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2008年10月

2008年10月31日 (金)

フランス的生活♪

 先日ご紹介した派遣のシンポにきていただく川口美貴先生(関西大学大学院法務研究科教授)と事前打ち合わせをさせていただいた。フランス法がご専門だというのだが、「フランスの人々はどんな働き方をしているのか」とみんな(弁護士)興味深々で、先生から根ほり葉ほりうかがってしまう。

まず、フランスは労働時間が35時間制であり、女も男もそれ以上働かない、残業しないのだという。

「え、でも、これから出世しよう、とうエリート社員や野心家の男性は、35時間なんて無視してどんどん働くんじゃないんですか」

 いいえ、早く帰っていますよ。長時間働いても効率が悪かったらしょがない。休みもとらないとクリエイティブでよい仕事はできません。

 「日本には労働基準法36条で、労使が協定を結べば残業はできることになっていますが、そんな規定はフランスにはないんですか」

 残業はできますが、みんなやりません。週39時間を越えて働く、という人はほとんどいない。

 「え、でも日本では、基本給が少ないので、サラリーマンは残業代で何とか生計を維持してます。残業しないと家計が苦しくならないんですか。賃金が高いんですか」

 うーん、単純に日本とフランスの賃金を比較できませんが、フランスでは子どもの教育費もほとんどかかりませんし、物価もそんなに高くない。それに、残業代を稼ぐために残業するくらいだったら、残業しないで、節約して生活するほうをフランス人は選ぶと思う。

--- これはすごく新鮮な発想! 残業するくらいなら、余暇を大切にして、節約して生活をする。いいですね。

  先生はおっしゃる。フランスでは家族と過ごす時間を大事にするし、余暇を大事にする。だから、日曜日はお店は閉まってますし、お昼も二時間くらい店が休む。それがあたりまえで、みんなが慣れている。職場の夜の飲み会もないので、みんな家に帰ります。

 「日本人とは人生観が違うので、ちょっとすぐにはフランス人みたいになれないかもしれないけれど、最低賃金をあげて、働き方も考え直したほうがいいですね。」

。。。。。

--- フランス流、にがつんとやられてしまいました。

   しかし、思えば、子どものころは、7時にはお店が閉まり、セブン・イレブンができたときも大人がみんなまゆをひそめていたけれど、今や24時間があたりまえ。昔は8時には普通の家のお父さんは家に帰っていたけれど、今はそんなことない。

 こうこうと電気をつけて、みんな昔よりも忙しく働き続けている。いつからそうなったのか、日本人全体で日本人の首を絞めているような気がします。

 そして、そんなだから、日本の場合は、女性は出産したら働き続けられず、仕事を辞めてしまう人が多い。そして、出産後復帰しようと思っても、就職口のほとんどはパートか派遣しかない。これがフランスみたいに35時間なら、多くの女性も出産・育児と両立して、働き続けられるだろうに。。。

 日本なら残業してでもお金がほしいと思うだろうに、フランスでは、社会全体が、時間・余暇のほうが大切、というコンセンサスになっているところがすごい。

 「お金がなくても平気なフランス人、お金があっても不安な日本人」という本を読んだこともあるけれど、お金がないならないで、節約して余暇を大切に暮らすという、すごい発想の転換。

 しかし、最近プチ・ベジタリアン化している私は、野菜を家で調理するだけならとっても食費が安いし健康にもよいことを発見。実は人間ってこんな感じなら本当に安く暮らせそうだな、と目覚めてしまった。

 働きすぎず、早めに家に帰って、電気を消して電気消費量を減らし、野菜を食べて、経済的に身軽になり、ゆっくりと考える時間を作っていい仕事をする、という生活が、これからの時代はいいのではないだろうか。

しかし、そのためには、労働法の規制(これまでの規制緩和の逆)と、人を使い捨てにしている今の企業のやり方を転換することが大いに求められる。

 

2008年10月30日 (木)

女性と派遣を考える・シンポジウムのご案内

女性と派遣に関するシンポジウムのご案内です。

ワーキング・プワーが社会問題となり、派遣法の改正が論議されている。

しかし、派遣の圧倒的多数を占めるのは、今も昔も女性。

昨今の改正論議では女性の派遣労働の実態が忘れられているように思う。

雇用機会均等法にも関わらず、女性の平均賃金は男性のくらべて著しく低く、母子家庭の平均年収は210万円台。これは女性がみな派遣などの非正規にしか就職できず、しかも無権利の低賃金状態に置かれているから。

女性と貧困、女性と派遣にもっと光をあてないといけない。

というわけで、東京弁護士会の両性の平等に関する委員会で以下のシンポを開催し、問題提起をすることになりました。

「そうだな」と思う方も、「???」と思いつつもお時間と関心のある方、ご参加いただけると嬉しいです。

パネリストはどなたも第一人者で、私も楽しみです。

http://www.toben.or.jp/news/event081121.html

シンポジウム 労働派遣を女性の視点から考える
貧困と差別をなくすために

「ワーキング・プア」などの実態が社会的に問題となり、派遣労働のあり方が問われています。しかし、派遣労働の中核を占める女性たちの状況はどうなっているでしょうか。
1985年、男女雇用機会均等法が成立、その後改正が重ねられ、一見、男女の平等な雇用・就業への取組が進展してきているように思われています。しかし、同じ年に労働者派遣を解禁する労働者派遣法が成立し、その後の相次ぐ改正や規制緩和により、女性たちの間で派遣労働者などの非正規労働者が急増しています。非正規労働者の急増は、女性の貧困化を広げ、雇用の機会均等に逆行する事態をつくり出しています。

今、派遣労働などの非正規雇用の増大と貧困の実態についての認識が広がる中、これを女性・ジェンダーの視点でとらえ直し、現場からの報告等を聞きながら、非正規雇用・派遣の問題点と規制のあり方を考える機会にしたいと思いますので、是非ご出席下さい。

日時 2008年11月21日(金)
18時00分~20時00分 (開場 17時50分)
場所 弁護士会館2階 講堂クレオA
地図
進行予定 第一部  基調報告
 東京弁護士会 両性の平等に関する委員会委員

第二部  現場からの実態報告
第三部  パネルディスカッション
 パネリスト
  竹信 三恵子氏 (朝日新聞編集委員)
  川口 美貴氏 (関西大学大学院法務研究科教授)
  鴨 桃代氏 (全国コミュニティ・ユニオン連合会会長)
予約 事前申込不要
参加費 入場無料
主催 東京弁護士会
問合せ TEL 03-3581-2205 東京弁護士会 人権課

2008年10月29日 (水)

国連大学が無事に終わり。。。

 戦々恐々として迎えた、すべて英語で講演しなければならない、国連大学の講演が、なんとか滞りなく終わった。

 テーマは「人権の発展におけるNGOの役割」

 英語ボキャブラリーが貧困なので、疲れると、GoodとかBadとしか評価できなくなるなど、いろいろと問題があったが、長期間の懸念から解放され、なんとなく学生の皆さんも喜んでくれたようで、ひとまずは、よかった。準備は大変だったので、もう準備しなくてよいというだけでうれしい。

  この準備過程でよかったことといえば、学生さんに宿題として課したアメリカの文献を自分で読んでみて非常に役に立った。これは、思わぬ掘り出し物。

Henry J. Steiner & Philip Alston, Civil Society: Human Rights NGOs and Other Groups, in INTERNATIONAL HUMAN RIGHTS IN CONTECTS: LAW, POLITICS, MORALS 938-964 (2d ed., 2000).

 この文書は、現在のNGOについて、批判的思考をしているのだが、そのポイントは、国際人権NGOの中にも南北問題があるというもの。

 北(先進国)のNGOが方針を決定し、南(途上国)のNGOはそれに従って行動するだけ。国連の会議に参加できるのは、先進国の恵まれたNGOで、ニューヨークやジュネーブにいつもいる人たち。その人たちに本当にどれだけ現場で人権侵害に苦しんでいる人たちのことがわかるのか、本当に代弁できているのか、を鋭く問題提起している。実際それは、私がニューヨークやジュネーブにいたときにうすうす感じていたことであった。

 それと、NGOのなかには、人権状況を恣意的・政治的に選択してキャンペーンを張っているところも。イラク戦争前のイラクの人権状況は西側の人権NGOによって派手に非難されたのに、同じような人権侵害でもサウジアラビアやイスラエルで起こったことには口をつぐむ。アメリカの支配層に近いところから寄付をたくさん受けているNGOにその傾向が強く、「人権NGOは、その本拠とする国の政治・人権政策から自由であるべきなのに多くの場合は、そうではない」と批判されている。

 いや、ぞっとします。NGOと言っても、これでは政府の先兵ですね。人権NGOが正義の仮面をかぶりながら、堕落するとしたら、それは犯罪的です。日本を本拠に国際的な人権NGOとして活動するうえで、絶対に轍を踏んではいけないと思う。

 こうしたことについても、特に、NGOは本当に人々の願いや思いを代表しているのか、について、問題意識をお話した。

 講演のあとは、表参道で、ある新聞社の方々と懇親会。裁判員制度などがトピックでしたが、講義がようやく終わったので、少し羽を伸ばした感じに。

 昔よくおあいした女性記者の方とも旧交を温めることができました♪

 

2008年10月26日 (日)

記者懇談会を開催してます。

 私が事務局長をしている人権NGOヒューマンライツ・ナウ( Human Rights Now) は、ニューヨークを本拠とする国際人権NGOヒューマンライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)と共同で、不定期に記者懇談会を開催しています。

ヒューマンライツ・ウォッチさんは世界的に展開する大きな人権NGOですが、日本では展開し始めたばかりであること、国境を越えて世界の人権問題を扱うNGOであるという点でヒューマンライツ・ナウと共通性があること、ヒューマンライツ・ウォッチの日本ディレクターの土井香苗弁護士はヒューマンライツ・ナウの創設メンバーで理事でもあり、親しいことから、一緒に記者レクをしているわけです。

先週も金曜日に記者レクを開催させていただきましたが、20人近い記者の方々にお忙しいなか集まっていただきました。感謝です。

 ところで、ヒューマンライツ・ナウは、国際人権団体である、ヒューマンライツ・ウォッチやアムネスティ・インターナショナルとどう違うのか? とよく聞かれます。ヒューマンライツ・ナウは確かに、国境を越えて世界の人権について取り組む、という点でこれらの団体に似ています。

 違いは、といえば、、まず、うちは、2006年に設立した新しいNGOであり、日本を本拠として、日本人が中心に活動している、というところが違います。

 また、ロンドンやニューヨークなどに本拠があって、そこで決められる方針に従ってキャンペーンをする、というのではなく、日本にいるメンバーや会員が自分たちで考えて、活動を決めているという点で大きく違います。いわば「手作り感」があるというか。

 また、欧米のNGOのコピーでなく、アジアにある日本発、ということを大切にしています。時々、欧米からの人権の押し付けに、途上国が反発することがありますが、途上国の立場に立ってみると私個人としては、「反発するのもわかるな」と思ってしまうこともあります。自分だけが正しいという確信に基づいて高みから押し付けるようなやり方だったりするからです。

 私個人としては、欧米でなく、アジアに位置する、という視点から複眼的に物事をとらえて、アジアを中心に現地の人権NGOとフラットなパートナーとして一緒に活動していこう、というところにこだわっています。

