2018年8月 5日 (日)

個人としてのご報告とお詫び  児童虐待の署名に関して

【ご報告とお詫び】 

現在、問題となっている署名活動「もう、一人も虐待で死なせたくない。総力をあげた児童虐待対策を求めます!」に、私も共同発起人として名前を連ねていました。
 この問題では、署名の際に掲げられていた政策提言が、署名後に改変される、という驚くべき事態になりました。
 その間、少なくとも私に対する相談は一言もなく、気づいた時には改変がされる、という事態が進展しておりました。発起人、共同発起人に対してどれくらい事前に相談があったのか、全容はわかりません。発起人のおひとりの小澤様によりますと、小澤様のような方にも事前の相談がなかったということに驚いています。
 私は、目黒の事件が発生し、そうしたことを二度と繰り返したくないという思いがあり、一日でも早く、一人でも多くの声をひとつにできればと思い、この共同の動きに賛同しましたが、結果的に多くの方の信頼を裏切る結果となりました。人権擁護活動において、不誠実、ごまかし、ということはあってはならないことです。
 私自身にも勉強不足の点が多々あったこと、また、自らがコントロール不能なキャンペーンの一翼を担った無責任さに対し、深く反省しています。
 署名に賛同された皆様、この問題に懸念や影響を受けてこられた皆様に心よりお詫びいたします。
 本件は、NPO、市民社会のキャンペーンに対する信頼を根底から揺るがす重大な問題をはらんでおり、主催者からこの点での公式的な謝罪や経緯説明がない点も重大だと感じています。今後、私からも主催者に働きかけを行いたいと思います。
 私自身今回のようなメンバー構成の方々との共同のキャンペーンに関わった経験がなかったため、あまりの展開に驚愕した一人ですが、NPOの善意のキャンペーンでこのような事態が起きうるということを肝に銘じて行動してまいりたいと思います。
 児童虐待は深刻な人権侵害であり、多くの人々の力を結集して一歩でも前に進めたいとの思いは変わりませんが、今後、現場の方々のご意見に耳を傾けて、ひとつひとつ丁寧に、拙速にならずに行動してまいりたいと思います。
 この件では、6月下旬以降の体調不良と業務過多が続いたせいもあり、情報収集と情報分析が遅れ、皆様への発信が遅くなりましたことをお詫びいたします。

なお、この件では公開質問をいただいており、「3)当初の「児童虐待八策」の文面について、「児相の虐待情報を警察と全件共有すること」を求めたものと解釈されていましたでしょうか。もし、そのように解釈していなかった場合、その理由もご教示ください。」という質問をいただきました。
 当初の署名の文案は
  「通告窓口一本化、児相の虐待情報を警察と全件共有をすること、警察に虐待専門部署(日本版CAT)を設置することを含め、適切な連携を検討する会議を創ってください」
 となっていたと認識しています。
 署名は全件共有そのものを求めたものではなく、全件共有等の案も含めて、どう連携するかを検討する会議をつくることを要請するものと認識しており、まずは様々な案を議論の俎上にのせるという理解をしていました。
  当時の記憶を辿りますと、「全件共有」がストレートな要望事項でなかったこと等を確認したうえで賛同したと記憶しています。

 しかしながら、 「適切な連携」の例示として「全件共有」の文言が挿入されたことの重みや、それが様々な意味で一人歩きするリスクを十分認識していなかったということは間違いなく、反省しているところです。

 最後に、私にとっても学びの機会となりました、この問題に関する日弁連声明をご紹介いたします。

児童虐待死を受けての会長声明

 

東京都目黒区で5歳の女児が虐待により死亡したとされる事件の報道に接し、これまで児童虐待問題に取り組んできた当連合会としても、この痛ましい事態を深刻に受け止めている。本件の事実関係については、今後適切に検証される必要があり、本件を踏まえた対応等は慎重に論ずべきところ、個別事件の検証を待たずしてできる法律の運用改善や体制整備などの対策は、これまでに厚生労働省や各自治体が行っている虐待死亡事例の検証結果等も参考にしつつ、早急に検討を始めるべきである。

例えば、虐待事案への対応に当たっては、児童相談所と関係機関との間において、適時適切な情報共有と連携が必要不可欠であり、関係機関との情報共有には要保護児童対策地域協議会等を活用することが求められているが、法の趣旨に則った運用ができていない事例も少なくない。さらに、市区町村と児童相談所間との連携、児童相談所相互間の連携も不十分である。特に、児童が自治体をまたいで転居した場合の児童相談所間の連携は喫緊の課題である。そこで、政府は全国的に情報共有や連携の運用実態を調査し、改善のための方策を打ち出すべきである。 

そして、適切な運用を困難とする根本的な原因は、児童相談所も市区町村の児童福祉担当部署も、児童虐待通告の増加に呼応して人的・物的対応体制の整備が進められてはいるものの、予算措置も含め、いまだ十分ではないことにある。さらに、児童福祉の専門家に加え、心理・医療の専門家や弁護士など、専門性の高い人材の拡充も必要であろう。

当連合会は、会内周知を徹底するとともに研修等を整備するなど、児童福祉法の定める児童相談所への弁護士配置の拡大に向けた取組を行ってきたところであるが、今後も、人材育成を含め一層の努力を尽くす所存であり、政府・自治体に対し、児童相談所への弁護士配置をより一層拡大することを望むものである。

なお、本件を受けて、児童相談所が警察に対して「虐待事案全件」の情報提供をすることを求める声が上がっている。事案によっては、児童相談所と警察が情報共有して対応することが必要な場面もあるが、児童相談所が育児に悩む親から任意の相談を受ける機能も担っていることに鑑みれば、全てのケースにつき児童相談所と警察が情報を共有することとなれば、かえって警察の介入により逮捕等に至る事態となることを懸念する親からの相談がされにくくなり、その結果、虐待の発生防止・早期発見の妨げとなる可能性がある。したがって、安易に警察を頼るべきではなく、真に子どもの権利保護の観点から慎重な対応が必要である。 

当連合会は、各地における児童虐待対応のための協議会などを通じて、児童相談所と関係機関との連携の在り方等について更に議論を深めるとともに、体罰禁止を法律上明文化することなどを含め、児童虐待の発生防止・早期発見の更なる実質化のための活動に取り組んでいくことを、ここに表明するものである。

2018年(平成30年)6月28日

日本弁護士連合会      

 会長 菊地 裕太郎

東京医科大 女性のみ一律減点の衝撃 女性たちはなぜ怒っているのか。

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 東京医科大前で抗議する人々(Ourplanet-TV提供)

■ 女性のみ一律減点の衝撃

 東京医科大の医学部医学科の一般入試で、大学が女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが明らかになりました。

 日本にはまだまだ女性に対する差別が横行していると体感していたけれど、ここまであからさまな、明確な男女差別が秘密裏に脈々と行われていたことは衝撃的です。

 多くの女性たちが心から怒っています。抗議行動もさっそくおきました。私も一人の女性として心から悔しいです。

 本来、女性の社会進出が進んでいない国では、女性に優遇措置をあたえて実質的な男女平等を確保すべきだという、「ポジティブ・アクション」という措置が講じられるべきなのです。

 ところが、日本ではポジティブ・アクションで女性を優遇するどころか、男性を優遇して女性を減点するという明らかな、時代錯誤な男女差別が、日本のど真ん中に位置する最高学府、著明な医大で横行していたわけです。

■ 夢を踏みにじる罪深さ

 今回の女性差別は、若い女性たちの真摯な夢や思い、努力を踏みにじったという点で、本当に罪が重いといわなければなりません。

 学生にとって、受験は将来への夢をかなえるための切符。特に医大の場合はそうでしょう。

 とくには女性には今も、社会に進出し、一生続けられるやりがいのある仕事を得ることがとても困難です。

 だからこそ、キャリア形成における受験・進学がとても切実な問題なのです。

 長いこと努力し、青春をかけて必死に勉強して受験し、医師になるという夢をかなえよう、そんな若い女性たちの真摯な思いを差別で踏みにじる行為が、大学によって平然と行われていたというのは犯罪的です。

