敗に、そんなことは無縁で、マネーゲームから何の利益も得ることなく、地道に働いて生活していた人々が影響されて、そうした人々の生活が直撃されなければならないのは本当に不条理である。

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