ぜひそんなところを応援していただけると嬉しいです。

(先日ご紹介しましたが、10月下旬発売の「エココロ」12月号(表紙は、滝川クリステルさん)にヒューマンライツ・ナウの活動が紹介されています。一冊まるごととても興味深いのでぜひご購読ください。http://www.ecocolo.com/editorial/modules/pukiwiki/522.html)

 さて、先週の記者懇談会で、ヒューマンライツ・ナウでは、カンボジアの1970年代のジェノサイド(ポルポト派による)を裁く、カンボジア特別法廷に対するこれまでの取り組みと最近の情勢、見方などをふくめ、カンボジアでの活動を中心に紹介させていただきました。

 日本でこの法廷に関して活動をしているNGOはうちの団体だけですが、おもに、人権侵害や虐殺の被害者が法廷に主体的に参加できる枠組みをつくるために働きかけをしてきました。

 日本でも犯罪被害者の刑事手続への参加が導入されようとしていますが、ジェノサイドのような大規模な人権侵害事案では、人権侵害を再発させない社会をつくっていくため、被害者が参加し、被害者の声が反映されることがとりわけ大切だと考え、カンボジアやフランスのNGOとともに提言を続けたところ、それが実現しました。国際的な大規模人権侵害を裁く刑事法廷では初めての画期的・歴史的なことです。 

 こうした仕組みが作られ、来年には法廷がいよいよ始まろうとしているので、注目とモニタリングを続けていきたいと思っています。この法廷、実は日本が巨額の資金援助をして支えています。この法廷の裁判官のなかには日本人も含まれています。そうした人的・資金的貢献が、カンボジアの社会の再建にとって無駄なことではなく、有効なかたちで使われるように、私たちはカンボジアの人権NGOと連携しながらウォッチを続けていく予定です。

  カンボジアには、本当に様々な問題があり、日本からもさまざまなNGOが活動していますが、私たちはこういう「過去の人権侵害と向き合い、責任者を裁き、人権侵害とそれを克服するために何が必要か、についての市民社会の対話を促進する」という活動を通じて「仕組み」を変えることに貢献できれば、と思っています。

  今後、興味を持っていただけるメディアの方、市民の方には、ぜひ、ホームページ

http://www.ngo-hrn.org/

からアクセスして、メールをいただいたり、メールマガジン登録をしていただければ、と思います。

 

2008年10月25日 (土)

お勧めです。ビジュアル・ジャーナリスト協会の写真・映像展

尊敬するジャーナリストの方々、私たちNGOがいきたくてもなかなか行けない紛争や人権侵害の最前線からの情報をつたえてくれる方々の写真・映像展をご紹介します。私も日曜日に見に行く予定でいます。

日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA

  写真展&映像展  2008

「生命の現場から:序章」

私たちはパレスチナやイラク、あるいはアフガニスタン、ビルマなどいわゆる「戦場」の取材を積み重ねてきました。それは、その地に暮らす人々の「生命」との出会いでもありました。

そして、私たちは「生命」の価値に国境がないこと、「生命」の在り様の多様性も現場で学びました。今回、私たちは、その「生命」にフォーカスした写真展&映像展をここに開きます。

期間  20081021日(火)~26日(日)

時間  11:0020:00 期間中無休 ※ 26日(最終日)は15:00まで

場所 キッド・アイラック・アート・ホール(京王線、京王井の頭線 明大前駅下車徒歩2分) 

世田谷区松原2-43-8 電話 03-3322-5564

http://www.kidailack.co.jp

写真展 出品者(JVJA会員) 海南友子 國森康弘 権徹 野田雅也 山本宗補 古居みずえ 桃井和馬 豊田直巳

入場料 無料 ※ トークショーは入場料が必要です。

主催 日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA

http://www.jvja.net/

【特別トーク】

 25日(土)18:00

 「隠されたチベット」 野田雅也

 今年3月、チベット全土に飛び火した抗議デモは、真実とは何か、自由とは何かを世界に問いかけた。 しかし北京オリンピックが盛大に開催されると、軍事封鎖されたチベットの現状は恣意的に消し去られた。 だが今も不安と不満のなかで良心の声をあげる僧侶たちがいる。心に小さな火を灯し、願い、そして祈り続けるチベットの人びとの姿を伝えます。 

 26日(日)15:00

 JVJAトーク 「生命を語る」 写真展出品者(JVJA正会員)

   國森康弘 権徹 野田雅也 山本宗補 古居みずえ 桃井和馬 豊田直巳

※予約制/トーク時は入場料1000円 予約先着順・定員 40

写真展示内容

海南友子 ドキュメンタリー映画「Beautiful Island」より

國森康弘 自衛隊車両の前で笑顔を見せる子どもたち(イラク・サマワ)

 海に駆け出す子どもたち。内戦が続く国状を抱えながら、一日一日を生きる(ソマリア・モガディシュ)

権徹    新宿歌舞伎町

野田雅也 20083月 インド

山本宗補  助産師が介助し、夫や子どもも立ち会う家庭的なお産には、自らの意志で産み出した「いのち」を抱きしめる母の至福の喜びと、母子の揺るぎない絆があふれる。産む能力のある女という性は、男ほど命を粗末にしないのでは?

古居みずえ  封鎖下に生きるガザの人々の生活

桃井和馬   命(いのち) 

豊田直巳   枝川朝鮮学校物語1

 予約受付 キッド・アイラック・アート・ホール

 TEL   03-3322-5564   E-mail arthall@kidailack.co.jp

 

2008年10月23日 (木)

女性のための法律相談

女性に優しく頼りになる、法律相談窓口がなかなかない、、、東京はそうだし、もっとひどい地域もたくさんあるようです。

私は東京弁護士会の「両性の平等に関する委員会」~女性の権利とか平等に関する委員会~の委員長をしているのですが、その関係でいろいろな人、女性を支援しているグループなどにあうと、そんなクレームをよく聞きます。

まず、法律相談に行った先で相談に応じる弁護士には、女性の立場に共感してくれない弁護士が多い、というクレーム。次に、頼りにならない、自分の利益を守ってくれるための戦略がない、という不満。とくに離婚をしよう、という女性たちやDVの被害者の方々は「弁護士さんがわかってくれない」と傷ついているケースが少なくありません。

ときどき、電話や面談の相談を受けていて「そんなひどい弁護士が!」「そんなに法律を知らない弁護士が!」と驚くこともしばしばで、申し訳ない気がします。

そこで、一年前くらいから温め始めたアイディアが。

弁護士会に新しく、女性の権利のための法律相談を開設しよう、と考えています。東京弁護士会には子どもの相談窓口、犯罪被害者の相談窓口、外国人の相談窓口などがあるのに、女性専用相談窓口がない、これは遅れているわけで、本当は当然あるべきもので、遅れていたわけです。

 そこで、女性の利益と権利を力強く守ってくれる弁護士たちを集めて、できるだけ早く開設するべく、働きかけを本格的にはじめました。離婚に限らず、労働問題も、差別も、セクハラも。女性にとって弁護士も裁判もまだまだ遠い。そんな遠さを解消したいと思います。

来年には、開設しました! というご報告がしたいと思います。

雑誌エココロ・今月号のDonate Now!

地球環境保護を中心に、様々な市民のイニシアティブやライフスタイルを応援している、雑誌のエココロ。  

今月は、滝川クリステルさんがとてもナチュラルな感じで、表紙を飾っています(インタビューもとてもいい)。  

この雑誌は、最初の見開きに、Donate Now! というコーナーで、NPO・市民活動を紹介・応援してくれていますが、今月号は、私が活動している、ヒューマンライツ・ナウを、2ページも使って大きく取り上げていだたきました!  

とても素敵なレイアウトで、私たちの活動を紹介してくださり(カンボジア、ビルマ、フィリピン、インドの各プロジェクトを写真入りで紹介していただいています)、編集局のみなさまにとても感謝しています。 

売上の一部をヒューマンライツ・ナウのキャンペーンに寄付していだたくことになっています。  

私も定期ではないですが、ときどきエココロを読んでいて、まずつくりがとてもきれい。

そして、環境分野のNPOや社会企業家の方たちのアクティブさや素敵な発想、ネットワーキングは、いつも勉強になります。ポジティブに、自分たちが率先してカルチャーを変えようとしているところが素敵だな、と思います。  

たとえば、「グローバル大企業に支配された消費"文化"に対抗し、世界をチャーミングに変える、草の根メディアならではのCC情報にアンテナを張ろう!」 というコーナーでは、環境NGOや企業家のネットワーキングの場として、エコでつながる飲み会[Green Drinks]の紹介や、スローな船旅などが紹介されてます。  

エコ、ピース、そしてまずしさの問題のキャンペーンに続いて、グローバルな人権についても新しい市民活動の流れをつくっていきたいと思っています。  

よろしければ、ぜひエココロのヒューマンライツ・ナウのページと、とても有益なさまざまな記事を読んでいただければ嬉しいです。  

2008年10月21日 (火)

注目のアメリカ大統領選挙

ついにアメリカ大統領選挙だ。私は実は、ずっと-2004年から-バラク・オバマに注目し、期待してきたのだけれど、2008年の大統領選挙に出馬して勝てると、期待はしてきたが、それが実現するとは思っていなかった。イラク政策でも、経済政策でも、あの国民たちからは受け入れられないと思っていた。

ところがいまや、雪崩をうったように、イラク政策でも、経済政策でも、オバマ支持が高まっているとのこと。アメリカに劇的な地殻変動が起こったのを実感する。

2004年に、対外的にはテロとの戦いを強調し、対内的には規制緩和を極限まですすめたブッシュの政策を多くの国民が「それでよいのだ」と支持し、それらの政策に関心のないものも、保守的なキリスト教原理主義のイデオロギーにもとづいてブッシュを支持した。

私は2004年の大統領選挙のとき、アメリカにちょうど留学していたので、心底この国の保守性に驚いたものだが、それから4年、イラク戦争も泥沼、規制緩和・市場万能主義の弊害がここまで極限まできた、という事態に直面して、ようやく人々が目をさまし、おかしいと考え始めたのだろうか。

日本の政権交代も大変注目されるけれど、それを決める総選挙の前にあるこの大統領選挙もとても注目される。なぜなら、好むと好まざるとにかかわらず、アメリカは全世界に影響を与える国だからだ。

 この8年間でみたような、イラクやアフガンなど世界中で罪もない人たちが殺されるような世界をもう目撃したくない。もうどこの国も自分たちと価値観が違うという理由で一方的に侵略をしてほしくない。人々の違いを認めながら、世界が信頼を構築して平和に近付くような外交政策に少しでも近づいてほしい。それにドラコニアンのようなグローバリゼーションも修正すべきで、その鍵はやはりアメリカが握っている。日本もアメリカの政策に事実として大きく影響されている。

 それに、40代の黒人の弁護士、オバマが大統領になる、というのは若者たち、マイノリティたちの意見が政治に届く、ついに私たちの時代がくるのかもしれない、という大いなる期待を与えるものだ。

 しかし、アメリカの人々は2000年、2004年の苦い経験があるので、まだ安心は全然していない。私がみていても、2004年の選挙は本当にあくどいものであった。

ひとつは、テロの危険をあおること。2004年の選挙の2日前に、メディアは、ビン・ラディンからビデオが送られてきた、と一斉に報道、ビン・ラディンは9.11を仕掛けたのは自分たちであり、今後テロを続けるかは、アメリカ国民が誰を大統領に選ぶかにかかっている、というメッセージを送った。このプロットを書いたのは誰か、誰がかかわったのか、わからないが、大変謀略的な出来事だったと思う。

マケインはさすがにブッシュほど極悪でないので、たぶんそこまではやらないのでは、と思う(甘いか?)