 女性であるがゆえにどんなに努力しても差別される、それでは夢は切り開けません。社会に希望など持ちようがありません。

 このことがどれほどひどいことなのか、よく胸に手を置いて考えてみるべきです。

 しかも、今回の事態は捜査によって発覚しなければ、世に知られることさえありませんでした。

 受験生は夢にもそのようなことを知らずに受験したことでしょう。これは、受験生の信頼を裏切りを深く傷つける行為です。

 そして、多くの女性は「きっと自分の時もそうだったのだに違いない」と、理不尽な差別体験を思い出したに違いありません。

■ 女性を利用する悪質さ

 さらに、なんと、東京医科大は、男女共同宣言を出して、ウェブサイトに掲示しています。

 そのなかで、

国際的視野から医療イノベーションを実行できる良き医療人の育成を役割とする東京医科大学は、男女が互いにその人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別にかかわりなく、教育、研究、診療、大学運営において個性と能力を十分に発揮できるよう、グローバル社会にふさわしい職場環境と風土づくりに努めます。

と述べています。

 さらに、東京医大は2013年、文部科学省の「女性研究者研究活動支援事業」に選ばれ、女性医師や研究者の出産・育児と仕事の両立を支援するため、3年間で8000万円を超える補助金を得ていたというのです。その陰で女性差別をしていたわけです。

 対外的には「女性」を売り物にし、「女性」を利用して国からお金をいわば詐取して、実際には女性を差別する、どこまで女性を馬鹿にしているのでしょう。その見識は到底信じられるものではありません。

 今回の事例は、憲法に違反した差別ですが、差別をしたことそのものは日本では何の刑事罰にも該当しません。

 このようなことが起きても国として制裁ができないというのは理不尽です。

 こんな差別的な受験システムでも合格された方のことを思うと複雑な心境ですが、やはり補助金返還、今後の補助金打ち切りも含めた厳しい社会的制裁が科されるべきでしょう。  

 そして、このような意思決定に関与した人たちが誰なのか、その全員を特定し、個人としてペナルティを課す必要があるでしょう。

 医師会や学会の重鎮も判断に関わっているのではないでしょうか。現状では、理事長と学長が説明も十分ないまま辞任しただけになっています。

明確な説明責任を求めます。

■ 男女差別を続けた理由の時代錯誤

 さらに驚いたのは、このようなことを敢行した理由です。

同大出身の女性医師が結婚や出産で離職すれば、系列病院の医師が不足する恐れがあることが背景にあったとされる。水面下で女子だけが不利に扱われていたことに対し、女性医師や女子受験生からは「時代遅れだ」との声が上がる。「いわば必要悪。暗黙の了解だった」。同大関係者は、女子の合格者数を意図的に減らしていたことについてそう語る。

出典:読売新聞

「女性医師が結婚や出産で離職すれば、系列病院の医師が不足する恐れがある」

 そもそも、女性をひとくくりにして、「女性が結婚や出産で離職する」と決めつけて、女性全体を差別することそのものに問題があります。

 女性はひとりひとり違うのです。出産で離職する女性もいれば、両立したいとがんばる女性も、仕事を優先する決断をする女性もいるでしょう。

 女性を「性」という属性でひとくくりにし、「結婚や出産で離職してしまう存在」と決めつけて、女性すべてに不利益を課す、そのことがあってはならないことです。性を理由とした明らかな差別です。

 次に、「女性医師が結婚や出産で離職すれば、系列病院の医師が不足する恐れがある」ということが「必要悪」と正当化されていたことの問題です。

 そもそも、出産や結婚を理由に、職業生活において女性を差別することは、日本が批准した女性差別撤廃条約や、1985年に制定された男女雇用機会均等法で明確に禁止されています。今回は、出産や結婚を理由に、仕事に就く前の大学受験から女性の門戸を閉ざすというものであり、到底許されません。

 仮に、結婚や出産で離職する女性が多いとすれば、それは、系列病院の労働環境にこそ問題があるはずです。

 出産や育児と両立しない労働環境が横行し、女性が離職を余儀なくされる、という問題が現実的に発生しているのであれば、その環境こそが変えられるべきであり、両立が可能な職場にすべきなのです。

 女性の出産後離職が多いということはその職場にとって恥ずかしいことです。  

 女性の出産後離職が多いとすれば、それは個々の女性の問題ではなく、職場環境に原因がある、ということを肝に銘じるべきです。  

 ところが、時代遅れの職場は、自分ではなく女性に問題があると決めつけ、「だから女はだめなんだ」等と女性全体を差別し、不利益を課し、女性を排除してきました。

 そのような考えはもはや通用しない、ということで、1985年に男女雇用均等法が制定され、女性差別が法律で明確に禁止されたのです。それから30年以上たっているのにこの時代錯誤はどうでしょう。こんな認識は、本当にいますぐに、改められるべきです。

■ 女性だから差別されるのは日本特有。

 この間、自民党・杉田水脈議員の「生産性がない」発言が多くの人を傷つけてきました。子どものいない女性も傷つけられました。女性は、子どもがいなければ「生産性がない」と言われるのに、子どもを産むからと言われて十羽ひとからげに学生の頃から差別をされる、それではいったい女性はどうせよというのでしょうか。

 「なぜ女性だからという理由で私たちはこんなに差別され、排除されなければならないのだろう」  

 女性たちは今回、世代を超えて憤りを感じています。そして、その悔しさを増幅させたのは、この国際ニュースではないでしょうか。

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相(38)は2日、第1子の女児出産に伴う6週間の産休を終え、職務に復帰した。

アーダーン首相は、予定日から4日を過ぎた6月21日に女の子、ニーブ・ゲイフォードちゃんを出産。産休中は、ウィンストン・ピーターズ副首相兼外相が首相代行を務めたが、アーダーン首相は閣議資料の閲覧や、重要案件をめぐる判断などは継続して行った。

アーダーン首相は当時、「複数の役割をこなす女性は、私が最初ではありません。仕事をしながら赤ちゃんを産む女性も、私が最初ではありません。ほかにも多くの女性がやってきたことです」と語っていた。

出典:BBCニュース

 海外では、医師どころか、首相のような激務すら、女性が出産をしながらもできる環境が整えられているのです。

 女性が育児と家庭を両立できないような環境を放置しつつ、女性だからと社会の門戸を閉ざす日本とは、雲泥の差。

 同じ時空で進行している出来事とは思えないほど、女性の地位や女性をとりまく社会環境に違いがあることは明らかです。 

 日本の最新のジェンダーギャップ指数は、世界117位

 先進国としては異例の低さです。ニュージーランドは9位、1位のアイスランドの首相も女性です。

 世界の50%以上の国は日本より女性の地位が高いということがデータで示されているのです。

 さらにOECDのデータに基づき、医師の分野で世界を見渡すと、女性医師は活躍しており、医師の74%が女性であるエストニアをはじめ、医師の50%以上が女性という国が多いのが現状です。

 医師の中に20%しかいない日本はOECD加盟国最下位・異常な低さだ、ということがわかります。

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 この違いはどこからくるのか、やはり女性医師就業率が高いスウェーデンの実情をみると、育児休暇、子どもへの手当、保育園等のサポート等の社会システムが充実していることがその背景にあるようです。

 ここで私たちは気づいてしまいます。日本において女性の地位が低いのは、女性に問題があるのではなく、時代遅れなステレオタイプな見方のまま、女性が働きやすい環境の整備を怠り、女性を排除してきた日本の政策や社会環境に問題があるのだ、と。

 私たちは別の国で暮らしていたら、もっと全く違う活躍ができるかもしれないのだ、ということを。

 「なぜ女性だからという理由で私たちはこんなに差別され、排除されなければならないのだろう」  

 それは、私たちが女性だから、でも、私たちがダメだから、でもなく、私たちがこの国に生きているから、であるとすれば、女性たちは一層怒ります。

 現在、#私たちは女性差別に怒っていい というハッシュタグができて急速に広がっています。

 でも、本来、私たち女性は「怒っていい」と誰かに許可を求める必要はありません。

 #私たちは女性差別に怒っている  

 #私たちは女性差別に怒るべき

 というところが本音ではないでしょうか。

■ 今、必要なこと

 今、必要なことは少なくとも以下のようなことです。

1 国・文科省としてこの事案の真相究明を徹底して行い、責任者に責任を取らせること

  もちろん、東京医大自身も内部調査の結果を早急に公表して、責任者にペナルティを課し、受験生に責任をとるべきです。

2 文科省は、他にも同様の事例がないのか、抜き打ち検査も含めて、すべての医大入試、大学入試等を調査すること

3 国として男女差別へのペナルティを強化する法制度を導入すること

  なぜ憲法違反の男女差別をしても、何のペナルティも課されないのか、納得がいきません。

4 出産後離職を減らす抜本的な対策の導入

 以下は政府統計ですが、日本の出産後離職率の高さは異常です。出産退職は少し改善したとはいえ、46.9%。

 

