スティーブン・A・ドリズィン教授の来日にあたって
米国の冤罪・自白の専門家で、次期アメリカ大統領バラク・オバマ氏とともに、イリノイ州の刑事司法改革に取り組んできた、スティーブン・A・ドリズィン氏が来日しました。
私がアテンドを担当しており、以下のとおり、諸行事が予定されていますので、
メディア、市民、法曹関係者の方々にぜひご参加いただきたく、よろしくお願いいたします。プレスへのご案内を貼り付けます。
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12月13日に、日本弁護士連合会主催で、米国の取調べと虚偽自白に関する専門家・スティーブン・ドリズィン教授を招聘して、「なぜ、無実の人が自白するのか」と題して下記シンポジウムを開催いたします。
同教授の来日にあわせた記者レク、院内集会も含めた日程が最終確定しましたので、ご連絡させていただきます。是非裁判員制度、取調べの可視化などの議論のある今、議論を深めたいと思いますので、事前の報道(シンポに関して)、取材、報道をお願いいたします。
● 院内集会 なぜ、無実の人が自白するのか?
12月12日 11:30-12:30 参議院議員会館第4会議室
スティーブン・ドリズィン教授(ノースウェスタン大学ロースクール教授)
国会議員との質疑応答
主催 名張事件弁護団 問い合わせ先 弁護士 伊藤和子(表記)
● スティーブン・ドリズィン教授による来日記者レク(懇談会)
12月12日 14:30から15:30分 日弁連会館1401会議室
問い合わせ先・日本弁護士連合会 人権部人権第一課 Tel 03-3580-9500
● 日弁連主催シンポジウム なぜ、無実の人が自白するのか?
- アメリカの虚偽自白 125事例が語る真実 -(要旨 別紙)
日 時 平成20年12月13日(土)午後1時から5時まで
場 所 発明会館 (住所:東京都港区虎ノ門2-9-14)
● 日弁連主催シンポジウム なぜ、無実の人が自白するのか?
- アメリカの虚偽自白 125事例が語る真実
プログラム
第1部 講演「アメリカの虚偽自白125事例が語る真実」
講師:スティーブン・ドリズィン教授
第2部 特別報告「免田事件の自白経過」 報告者:免田栄氏
第3部 報告「日本におけるDNA鑑定-再鑑定の保障の必要性」
報告者:佐藤博史氏
第4部 パネル・ディスカッション
コーディネーター:高野隆氏
パネリスト :スティーブン・ドリズィン教授
桜井昌司氏
小坂井久氏
主催:日本弁護士連合会
共済: 東京弁護士会/第一東京弁護士会/第二東京弁護士会/関東弁護士会連合会
問い合わせ先・日本弁護士連合会 人権部人権第一課 TEL:03-3580-9500
米国では、死刑囚120人以上が無実と判明して死刑台から生還するなど、誤判が相次いで発覚し、その大きな原因の一つは身体拘束下での取調べに基づく虚偽の自白であると判明しています。今回招聘するドリズィン教授は米国における虚偽自白の専門家であり、完全無罪が証明された125人の虚偽自白の分析(全米史上最大規模)を行い、「無実の人が拷問を受けたわけでもないのに、短時間で重大犯罪について自白する」という傾向について分析を発表し、誤判を防ぐ方法として取調べの全面可視化を提唱し、注目されています。同教授は、この研究成果を踏まえ、日本では、最高裁に係属中の名張毒ぶどう酒事件第七次再審請求事件の奥西勝氏の自白に関する法廷意見書を最高裁に提出しました。
近年、志布志・氷見事件などで虚偽の自白が引き出される事案が相次ぎ、取調べの全面可視化が議論されています。また来年開始される裁判員制度下でも自白をどう裁判員が評価するか、は極めて重要な課題となります。
この機会にぜひ国内の議論を深めたいと考えますので、是非取材、報道をよろしくお願いいたします。
なお、個別取材は既にかなり込み合ってしまい、ご要望に添えない可能性もあるかもしれませんが、ご希望がある社の方は、お早めに当職宛てご連絡いただければ幸いです。なにとぞよろしくお願いいたします。
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