もうひとつは、不正選挙。2000年と2004年には民主党支持と思われる貧困層や黒人の人々の投票を妨害し、投票をさせない、ということが大量に発生した。選挙人としての登録を誰かが勝手に取り消したり、誤った情報を与えたりするようだ。実は今年もすでに6つの週で不正が進行中だという。選挙当日に投票を拒絶され、なすすべがなくなることを避けるために、今年は多くの人が事前投票をしているという。以下は、反戦活動をしているグループから来たメールだ。

In 2000 and 2004, the right-wing machine went national with voter intimidation, misinformation, and other manuevers to steal elections. Possible illegal attempts to remove or block registration are underway right now in six states. Now is the time for the antiwar movement to join election activists in communities to protect the vote. Check with local chapters of NAACP, ADC, AFL-CIO, and the ACLU for efforts already underway (see contact info below).

 しかし、ブッシュのときになかったこととして、マケインは、最近、オバマを「社会主義者」だと攻撃しているというので驚いた。サブプライムローン問題に端を発した現在の米国経済は、市場経済万能主義の弊害を明らかにした。それを修正しようとしているオバマに対してこのような攻撃をする、というのは、追い詰められた証拠だなあ、と思う。

 しかし、そういえば、クリントン時代には、アメリカに医療保険制度を導入しようとヒラリー・クリントンが活動したところ、医療保険制度は社会主義的だ、というキャンペーンを医療関係の業界が張って、導入を阻止した、という(マイケル・ムーアの「シッコ」より)。医療保険制度が社会主義的だ、というのは笑ってしまうような話だが、アメリカでは効き目のあるプロパガンダなのだろう。

 こういうわけのわからないプロパガンダや、投票妨害、キリスト教原理主義の牧師たちが南部で繰り広げる説教など、予想される愚かしいことをオバマ・パワーが乗り越えることができるか、注目していきたい。

 このアメリカの状況は今の日本と本当によく似ている。日本も国際競争力を高めるなどという口実で人々が踏みつけられ、企業は巨大な利益を得ている一方で人々の貧困が深刻化して、行き過ぎた資本主義が行き詰っている。私も現在「女性の貧困」の問題に取り組んでいるが、本当にひどい状況で、今注目されている男性たちだけでなく、女性たちも圧倒に社会から踏みつけにされている。

 日本でも普通に働いている人々に優しい政治、人間が大切にされる政治に変わることが切実に求められている。

2008年10月19日 (日)

消えたビデオカメラのゆくえ

先週の真相報道 バンキシャで、ジャーナリスト長井健司さんに関する特集番組をやっていたのをあとでみて驚いた。

昨年のビルマでの軍事政権による民主化デモ弾圧の際の貴重な映像が紹介されていたのだ。長井さんが撃たれた瞬間の映像も流されている。明らかに軍人によって、至近距離から狙われて撃たれたことがわかる。

http://www.dai2ntv.jp/common/misc/kochi2/bankisyasp/index.html

闇に葬られた人権侵害の真相。このビデオをみつけられた制作会社の方々(と思われる)のジャーナリスト魂に感銘を受けた。

(※取材が難しい国であるうえに、真偽不明の情報が多くて、結構情報が錯そうしているので大変なことだったろう)

 軍事政権が飼いならしているならずものであるスワン・アーシーのこともきちんと紹介されていたり、民主化勢力も含め、人々が軍政を恐れているかも描かれていた。しかも、日本政府が、長井さんの真相究明のためにビルマ軍政と行った対話はこの一年に一度しかなかった、という不誠実な態度も!!(日本はつくづく人権侵害に沈黙し、自国民を救わない国だと思う。今回この番組でやっているような「意図的な殺害である」ことに関する事実調査をなぜ政府ができないのだろうか。)

 しかし、長井さんがなぜ標的にされたか、それは、軍政が押収した長井さんの映像を確認しない限りわからない。それは、軍政による弾圧の実態そのものの真相究明にもつながる。だから出したくないのだろう。

実は、NGOヒューマンライツ・ナウでは、昨年9月と今年2月にタイ・ビルマ国境にいき、人権侵害の実態を調査するために、弾圧にあった人々からインタビューを行った。

そこで、長井さんの銃撃があった場に居合わせた僧侶から聞いた話では、長井さんは軍政がヤンゴンの僧院で僧侶に対して行った人権侵害の一部始終を撮影していた、だから狙われたのだ、という。

報告書の全文は

http://www.ngo-hrn.org/active/b.pdf

をみていただければと思うが、抜粋するとその僧侶の話は以下のようなやりとりになる。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

Q 軍政はたまたま流れ弾に当たったと行って
いるが?
長井さんは、南オッカラパ区のングウェチャー
ヤン僧院が襲われたことについて取材をし、一部
始終を撮影していた。それに軍政が目をつけて、
撃ったのではないのかと思われる。

● 私たちは報告書本文にこう記載している。

ングウェチャーヤン僧院(南オカラパ区)は教学寺院として有名で、約350人の僧がいる。ここでは1988年の民主化運動時と同様に、僧侶がこぞって今回の抗議行動に参加と目されたため、特に軍政から狙われた。
27日早朝、20台以上のトラックに搭乗した兵士数百人が、僧院を襲撃した。兵士は僧侶に激しい暴行を加え、200人以上の僧侶を逮捕し、夜明け前に立ち去った。60僧侶たちは複数の僧侶が殴り殺されたと話した。

● この出来事の翌朝に、僧院を訪れた市民は私たち調査団に以下のように証言していた。

朝,ングウェチャーヤン僧院が襲撃されたというニュースを聞いたので,朝9時ころ友人と僧院へ行った。流血の跡などを目撃した。
そのときは,もう軍隊はいなかったが,Swan Arr Shinと思われる人が1人陣取っていて,現場に来る一般人を「帰れ,帰れ」と言って追い払っていた。
僧院の門は普段は閉められている状態だが,ラジオ海外放送のニュースでは,その門を突破して軍が入ってきたとのことだった。門は軍が封鎖してしまい,境内にそもそも入ることができない状態だった。

僧院の庭園に入る道に舗装されているところがあって,そのコンクリートの上に乾いた血だまりが残っていた。大きな血のあとだった。たぶん,僧侶が連れて行かれるときに,ここで殴られて,血を流したのだろうと思った。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

私は、この僧院での僧侶殺害も含め、多くの人権侵害の実態を長井さんが撮影していたのではないか、と推測する。

この事件を風化させるべきではない。

また、武力弾圧から一年が経過したビルマの人たちの苦境について、少し日本の関心が薄れているようにも思う。先週は東京でビルマ関係のイベントを在日ビルマ人のみなさんの協力を得て主催したり、講演したりしたが、国際社会が忘れてしまわないように、もっと厳しい目で軍政を包囲するように、これからも活動していかなくては。

ぜひ今後もこの問題の真相に迫る報道がされることに期待したい。

さきほどご紹介した報告書は、軍政の弾圧を目撃したたくさんの僧侶・市民のインタビューを最後のほうで公開していますので、長いですけれど、ぜひ参照していただけると嬉しいです。

2008年10月17日 (金)

国連で日本の人権にイエローカード

昨日とおととい、スイスのジュネーブで、日本が批准している人権条約「自由権規約」に関する国連による第5回政府報告書審査が行われました。

ニュースにもなってましたけれど、世界の水準から見て日本の人権状況は問題がある、ということで様々な批判がされたそうです。しかも、今回は五回目ですけれど、10年前の四回目の審査のときから、全然改善していない、というので、国連の委員がみんなうんざりしているとか。

取調べの可視化が典型的な例ですが、合理的に考えればいい制度で、改革すべきであるのに、日本では改革が本当に進まない。それに対する私たち市民の批判も甘いのかもしれませんが。

以下で集中的に非難されている死刑については、私も死刑囚の弁護をしている立場から、廃止にむけた議論が進むことを心から望みます。

 肉親を殺された人々にあたるスポットライトと同じスポットライトを死刑の恐怖におびえながら、無実を叫び続けている、日本の死刑囚にもあててほしい。そして、死刑のプレッシャーからくる拘禁反応で精神を病んでしまった死刑囚にも、そして無実を主張し続けたのに、処刑されてしまった死刑囚にも。そして死刑が執行されるその瞬間に起きることにも。

国連 日本の死刑制度に批判(10月17日NHKニュース) 
http://www.nhk.or.jp/news/k10014783671000.html 

日本の死刑・代用監獄に批判相次ぐ 国連規約人権委審査(10月17日朝日新聞) 
http://www.asahi.com/international/update/1017/TKY200810170051.html 

日本の死刑、代用監獄に批判続出 国連委、10年ぶり対日審査(10月17日共同ニュース) 
http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008101701000190.html 

死刑制度に不満相次ぐ=国連委の対日人権審査で(10月17日時事ドッドコム) 
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008101700119 

死刑廃止:「勧告は・・・」国連人権委が日本批判(10月17日毎日新聞) 
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081017ddm012040030000c.html 

「日本は死刑減らすべき」国連自由権規約委、10月末に勧告へ(10月17日日経新聞) 
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20081017AT1G1700917102008.html


足利事件 DNA再鑑定へ

私も応援&コメントしてきた足利事件で、DNA再鑑定の可能性が出てきた、とのこと。

今日のニュースで流れていました。

http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/yomiuri-20081017-00132/1.htm

可能性、ということで既にニュースになっているのがどういうことか、知りたいところですけれど、いずれにしても実現するとすれば、日本の刑事裁判にとって大きな一歩となる、画期的なことです。

 米国では、DNA鑑定によって無罪ということが明らかになって死刑台から生還する死刑囚があとをたたない状況です。そのため、死刑囚や懲役刑囚にDNAの再鑑定を受ける権利を保障するシステムが整っているのです。

 人が決める裁判、誤判はあってはならないことだけれど、それでも誤判が起きないようにするため、そしておきてしまった誤判を救済するため、科学的に間違いのない証拠であるDNA鑑定を受ける権利を被告側に保障すること、その前提として、DNA鑑定資料への被告側のアクセスを認めることがとても重要です。それはとてもあたりまえのことなわけですが、日本では権利として認められてこなかった。

 遅きに失した感はあるかもしれませんが、もし実現するとしたら、裁判所の英断として評価したいものです。

 私もここのところ、この問題について、裁判所が全然乗ってこないなか、取材に応じたり、原稿を書いたりしてきたのですが、まだなんともいえませんが、「よかった!」と素直に喜びたいと思います。

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栃木県足利市で1990年、同市内の女児(当時4歳)が誘拐・殺害された「足利事件」を巡り、殺人罪などで無期懲役が確定した

利和受刑者(62)が、無罪を主張し裁判のやり直しを求めた再審請求の即時抗告審で、東京高裁が、争点となっていたDNA鑑定の再鑑定を認める可能性が出てきたことがわかった。

 鑑定が実施されることになれば、確定判決の根拠となったDNA鑑定より精度の高い鑑定が行われるとみられ、同高裁の判断が注目される。

 確定判決によると、菅家受刑者は90年5月、女児を誘拐して絞殺。1、2審、上告審とも、女児の下着についていた体液が菅家受刑者のDNAの型と一致するという鑑定の証拠能力を認め、無期懲役が確定。2000年7月の最高裁決定はDNA鑑定の証拠能力を認めた初のケースとなった。菅家受刑者側は宇都宮地裁に再審請求したが、同地裁は今年2月、請求を棄却。菅家受刑者側が東京高裁に即時抗告した。関係者によると、DNAの再鑑定を請求した弁護側に対し、検察側は意見書で「必要ない」としつつ、裁判所が鑑定を実施する意向の時は反対しない考えを示したという。

 ◆足利事件=1990年5月、栃木県足利市のパチンコ店から女児(当時4歳)が行方不明になり、遺体で発見。栃木県警は91年12月、菅家受刑者を殺人などの容疑で逮捕した。

NHKなどでも報道されてますね。

http://www3.nhk.or.jp/news/t10014783901000.html

菅家

(

すがや

)

2008年10月16日 (木)

国連大学でお話をします。

恐怖の日が刻々と迫りつつあります....