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 政府の調査の結果でも、職場環境が子育て中の女性にサポーティブであれば、または保育所があれば、派遣先で不利益取り扱いを受けなければ、仕事をやめなくて済んだのでは、という結果が浮き彫りにされます。政府は統計をとり、調査をすることはある程度やっていますが、それを抜本的な制度改革につなげるべきです。

 そして、医療現場をはじめ、働き方を抜本的に改める改革が急務です。

 出産後離職により不本意に職場を辞めざるを得ない状況、それ自体が差別によるものであり、抜本的な対策が必要です。

 人口の過半を占める女性にこのような時代遅れの差別的扱いをいつまでたっても続けるなら、世界からさらに取り残され、日本に未来はありません。(了)

2018年7月15日 (日)

7月24日イベント オリンピック&パラリンピック×人権

7月24日(火)オリンピック&パラリンピック×人権:2020年までに達成したい!ダイバーシティー・人権の課題を語ろう

暑い毎日が続きます。西日本では豪雨災害で、200人以上の方が犠牲となり、7000人以上が今も炎天下の方で避難生活に苦しまれているとのこと、心よりお見舞い申し上げます。

三連休も暑いですね。私も体調を崩し、熱中症気味のようで、体調を気にしつつ動いています。

皆さん、どうかご無理のないようにご自愛ください。熱中症にくれぐれも注意していただきたいと思います。

この夏、ヒューマンライツ・ナウでは724日にオリンピック・パラリンピックと人権に関するイベントを開催いたします。その頃には夏の暑さも少し緩和され、被災地の皆様の状況も少しよくなっているとよいのですが。。

724日の2年後には五輪開会式とのこと。

日本は五輪を受け入れますが、五輪憲章のスピリット・人権や多様性尊重という視点はまだまだ欠落しているように思います。皆様とご一緒に考える機会にしたいと考えています。

いつも応援して下さっている、モーニングCrossでおなじみの堀潤さん。

世田谷区が誇る区議、私の尊敬する上川あやさん、

AV出演強要問題をご一緒に取り組んでいるライトハウスの藤原志帆子さん

障害者の権利の問題についていつも教えて下さっているDPIの崔さん

東京弁護士会人権擁護委員会で、外国人差別解消のモデル条例をつくるのに尽力された弁護士の殷さん

をお迎えします。わくわくしています。これだけのゲストをお迎えしているので、素晴らしいシンポになるようがんばりたいと思います!!

是非ご参加いただけると嬉しいです。ご一緒に考えていきましょう。

オリンピック&パラリンピック×人権:2020年までに達成したい! ダイバーシティー・人権の課題を語ろう

東京オリンピック・パラリンピック開催まであと2年。

オリンピック憲章は、人権・ダイバーシティーの尊重を明記しており、開催地・都市にはそれにふさわしい取り組みが求められています。

果たして東京・日本の人権・ダイバーシティはどうでしょう。差別的な表現、自分とは違う人たちへの無理解や無関心等によって苦しんでいる人たちがいます。東京都でオリンピック憲章に基づく条例制定の動きもありますが、自治体から社会全体にどんなメッセージを伝えることができるでしょうか。そして市民ひとりひとりは何ができるでしょうか。

LGBT、外国人差別、障害者の課題などについて、最前線で活動する方々に集まっていただき、議論する機会を設けたいと思います。ぜひ、皆様のご参加をお待ちしています。

【参加費】
一般 1,500
ヒューマンライツ・ナウ会員、マンスリーサポーター、学生 1,000

【日時】
2018年7月24日(火) 18:30-21:00 (開場 18:15)

【場所】
専修大学 神田キャンパス 5号館 6階 561教室

〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8

交通案内

・水道橋駅(JR)西口より徒歩10分
・九段下駅(地下鉄/東西線、都営新宿線、半蔵門線)出口5より徒歩5分
・神保町駅(地下鉄/都営三田線、都営新宿線、半蔵門線)出口A2より徒歩5分
http://www.senshu-u.ac.jp/univguide/profile/access.html#kanda
施設案内
https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/

【スピーカー】 

上川あや(世田谷区議会議員藤原志帆子氏(ライトハウス代表)×殷勇基(東京弁護士会・弁護士崔栄繁(DPI日本会議)

【お申込み】

参加申込ご希望の方は以下のフォームよりお申込みください:
https://docs.google.com/forms/d/1el-FUwO-go-A7R-LWolSNiktvNZTADfA5gNL-W-Rk-k/

フォーム送信が困難な場合にはメール(event@hrn.or.jp)宛に、

件名を「7/24イベント参加希望」として、

お名前、ご所属(任意)、ご連絡先、どちらで当イベントをお知りになられたかを明記の上、お申し込みください。

 

【スピーカー プロフィール】


上川 あや 氏

世田谷区議会議員(無所属)
2003年4月、日本で初めて性同一性障害を公表の上、世田谷区議会議員選挙に立候
補し、当選。現在4期目。2012年6月、在日アメリカ大使館より「国際勇気ある女性賞
(Woman of Courage Award)の日本代表に選ばれた。文教委員会委員、公共交通機関
対策等特別委員会委員を務める。

崔 栄繁 氏
DPI日本会議
生まれ育ちともに神奈川県。早稲田大学法学部卒業。韓国のソウル大学大学院に留学(国際法専攻)。1999年にDPI権利擁護センターのスタッフとなり、現在はDPI日本会議議長補佐。担当は障害者権利条約関係、国内外の障害差別禁止法制、教育制度、障害者雇用など。現職のほか、独立行政法人JETROアジア経済研究所研究会外部委員(韓国の障害者関連法制度)や大学非常勤講師。重度障碍者の介助者歴7年。

藤原 志帆子 氏
人身取引被害者サポートセンター・ライトハウス代表

米国の反人身取引団体での勤務を経て、2004年に日本で人身取引被害者の支援を開始。強制売春やポルノ等、搾取を目的とした人身取引をなくすために、相談窓口を運営し被害の発見と救済事業を実施している。子どもや女性への現場での支援の傍ら、児童施設や学校教員向けの研修講師としても活動している。団体URL: http://lhj.jp

殷 勇基 氏
弁護士(東京弁護士会)
東京弁護士会外国人の権利に関する委員会委員、日弁連人権擁護委員会日韓弁護士会戦後処理問題共同行動特別部会特別委嘱委員。

【MCプロフィール】

堀 潤 氏
ジャーナリスト・NPO法人「8bitNews」代表
1977年兵庫県生まれ。元NHKアナウンサー。立教大学文学部ドイツ文学科卒業後、2001年NHKに入局。「ニュースウオッチ9」「Bizスポ」などの報道番組を担当。2013年4月1日付でNHKを退局。TOKYO MX「モーニングCROSS」、J-WAVE「JAM THE WORLD」など多方面で活躍中。

 

【主催】
認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ

2018年6月 4日 (月)

