六本木ライブラリーでトーク、そして中東情勢
年明け早々に、六本木ヒルズの「六本木ライブラリー」でお話をさせていただくことになりました。
タイトルは「人権は国境を越えて」。ヒルズにライブラリーがあるなんて、半年前まで知らなかったので、そんなライブラリーでお話するのは少しどきどきです。
http://academyhills.cocolog-nifty.com/event/
この関係でお勧めの本、を紹介することになっていますが、当然タイトルに関係する本がいいわけですけれど、私はプロフェッショナルな本をのぞくと、すごく大好きな人権の本、というのがない。好きなのは詩集、小説、哲学書、社会思想、ノンフィクション。。私には、「私を変えた」「感動させられた」人権の本ってほとんどない。実際に人の訴えを聞いて、とくにその場で人とあって、心を動かされたことがほとんどだということに改めて気がつきました。
しかし、今時点で好きな人権の本は、
ノーム・チョムスキー
チョムスキー、民意と人権を語る 集英社新書
エドワード・サイード 「オスロからイラクへ」 みすず書房
反骨の本ですね。
世界政治は日本と違って「人権」という言葉が大好きですが、人権という名で語られる美辞麗句の影で動く真実を見極めることが益々重要な時代になっているので(両著とも、クリントン政権下の偽善的人権外交をきちんと批判していて、彼らの問題提起はこれからの世界にとっても重要なことだと思います。)もう一度読み返してみようと思います。
ところで、今年の最後に敢行された、イスラエルのパレスティナへの攻撃は世界の不正義をまざまざと見せつけるもので、強い憤りを感じます。
オバマ新政権の試金石のひとつは、イラク、アフガニスタン政策とともに、
空爆で150人以上の罪のない人々を殺したイスラエル政府を批判せずに、「ハマスにこそ責任があり責められるべきだ」というステートメントを出した現ホワイトハウスの外交政策をきちんと転換できるか、にあると私は思います。
■2008年1月14日(水)
【六本木ライブラリー/ライブラリートーク】
人権は国境を越えて
伊藤和子(ヒューマンライツ・ナウ事務局長/弁護士)
※アカデミーヒルズの「六本木ライブラリー」とは?
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