国連大学で初めて講演をすることになりました。

人権保護・促進におけるNGOの役割

というのが私にあたえられたテーマで、10月28日に講演です。

とても名誉なことですけれど、また、少なくとも月に一、二度はこのテーマで講演してるんですけれど、問題は英語で講演する、ということです。

また法政大学でもなぜか、来週、英語でコメンテーターとして議論に参加するように頼まれてしまいました。

留学から帰って、国際的な仕事はしているものの、やはり日本での生活が中心なので、英語は衰えてしまう。

だいたい、私が英語で能弁に語るのは、怒っているとき。

プチッとなると、英語が出てくる。アメリカにいたころは、喧嘩の材料に事欠かないので、よく英語で喧嘩をしていましたし、イラク戦争とか、死刑問題とか、怒る話題には事欠かず、そんな会話は弾んだものでした。

今でも海外に出ると、日本やどこかの国の人権侵害の話なので、なんとかなる。海外で、日本の刑事裁判についてプレゼンを頼まれる機会が多いんですが、頭にきてしまうと、時間をオーバーしても語っているようです。

ところが、もともとの実力はないので、理路整然と、穏やかに、みなさんの前で英語で話すのは大変苦手。

 最悪の事態を回避するために、そろそろがんばって英語のブラッシュアップをしなければ、と思いつつ。。。

 でも、聞きにきてくれるのは、世界各国の若者たち。

 これから世界にまた飛び散って、世界の未来をつくっていく人たち。

 何かを持ち帰ってもらえるようにしたいものだなあ、と思います。

 

2008年10月15日 (水)

日本の民法は時代遅れ?

 最近のパル・システムのニュースレターPOCO21に私のインタビューが掲載されています。 パル・システムに参加されている方、よろしかったら読んでみてください。

 テーマは「日本の戸籍は女の自由を束縛してきた」。

 ばりばりフェミっぽいタイトルですけれど、実はそうでもなく、地に足をつけて、実際に女性たちが直面している不都合をいろいろと取材されています。

  「離婚後300日問題」を解決するために、私は民法改正の動きを応援しています。

 離婚後300日に限らず、民法は時代遅れになっていて、女性が自分らしい生き方を選択するために改正すべきところがいろいろあります。

  ところが、民法が時代遅れなら、社会はその先を行っているかというとそうではない、そんな現状も変わるといいな、と思っています。

 たとえば、夫婦別姓。働いている女性の場合、ある程度信用を確立した自分の名前を変えるのはものすごい不利です。

 で、私の場合、結婚しても姓を変えたくなかったので、婚姻届を出していない事実婚なんですけれど、それが気に入らず、結婚パーティーに来なかった夫の知り合いもいましたね。実に驚きましたが(^^;)

  その後、夫婦共有名義で家を購入しようとしたら「籍が入っていないので、共有名義では銀行の決済がおりません。不動産購入を機に籍を入れたらどうです」とか不動産屋に言われ、頭にきたので、自分の単独所有で購入してしまったことも(@@;)

 女性たちのこうした不便・不満を声にあげて、風通しのよい生き方のできるような法律に変えるよう、今後の政治に期待したいですね。(弁護士会は90年代から民法改正を求めています)。

2008年10月13日 (月)

カフェを始めます。ほか、今週のラインアップ

この秋からカフェを始めます、サイクロン支援チャリティコンサートなど。
NGOヒューマンライツ・ナウのメルマガをこの場を借りて、
ご紹介させていただくことにします。
ぜひ、気に入ったイベントなどがありましたら、気軽にお立ち寄りください。
★:''*☆:''*★:''* ヒューマンライツ・ナウ 通信★:''*☆:''*★:''*
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                 2008.10.13発行 
人権NGO ヒューマンラ イツ・ナウ(HRN) 
                        http://www.ngo-hrn.org/

<<目次>>
【1】10月18日(土)ヒューマンライツ・カフェが始まります。
【2】伊藤事務局長がHRNのビルマ人権調査について報告します。
【3】ビルマ(ミャンマー)・サイクロン被災者救援チャリティ・コンサートのお知らせ
【4】品川区主催の人権講座での講演のご案内
【5】グローバル・フェスタが終わりました。
【6】ボランティア・インターンを募集しています。

【1】10月18日(土)ヒューマンライツ・カフェが始まります。

ヒューマンライツ・ナウではこの秋より、身近に世界の人権問題を語り、考え、交流していただく機会を つくろう、ということで、イベント「ヒューマンライツ・カフェ」を開始することになりました。
国際交流の第一歩は、仲良くなること、ということで、人権侵害の改善を求めているアクターのみなさん との交流、参加者どうしの交流もできる機会に、と思っています。

第一回は、ヒューマンライツ・ナウが ずっと取り組んでいるビルマの人権問題を女性の立場からチョチョアイさんに語っていただきます。
また、在日ビルマ人ミュージシャンによる演奏も予定しています。
ビルマの自由を訴えるパワフルなサウンドやめったにきけないビルマ音楽は聞きごたえ十分です。
ぜひ、お誘いあわせのうえ、参加してください。

Human Rights Café
@ クワトロ エス プラス 新宿

ビルマ トーク イベント
16:00-17:30  入場料1000Yen (1ドリンク付)
ゲスト: チョチョアイさん(在日ビルマ人・ビルマ女性連盟日本代表) ご自身の体験とビルマで軍事政権によっておこなわれている人権侵害についてお話 してくださいます。

ビルマナイト
18:00~
入場無料(フード・ドリンク別途)
在日ビルマ人ミュージシャンが大集合!
おいしいビルマ料理もご用意しています。
日ごろなかなか触れることのできない音楽と文化に囲まれて、お酒を飲みながら楽しい夜を過ごしましょう。
主催 ヒューマンライツ・ナウ

場所
 クワトロ エス プラス (新宿区新宿1-2-6 花忠ビルB1F)
丸の内線・新宿御苑駅二番出口から徒歩一分。
都営新宿線・新宿三丁目駅から徒歩7分
http://4splus.com/eigyou.html

※ 今週末はほかにもビルマに関連するイベントが開催されますので、
ぜひご参加ください。

【2】伊藤事務局長がHRNのビルマ人権調査について報告します。
10月18日 (土) 9条フェスタ 2008 きゅりあん(品川区立総合区民会館)

ビルマ・タイ国境・人権調査を終えて~ビルマの現状に日本社会がなすべきこと

講師:伊藤和子(ヒューマン・ライツ・ナウ)

主催 アムネスティ・インターナショナル日本
http://www.9joren.net/9jofesta/

【3】ビルマ(ミャンマー)・サイクロン被災者救援チャリティ・コンサート
ビルマ市民フォーラムの主催のチャリティ・コンサートです。

ビルマ(ミャンマー)・サイクロン被災者救援チャリティ・コンサート
http://pfbkatsudo.blogspot.com/2008/08/blog-post_26.html

被災者への思いを込めて、10月17日にチャリティ・コンサートを開催します!
いまも被災に苦しむビルマの人々を歌と詩で支えましょう!
【出演者】 ★沢 知恵 (さわ ともえ)http://www.comoesta.co.jp/
ピアノ弾き語り「アメイジング・グレイス」「こころ」「死んだ男の残したものは」 ほか
★いとうせいこうhttp://ameblo.jp/seikoito/
クリエーター”ミャンマー軍事政権に抗議するポエトリー・リーディング QUIET”
★根本 敬上智大学教授現地映像と講演 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■とき:2008 年10 月17 日(金) 18:30 開演(開場18:00)
■場所:星陵会館
http://www.seiryokai.org/kaikan.html
( 東京メトロ半蔵門線・南北線・有楽町線「永田町駅」6 番出口下車・徒歩3 分)
■入場料 3,000 円 (大学生以下 2,500 円)
全席自由本コンサートの収益金はビルマ(ミャンマー)のサイクロン被災者救援と
現地復興のために、軍政を経由せず確実な方法で使われます。
■主催:ビルマ市民フォーラム
■後援:ビルマ情報ネットワーク、在日ビルマ人共同行動実行委員会
(社)アムネスティ・インターナショナル日本
★チケットの購入方法★郵便振替での受付は10月6日付振込み分までとさせて
頂いておりますが、10月8日(水)現在、お席にはまだ余裕がありますので、
お電話かメールにてお問合せください。 ★当日券もあります!直接会場にお越しください!
●郵便振替:名義:ビルマ市民フォーラム 番号:00110-6-729698
●メール: p...@izumibashi-law.net
●電 話: 03-5312-4817(月~金10時~18時半。不在の場合はメールにてご連絡ください)
■お問合せビルマ市民フォーラム 事務局電話:03-5312-4817
(月~金 10時~ 18 時半。不在の場合はメールにてご連絡ください)
E-mail: pfb@izumibashi-law.net
HP: http://www1.jca.apc.org/pfb/
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◇出演者 紹介
★★★沢 知恵 ( さわ ともえ)歌手(うたとピアノ)。
1 9 7 1 年神奈川県で日本人の父と韓国人の母の間に生まれ、
幼いころより日本、韓国、アメリカで育ち、ピアノに親しむ。
東京芸術大学在学中に歌手デビュー。現在までに1 8 枚のアルバムを発表。
9 6年より海外でもコンサート活動を始め、9 8 年には韓国で初めて日本語でうたう。
同年第4 0 回日本レコード大賞アジア音楽賞受賞。
おもなテレビ出演「徹子の部屋」「題名のない音楽会」など。
▼My Space沢さんの歌が試聴できます。http://www.myspace.com/tomoesawa
★★★いとうせいこう1 9 6 1 年生まれ。
著書に『ノーライフキング』(新潮社)など多数。
現在は雑誌「P l a n t e d 」(毎日新聞社)編集長のほか、
「ビットワールド」(N H K 教育)などのテレビでも活躍中。
昨年9 月のビルマでの僧侶と市民による抗議行動と弾圧後、それをうけて、
ビルマの軍事政権に抗議するT シャツをつくる。
アースデー2 0 0 8 では、「ミャンマーの軍事政権に抗議する
ポエトリー・リーディング」を行い、多くの観客を熱狂させた。
▼ いとうせいこう:ミャンマー軍事政権に抗議するポエトリーリーディングの模様
2008年4月19日@代々木公園(ビルマ情報ネットワークHPより)
http://www.burmainfo.org/solidarity/itoseiko_20080419.html
★★★根本 敬上智大学外国語学部教授、ビルマ市民フォーラム運営委員。
1 9 5 7 年生まれ。ビルマ近現代史を専門とし、同国のナショナリズムの形成と
展開をテーマに、現代政治の分析も含みながら研究を続けている。
著書に『アウン・サン:封印された独立ビルマの夢 現代アジアの肖像』
(岩波書店)、共著に『ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー』(角川書店)、
『ビルマ ( 暮らしがわかるアジア読本) 』(河出書房新社)、『東南アジアの歴史』
(有斐閣)など。このほか論文多数。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【4】品川区主催の人権講座での講演のご案内
10月14日(火) 午後2:00-4:00
品川区 人権啓発・社会同和教育講座
"グローバルな視点で考える人権"
品川区立中小企業センター
タイトル「世界の人権、日本の人権」
講師 弁護士、ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子
申し込み方法は以下をご覧ください。
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/jigyo/06/syogaigak/2-3-5dowa.html