エクスカーション 甘美な孤独

6月はGWから少したって疲れも出やすい時期ですね。

そこで、ひとりでエクスカーションに出た。
家族と予定が合わなかったのでいそいそと1人旅。
私は時々1人で出かける。
でも2泊もしない。ちょっとだけのプチ旅。
いつもあまりバリエーションがなくて行く場所も決まっている。
同じことを繰り返す習性があるのだ。
もともと山形の温泉旅館の跡継ぎ娘として生まれたので、今でも日本では温泉のあるところにいくことが多い。
デジタルデトックス(SNSやメールをしない)をして、自然に囲まれたところでぼーっとする。
お湯に入って部屋で緑を見ながらぼーっとする。
ただそれだけ。
海外に行けるときはバリ島等のリゾート、そんなに頻繁には行かないけど。
するとまた新しい視点で物事が見えたり、いろいろとよいことがある。
何より孤独というのがいい。
私は孤独を愛しているので、朝から晩まで人と一緒だと疲れてしまう。
ぜいたくな悩みかも知れないけれど、人と一緒にいるのと孤独と両方必要なのだと思う。
うちは子どもがいないので、夫と2人フレンドリーに暮らしていて、
だいたいいつも私がわがままばかりなのだが、1人になるとそれでも
「やっぱり気を使ってるんだなー。1人は気が楽だなー」と思ってしまう。
人は人といるとリラックスしているようでいて最低限気を使うものなのかも。
1人で過ごす時間はとても甘美だ。
なんというか、都会から離れて、密やかに自分自身と不倫しているような気がする。
じっくり自分と対話。
しかし、道徳的にも何も問題がないし、誰からも責められないのもよいね。
そしてまた帰れる家や家族がいるのもありがたい。矛盾しているかなあ。。。

2018年6月 3日 (日)

6月8日シンポジウム『メディアで起き始めた#Me Too 声をあげられる社会をつくるために』

こんにちは。

早くも6月になりましたね。皆様いかがお過ごしですか。68日にイベント開催します。4月に起きた財務省のセクハラ問題、このまま終わらせていいのでしょうか。

 せっかく勇気を出した女性がいるので、社会を変えたい。そこでみんなを応援するイベントを開催したいと思います。

素晴らしいゲストをお呼びします! 早めにお申し込みくださいね。お待ちしております。

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201868日(金)開催 <http://hrn.or.jp/news/13928/>

シンポジウム『メディアで起き始めた#Me Too

 声をあげられる社会をつくるために』

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 【日 時】201868() 18時~21時(開場 18時半)

【会 場】専修大学 神田キャンパス5号館 7 571教室

・水道橋駅(JR)西口より徒歩10

・九段下駅(地下鉄/東西線、都営新宿線、半蔵門線) 出口5より徒歩5

・神保町駅(地下鉄/都営三田線、都営新宿線、半蔵門線)

出口A2より徒歩5

:交通案内 https://www.senshu-u.ac.jp/access.html#anchor01

:施設案内 https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/

 

【スピーカー】

小島 慶子 氏(エッセイスト・東京大学大学院情報学環客員研究員)

浜田 敬子 氏(ビジネスインサイダー統括編集長)

古田 大輔 氏(BuzzFeed Japan 編集長)

伊藤 詩織 氏(フォトジャーナリスト)

【参加費】一般 2000円/学生 1000

今年4月に財務省のセクハラ問題が発覚。財務省はセクハラを認めて謝罪したものの、その対応は極めて問題をはらむものであり、改めて日本が政治・省庁のトップからセクハラに寛容な社会であることを浮き彫りにしました。

同時にメディア内では、セクハラが横行してきた現実について、ようやく女性たちが沈黙を破りはじめました。声をあげる被害者への二次被害が深刻ななか、声をあげた女性たちを孤立させず、どう現実を変え、セクハラ・性暴力を許さない社会をつくっていけるかが今、問われています。

テレビ局や日本社会のセクシズムについて問題提起を続けてこられた小島慶子さん、4月の財務省問題直後にメディアの女性対象アンケートを実施されたビジネスインサイダー統括編集長の浜田敬子さん、BuzzFeed Japan #Metoo キャンペーンを展開されてきた古田大輔さん、日本で #Metoo の先駆けとなった伊藤詩織さんと一緒に、財務省はじめ省庁と政治はどう変わるべきか、メディアはどう変わるべきか、そして広くセクハラや性暴力をなくす社会をつくるために私たちにできることを考える機会としたいと思います。

当日は、メディアの現場の女性、セクハラ問題に声をあげた若い世代の方のご報告も予定しています。是非、皆様のご参加をお待ちしております。

ヒューマンライツ・ナウは女性に対する深刻な 人権侵害である性暴力をなくすために政策提言・キャンペーン等の活動を進めていきます。


 【参加申込方法】

参加申込ご希望の方は、以下のフォームよりお申込みください。 <https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfj35dssNSzWBD7eg7ETDtQsNBkpyZ94jFbmtZTL2B34cORIQ/viewform?c=0&w=1>

※フォームへのご入力が難しい場合には、参加受付アドレス

event@hrn.or.jp)宛にメールにてお申込みください

件名を「6/8 #MeTooシンポジウム参加希望」として、


お名前(ふりがな)、ご所属(任意)、連絡先(メールアドレス等)、参加費種別[一般、学生]、

どちらで当イベントをお知りになられたかをご記載ください。


【スピーカー プロフィール】

◆小島 慶子 氏

エッセイスト、東京大学大学院情報学環客員研究員。

1995年から2010年まで、TBSにアナウンス職として勤務。その後は執筆、講演、メディア出演などの活動を行っている。メディア表現と多様性に関するシンポジウムの開催など、メディアのあり方についてえる活動や、#WeTooJapanサポーターとして、ハラスメントのない社会を目指す活動も行っている。

 ◆浜田 敬子 氏


BUSINESS INSIDER JAPAN 統括編集長/AERA前編集長。1989年に朝日新聞社に入社。前橋支局、仙台支局、週刊朝日編集部を経て、99年からAERA編集部。記者として女性の生き方や働く職場の問題、また国際ニュースなどを中心に取材。米同時多発テロやイラク戦争などは現地にて取材をする。2004年からはAERA副編集長。その後、編集長代理を経て編集長に就任。編集長時代は、オンラインメディアとのコラボや、外部のプロデューサーによる「特別編集長号」など新機軸に次々挑戦した。20165月より朝日新聞社総合プロデュース室プロデューサーとして、「働く×子育てのこれからを考える」プロジェクト「WORKO!」や「働き方を考える」シンポジウムなどをプロデュースする。20173月末で朝日新聞社退社。

20174月より世界17カ国に展開するオンライン経済メディアの日本版統括編集長に就任。「羽鳥慎一モーニングショー」や「サンデーモーニング」などのコメンテーター、ダイバーシティや働き方改革についての講演なども行う。


◆古田 大輔 氏

BuzzFeed Japan編集長。

1977年福岡生まれ、早稲田大卒。2002年朝日新聞入社。社会部、アジア総局、シンガポール支局長、デジタル編集部などを経て、201510月に退社。同月、アメリカ発祥のメディア BuzzFeed の日本版創刊編集長に就任。ニュースからエンターテイメントまで幅広いコンテンツを配信し、ダイバーシティや #Metoo などのテーマにも力を入れている。

◆伊藤 詩織 氏

1989年生まれ。ジャーナリスト、ドキュメンタリーフィルムメーカー。フリーランスとして、エコノミスト、アルジャジーラ、ロイターなど、主に海外メディアで映像ニュースやドキュメンタリーを発信している。国際的メディアコンクール「New York Festivals 2018」では、Social Issue部門とSportsDocumentary部門の2部門で銀賞を受賞。著者『Black Box』(文藝春秋社)が第7回自由報道協会賞大賞を受賞した。

 

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2018年5月23日 (水)