【5】グローバル・フェスタが終わりました。
 10月4日、5日のグローバル・フェスタでは、ボランティア・スタッフが
ヒューマンライツ・ナウの活動をアピール、特にビルマ、インドの人権状況や 女性をめぐる状況を説明し、支援を求め、多くの方が新しくヒューマンライツ・ ナウにメルマガ購読などのかたちで関わってくれることになりました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

【6】ボランティア・インターンを募集しています。

ヒューマンライツ・ナウの活動を一緒に進めてくださる、ボランティア、インターンを 募集しています。
18日の午後1時よりボランティア・ミーティングを開催しますので、参加してみよう、 という方は木曜日までにメールでご連絡ください。info@ngo-hrn.org
また、24日午後7時30分より、ヒューマンライツ・ナウ事務所にて、 インターン・ボランティア説明会を開催します。こちらも事前に申し込みのうえ、 是非ご参加ください。

ヒューマンライツ・ナウ事務局
〒110-8605 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3F
電話 03-3835-2110 Fax 03-3834-2406
連絡先 info@ngo-hrn.org
ウェブサイトhttp://www.ngo-hrn.org/

ボーンズ・骨は語る。

 最近、あちこちで宣伝をみかけるアメリカの刑事ドラマ「ボーンズ 骨は語る」。
  この夏までは全然知らなかったのだが、ある尊敬する裁判官から教えていただいて、面白いのでよくみるようになってしまった。

私はCSIという捜査ドラマも好きなのだが、とにかく、物証や犯罪の痕跡、ボーンズの場合は遺体、骨、というところから科学の力で、犯人をつきとめてしまう、という、徹底した物証主義なのが好きだ。

 物証が弱いと、いきおい自白や、不確かな証言に頼って、寄木細工のように状況証拠を積み重ねて有罪を立証しがちなのだが、それって人間の主観でゆがめられる可能性も多いので、とってもあやうい。
 それに対して、徹底して物証を科学的に分析することにこだわって真実を解明しようとするところは、とても潔いし、捜査の王道だ、と思う。

 とはいえ、ドラマに出てくる科学技術のなかにはすごい神業的なものも多いので、「これってみんな本当なのだろうか」とどうしても不思議に思い、「驚いたんだけれど、いったいこれって本当にアメリカで起きていることなの?」とアメリカ在住の友人に聞いてみた。

 友人がいうには、実は、ドラマのほうが現実よりも進んでいる、というところもあるらしい。結構アメリカでも、古典的な自白に頼ったりする捜査も少なくないわけだし、FBIみたいに優秀な科学者をすべての州で雇えない。
 それでも、ドラマの影響を受けて、陪審員は、ドラマと同様の科学的立証を要求するようになってきていて、検察側はますます高度に立証を求められるようになった、という。検察側は有罪を獲得するハードルが高くなったことに、悲鳴をあげているんだそうだ。

 しかし、そんな状況をきっかけにして、検察側はますます物証による立証に力を入れることになり、結果的に物証中心の捜査を進める方向に進みつつあるようで、ドラマが好ましい影響を生んだ、ということができる。 (陪審制で、普通の市民の考えが刑事裁判にダイレクトに反映される、
いかにもアメリカらしい話だ)。

 日本ではいまだに捜査側は自白にばかりこだわり、取調べの可視化にもあくまで反対して、自白をとることばかりにきゅうきゅうとしているけれども、もう少し、自白に頼るよりも、物証からわかることをとことん突き詰める、というアメリカのやり方に学んでほしいと思う。   骨は真実を語る(科学が正しければ)けれど、自白や証言は時として真実を語らないものだ。(過去ログより)。

2008年10月12日 (日)

あまりにひどいこと。三浦和義元社長、移送先のロスで自殺

さきほど、このニュースを知って愕然とした。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081011AT1G1101S11102008.html

日本でひとたび、服役をし、その後無罪が確定した人を他国が逮捕・起訴するなど、(司法制度が機能していない国や、ジェノサイドなどの重大人権侵害事案でもない限り)、国際人権法で保障された一時不再理の原則に照らして、とんでもないことである。

また、日本にはない、「共謀罪」で訴追され、「共謀罪」については一時不再理の原則の対象でないと裁判所が判断した、というのも、日本では到底ありえないことであり、共謀罪処罰をするアメリカの怖さである。

 三浦氏の事件は、私が司法修習生時代、配属された東京地裁で審理に立ち会っており、裁判所でよく三浦氏を見かけた。一審有罪になりながら、長い長い裁判で無罪を勝ち取った経緯を知っている。

米国で逮捕された後、私が米国の刑事司法に詳しいことから、三浦氏の支援者の方に「集会にきて発言してほしい」と頼まれたことがあったが、日程があわずに、参加できなかった。そんなこともあり、今になって何もできなかったことが申し訳ないような、複雑な気持ちである。

ただ、私はこの事件の法的な検討は、連邦最高裁までもつれこむ、長い長い法的論争になるだろう、と思っていたのだが、三浦氏は自ら命を絶つほどまでに精神的に追い詰められていたのだ。

 どのような動機で米国検察当局がこの事件を蒸し返す気になったのか、誰の執念なのか知らないが、ひとたび日本の最高裁で無罪が確定した人間を訴追し、追い詰めて命を奪うような結果をもたらすなど、実に許し難いことをしたというほかない。

 長期間かけた裁判の末の「無罪判決」という、日本の司法判断の重みをなんら尊重することなく無視して行動した米国司法当局に、日本は自国民の人権の観点から、毅然と抗議すべきではないのか。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081011AT1G1101S11102008.html

三浦和義元社長、移送先のロスで自殺

 外務省に11日入った連絡によると、1981年の米ロサンゼルス銃撃事件で今年2月に逮捕された元会社社長、三浦和義容疑者(61)=日本では無罪が確定=が10日午後10時(日本時間11日午後2時)ごろ、拘置中のロス市警の独房で自殺を図り死亡した。米捜査当局の「共謀罪」での訴追手続きも、出廷目前の自殺で最悪の結末を迎える見通しとなった。

 在ロサンゼルス日本総領事館にロス市警から入った連絡によると、三浦元社長は現地時間の10日午後9時45分(日本時間11日午後1時45分)ごろ、ロス市警本部の独房内でTシャツで首をつっていたところを係官に発見された。同日午後10時ごろ、搬送先の病院で死亡が確認されたという。

 三浦元社長は米自治領サイパンで逮捕され、妻だった一美さん(当時28)の殺害を目的にした共謀罪に問われ、ロス郡検察が審理の準備を進めていた。10日にサイパンから、事件を管轄するロサンゼルスに移送され、ロス市警本部の留置場に収容。週明けの14日には罪状認否のためロス郡地裁に出廷する予定だった。 (11日 21:42)

服はZARA、さらにH&Mに期待。

こちらの記事は2008年に投稿したものです。2014年以降、私はファストファッションに関する調査を行い、その裏側を知り、改善を求める活動をしていますので、ファストファッションを推奨することはもうしていません。しかし、単に削除するのでなく、2008年当時の私の認識はこうであったということを事実としてとどめておくことには意味があると考えていますので、冒頭にこのようなコメントをつけたまま残すことにいたしました(2015年4月4日)

最近の洋服といえば私はほとんどZARA一筋。

http://zara.livedoor.biz/archives/50895452.html

ニューヨークにいたころに、価格がリーズナブルでかつおしゃれなZARAの服のファンになり、たくさん購入。「帰国したら日本では買えないなあ」と残念に思っていたら、嬉しいことに、新宿にも、渋谷にもZARAがあるのを発見。価格も本当にうれしい設定なので、どんどん購入しています。

今夜、衣替えをしたのですが、毎朝出勤前に洋服の組み合わせに迷って時間がかかってしまうを避けるため、最新の洋服で、よさそうな組み合わせをつくってポラロイドにとりました(モデルの川原亜矢子さんが本で進めていたやり方です)。すると、今回は、活用している服の6割くらいがZARAなんですね。これにはさすがに驚きました。

ベネトンも好きですが、共通するのは良心価格でおしゃれということ。

「職業柄、もっと高い服買ったら?」とときどき言われるのですが、余計なことにお金をかけない主義なので、ZARAで何の問題もない以上、あえて高い服を買う必要なし、という感じです。そうそう、最近の「Story」で中村江里子さんが、パリでZARAを愛用している、という記事も発見(ただ、普段着として、と書いてありましたが)

それに、高い服を一着買って、それが購入金額に見合うのか確信がもてず、かつそれ以上欲しいものを変えない状況ってストレスたまりますけれど、好きな服を3着も5着もまとめて買っても、そんな高い一着の半分くらいの価格で会計ができると、なんとも痛快な気持ちですよね。

そんな私が、もうひとつ注目しているのが、ついに日本に上陸したH&M。これもニューヨーク時代に気に入っており、五番街のショップによく行ったものでした。これも良心価格でありながらおしゃれで、大好きなショップです。

http://www.hm.com/jp/#/startpagejapan/

ついに銀座に店舗ができたようで、嬉しい限りですが、あまりに人気で、平日でも一時間並ぶとか、雑誌に書いてあり、信じがたい話ですが、そういう状況なので、まだ偵察に行っていません。少し落ち着いたら、冬物を探しに行ってみようと思いますが。

ところで、法廷がある日でなければ、ニューヨークや東南アジア等に出張に行った際に買った服(いずれも日本では考えられないくらい安いが個性的)をそのまま着てしまうのも大好きで、時にはちょっとだけ異彩を放っていたいと思っています。

2008年10月11日 (土)

裁判員制度。「延期」ではなく「見直し」の努力を。

来年5月に導入が予定されている裁判員制度について、最近、以下のような論文を発表しました。

長いですけれど、全文掲載します。みなさんはどのようにお考えでしょうか? 