「高プロ制度」は 日本全体をブラック化。労働者を追い詰める制度に強く反対します。

政府の進める「働き方改革」法案の進め方に怒りを感じ得ません。
とんでもないことになる危険性大です。
NTT労組に連載中のコラムを許可を得て転載させていただきます。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
政府が進めようとしている『働き方改革関連一括法案』。
働き過ぎの日本社会に、人間らしい働き方を導入するのかと思いきや、むしろ大きく逆行する方向に議論が進んでいます。
 まず、残業時間の上限規制の導入は、「過労死ライン」超えの課題を残しています。
これと併せて問題なのが「高度プロフェッショナル制度(高プロ制度)」の導入です。
 「残業代ゼロ」とも言われるこの制度は、高度の専門的知識を有する業務をする、年収が一定程度の人について残業時間の上限規制がなくなり、残業代の支払いもしなくてよいという制度です。
  政府は、ディーラーやアナリスト等といった業務に限定してこれを導入するとしています。一部の例外だから大丈夫と言えるでしょうか。
 これで思い出すのは、一九八六年に制定された『労働者派遣法』です。それまでは労働者の権利を弱める危険性が高いとしてすべて禁止されていた派遣業務が、経済界の強い要求を受けて、業務を限定して解禁されました。
  それが、この三〇年余の間に、『労働者派遣法』は何度も改正されて適用範囲は拡大し、若者や女性を中心として不安定な非正規雇用による貧困、将来不安を生み出してしまったのです。 
  今回も、一度許せば、広く拡大する危険性は高いと言わなければなりません。
創造的な働き方を実現すると言われていますが、そうであれば残業代をゼロにしなくてもよいはずです。
  経済界がこの制度に強く固執していることを考えれば、労働者を心置きなく長時間働かせるメリットが多い、つまり労働者に不利益に機能する危険性が高いと言わざるを得ません。
  労働者に解除権を与える等の修正案についても、「やりがい搾取」に遭って心身を壊す傾
向が強い、若い真面目な労働者の保護という視点が足りません。むしろ解除しなかった本人が悪いと、自己責任を押し付ける結果にすらなりかねません。
 電通の高橋まつりさん、NHKの若手女性記者。夢を抱いた正義感にあふれる若者が、長時間労働で追い詰められ、心身をむしばみ、過労自殺、過労死する痛ましい事件が続いています。ブラック企業による被害も後を絶ちません。
 やりがいに燃えて働かされた人たちが心身を患って療養を続けているという訴えもよく耳にします。過酷な長時間残業は本当に多くの人の命と未来を奪ってきました。少子化の日本で、若い人たちは大切にされるべき存在です。
  人を燃料のように酷使して使い捨てにする、そんな人権侵害を見直すことが急務です。
 今、必要なのは、誰もが人間らしく健康に働ける、ワーク・ライフ・バランス
を重視したワークルール、残業規制の導入です。「高プロ制度」案は、これを根絶するどころか、労働者を肉体的・精神的にいっそう追い詰め、過労死社会を加速させる可能性があります。
  働く人たちと、私も一緒に声を大にして異議を申し立てたいと思います。

2018年5月 6日 (日)

#Metooのインパクト セクシュアルハラスメントが投資(ESG)リスクに急浮上 他人事ではない

ヤフー個人にも書いた記事、こちらでもご紹介します! 皆様の会社でも是非参考にしてください。

セクハラは世界中、どこでも起きるリスクがあります。

■ 財務省の信用失墜

 福田財務事務次官(当時)によるセクハラが週刊誌で報道されて以来、財務省の対応は法令に基づくセクシュアルハラスメント対応ができず、その権威は著しく失墜しました。

 ようやく、セクハラを認めて被害者に謝罪したものの、

 ・セクハラという人権問題への無理解

 ・不祥事が起きた際の調査体制の不備

 ・ガバナンス、説明責任の欠如

 ということが一気に表面化してしまったのです。

 財務省はこれまでの対応を謝罪し、

 セクハラやパワハラは決してあってはならず、そういうことへの認識が軽い組織だと言われることがないよう、今後、先進的な組織になったと言われるように生まれ変わらなければならない

 と会見で表明しましたが、国際的にも広く報道され、国際的な信用失墜は明らかです。度重なるトップの不適切発言や反省の欠如、調査の打ち切り等、大きな禍根を残したまま、このままの幕引きは到底納得がいかないと多くの人が感じ、政治不信を増幅しました。

 考えてみれば、これまで政府や企業トップの多くがセクハラ被害を深刻に考えず、女性たちは長い間我慢を重ね、それが限界に達してこうした事態に至ったのです。財務省の対応は明らかに時代遅れでした。事態が発覚した後は、セクハラ被害の訴えに備えてこなかったことが明らかな混乱ぶりでした。

■ 民間も他人事ではない。セクハラ問題で企業トップが次々辞任する米国 

 さて、これは全く政府以外の民間では他人事でしょうか。あなたの企業のセクハラ対策はどうなっているでしょう。

 残念ながら、財務省と同様なことが自社で発生したら? と心配になった会社も少なくないのではないでしょうか。 もし民間でこのようなことが発生したら、どうなるのでしょうか。

 米国では既に、昨年秋からの#Metooの動きが民間に広くいきわたり、民間企業におけるセクハラの告発が増え続けています。

 ●ワインスタイン・カンパニー

 まずは女優たちからセクハラの被害の訴えが続々と出されたワインスタイン氏の映画会社ワインスタイン・カンパニーは立ち行かなくなり、破産申請を行いました。

 ●Uber

これに先立ち、急成長を続ける会社Uberでも、2016年12月にを退職した女性エンジニアが、上司によるセクハラをUberマネジメントが放置し、適切に扱わなかったことを2017年2月にブログで告発、トラビス・カラニックCEOは謝罪し、対策を講じると誓ったものの、6月には辞任を余儀なくされました。 

 本件はCEOがセクハラをしたのではなく、セクハラの根絶が不徹底であったことが問われた事案です。

 ●米アマゾン

 アマゾンでもテレビ番組や映画の制作・配信を中心とする部門であるアマゾン・スタジオのトップであるプライス氏がセクハラの告発を受けて辞任に追い込まれました。

 ●ナイキ

 さらにあのナイキでも、つい最近、2018年3月に以下のような事態が展開したのです。 

米最大のスポーツメーカー、ナイキの2人の経営陣、「ナイキ」ブランド(売り上げの90%以上)のトリーバー・エドワーズ社長とジェイ・マーティンゼネラルマネジャーが、「職場での不適切な行為」という内部からの告発により退任した。セクハラか不正行為を意味する「不適切な行為」による退任は、エドワーズ氏がナイキの次期CEO(最高経営責任者)と目されていただけに波紋は大きい。

出典:繊研新聞

 

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 皆さんはどう思われますでしょうか。米国の名だたる著名企業の役員自らがセクハラをしていた、という訴え、またはセクハラの対応が不適切であることを理由に次々に会社を追われ、破産に至った企業もあるのです。

■ セクハラ問題が投資リスク・トップのESG課題に浮上

 こうしたなか、世界の投資家はセクハラ問題に注目をはじめ、セクハラの訴えのある会社への投資を控える傾向が生まれています。

 セクハラは深刻な投資リスクだという記事が昨年秋以降次々と掲載され始めています。

 ■Nasdac:Sexual Harassment is a Major New Investment Risk

 ■Wall Street Journal:Why Sexual Harassment Matters to Investors

  また、ポジティブな側面からも、ESG投資の2018年の主要な指標にセクハラやハラスメント、女性に対する対応を指標として重視していく、という動きが出てきています。

 ところでESGとはなんでしょう?

投資・企業関係者の方はよくご承知のことと思いますが、E(Environmental 環境)、S(Social 社会)、G(Governance・ガバナンス)のことです。企業が社会的責任を果たし、しっかりとしたガバナンスを確保することを投資家は求めるようになり、短期的な利益だけでなく、長期的な持続可能性と社会的責任への対応に注目するようになってきたのです。このESG投資の傾向は国際的な潮流となっています。

日経新聞 企業、ESG対策手探り

  株式市場を席巻する新たな潮流に企業が戸惑っている。欧米で広がる「ESG投資」は環境や社会への配慮、企業統治が優れた企業を選んで投資する手法だ。

出典:日経新聞2018年4月6日

 最近では日本生命がこの方針を鮮明にしていますが、持続可能でない分野への投資をやめていく、という側面も伴っています。

 日生、ESG投資を急拡大 石炭火力は停止検討

 これまでESGのなかで、S=Socialは軽視されてきました。Socialの中核をなすものが人権・労働ですが、最近では、海外のサプライチェーンで起きる児童労働、奴隷労働、人身取引、紛争鉱物等がESGリスクとして強く意識されるようになってきたのです。

産業、投資の分野で人権や環境配慮が進んでいくのは大変歓迎すべき流れです。

 ただ、それでもこれまではおひざ元で起きるセクハラや女性差別等は、たいしたことではない、としてリスクとみなされてこなかったのです。あくまで人権上のリスクは途上国や紛争地での問題、そうした認識でした。

 しかし、#Metooの影響を受けてこうした状況が変わりつつあります。

■ ESG・労働・人権・セクハラの課題を企業はより意識すべき

 

 興味深いのは、ナイキがセクハラ問題の対応に追われていることです。

 ナイキは1990年代以来、いわゆるスウェットショップ問題で国際的に非難を浴びてきました。途上国で児童に大変低い賃金を支払って働かせて、靴を作らせている、という問題です。ナイキはNGOのこうした告発を無視しましたが、米国では不買運動に発展し、株価が下がり、ナイキは対応を余儀なくされ、サプライチェーンで発生する児童労働や過酷な低賃金労働を根絶すると宣言しました。

 その後、ナイキのCSR(企業の社会的責任)は進化を遂げ、国際ブランドの最先端のCSRを自認して先端的な方針を発表してきました。

  NIKE、2020年サステナビリティ目標を発表。

 この目標のラインアップをみると、「日本企業の数段先を進んでいるし明確なコミットメントだ」という感想を持つ人も多いのではないでしょうか。しかし、そのナイキも、自社でのセクハラ対策がおろそかであれば、足元をすくわれ、巨大なガバナンスリスク、投資リスクにさらされるのです。ナイキ等のリーディング・カンパニーが今後この軽視され続けてた問題に対して、どのような対策を打ち出していくか注目されます。

■ ESG課題がまだまだな日本の課題

 国際的なESG投資の潮流に日本も無縁ではいられないはずです。環境、そして人権に関する企業の姿勢は国際的な注目を集め、ESGにおいて十分でない会社、リスクの高い会社は下手をすると投資引上げをされるリスクにさらされる時代が来ています。他人事ではありません。

 東京証券取引所がコーポレートガバナンスコードの改定に乗り出していますが、EU並みに厳しいESG情報の開示を求めるルールづくりが必要であり、企業も人権や環境に関するポリシーを明確にし、説明責任を果たしていくことか求められるでしょう。

 セクハラについては、日本社会の認識はこれまで著しく低く、裁判所でもセクハラの賠償額は極めて少額なままでした。そのため、企業にとっては重大なリスクと認識されてこなかったのですが、今後はガバナンス、投資上のリスクになりうるのです。

 セクハラ対策については、厚労省がせっかく雇用機会均等法に基づいて、詳細なマニュアルを作成しているのであり、これに即した対応を急ぐ必要があります。

 厚労省 セクシュアルハラスメント対策に取り組む事業主の方へ  

 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000088194.html

「何がセクハラかわからなくて怖い」「不安」という声も少なくありませんが、何より女性たちの生の声を聴くことから始めることが大切ではないでしょうか

 こちらは、4月28日に新宿で若い女性たちがセクハラに我慢できないということで企画した街頭でのスピーキングの様子です。

 

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 何を言われて傷つき、苦しんできたかが多く語られました。たとえばこのようなことです。

 「私は黙らない。セクハラや性差別に声を上げたときに言われた7つのこと」

 こうした若い女性が声をあげる様子を見ると多くの企業管理職の方々は、生意気な若い女性だと言ってバカにしたり軽視したり、苦手だと嫌悪感を示したり、話が論理的でないから等と聞く耳を持たなかったり、とにかく面倒くさい、怖いから関わりたくないと言って遠ざかる、それが標準リアクションだったのではないでしょうか。

 しかし、このようにして女性の声を大切にせず、差別やハラスメントに寛容でいては済まされない時代になりつつあります。

 是非女性の声を聴き抜本的な対応に乗り出してほしいと思います。

※ 5月22日夜にヒューマンライツ・ナウが開催するESG投資・ESG開示セミナー。ESGについて知りたい方にお勧めです。ここでもセクハラに関連する議論もできればと思っています。

  「ESG開示・ESG投資をめぐる国際的動向と日本の課題」 http://hrn.or.jp/news/13852/

2018年4月29日 (日)

「どこが女性が輝く社会?」セクハラ問題の説明責任を果たすため、政府・財務省がただちに取り組むべきこと

最近、女性の権利をめぐる事態はめまぐるしく動いています。

財務省セクハラ問題について一週間前にYahooに書いた記事をご紹介します。その後、財務省が責任を認めて謝罪しましたが、課題は残されています。引き続き責任ある対応を求め、声をあげ始めたジャーナリストの女性たちと連携していきたいと考えています。

2018



■ 居直り続ける財務省

 福田財務省事務次官が女性記者に対して取材中にセクハラ発言をしていたことを週刊誌が報道、それ以来、騒動はやむ気配がありません。

 週刊誌報道直後に、財務省はHPにセクハラを否定する次官の言い分のみを一方的に掲載、調査を行う等として自らの顧問弁護士を指定し、「調査への協力のお願い」等として被害にあった女性に名乗り出るように求めています。傷ついた被害者に名乗り出ろ、というのは被害者心情への配慮に著しく欠けており、恫喝的です。

 さらに、麻生大臣は、女性が名乗り出ない限りセクハラを事実と認定できないという見解を示し、官房長は、「(名乗り出るのが)そんなに苦痛なのか」と発言しました。

  こうしたやり方がセクハラ被害者の心情への配慮に欠け、調査の方法も不適切なものであったとして大きな批判を浴び、財務省はその信用を大きく失墜しています。新聞各社、識者、法律家からも財務省の対応への非難、異論が相次ぎました。

 ところが、テレビ朝日が記者会見をし、正式な抗議を行った後も、財務省の対応は適切さを欠いたままです。

 今の財務省の姿勢はまとめると以下の通り、

 ・福田事務次官をセクハラについて否定したまま、処分もせずに辞任させる

 ・音源がテープが福田事務次官の発言であること認めつつも、財務省として何らの不適切性も認めない

 ・「被害者は名乗り出るように」との調査方法や、その後の「名乗り出るのがそんなに苦痛なのか」との国会での発言について正式な謝罪・反省がない

 ・未だに顧問弁護士に調査を依頼するという利益相反に該当する調査を見直そうとしない

  セクハラの訴えを敵対視し、居直りとしか言いようがない態度を続けているのです。

  セクハラの訴えをした被害者は、セクハラの真偽が明確に認定される前から、手続的に配慮され、保護されるべきであり、訴えを受けた者は適切に対応、調査をしなければならないのは当たり前のルールですが、そうしたことが無視され、配慮に欠ける対応が続いていることはとりわけ問題でしょう。

  セクハラ問題は、財務省のガバナンスのなさと説明責任の欠如、女性の権利に対する無理解が最悪レベルであることを露呈してしまいました。

■ セクハラ被害への理解を著しく欠く不適切な麻生発言

 さらに多くの女性の怒りを買ったのは、報じられる以下の麻生大臣の発言ではないでしょうか。

だったらすぐに男の番(記者)に替えればいいだけじゃないか。なあそうだろ? だってさ、(週刊新潮に話した担当女性記者は)ネタをもらえるかもってそれでついていったんだろ。触られてもいないんじゃないの

出典:週刊新潮

 この発言の意味するところは一体なんでしょうか。

 (麻生氏から見てたとえ)女性の訴えが事実であったとしても

・それがどうしたというのか。たいした話じゃない、触られていないのにセクハラとは大げさだ。

・自分でついていった以上セクハラされても自己責任だ。

・セクハラに文句があるなら男性記者に変えて、女性記者など締め出してしまえばいい

 というあきれたものです。

 セクハラは、職場における性的言動により就業環境が悪化し、女性が安心して尊厳をもって働けなくなることを防止するために男女雇用機会均等法人事院規則等で禁止されています。

 身体接触を伴わない言動もセクハラに含まれますし、セクハラはされるほう(被害者)でなくするほう(加害者)が100%悪いのであって、被害者の対応を問題にすべきではないこと、そしてセクハラ相談があったことを理由に、女性を職場から締め出す等の不利益を課すことがあってはならない、ということはセクハラ対応のイロハのイ。ちなみに相談者のプライバシー保護もイロハのイです。

 参照 厚労省の民間事業者向けパンフ 

  事業主の皆さん 職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務です!!