裁判員制度の「延期」ではなく、「制度見直し」の努力を

                         弁護士  伊藤和子

1 裁判員制度に関して、複数の野党が、「延期」「延期も含む再検討を」などとする見解を発表し、少なからぬ衝撃を呼んでいる。国会が一度は決議した裁判員制度について、何らの課題も方向性も示さないまま、無期限延期を決めて、再び刑事裁判を職業裁判官に白紙委任するとしたら無責任な話であり、私はそのような延期論には賛成できない。
しかし、様々な疑問や懸念のあるなか、「決まってしまったのだから三年後の見直しまでは我慢してとにかく施行しよう」と突き進んでよいのか。
先日、裁判員制度に関するテレビの討論番組に参加する機会があり、識者の見解に接するとともに、その後に視聴者の方や市民から送られた感想・意見に多く接する機会があった。特に深夜を押して長時間の番組を見る熱心な市民の方々からの懸念表明を読んで、国民の不安や反対は決して根拠のないものではない、と感じた。多くの国民は真剣に考えて懸念しており、その疑問に応えないまま、表面的な広報キャンペーンをしても問題は解決しないだろう。
 裁判員制度は、制度設計段階における日弁連の当初要求からみて著しく不十分なものにとどまっており、冤罪防止のための条件整備も進んでいない。さらに問題なのは、法律の条文を離れて、裁判所主導で運用に関する既定路線が形成されつつあり、制度が大きく歪められていることである。
まだ、施行まで時間は残されている。これを機会に、臨時国会や来年の通常国会で十分な審議と国民的議論の時間をとって、必要な修正を実現し、かつ、運用に抜本的な見直しを迫っていくべきだと切実に思う。問題は多々あるが、ここでは最近もっとも懸念している点に絞って述べたい。
2 量刑について
死刑・無期を含む事件を対象とする裁判員制度下で、国民は死刑・無期という人の生死・運命に関わる判断を多数決で強いられるが、このことが国民の負担感の最大の要因となっているようである。「証拠に基づいて有罪・無罪を決めるならよいが、人の一生を左右する死刑か無期かの判断を、何を根拠に決めればよいのか」という懸念が極めて多い。しかも、量刑は原則単純多数決とされており、死刑にどんなに反対の者がいても(死刑廃止論者でも)、死刑判決が合議体全体の結論として出される。そういう職業と知りつつ職業選択の自由により職業裁判官となった者なら格別、そのような選択をしていない市民に、一生そのような十字架を背負わせるというのは過酷な負担ではないか。
先進国で未だ死刑を維持しているのは米国と日本だけであり、欧州では市民が死刑判断に参加する余地はない。米国でも陪審は死刑事件においては、全員一致で有罪評決をし、かつ、全員一致で死刑と判断したときだけ死刑評決が出される(米上院は今年、陪審12人中10人が死刑に賛成すれば判事は死刑を決定できる、という法改正案を否決したばかりである)。市民参加で多数決により死刑を決める、というのは世界的に異例な事態である。
また、日本では死刑に関する議論は成熟しておらず、冷静な議論が成立しているとは到底いえない。昨年の国連総会は、死刑執行停止を世界に呼び掛ける決議を賛成多数で採択したが、政府はそのような国際的潮流すら裁判員となるべき国民にまったく周知していない。(むしろ最高裁は、明らかな死刑廃止論者は裁判員から排除するとしているhttp://www.courts.go.jp/saikosai/about/iinkai/keizikisoku/pdf/07_05_23_sankou_siryou_05.pdf)。こうした状況のもとで、何のよって立つべき基準も示さず、「死刑については市民の常識に任せよう」と、無作為抽出された市民を矢表に立たせるのは無責任である。裁判員の責務から量刑判断を外す法改正は是非とも実現すべきである。
3 「審理は原則3日以内」という運用の危険性
 最高裁は、普通の人が抵抗なく参加できるのはせいぜい3日だ、として、3日以内にすべての立証を終わらせることを前提に、当事者双方に争点を徹底的に絞り込ませ、立証も大幅に制限する方針のようである(司法研修所編「裁判員制度の下における大型否認事件の審理の在り方」参照)。裁判員法には何ら規定がないのに、いつのまにか、すべての裁判員裁判を超短期審理で行うことが既定路線になろうとしているようだ。
しかし、極刑が予想され、有罪無罪が徹底して争われる事案について、事実審理、量刑審理、評議・評決のすべてを3、4日で終わらせる、というのは暴論である。そのために必要な立証が大胆に制限され、防御権は著しく侵害され、真実発見に反する結果になる重大な危険がある。また、事実認定に関する評議も、量刑判断も、全員一致をめざすどころか、「皆さんに早くお帰りいただくために」議論を尽くさないまま多数決評決となって終わる危険性が高い。
 実は、市民の懸念のなかにはこのような短期審理で判断を迫られることへの危惧が少なくない。制度に反対、または参加したくない、という市民の意見のなかには、「3,4日で有罪無罪も、刑も決めるというが、そんな時間で人の一生を左右する判断をするのは無責任だ。そんな恐ろしい裁定には、加わりたくない」「冤罪も増えるでしょう」という趣旨の批判が目立った。本当に誠実に刑事裁判に関わろうとする市民であれば、人の生き死に関わる問題を拙速に決めたくない、たとえ時間がかかっても丁寧に関わりたい、と思うはずではないだろうか。3日以上は集中力が続かないだろう、などというのは国民をばかにした考えだと思う。
 最高裁はおそらく、米国のたいていの陪審裁判が3日程度で終わる、という前提でこうした方向性を打ち出したのであろうが、前提に大きな誤りがある。米国では重罪・軽罪の如何を問わず、争いのある事件が陪審となる。ところが、殺人事件で否認し有罪評決まで進むと死刑の危険があるため、認めて司法取引で終わる事件が少なくなく、殺人事件で陪審に移行するケースはそれほど多くない。そして、真剣に無罪を争う殺人事件では、数週間ないし数か月かかる例が多い。それでも対応できる、という人に、陪審員になってもらうのであり、それで十分成り立っているのだ。一方、南部の州では、死刑事件でも2日程で結審することが少なくないが、これは貧しくて私選弁護人を雇えない黒人の被告人に不熱心な国選弁護人がついて、必要な立証をしないためであり、こうした拙速裁判では冤罪が続出して大きな社会問題になっている。
 私は米国で多くの冤罪事件を調べたが、冤罪は陪審に必要な情報が与えられないときに発生していた。ある米国の冤罪事件では、検察官が被告人に有利な証拠を開示せず、真実から陪審が遠ざけられたまま有罪・死刑の評決がされ、雪冤まで多年を要したが、「必要な情報を与えられないまま誤った死刑判決を出すこととなった陪審員たちは深く悩み、傷ついていた。彼らも冤罪の犠牲者だった」(元死刑囚の発言)という。今導入されようとしている超短期審理により、裁判員に必要な情報が与えられず、審理が尽くされず、納得もいかないまま拙速な判断を迫られることになれば、被告人も裁判員も冤罪の犠牲者になる危険がある。このような運用の方向性には、強く反対すべきだ。
4 「無罪推定原則の徹底」はされるのか。
米国の陪審制度では、無罪推定原則が判断の根本原則として陪審員に幾度となく徹底されている。裁判官は、公開法廷において繰りかえし無罪推定について説示を行い、陪審員選定手続においてもこの原則に従えるか、と陪審員に問い、従えない者は公正な裁判ができない者だとして不適格排除される。
ところが、裁判員制度ではどうか。そもそも裁判官による公開法廷での説示がなされず、評議中に裁判官が裁判員に説明を行う(裁判員法39条)こととなっていて、密室でどのような説明がされるかを知ることもできない。
昨年、最高裁刑事規則制定諮問委員会は、評議での立証責任などに関する裁判員への説明に関して、「法39条の説明例」という文書を作成・公表したが、そのなかには無罪推定、「疑わしきは被告人の利益に」の原則へ言及が全くない。(http://www.courts.go.jp/saikosai/about/iinkai/keizikisoku/pdf/07_05_23_sankou_siryou_03.pdf)。この「説明例」によると、裁判官は、立証責任について「証拠を検討した結果,常識に従って判断し,被告人が起訴状に書かれている罪を犯したことは間違いないと考えられる場合に,有罪とすることになります」と説明すればいいという。最高裁は、裁判員選定過程における質問例も作成して公表しているが、これにも無罪推定に関連するものはない。これでは無罪推定の徹底どころか、裁判員は、「疑わしきは被告人の利益に」という言葉を裁判官から一度も説明されないまま、判断することになろう。上記説明例では、被告人を有罪とするストーリーと無罪とするストーリーのうち、常識で判断して合理的なのはどちらか、というような、「合理的疑い」よりはるかに低い立証責任で、有罪・無罪が判断される危険性がある。私は、弁護士会の模擬裁判の評議を評価する役割を経験したが、評議では、市民から「(理由をあげつつ)有罪というストーリーのほうが無罪というストーリーよりも腑におちるので、有罪」など、無罪推定原則をまったく履き違えた意見や、直観的な有罪論が展開され、それが誰からも修正・訂正されないまま、評決になだれこみ、過半数で有罪、という評決をいくつも見た。上記のような説明では、こうした由々しき事態が現実に起こることを回避できない危惧がある。また、99%の有罪率を前提とする裁判官の事実認定のあり方を転換するのも困難であろう。
「疑わしきは被告人の利益に」が刑事裁判の鉄則であるということは、1975年白鳥決定で最高裁自らが判示したものである。裁判所からの裁判員候補への質問や公開法廷での説明に、無罪推定原則をきちんと導入させるよう、迫っていかなければならない。
5 このほか、取調べの全面可視化が実現していないこと、守秘義務と罰則規定、開示証拠の目的外使用など、問題は山積している。審理期間の問題や無罪推定の徹底などの運用問題も、個々の弁護士の戦いでは限界がある。「無条件延期」でもなく、「無条件実施」でもなく、この機会にもう一度国民的議論を尽くし、必要な改正を実現させ、誤った運用の方向性を正面から問題とし、是正を勝ち取る、ぎりぎりの努力をする姿勢に立つべきだと考える。

2008年10月10日 (金)

講演のお知らせ

すっかり秋らしくなってきました秋はイベントの多い季節ですね。

私も来週、三つの以下のイベントでお話させていただく機会があります。

テーマは全部違うんですね。新しくいろいろな方とおあいできたりするのを楽しみにしています。

10月14日(火) 午後2:00-4:00

品川区社会教育同和講座

品川区立中小企業センター 

タイトル「世界の人権、日本の人権」 

弁護士、ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子 http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/jigyo/06/syogaigak/2-3-5dowa.html

10月16日 (木) 講演「裁判員制度-その問題点と展望」聖学院大学政治経済学部

講演者 岩下肇 弁護士、荒川区監査委員、元最高検察庁検事

講演者 伊藤和子  弁護士、国際人権 ヒューマンライツ・ナウ事務局長

【日時】 10月16日、15:10分より

【場所】聖学院大学チャペル宮原駅・日進駅より学生バスがあります。ご利用ください。【入場無料・予約不要】

10月18日 (土) 9条フェスタ 2008 きゅりあん(品川区立総合区民会館)

 ビルマ・タイ国境・人権調査を終えて~ビルマの現状に日本社会がなすべきこと 

講師:伊藤和子(ヒューマン・ライツ・ナウ)