    (※ちなみに国家公務員のセクハラに対応する人事院規則は最近の改定で、職員が職員以外に行ったセクハラも許されないし対応しなければならないと明記しています。)

 ところが、麻生大臣がこれをことごとく理解していないことは、発言から明らかです。

 こんな意識の政治家が、財務省のトップ、そしてナンバーツーであるということに愕然とします。

 政治家としての資質が厳しく問われなければなりません。

 そして、安倍首相は麻生首相の対応や福田事務次官の言動について明確に非難することもないのです。

 

■ 被害者バッシングが放置されている。

 こうして政府が居直る中、被害者の女性記者が置かれた状況はどうでしょうか。

 深刻なことに、ネットには被害者を特定して顔を晒そうとする現象が続いています。

 そして、麻生大臣の発言に触発されたのか、会いに行った方が悪い、ハニートラップ、等と、被害者を誹謗中傷する心無い「セカンドレイプ」が横行しています。

 勇気を出した被害者のプライバシーを尊重する、そしてセカンドレイプをして傷つけるようなことは決してあってはならない、当たり前のことです。この国のモラルは一体どこへ行ったのでしょうか。

 一部メディアには、被害者がセクハラの音声を週刊誌に提供したことが報道倫理に反するという筋違いの非難が広がっています。

 さらに自民党下村元文科大臣は、被害者の行動を「犯罪」等として責める講演を行ったことが明らかになっています。''推測するにこれは氷山の一角、政権に近い政治家、政権幹部のこうした水面下の言動、コメントがメディアの論調に投影していることは想像に難くありません'''。

 しかし、録音もないままセクハラの主張をしたら、彼女の言い分は否定され、彼女自身も潰されていたでしょう。私もセクハラでそのようなケースをたくさん見てきました。

 セクハラをした権力者のほとんどが強硬かつ威嚇的姿勢でセクハラ行為を否定し、訴えた女性を潰そうとする、これは残念ながら経験則です。だからこそ録音するしか身を守る方法はないのです。

 今、ようやくメディアで働く女性たちが声をあげ、セクハラについて語り始めています。新潮の報道が出なかったら、今のような事態はありません。非難している人たちは、つまり、彼女は権力者のセクハラに沈黙し、耐え、泣き寝入りをしていればよかったというのでしょうか。

 今の状況そのものが、メディアで働く女性に泣き寝入りと沈黙を強いています。だから、他の被害者も名乗り出ないし、非難を恐れて名乗り出る報道機関もないままなのです。

 政府・官僚のセクハラ行為を勇気をもって告発した被害者が洪水のようなセカンドレイプをあび、政府がその状況を放置している、ということ自体が極めて問題です。一罰百戒のようになり、もう二度と誰も声をあげることはできない、というレッスンにしようとしているのでしょうか。

 この間、複数の女性ジャーナリストにお会いしましたが、「ずっといえなかった被害がようやく明るみに出たというのに、このまま被害者だけがバッシングを受け続け、財務省が事態がうやむやにしてまともな調査を行わなければ、女性ジャーナリストが安心して活動できる環境に改善することは絶望的になる。メディアに女性の居場所はなくなる。」との強い危機感を口々に語っていました。

 こうした状況を見せつけられる、声をあげていないセクハラ被害者の方々、女性ジャーナリスト、そしてこれから社会に出ていくであろう若い女性や少女たちがどんな絶望的な思いになるのか、想像してみてもらいたいと思います。

 

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 セクハラの声をあげたらこういうことになるんだな、と思ったら、声をあげないほうがいいとなる、しかし声をあげずにセクハラにあい続けるしかない、というのが日本社会なのだとしたら、それはどんなに女性にとって暗澹たる社会でしょうか。

 これが果たして安倍政権の掲げる「女性が輝く社会」なのでしょうか。

■ 連休前に政府がどうしてもなすべきこと

 このままずるずると政府はだんまりを決め、セクハラ問題の真相を曖昧にしたまま、女性だけが二次被害にあい続けること、そんなことは到底許されないと思います。

 政府・財務省は以下のことを連休前に行うべきでしょう。

 

 ・麻生大臣が一連の発言を撤回して不適切な対応を謝罪すること

 ・「被害者は名乗り出るように」との調査方法や、その後の「名乗り出るのがそんなに苦痛なのか」との発言等、対応について反省し、謝罪すること

 ・音源テープの内容が事務次官の発言として不適切であるとの財務省の見解を少なくとも発表すること

 ・福田氏の処分を行うこと(処分なしの辞任で終わらせないこと)

 ・顧問弁護士による調査をやめ、第三者からなる外部調査委員会を立ち上げて、徹底した調査を実施すること

  外部調査委員会は、企業不祥事等の第三者委員会に関して日弁連が公表しているガイドラインに少なくとも準拠し、財務省と利害関係を有する者を委員に任命せず、完全に独立した立場の外部調査を行う機関とし、あらゆる資料、情報、職員、関係者へのアクセスも可能とすること

 ・国家公務員のセクハラ対応に適用される人事院規則がすべての省庁で徹底しているかを検証調査し、改善を実施すること

・安倍首相は、財務省の一連の対応を明確かつ具体的に批判し、官公庁においてあらゆるセクハラがあってはならないことを明確にすること

 ・政府は被害者へのセカンドレイプを非難し、被害者に対する二次被害を行わないよう広く社会に求め、被害者のプライバシーと心情への配慮を最大限に行うこと

  以上の点に着目して、今後の政府・財務省の動きが女性の想いに即したものなのか、女性を含む有権者を愚弄するものなのか、みなさんとともに厳しくチェックしていきたいと思います。(了)

NY活動報告 #Metoo 声をあげられる社会に

みなさま、

いつもヒューマンライツ・ナウ、そして私伊藤の活動を応援いただき、心より御礼申し上げます。

女性たちが今も差別や暴力に苦しみ、傷ついている、そんな現実を変えようと、昨年秋から世界的に#Metoo運動が発生しました。日本では、声をあげる女性が心無い二次被害にあうなど、声をあげることは容易ではありません。

HRNでは、日本の#Metooの先駆けとなった伊藤詩織さんを始め、声をあげた女性たちを応援したいと、2018年に入ってから223日の#Metooに関するイベント等、様々な活動を続けてまいりました。

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そして、3月にニューヨーク国連本部で国連女性の地位委員会が開催されるに当たり、ニューヨークに伊藤詩織さんを招聘した国連関連イベントを開催いたしました。

Photo

会員の皆様中心に御寄付を募り、温かい御寄付によって31516日にニューヨークでイベントを盛況のうちに開催させていただくことができました。

ニューヨーク日系人会のイベント(315)、ニューヨークの国連女性の地位委員会のパラレルイベント(316)はそれぞれ100人を越える大成功となり、数多く報道いただき、詩織さんの声を世界に届けることが出来ました。

 

 

また、国連本部でもこのたび記者会見を開催し、大きく報道されました。

315日の様子はこちらにご報告させていただいています。

http://hrn.or.jp/activity/13716/

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こんなに人が詰めかけてくださいました。

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316日の様子はこちらにご報告させていただきました。

http://hrn.or.jp/activity/13720/

このリンクから、当日の様子について動画で見ていただくことが出来ます。

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また、記者会見の様子は毎日新聞のウェブ等で見ていだたくことが出来ます。

https://mainichi.jp/articles/20180317/dde/041/040/020000c

 

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また、このNYでの機会に、ヒューマンライツ・ナウが毎年女性の人権活動家に対して

贈呈しているAsian Activista Awardを伊藤詩織さんにお送りし、表彰させていただきました。

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その報告も是非ご覧いただけると幸いです。

http://hrn.or.jp/news/13758/

この間の活動について、様々なメディア報道でも大きく報道されています。

こちらから御確認いただけると幸いです。

http://hrn.or.jp/media/

こうした活動をすることができましたのも、支えていただき、御寄付をいただいた

多くの方々のお力添えの賜物です。皆様のご厚情と応援に改めて心より御礼申し上げます。

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詩織さんの声を受けて日本ではようやく、#Metooの声が上がり始めました。

財務省でのセクハラ問題が表面化し、メディア全体で隠ぺいされてきたセクハラが問題視

されつつあります。また若い女性たちも声をあげ始めてくれています。

感無量の想いがありますが、女性やマイノリティの尊厳が大切にされる社会を実現する

道のりはまだまだです。

ヒューマンライツ・ナウは今後とも、声をあげた勇気ある女性たち、被害にあわれた方々を一人にせず、

社会を変える活動に取り組み、一人でも多くの方が声をあげられる社会をつくってまいりたいと

考えています。

20184月よりはじまりました新年度も、そのような想いを新たに、女性や子どもの権利の

問題に取り組み、AV出演強要、児童ポルノ問題の解決と併せ、性暴力全般について活動を

強化していきます。併せて、武力紛争やビジネスの過程で犠牲にされる人々の権利を

守るために取り組み、声をあげる人たちを応援していきたいと存じます。

どうぞ引き続き、ヒューマンライツ・ナウの活動を支えていただけると嬉しいです。

是非登録未了の方は、会員またはマンスリーサポーターとしてHRNをご支援ください。

http://hrn.or.jp/donation/monthly_supporter/

そしてまた、伊藤詩織さん、そして声をあげる女性たちを応援していただくよう、心よりお願い申し上げます。

Metoo3

 