主催 アムネスティ・インターナショナル日本 

2008年10月 9日 (木)

思いは国境を越えて-ヒューマンライツ・ナウで活動をすること。

 

 アンジェリーナ・ジョリーは「思いは国境を越えて」という手記を出し

ていますが、彼女は基本的人権の擁護を世界で実現したい、という

思いから様々な行動をしています。

 私も立場は違うけれど、そんな思いで活動する者の一人です。

 2006年に弁護士、研究者、ジャーナリスト、NGO関係者に呼び

掛けて、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウを発足し、今は

弁護士業をしながら、この団体の事務局長として飛び回る

生活を送っています。

これは私の昔からの夢がひとつのかたちになったもの。

 人身売買、児童労働、紛争下での人権侵害、難民、

貧困、女性に対する暴力。

世界にはそんなさまざまな人権侵害があって、そんな

ニュースを聞くたびに胸がうずく。

 「世界のために何か法律家として貢献できることはない

だろうか」と思い続けていました。「国境なき医師団」という

世界的に有名なNGOがあり、医師たちは国境を越えて

世界の紛争現場に駆けつけ、困っている人たちに医療支援をする。

 日本でも私が一方的に尊敬する鎌田實先生のような方が献身的

な努力をされている。

 では、法律の知識を持ち、人権を守るために活動するはずの

弁護士はどうして、国境を越えて世界の人権問題に取り組めない

のだろう、と思っていました。

 そんな思いを強くしたのは、弁護士になって二年目、1995年、

日弁連の代表として北京で開催された世界女性会議に参加した

ときです。

 内戦が終わったばかりのルワンダから二人の女性がNGO会議に

駆けつけて、そのうち一人は目の前で夫を殺され、子どもを殺され、

なんどもレイプされる、という経験をしたと語りました。

そして同じような被害にあった女性が何万、何十万人といるのだ、

ということ。私と同じくらいの年齢のその女性の話に衝撃を受け、

私は、弁護士になった以上、同じ地球に住んで同じ時代に生きて

いる、最も困難な立場にある女性たちの人権のために貢献できる

弁護士にいつかなりたい、と誓ったものでした。

 しかし、そういう活動の場がないことから、いろいろな経験をし、

NGOと連携をさせてもらうようになり、留学もして、10年を経て、

「では自分でNGOを立ち上げよう」と決意して、日本で初めて、

国境を越えて世界の人権問題に取り組む人権NGOとして、

ヒューマンライツ・ナウを設立してしまったわけです。

 まだまだキャパシティが少ないわけですが、同じ夢を持つ

仲間たちが集まって、現在では会員500人を超す特定非営利

活動法人になり、アジア各国を中心に、世界の人権NGOと

連携し、ビルマ、カンボジア、フィリピン、インドなどの人権問題に

取り組んで少しずつ成果をあげられるようになっています。

毎日のようにいろんな国の人権活動家たちから相談が

寄せられます。

このNGOが理想のかたちになるのはもう少し先かもしれない

けれど、世界の問題を解決するためにいま、機会をいただいて、

活動できることに何よりも感謝しています。

 世界のさまざまな地域には、いまも深刻な人権侵害があり、

女性や子どもなどマイノリティが日々、犠牲になっています。

 同じ地球に今、生きている日本にいる私たちには、世界の

問題を解決するために、できることがたくさんある、と

実感しています。

少し興味をもっていただけたら、

ヒューマンライツ・ナウのHP、http://www.ngo-hrn.org

を見ていただけると嬉しいです。

以下、HPより、私のインタビュー抜粋を貼り付けます。

どなたでも会員になっていただいたり、メルマガ購読をしていただけますし、

やる気のある方にはボランティア・スタッフにもなっていただけます。

今後もこの団体関連の情報をときどきお届けしていきたいと思います。

ヒューマンライツ・ナウはどんな活動をするNGOなのですか?

ヒューマンライツ・ナウは、国境を越えて、世界・特にアジア地域の人権問題の解決のために活動するNGOです。 世界の人権侵害をウォッチすること、レポートすること、そして政策提言をすることが私たちの活動の柱です。 世界を見渡すと、日本では想像できないようなひどい人権侵害によって、弱い立場の人たちが犠牲になっています。私たちは、こうした人権侵害に光をあてて、世界に発信し、改善を実現するための政策提言を行います。ヒューマンライツ・ナウのプライオリティは、もっとも深刻な人権侵害をなくす、そして女性や子どもなど、最も弱い立場にいる人たちの人権を守る、そのために最善を尽くすということです。
 このような団体をつくろうと思ったきっかけは?
私は1995年に、国連の第4回世界女性会議のNGO会議に弁護士として参加し、アジア・アフリカから参加した女性たちの実情を聞いてとてもショックを受けました。インドでは持参金の金額が少ない、という理由で、1日100人近い女性たちが夫やその家族から殺されています。フィリピンやタイでは、多くの少女たちが農村から売られて、売春を強制され、エイズにかかって死んでいました。ルワンダから来た女性は、内戦によって、夫も子どもも目の前で殺された上、レイプをされた、たくさんの女性が同じ境遇にある、と証言しました。同じ地球に住んで同じ時代を生きているのに、なぜ彼らの人権はこんなにもふみにじられているのか、市民として、法律家としてできることはなにか、と思ったのがきっかけです。その後ニューヨークに留学して国際人権法などを学び、NGOの立場で国連の活動に参加するうちに、欧米には、世界の人権問題に取り組み、国際世論を動かして事態に変化をもたらしている人権NGOがたくさんあることを知りました。そして、私を含むニューヨーク留学中の日本人の若手弁護士の呼びかけで、国境を越えてグローバルな人権問題を専門に扱う日本発のNGOを立ち上げることになり、2006年夏にヒューマンライツ・ナウを発足したのです。
 世界には、貧困やエイズ、紛争、難民など様々な問題がありますが、なぜ「人権」に取り組むのでしょうか? 
人権は、人間らしく生きるために、すべての人にとってかけがえのないものです。紛争の過程では生きる権利、暴力を受けない権利が脅かされますし、貧困は、食べたり、学校に行ったり、家に住める、というあたりまえの権利を奪っています。私たちは人権、という視点から世界の問題に取り組むのです。
紛争や飢餓など、人道的な危機が発生したとき、ユニセフなどの国際機関やNGOが難民キャンプなどに薬や食糧を届けるなどの人道援助活動をしますね。こうした活動は本当に大切ですが、一過性のものに終わりがちです。私たちは、長期的な視点にたって、社会の仕組みを「人権」の視点で変える、ということが大切だと思います。なぜ、人道危機が起き、貧困が進むのか、その背景には人権侵害が放置される社会の仕組みがあると思います。 

日本発で、どんな活動をしていくのですか?
光のあたっていない深刻な人権侵害について調査し、レポートを発表します。ヒューマンライツ・ナウのスタッフには国際人権法を専門とする法律家が多いので、法律的な勧告も行います。日本政府、日本の市民社会に影響を与え、国内でのロビー活動を行いますが、同時に、国連や現地政府への直接の働きかけを、世界の人権NGOと一緒に行います。国際的なメディア、NGO、国連の専門家にもレポートを送って、国際社会として人権侵害に苦しむ人々のために何ができるか、取り組みを促していきます。 また、アジア地域の若い人権活動家にトレーニングを行うなど、困難な中で活動している人権活動家への様々なサポートもしています。

市民はヒューマンライツ・ナウの活動に参加できるのですか? 
 いまは、法律家・学生が会員の多くを占めていますが、私たちは、多くの市民の方々に会員になっていただきたいと思っています。世界の問題を解決するのにも、まず自分の周り、そして日本国内で意識喚起が進むことが大切だと思います。まず1人でも多くの方に人権侵害について知ってもらい、それを周りにいろんなやり方で伝えてほしい。是非、キャンペーンを担う活動に市民の方々に参加していただければ、と思っています。

To be continued...  詳しくはHPへ!

2008年10月 7日 (火)

BSドキュメンタリー 微笑と虐待 ~証言・アブグレイブ刑務所虐待事件

昨夜(日曜夜)、BSでテレビで偶然この番組を見て、日本のテレビ局がよくぞここまで取材した、と、その質の高い番組制作に感服した。

イラクのアブグレイプ刑務所は、米国が2003年のイラク占領後、テロリスト、米国とみなした者を収容し、拷問や性的虐待の限りをつくしていた悪名高き収容所である。

私は2004年、2005年の米国留学当時、アブグレイプ・グアンタナモ基地問題を扱い、実際に収容された人々の弁護を担当していた人権団体(CCR)で働いており、これら事件の異議申し立てに関与していたが、「米国とは戦争に勝つためならここまで非人道的なことをいとわずにする国なのか!」と心から憤りを感じていた。

アブグレイプ事件が被収容者虐待の性的スキャンダルとして発覚したとき、女性下士官であるイングランド上等兵をはじめ、下士官たちのみが有罪とされ、とかげのしっぽきりのように、彼女たちの私生活が大々的に暴かれ、指弾されたが、トップの責任は一切問われなかった。そのことを真剣に追求するテレビ・メディアもほとんどなかった。

この番組では、そのイングランド元上等兵へのインタビューを中心とする綿密な取材を通じて、トップの意向が働いていたこと、軍上層部や、民間軍事会社が被収容者虐待を奨励し続けていたことを告発した点が鮮やかだ。

いくつもの法的障壁が立ちはだかっているが、私はブッシュやラムズフェルドは、いつか必ずイラク・アフガニスタン戦争、グアンタナモ基地での虐待など、すべてのジュネーブ条約違反に関し、戦争犯罪に問われるべきだと思っている。

米国ではなかなか追及しきれていないテーマ、みなが忘れつつあるテーマに切り込んで、このような気骨のある、本物のドキュメンタリーを制作された方々に敬意を表させていただきたい。

2008年10月 6日 (月)

日曜日の晴れた午後。

Grofes2  日曜の夜から雨がふりはじめましたが、

 土日はお天気がよかったですね。

 グローバル・フェスタ@日比谷公園の様子をお伝えします。

国際協力のイベントで各国大使館さんやNGOが一斉にブースを出しました。

 ヒューマンライツ・ナウ(HRN)で出店いたしました。

           HRNスタッフとボランティアのみなさんです。

Grofes3

HRNのブースで記念撮影。

(私は座っている二人のうち右側)

男性は顔を見せたがらないもの?

       HRNのボランティアになりたい、という嬉しい申し出を

       いくつもいただきました。

Grofes4

ブースから撮影してみました。全体はこんな感じです。

犬を連れてお散歩に来る人々、カップル、家族づれ、

バックパッカーらしき若者、民族衣装を着た人。

         二日間ですごい人手でした。

         

Grofes5 HRNのロゴTシャツを販売しました。

ロゴTを買って、さっそく着てくれたアフリカ・ナイジェリアの男の子。

スタッフと一緒に記念撮影に応じてもらいました。

           ご協力いただいて、ありがとうございました!

2008年10月 5日 (日)

On TV

すでにお知らせしたテレビ番組(サンデー・プロジェクト・裁判特集)を、たまたま家にいたので見て、素晴らしくよくできた内容だなあ、と思っていました。ちょっとだけ、私の映像もでてきましたが、短くてあまり伝えられなかったかもしれません。

  話のポイントは、アメリカではDNA鑑定で、すでに220人もの人が無実と証明されて刑務所や死刑台から生還している。そこで、DNA鑑定資料を弁護側が再鑑定できる道を保障するために、捜査機関に、DNA鑑定資料の保管義務を課して、違反した場合には捜査機関に刑事罰が科される、ということです。

 詳しくは、私の著作 「誤判を生まない裁判員制度」(現代人文社)を読んでみていただけると嬉しいです。

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4877983104.html

2008年10月 4日 (土)

えん罪・名張毒ぶどう酒事件

  今日は私が弁護している死刑囚についてご紹介したいと思います。 

「名張毒ぶどう酒事件」ってご存知でしょうか? その事件で死刑宣告されて、もう82歳なのに、ずっと死刑棟にいる死刑囚が私の依頼者なのです。

  事件は1961年に発生、三重県と奈良県の県境の村で、村の懇親会に出されたぶどう酒に毒物が混入されていて、ぶどう酒を飲んだ5人の女性が死亡、12人が重軽傷を負いました。

 妻をこの事件で失った奥西勝さん(当時36歳)が犯人と疑われ、連日取調をうけて、自白にいたってしまう、それをきっかけに村人の証言も奥西さんに不利なものにいっせいに変わり、ほとんど何の物証もないのに起訴されました。

一審は無罪、ところが、二審は現場に落ちていた王冠の傷が奥西さんの歯型と一致する、というのを物証だ( ぶどう酒の王冠を歯でかんであけて、毒を入れた、というんですね)として、逆転死刑判決を下したのです。

 最高裁もこれを支持し、以後40年にわたり、奥西さんは死刑執行の恐怖におびえながら、獄中から無実をうったえ続けています。

 しかし、実は逆転死刑判決の決め手となった、王冠の歯型鑑定は、倍率をごまかしたインチキ鑑定であることが判明、唯一の物証が崩れた以上再審( 裁判のやりなおし) を開始せよ、と求めてきました。日弁連がこれを冤罪だ、と認定して支援を決め、私も含めた20数名が弁護団として活動しています。

すでに7回再審請求をしていますが、7回目の再審請求では、弁護団の調査で、
「ぶどう酒に混入された毒は、これまで信じられていた、奥西さんが事件当時持っていた農薬とは違うものだった」ということが科学的に証明されました。

 というわけで、実に死刑判決から40年近くたった2005年の4月に、名古屋高等裁判所は有罪の根拠が崩れた、として再審(裁判のやりなおし)を求める決定を出しました。本当にうれしい瞬間でした・・これで死刑から解放されれば、戦後5人目の生還者です。
 ところが! ! 検察官が不服申し立てをして、2006年の12月に同じ名古屋高等裁判所が、有罪はゆらがないので、再審(裁判のやりなおし)はしない、という正反対の結論を出したのです!
  当時はメディアもたくさん詰めかけていて、弁護団もメディアも死刑台からの生還を信じていたので、本当に信じられない、絶望にたたきつけられた瞬間でした。

 この事件ではふたつの裁判体が奥西さんは無罪だ、と判断しています。
 無罪か死刑か、裁判所の判断でこのように違いが出て、それで死刑にされたり、獄中死をさせてもいいのでしょうか。「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の原則から、高等裁判所の裁判官三人が「有罪が疑わしい」と宣言した事件で死刑を執行していいのでしょうか。この決定の翌日、新聞各紙の社説は一斉に「疑わしきは罰するのか?」など、判決を疑問視する社説を掲載しています。

 現在、この事件は最高裁にかかっています。奥西さんはいま、82歳です。獄中で40年、無実の人をこんなに長い期間死刑棟に拘束し、人生を翻弄してよいのでしょうか。

  私たちは、奥西さんを生きて死刑台から救い出したい、と思っています。
 短い文書では、語りつくせないし、「本当に無実なの?」という方もいるかもしれません。

 ジャーナリストの江川紹子 さんがこの事件をえん罪だと訴える、「六人目の犠牲者」という本を出版されています。http://item.rakuten.co.jp/book/650026/

 つまり事件で殺された五人と同じく、奥西さんも六人目の犠牲者なのだ、という意味です。

 名張事件について解説しているウェブサイトはたくさんあるし、支援している市民グループもありますので(このブログにもひとつlリンクしています)、今後の動きを注目していただけると嬉しいです。

 私としてはこういう事件を救えないなら、無罪の人を救えないなら、日本の刑事裁判は、たとえ裁判員制度になっても、全然希望が持てない、と考えています。
 

テレビ出演するかも、のお知らせ。

 今度の日曜日、テレビ朝日・田原さんのサンデー・プロジェクトに

ちょこっとVTR出演するかもしれません。

 私は無実の人をえん罪から救う弁護活動とか、えん罪をなくすための

刑事裁判の改革を訴える活動をしているのですが、

その関係で今回は、無実の人を救うDNA鑑定が、日本では機能しているのか?

という重大問題について少しお話させていただく予定です。

(ま、編集でカットされていなかったら、ですが)。

本当に深刻な話ですので、よろしければ、ご覧ください。

http://www.tv-asahi.co.jp/sunpro/

シリーズ言論は大丈夫か⑮
DNA鑑定と「再審の扉」

~驚異の技術は「開かずの門」を開けるか~

 「日本の言論の危機」を問うシリーズ特集。
シリーズ第15弾では、犯罪捜査の伝家の宝刀、水戸黄門の印籠とまでいわれる「DNA鑑定」に注目する。

 迷宮入りと思われた事件がDNA鑑定により、解決に向かうという事例が相次いで起きている。だがDNA鑑定は以前から行われているにも関わらず、なぜ今その効果が発揮されているのか?実は、DNA鑑定はここ数年で飛躍的な進歩を遂げ、一卵性双生児を除き、理論上、地球上の全人口一人ひとりを判別できるまで精度が上がったのだ。その最新のDNA鑑定を大谷が自ら体験。するとこの最新技術にも思わぬ落とし穴があることがわかった…。

 さらに19年前のDNA鑑定が決め手となり容疑者が逮捕された栃木の足利事件を検証。
最高裁がDNA鑑定の証拠能力を認める初判断を下したのがこの足利事件だが、弁護団が独自にDNA再鑑定をしたところ、その結果は驚くべきものだった。そして、弁護団は再審を請求し、真相究明を求めたのだが・・・。

 驚異的な発展を遂げる「DNA鑑定」は、冤罪疑惑を晴らすことはできるのか?徹底検証する。

≪出演≫
大谷 昭宏(ジャーナリスト)

2008年10月 3日 (金)

今週末のグローバル・フェスタで

今週末の104日(土)・105日(日)

日比谷公園にて例年通り開催される国際協力イベント「グローバルフェスタJAPAN2008」が今年も開催されます。

私の活動するNGO ヒューマンライツ・ナウでもブースを出して、パネル展示、グッズ販売などをする予定です。

グローバル・フェスタについては、以下をご覧ください。

http://www.gfj2008.com/contents/map.html

HRNのブースは青の19番です。お天気もよくなりそうですので、よろしかったらお立ち寄りくださいね。

離婚に足を踏み出すなら

最近の女性誌は世代ごとに細分化されているが、私はちょうど「Very」と「Story」の間の世代。
両紙ともよく買って読むのだが、
大好きな江國香織さんが数年前、Veryに小説「思いわずらうことなく愉しく生きよ」
(単行本になりましたね)を書かれていたときは、まずこの小説ページから読んでいました。
そこに出てくる主人公ののびやかに育てられた美しい三姉妹のうち、結婚している長女は
DV被害- 夫からの暴力-にあっている、でも静かにそれに耐えていて、耐え続けて、最後に家を出る、
その経過を丁寧に綴ってあった。三姉妹のなかでもこの長女のことがいつも気になってしまう。

こうした女性たちにとって離婚・そして私たち弁護士や法的手続、というのはまだまだ
心理的に遠いようです。私と同じくらいの世代の女性のうち、どれだけの人たちが同じように静かに耐えているのか、とても気になるところです。
自分を追い込んで心を閉ざしてしまう前に少しでも早く誰かにヘルプを出して
ほしい、と思います。

 離婚の手続についてみなさんに理解をしていただくため、
私の所属する、東京弁護士会・両性の平等に関する委員会では、
ウェブ上で離婚の手続に関する説明をしています。以下をご参照ください。
http://www.toben.or.jp/abouttoben/comittees/rikon.html
( ちなみに、同HPにある「よくある質問」よりも、この上のURLのもの-
市民向けパンフ「応援します!離婚について考えているあなたへ」-の
情報が充実しているので、お勧めです)。
 
 女性が夫から暴力をふるわれたり、暴言をはかれたりしなければならない
理由など、どこにもありません。それは本当に不当なことです。

はじめまして。弁護士の伊藤和子です。

  はじめまして、都内で弁護士をしている、伊藤和子です。

  ブログ環境がやっと整いましたので、あらためてご挨拶です。

  このたび、ココログでプログを始めることにしました。

  普段の生活は、女性弁護士として働きながら、国境を越えて世界の人権問題に

  取り組むNGO 特定非営利活動法人「ヒューマンライツ・ナウ」

  (http://www.ngo-hrn.org) のスタッフ弁護士として、二足のわらじで、日々を

  あわただしく過ごしています。

   このNGOは、2006年に法律家、NGO関係者、ジャーナリストなどが

  発足した、アジアを中心とした、世界の深刻な人権侵害に、

  国境を越えて解決を図っていこうとする新しい

  国際人権NGOです。

  国境なき医師団の弁護士バージョンを目指しています。

   弁護士としての活動の重点は、女性の権利、刑事えん罪事件など。

  日々事件を通して感じること、司法界で思うこと、目指したいこと、

 世界の現場で知った事実など、そして関係するイベントの

 ご紹介などをお伝えしていきます。

 

   以前の非公式ブログ、http://plaza.rakuten.co.jp/kazukoitoatt/から引っ越して

  きました。

   また、留学中(2004-2005・ニューヨーク大学ロースクール)の

  ニューヨークでのブログを二つのウェブが掲載してくれてたのが残ってます

    (まったく同じもの)。

  http://www.cadu-jp.org/from_NY/new_york_report.html

  http://www.jdla.jp/cgi-bin04/column/kazuko/index.html

   ところで、ニューヨーク留学当時、ときどきお届けてしていた

  米国大統領選挙。月日のたつのは早いもので4年経過して、また大統領選挙です。

    私は今回、民主党オバマ候補を条件付き(イラク撤退など)

  支持してきましたが、一時は圧倒的に盛り上がっていたオバマ候補、

  勢いがありません。昨日アメリカ人の知人と話をしましたが、

  四年前ほどの高揚もないので驚きです。

    サブプライム問題の余波の金融情勢やペイリン氏の登場が複雑な影響を

  与えているようです。

   もし、ブッシュ路線を継承するマケインが勝ったら、信じられない!

   と彼女は言っていましたが、信じられないことは四年前も

  発生したのです。

   そしてその直後にイラクのファルージャで、たくさんの民間人が

 米軍の猛攻撃で命を落とし、その後も耐えられないくらいの人々の命が

 イラクで犠牲になりました。

    今月は、日本の政局とともに、この大統領選挙、日本から注目して

 いきたいと思います。

   

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