 

ヒューマンライツ・ナウ 事務局長 伊藤和子

2018年4月 9日 (月)

女性を土俵から排除するルールは明らかな女性差別。相撲協会は今すぐ見直すべき。


「女性の方は土俵から下りてください」
 44日、大相撲春巡業の舞鶴場所で土俵上で倒れた市長の救助をした女性に、行司が土俵から降りるようアナウンスをしたことが波紋を呼んでいます。

京都府舞鶴市で4日に開催された大相撲舞鶴場所で、土俵上で多々見良三市長(67)があいさつ中に倒れ、心臓マッサージなど救命処置をしていた女性たちに、女性は土俵から下りるようにとの場内アナウンスが数回行われたことが複数の観客の証言などで同日分かった()

出典:京都新聞

 これに対しては、「人命より伝統を優先するのか? 」等と、厳しい批判が相次ぎました。海外の報道はさらに踏み込んで、土俵から女性を排除する差別を厳しく批判する内容でした。

米紙ニューヨーク・タイムズは、相撲の「差別的な慣習が世間の厳しい目にさらされている」と解説した。スイスの「世界経済フォーラム」の2017年版「男女格差報告」で日本は144カ国中114位。これを踏まえ、今回の出来事が「日本でどのように女性が扱われているかを物語った」とした。ワシントン・ポスト紙は、土俵から下りるよう指示されたのは「このスポーツのしきたりで、女性が不浄と見なされているからだ」と指摘。

出典:日本経済新聞

女性を土俵から排除することは明らかな差別 
こうした非難を受けて日本相撲協会の八角理事長は談話を発表し、

「行司が動転して呼びかけたものでしたが、人命にかかわる状況には不適切な対応でした。深くおわび申し上げます」と謝罪した (出典:CNN)

といいます。しかし、相撲協会は何を反省しているのでしょうか。

 相撲協会の芝田山広報部長は、「(土俵に女性が上がれない)大相撲の伝統を守る協会のスタンスは変わらない」という姿勢を明確にし、

こういった緊急事態が、またいつ起こるかもしれないので、場内アナウンスの指導もしていかないといけない。緊急時のマニュアルも作らないといけない (出典:日刊スポーツ)

 などと述べたそうです。つまり、人命尊重のために緊急対応には女人禁制の例外を認める、ということしか念頭にないのです。

 そして、女性が土俵に上がれないことへの批判には、「差別のかけらもない」と否定したとされています。

 このような議論は、事の本質を曖昧にして収束を図ろうとしているだけで、方向性がおかしいことは明らかです。

 ある属性のみを理由に、正当な理由なく立ち入りを排除するというのは、差別以外の何物でもありません。差別の意図がない、といくら言おうと、女性を排除している以上、それは、女性差別にあたります。     
女性が土俵から排除されていることについて、「緊急事態にはどうするか」という議論に矮小化されてよいはずがないと思います。

 普段は土俵に上がれない人間であっても、緊急事態であれば例外的に容認して土俵に上がることを認める、 その議論そのものが差別にあたります。  

  このような議論は、戦前、無能力とされていた女性が戦争末期の本土決戦という切羽詰まった状況になって、竹やり訓練に参加させられたことをありがたがれ、というような、二級市民扱いではないでしょうか。女性をバカにした議論だと思います。

排除の理由は明らかに不合理
  日本には、憲法14条で、男女平等が定められています。これは民間でも適用され、ゆえに職場での男女差別は許されていません。

  男女間での差別的取扱いが許されるのは、合理的な区別と認められる場合だけであり、異なる取り扱いをする側が合理性を証明しなければなりません。ところが、相撲協会は女性を排除する合理性、正当性を全く説明せず、伝統、というだけです。

  その伝統、というのは何でしょうか。

  専門家の文献によれば、室町時代、江戸時代、明治にも、女性の相撲というのは行われ、女人禁制ということはなかったそうです。 
  それが、女人禁制になったのは、明治以降、神道に基づく、女性が穢れている、という考え方に基づくものだとされています。女性は月経がある=血を出す=穢れているという考えだというのです。

  このような考え方で女性を差別し、排除するというのは、女性蔑視の考え方に基づくものであり、合理性のかけらもない差別であることは明らかです。例えば、同じ理由で、女性を職場や政治から排除したり、選挙権を認めない、という結論が許されるはずもありません。

  一般社会では到底容認できない慣行なのに、「相撲は神事だから、伝統のわからない者が余計なことを言うな」等と、女性が論評することさえ許されないような議論があります。しかし、「伝統」「神事」を理由に、女性蔑視が正当化されて、女性差別が容認されて何もいえない、というのは論外です。

  たとえば、伝統・神事を理由に、外国人力士が排除されたり、差別されたら、すぐに人種差別、という問題になり、国際問題にすら発展するのが昨今です。ところが、女性差別については、まるでお約束のように、話題にすることすら適切でない、という空気感があります。女性差別であることすら気づかないような、話してはいけないような議論状況を見ると、日本の男尊女卑は深刻だ、とつくづく感じます。これでいいのでしょうか。

もっと深刻な女性差別があるから?

  女性の論者の中には「もっと深刻な女性差別にこそ目を向けるべき」という議論があるようです。「わざわざ騒ぎ立てるほどのことではない」という議論はこういう時、おうおうにして出てきます。

 実は私も過去に何度か、官房長官や知事の女性が「土俵に上がれなくて悔しい」ということを繰り返し述べていたのを記憶しています。

 確かにその時は、「相撲の土俵になど、あがる人はほとんどいない」「功成り名を遂げた、一握りのエリート女性が騒いでいるだけ。若い女性はもっと苦しんでいるのに」と冷ややかに感じていたのです。

 しかし、今回、宝塚市の市長が「悔しい」と述べたことには共感しました。

 ここまでかたくなに女性を排除して平気でいる相撲協会の姿勢や、その背後にある、穢れ、という伝統の起源を知るにつけ、これは女性みんなの問題であり、スルーすべきではない、と痛感しました。

 女性が土俵に上がれない、ということ=女性にはその属性ゆえに行ってはならないこと、控えなければならないことがある、ということが、「伝統」の名のもとに存在し、正当化され、そうしたスポーツが「国技」として優遇されていることが、人々の意識に大きく影響することは軽視できません。

 そうした事実を子どもの頃から記憶に植え付けられれば自然と、女性は男性よりも劣った存在だと認識させられ、男性は女性を見下すようになる、そのことが性暴力やDV、セクハラ、AV出演強要、職場での男女差別などといった、「より深刻な」と評される問題に直接的につながっていきます。これは私がこうしたケースに多く接してきた経験から実感することです。

 すべてはつながっています。みんなの目につく女性差別は「小さなこと」「表層的なこと」「取るに足らないこと」として軽視されるべきでは決してないと思います。

今すぐにやめるべき
  21世紀、スポーツの世界でも、性別・人種等に基づく差別や暴力は、決して許されないという考えは趨勢になっています。合理性のない「伝統」の名のもとに女性を蔑視し、排除するような相撲の在り方は、今こそ変わらなければならないでしょう。

  東京オリンピックを控え、国際的にも日本のスポーツ界の差別や暴力に対する視線は厳しくなっています。

  相撲協会は、このまま合理性も説明できない女性差別をやめるべきです。

  このまま、一般社会では決して通用しない差別的慣行を維持し続けるなら、公益財団法人としての適格性が真剣に検討されるべきでしょう。 
  主務官庁である文科省も女性差別をやめるべく指導監督をすべきでしょう。

  そして、NHKも公共放送として、大相撲中継を継続するのが果たして適切なのか、再検討すべきだと考えます。()

 

 

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